お付き合い頂きまして有難うです、一葉です。(。-人-。)
まぁ、本当にいつものことですが、前編・中編とほぼ同じ長さでお届け出来ましたのに後編は鬼のように長いです…。
少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです♡
前のお話こちら↓
①ニヤリはっと …キョーコちゃんside
②相宿秒読み …社さんside
③親密な夜長 …蓮くんside
⑤真夜中の揺籃 …キョーコちゃんside
⑥尊敬人 …蓮くんside
⑦暗中飛躍 …キョーコちゃんside
⑧寄り添いめぐり<前編 ・中編> …前・キョside/中・蓮side
■ 寄り添いめぐり ◇後編 ■
そんなひとときを過ごしたあとだった。
俺がなんとなーく、不穏な空気を察したのは。
…と言ってもそれは人間関係のことでは決してなく、あくまでも天気のこと。
食後、最上さんを研ぎ職人さんの元へ連れて行ったときはさほどでもなかった雲行きが、時間を追うごとに怪しくなってそれを誰もが実感していた。
午後の撮影が開始されたのは予告されたそれより30分遅い刻。
しかも現場は転々と流動し、ラストだと言われた場所に移った頃にはもうすぐ夜かと勘違いしそうなほど空は薄曇りになっていた。
その最後の現場への移動途中、昼食後に足を向けた研ぎ職人さんの店先で、大将から預かったという大切な包丁達を研ぎ職人さんの手に託し、新たに購入した一丁を大切にカバンに忍ばせずっとホクホク顔を維持していた最上さんが自然と俺に近づきこそっと俺に話しかけた。
「 敦賀さん 」
「 ん? 」
「 私、判っちゃったんですけど、あの人ですよね? 」
ちなみにこの移動前、社さんは引き上げをスムーズにするために一足先にホテルへ戻っている。
あの人…と言った最上さんは指を使わず視線だけで誰のことかを目配せし、その先に居る歌手と俳優業、二足の草鞋を履いた彼の姿を認めて、俺は、最上さんの言葉の真意が分からず彼女の歩幅に合わせて歩きながら小さく首を傾げた。
「 うん? 」
「 実は私、あの人の顔を見ても誰なのか判らなくて。さっき社さんに名前を教えてもらったんです。…で、携帯で調べてみたら、どうやらあの人が歌手として売れていたのは最初のうちだけだったみたいですよ。いま俳優業をしているのは事務所の勧めらしいとか 」
「 ……そうなんだ? 」
「 はい!だからやっぱり嫉妬だと思います!ずーっと観察していましたけど、敦賀さんに向ける目つきが悪いのはたぶん、自分と年が近い敦賀さんが実力で好きなことを仕事にしているのが妬ましいとかそういうんだと思うんです。いったい何様かしら! 」
最上さんはそう言って俺の隣で軽く頬を膨らませたけれど、その横顔を見て俺は苦笑を浮かべた。
お昼ご飯を食べる前。
彼に関して特に被害はないと俺はこの子に言ったけど、実際ほんとうにその通りだった。
一度でもドラマを見た事があるなら理解してもらえると思うけど、特別な演出が無い限り主演をやる人間はほぼ画面に出ずっぱり。
つまりそれは撮影中にも言えることで、主要な人物であればあるほど撮影シーンはずっと続き、シーンごとに休憩が入るのは稀になる。
加えて俺は、誰かに話しかけられればもちろん応答はするけれど、休憩時間であっても社さん以外の人と対話をすることがほぼ皆無。
だから彼と会話をしたのも顔合わせのときぐらいで、むしろ芝居でのやり取りの方が断然多かった。
今回のロケで、事務所の後輩である最上さんが俺を追いかけてここに来る…なんて情報を俺がうっかり周囲に話すことが出来たのは、このロケの撮影スケジュールがいかにおっとりしていたかを如実に表していたと言えるのかもしれない。
「 最上さん 」
「 はい 」
「 そうやって君が俺の為に怒ってくれるのは嬉しいけど、憶測で物を言うのは感心しない 」
「 ……っ!! 」
「 君だって嫌だろう?例えばLMEでタレント部に所属しているのに君が役者の仕事をしているのは事務所の意向だと思う…なんて言われて、大きな事務所だからきっと、はいどうぞって言って苦も無く役を貰っているに違いない…なんて言われたら 」
「 う……嫌です 」
