米大統領、インフル緊急事態宣言 対応を強化、死者千人超
大統領は宣言で「国家として政府、個人、地域などすべてのレベルで(感染に)備え、大流行に立ち向かうための前例なき対策を取る」と表明した。
宣言によって、現在の法規制に縛られずに、迅速に治療や予防に必要な対策が取れるようになる権限が政府などに与えられ、患者が急増し病院だけで対応できなくなった場合でも、学校施設や病院外のテントで治療が受けられるようになる。
またロイター通信によると、米食品医薬品局(FDA)は、塩野義製薬が販売を計画している開発中のインフルエンザ薬「ペラミビル」について、緊急時に限り使用を認めることを決めた。
米国では9月以降、急速にインフルエンザ患者数が増加。米疾病対策センターによると、米国内の死者数は23日までに千人を超え、入院患者は2万人を超えた。
コメント:
「米食品医薬品局(FDA)は、塩野義製薬が販売を計画している開発中のインフルエンザ薬「ペラミビル」について、緊急時に限り使用を認めることを決めた。」とある。
私が、ここでも提言したことを、米国は迅速に実行に移すようだ。(インフル新薬の承認の前倒し、あるいは、医師の判断の元での、新規治療法の臨床使用など・・・)
一方、日本は・・・。
足りるのか人工呼吸器?:死亡後に新型感染を確認 神奈川の女性、国内32人目
神奈川県は23日、急性心筋炎の疑いで20日に死亡した同県厚木市の女性(51)の粘膜を調べたところ、新型インフルエンザへの感染を確認した、と発表した。新型インフルエンザ感染が急性心筋炎を引き起こした可能性が高いという。基礎疾患はなかった。国内の死者は疑い例も含めて32人目。
女性は13日、38度台の発熱があり、近くの病院で受診。その後、熱は下がったが、両足に力が入らないなどの症状が続いたため19日に別の病院に入院、翌20日に呼吸困難に陥って死亡した。
女性は20日にインフルエンザの簡易検査を受けたが、陰性だった。死亡後、新型インフルエンザ感染を疑った医師が、のどの粘膜を詳細(PCR)検査し感染を確認した。 (共同)
コメント:
日本の迅速診断キットの精度と普及率は、世界トップクラスなんですけれどね。
まあ、それでも、すぐに発見できないケースも、このように存在します。
急性心筋炎での死亡か。これもそうだが、ウイルス性の肺炎は更に怖い。
やはり、このままいくと、どうも、年末あたりに、現場で、人工呼吸器の奪い合いが繰り広げられる可能性が高くなってきたな。。。
<重要> あらためて問われる新型ワクチンのリスク・ベネフィット
全体の32人中16人には、気管支ぜんそくや食べ物、薬など何らかのアレルギーがあった。このため厚労省は「アレルギーのある人には適切な準備をし、接種後30分は病院に待機させ、健康状態を確認してほしい」と呼び掛けている。
厚労省は国立病院機構の医療従事者2万2112人を対象にワクチンの安全性を調査しているが、32人のうち7人がこの中に含まれる。うち4人は両脚の筋肉痛や嘔吐、激しい動悸や意識低下などの重い副作用だった。
4千万~5千万人が接種を受けたとみられる昨年度の季節性ワクチンの副作用報告121人に比べると報告の割合が高いが、厚労省は「入念に反応を見ている部分があり、単純に比較できない。最初の1週間は比較的安全に接種できたのではないか」としている。(共同)
コメント:
2万2112人の医療従事者のうち4人が、両脚の筋肉痛や嘔吐、激しい動悸や意識低下などの重い副作用だったわけか。
新型ワクチンの重篤な副作用は約0.02%くらいで起こる。
5000人に1人くらいですね。
一方、季節インフルのワクチンは、4千万で121人か。
ならば、0.0003%か・・・。
やっぱり、新型ワクチンのリスク・ベネフィットを考えたら、今回の数値は、容認できるレベルではないぞ。
それに「単純に(季節の場合と)比較できない」ダト・・・何が?
・・・今回は、しっかり見たから?・・・オイオイ、なんというコメントだ。
では、今までの、医薬品などの副作用調査は、いい加減だったんですかね!
厚生労働省及び医薬品機構の皆様。
本当に担当が、こう言ったのか?
