更年期になってから、
「急に心臓がドキドキする」
「何もしていないのに動悸がする」
「これって更年期?それとも心臓?」
と気になることはありませんか?
動悸というと、
どうしても心臓そのものに目が向きます。
でも、更年期の動悸を考えるときには、
心臓だけを見るのではなく、
心拍を調整している自律神経や、
更年期に起こる体全体の変化も一緒に考える必要があります。
更年期になると、なぜ動悸を感じることがあるの?
更年期には、
卵巣から分泌されるエストロゲンが大きく変動し、
その後低下していきます。
この時期には、
ほてりや発汗などの血管運動症状だけでなく、
動悸を感じる人もいます。
実際、
更年期の動悸は研究上もよく報告されている症状です。
では、なぜホルモンの変化で
「心臓がドキドキする」と感じるのでしょう。
そのひとつに関係していると考えられているのが、
自律神経です。
心臓は、自律神経の影響を受けている
心臓の拍動は、自分で一打一打、
「今から速くする」
「ここでゆっくりにする」
と操作しているわけではありません。
体の状態に応じて、
自律神経などから調整を受けています。
更年期のホルモン環境の変化と自律神経との関係については
研究が進んでおり、
エストロゲンの変化が
自律神経による循環調節に影響する可能性も検討されています。
だから更年期の体では、
「急に熱くなる」
「汗が出る」
「心臓がドキドキする」
といった変化を感じることがあるわけです。
「自律神経が原因です」で終わると、ちょっと困る
ここで、
「じゃあ、更年期の動悸は自律神経の乱れなんですね」
となると、ちょっと待って、となります。
だって、
じゃあ私は何をすればいいの?
ってなるから。
「自律神経を整える」
という言葉はよく使われますが、
自律神経そのものを自分の意思で直接操作することはできません。
だから私は、
「自律神経を整えなきゃ」
と頑張るより、
今の自分の体がどうなっているかを見る
ほうが、セルフケアにつながりやすいと思っています。
動悸がするとき、体も「構えて」いない?
たとえば動悸を感じたとき。
呼吸が浅くなっていないか。
肩や胸まわりに力が入っていないか。
体全体がなんとなく固くなっていないか。
こういうことを、一度見てみる。
これは、
「体の緊張が動悸の原因です」
という話ではありません。
更年期の動悸にはさまざまな要因が関係していて、
研究でも一つの原因だけで説明できるほど単純ではありません。
睡眠やほてりなどとの関連が示される一方、
ストレスや不安などについてはまだ十分な証拠がそろっていない項目もあります。
だからこそ、
原因をひとつに決めるのではなく、
今の自分の状態を見る。
私はこの見方が大事だと思っています。
更年期の体は、「仕方ない」で終わらなくてもいい
更年期になると、
「ホルモンが減ったから仕方ない」
「自律神経だから仕方ない」
「年齢だから仕方ない」
と、まとめてしまいたくなることがあります。
でも、そこで終わらなくてもいい。
ホルモンの変化そのものを、
自分の力で止めることはできません。
でも、
今の体がどんな状態なのかを見ること。
呼吸や体の緊張に気づくこと。
休むこと。
自分の体に合わせてケアすること。
こういう、自分でできることはあります。
力を抜く教室で大切にしていること
教室でも、
「更年期だからこのケア」
と決めつけるのではなく、
その人の今の体を見ながら、
自律神経のケアにつながることや、体の緊張をゆるめるケア
を取り入れています。
動悸そのものの原因を決めつけたり、
「これをすれば動悸がなくなる」と約束したりするものではありません。
でも、
「最近、体に力が入りっぱなしな気がする」
「更年期になってから、なんとなく体がしんどい」
「自分の体をもう少し分かるようになりたい」
そんな人には、自分でできるケアを身につけることが役に立つかもしれません。
動悸は、更年期だけが原因とは限りません
ここは忘れないでほしいところ。
動悸は更年期以外にも、
心臓の病気や甲状腺の異常、貧血など、
さまざまな原因で起こります。
特に、胸の痛み、強い息苦しさ、失神などを伴う場合や、
繰り返す・悪化する動悸がある場合は、
「更年期かな」と自己判断せず、医療機関で確認してください。
そのうえで、
「じゃあ、自分でできることは何やろ?」
と考えてみる。
私は、その先にセルフケアがあると思っています。
更年期のからだの変化については、
こちらでも書いています。→更年期のからだについて
からだを変える、近道コース。