まあ、言ったのデショウネ・・・。
これ、ものすごい問題発言なんですけどね。。。
なぜ、インフル脳症のイロハを報道しない?:新型インフルで3歳児死亡 29人目、国内最年少
都によると、男児は19日夕、38度の発熱とせき、鼻水の症状が出たため自宅近くの診療所を受診、風邪の治療を受け帰宅した。20日午前に体温が40度近くに上がり、同じ診療所の簡易検査でインフルエンザA型陽性と判明、タミフルの処方を受けた。
20日夕、呼び掛けに応じなくなるなど自宅で容体が急変。別の病院に運ばれたが、間もなく死亡した。その後、遺伝子検査で新型インフルエンザの感染が確認された。(共同)
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まだ、出張先の私ですが、明日、東京に戻ります。
Newsをちらちら見てたら、「iPS細胞をセンダイ・ウイルスで樹立しえた論文がようやく公表されたようで、今後、特に関係者は、この樹立手法の特許戦略で、かなりの悩みを抱えそう・・・」と書こうとしたところで、上記のNewsが緊急性が高いので優先・・・。
上記のケース。コレ、最年少記録更新とかを見出しで書いている場合ではないように思います。
重点の置き方を「脳症」にしてもらいたいと考える「先生」は私だけでしょうか?
新型インフルでの不幸な最年少記録の更新ならば、
ここでも、今後、残念ながら、どんどん更新されていくだろうと書きましたし、
0歳児の死亡もかなり高い確率であり得ます。
・・・が、年齢云々よりも、直接死の「インフル脳症」をもっと深く、市民の皆様に知ってもらいたいなと。
ワクチン報道は、もういいから。
なお、このケース・・・報道された記事の範囲内でしか内容がわかりませんが・・・。
この書き方なら、19日の時点での診療機関の対応は、批判されてもおかしくないなあと思います。
この新型インフル流行の時期の最中で、上記のような診療ならね。。。
新型インフル1週間で445人入院 依然流行が拡大
19歳以下の入院患者が394人と全体の9割近くにのぼり、中でも5~9歳が181人と目立つ。厚労省感染症情報管理室は「まだ増えると推定される。多くの患者が小児であることが今回の新型インフルエンザの特徴だ」としている。
入院患者の中で基礎疾患があるなど重症化のリスクの高い人は162人で、急性脳症になったり人工呼吸器を着けたりした患者は34人だった。
集団感染について、厚労省は今回から、流行規模の広がりを考え集計基準を変更。これまでは、感染者や感染した疑いがある患者が「学校と医療・福祉施設で2人以上」いる場合を集計対象としてきたが、これからは「医療・福祉施設で10人以上」に絞ることにした。
この新基準で18日までの1週間に確認した集団感染数は、医療機関と社会福祉施設などを合わせ209件(速報値)。都道府県別で多かったのは東京の53件のほか、北海道34件、大阪20件、愛知と兵庫が13件だった。
また、新型を含むインフルエンザが原因で17日までの1週間に休校や学年・学級閉鎖の措置を取った教育関連施設(小中学校、高校、保育園、幼稚園)は前週の約1・3倍となる8534施設だった。(共同)
コメント:
まあ、これから当分の間は「沈静化」することは、ないと思いますよ。
季節インフルも、そろそろ、「ご活躍」の機会を伺っておられますし。
日本の景気回復と第1波の沈静化・・・どちらが早いでしょうね?
前者は「(速くて)来年の後半以降」ですけれど・・・。
なお、今日は、ワクチンの「政治問題」を書こうかと思いましたが、当分は止めておきます。ここですらまだ書きにくい、非常にデリケートなネタを含みますので・・・。
接種回数20日にも公表;ただいま出張中ですが・・・それでも、書かねばならない新型インフルネタ
厚労相は「今の時点でわれわれが考える(1回接種の対象範囲についての)見解と、
(接種回数の判断を先送りする対象者について)今後、どういう手順で精査するかの道筋を示す」と述べた。
19日夜に開かれた専門家らの会合では、健康な成人200人の臨床研究結果から、
医療従事者は1回接種でも良いとの方向性が示された。
一方、妊婦などその他の対象者について厚労省は、小規模な臨床研究を実施する方向で検討している。
厚労相は「(医療従事者を1回接種にすることに)異論はなかったと聞いている」と述べた。(共同)
コメント:
マア、ネコも杓子も、ワクチン・ワクチンと大騒ぎ。
医療従事者(医師、看護師(茄子)でも、出張先の宿泊先のHotelでNews見てたら「これでほっとしました。」というコメント。
だったらいいねえ(笑)。もう「免許剝脱」ものだな(笑)。
こんなのがいるのは、まあ「想定外」だ。
で、前の記事で1回接種のことを少々、皮肉ぽく、私にしては「あっさり」書いたけれど、これは「1回接種」の根拠となる臨床研究が、あまりにも、?だったから。・・・もう、けだるくなりましてね・・・。
200人くらいの研究でというだけではない、1回接種と2回接種の比較研究でもないから、もう、こんなのを根拠に、今回の「第1波」くらいのものに対して必死のパッチで、ワクチンだ、なんだと、言うのなら、なんで今にも、命が危ない「がん患者」への未承認薬(海外では承認)を「1括承認」しないんだ!
それと、話をもとにもどして、ワクチンについてだが、この新型インフルは「肺」でかなり増殖するというのが「季節」インフルとは大きく異なる点。・・・前にも、何度か書いたけど・・・。だから新型は「季節」よりは肺炎になる確率が高い。
今回のワクチンは「予防」の効果はそれほどではなく「重症化」を防ぐためと、報道されている。
では本当に、今回のワクチンは重症化を防ぐのか?
答えは?だ。防げたとしても、「それほど」でもなかったという程度になる可能性が高い。
上記の「新型は季節より、肺で大いに増殖する」という理屈から言って、もし「第1波」用対策として今のワクチンを打つなら、「肺炎球菌ワクチン」を同様に打つほうがいい。これで初めて、ようやく「重症化予防」効果が、満足のいくレベルに達するだろう。(ただし、この部分は自費診療になるから・・・この辺りなんとかしろよ、新政府)
でも、ここまでしてまで打たなきゃならない人は限られている。
すでに1回罹った、日本の234万人の方々は、打たんでいい。
これからは、まだ罹ってない「妊婦や基礎疾患のある人など」が優先でいい。
ただ、特に彼らには肺炎球菌ワクチンとの同時接種がなされるべきだ。
ちなみに、今までの日本の死亡率を明らかにしておくと、現時点で「234万分の27」だ。(あとは、各自で計算してくれ)。
ちなみに、全世界では0.2%前後である。日本がいかに、新型インフル関連死亡者(死亡率)が少ないか、理解できよう。
そうこうしているうちに、前から私が警戒している「第2波」(強い病原性)への「新型の変身」が着実に進んでいる。
私は、最悪のシナリオをベースにして、打てる対応をするだけです。
必要以上に心配しなくていい。薬、新しい治療法の準備は着々と進んでいる。
以上
国産ワクチン1回接種に変更 新型インフルで専門家合意
これを踏まえ厚労省が接種回数を決定するが、回数が減れば、より多くの人にワクチンが行き渡ることになり、優先対象者以外も接種を受けられる可能性が高くなった。また、19日から始まる医療従事者への接種を皮切りに、妊婦や持病のある人、1歳から小学校低学年の子どもなど最優先グループに対して順次進められる接種のスケジュールも、当初の予定より早まる可能性が出てきた。
会議に出席した政府の新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員会委員長の尾身茂自治医大教授は「今回の国産ワクチンは、健康な人では1回接種で十分な免疫反応を起こす効果が非常に強い。優先順位に入っていない人にも接種できる可能性があり、国民全体にとって朗報だ」と話した。
臨床研究は健康な成人200人が対象。通常量の0・5ミリリットルを接種した場合、1回で78・1%の人が免疫を期待できる抗体を持つなど、国際的な評価基準を満たす結果が得られた。
意見交換会では、13歳以上には何らかの基礎的な免疫があるため、1回の接種で免疫の指標である抗体価が上昇したとの見方が示された。さらに妊婦や持病のある人でも同様の効果が期待できると結論づけた。1~12歳は従来通り2回接種とし、持病のある人の中でも免疫不全など著しく免疫が低下している人は2回接種が必要とした。
現在、厚労省が示している接種開始時期の目安では、医療従事者の後、妊婦と持病のある人が11月初めから、1歳から小学校低学年の子どもが12月後半から、1歳未満の乳児の保護者らが年明けからとされている。
(共同)
コメント:
どうしても、「新型」のワクチンを接種してもらいたい方は、いるでしょうね。
ただし、それでも「国産」に限る。
・・・といっても「偽装」されれば、わかりませんね・・・。
なお、もうすぐですが、「季節のワクチン」も1回で、計2回(2種類)が望ましいと喧伝されますよ。
これで十分?:新型ワクチン副作用を調査へ 厚労省、医療従事者の2万人
11月以降に実施される重症化リスクが高い基礎疾患(持病)のある人や妊婦らへの大規模な接種に備え、新型ワクチンによる副作用の傾向を把握するのが狙い。国立病院機構が運営する約70病院の協力を得て、早い時期に接種を受ける医師、看護師らについて、神経障害や呼吸器障害などの重い副作用に加え、軽い発熱などの発生状況も報告してもらう。
厚労省によると、今後、持病のある人などへの接種が進むと、接種後に何らかの理由で病状が悪化するなどした場合に、因果関係が不明でも副作用として報告されるケースが通常の季節性インフルエンザのワクチンよりも増える可能性がある。
ワクチンが原因の可能性が高い症例を集めるため、報告は接種から3週間以内に起きた症状に限定する。季節性のワクチンとも比較し、専門家の意見を聞きながら新型ワクチンの性質などを評価。これを基に新型ワクチンの副作用を判別する基準を整え、今後発生する副作用症例の分析に役立てるという。(共同)
コメント:
「医薬品の市販後調査」は原則として、全例調査をすべきなのです。
今回のワクチンのケースでも同様。
たとえば、ワクチン接種されて、3週以内に不幸にも、交通事故で死亡したヒトでも、最初は「死亡者」に入れて、検討後、省いていき、最終結果をまとめる。
最初から、(意図的であれ、そうでなくても)省いていたんでは、あとで、さっぱり解析できません。バイアスがかかります。
こんなふうに、「1例、1例のケース」を大事に扱うのが基本。
これこそが、副作用(特に、予期できない副作用)のシグナルを検出し、薬害を防ぐ、唯一の手法なんです。
今回、幸いにも「実験台」は、一般の方とは異なり、医療従事者なので、100万人の報告なんて、少々人手をかければ、案外、苦労せずに解析できますよ。
2万人解析でも、ある程度、意味のある結果は出ますが、先に述べたような微少なシグナル検出ができるか否かは、少々?ですし。
まあ、調査に金をかけないで最初に変な「節約」をすると、あとで、大変なコストがかかります。
米国での仕事絵日記 3:米国における人物評価のスケール
今回の記事については、絵は、無しねm(u_u)m
米国の大学や企業での人物評価のスケールを紹介しておきますね。
米国の大学や企業では、本当に雇っても良いと思うくらいに優れている人物には、まず、自分と周りの経験からも、ほぼ「Exceptional」とか「Outstanding」という表現がなされます。
日本では「Excellent」なんか言われたら、もう大喜びでしょうが、もう1つ「押し」が弱いという意味を含むことがあります。さらに、言い方にもよりますが「Very Good」は、「Very Good, but・・・」(雇うのはやめた方が良いというメッセージ)を含んでいることもあります。
以下で、評価のスケールを書いておきます。
研究費獲得の際の研究提案書の評価スケールですが、日常生活でも、だいたい、こんな順番です。ご参考まで!
1. Exceptionally strong with essentially no weaknesses (Exceptional)
2. Extremely strong with negligible weaknesses (Outstanding)
3. Very strong with only some minor weaknesses (Excellent)
4. Strong but with numerous minor weaknesses (Very Good)
5. Strong but with at least one moderate weakness (Good)
6. Some strengths but also some moderate weaknesses (Satisfactory)
7. Some strengths but with at least one major weakness (Fair)
8. A few strengths and a few major weaknesses (Marginal)
9. Very few strengths and numerous major weaknesses (Poor)
米国でのお仕事絵日記 2;キター、論文アクセプト
さきほど、ヒトiPS細胞研究の論文が、某 一流誌にアクセプトされた。
こういうのは、キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!・・・って書くのかな。
明日あたりにも、またまた、待ち遠しいのがあるんだけどね・・・。
これで、京大の山中先生は、数年以内に100%、ノーベル賞を取れるでしょうネ。
まあ、それはそれとして、患者さんの治療に役に立つでしょう。
・・・そういう研究ネタです。
・・・ということで、ボストン滞在中には必ず食べる「リーガルシーフード」(ボストンでのシーフードの老舗の店)の「ロブスター」君も、「どこからでも、かかって来いや!」と言っております(*^o^)乂(^-^*)
ちなみに、お店では、このロブスターは「時価」です(笑)。
いつも「クラムチャウダー」と、白ワイン(CA ワイン)と一緒に頼むので、スモールですし、そんなに高くはありません。店員さんのサービスも、スマートです(市内に、いくつか店舗がありますが、MITの近くの店の店員の女性は、かなり好みです(・∀・)・・・彼女と同格のセンスを持つ飲食業の女性は、日本で1人しか知りません)。
ハサミのところにおいてある、溶かしバターに、つけて、いただきます。
ただ、このごろ、日本人観光客が、前にもまして訪れるそうで、「醤油」を要求されると店員のお兄さんが言ってました。私は、溶かしバター派です。
いっつも、綺麗に中身を完璧に食べるので、店員に褒められます。
癒着を剥離するときの技術が、少々、役に立っているようです・・・。
芸は身を助ける(笑)。