「 だろ。想像は役者にとって大切な才能だから、するなとは言わないけど、でも一方的な情報を拾い上げて思い込みで現実を見てはだめだよ。人の言葉をそのまま鵜呑みにするのもね 」
「 はい。すみません… 」
「 うん。でも心配してくれたことは本当に嬉しいよ。ありがとう、最上さん 」
このとき俺はこんな偉そうなことを言って最上さんをたしなめたけれど、この数時間後、我ながら人のことは言えないな…と思い知る出来事を自分で巻き起こすことになる。
「 撮影終了です!!お疲れ様でしたー!!! 」
ラストの撮りが終了した時には空はもう雲に覆われていた。
明らかに拡がっていたのは雨雲に違いなく、夕日が落ちかけているとは思えないほど暗くなっていた。
「 お疲れ様でしたー 」
「 お疲れ様ぁ。はー、やっと終わったぁ。やだもう、雨降って来そう~。お先に~ 」
「 敦賀くん、お疲れ様。降りそうだから早く戻った方がいいわよ 」
「 お疲れ様でした。そうですね。早く戻りましょう 」
空には暗雲が垂れ込め、昼間は全く吹いていなかった風が強くなり始めていた。
なんとか降り出す前に撮影は終了したものの、機材を片付けるスタッフたちはこのあと大変だったに違いない。
彼らより一足先にホテルへ向かっている途中で大粒の雨が降り出した。
「 ぎゃー!!降って来たぁ!! 」
「 濡れちゃうぅぅぅ 」
新幹線でこの地にやってきた撮影班ではロケバスなど当然無く、共に歩いていた共演者の誰もが一斉に駆け出した。
俺の隣にいた最上さんももちろん足並みを揃えたけれど、間もなく例の彼の声が後ろから響いた。
「 ちょっと早く!!さっさと行ってくれよ、濡れるだろうが、この部外者!! 」
ピクン…と俺のこめかみが揺れた。
直後、最上さんが奇声を上げて俺の視界から居なくなった。
「 きゃっ?! 」
「 ……最上……っ!! 」
もしかしたら彼がこの子の背中を強く押しのけ、先に行こうとしたのかも知れない。
咄嗟に手を差し伸べたけれど一歩遅く、最上さんは歩道に突っ伏した。
「 やだ、何してんのよ!
京子ちゃん、転んじゃったじゃないの!! 」
「 自分のせいじゃないですよ。部外者が転んだのはコイツが勝手にそうなったんだ 」
その場で足を止めた俺達を、雨粒が容赦なく叩きつける。
最上さんはすぐに体を起こし、ごめんなさいと呟いた。
「 あの、ごめんなさい。私なら大丈夫ですから気にしないで先に行って下さい 」
「 そんな事より最上さん、立って。運悪く水溜まりに入っちゃったね 」
「 だ…大丈夫です、敦賀さん。ちょっと汚れちゃいましたけど。ありがとうございます 」
正直ちょっとなんて汚れじゃなかった。彼女の膝を綺麗に見せていたスカートの裾はあっという間にびしょびしょで、そしてたぶん最上さんは、昼間大将のために新しく購入した包丁を咄嗟にかばったのだと思う。
肩から下げていたはずのカバンをこの子は両手でしっかりと抱きしめて転んでいた。
最上さんがどこか顔を歪めながら立ちあがったとき、更に信じられないセリフが俺の耳に届いた。
「 あーれー?なに血なんか流してんの? 」
からかうようなその声に俺のこめかみがピクリと疼いた。
瞬時に移した視線の先で彼の顔がいやらしく歪んだのが視界に入る。思わず眉間に皺が寄った。
「 やばーい。それってもしかしたら生理ってやつじゃねぇ?うーわー。ひょっとしたらいま転んだショックでそうなっちゃったとか?いや~はずかしぃ~ 」
「 え?……っ! 」
「 やだ、何言ってるのよ 」
「 そうよ、そんなこと言うなんて 」
視線を自分の足に落とした彼女に倣って落とした自分の視界の中。
確かに最上さんの足を伝い落ちる赤い液体が俺にも見えた。
真っ赤に染まったこの子の顔。
恐らく先週の出来事を彼女は思い出したに違いない。
カバンから離した右手で流れ落ちる血を拭おうとする最上さんの手首を俺は一瞬で掴み、もう一方の自分の利き手で彼の頬を力の限りにつまみあげた。
「 あうっ? 」
「 ……君さ… 」
この子には特に被害はないと言ったそれは、けれど俺自身に全く影響がない訳ではなかった。
身に覚えなど全く無いのに突き刺さる視線の鋭さ。
言葉を交わす気もないだろうに気付けば俺をじっと見ている。
正直なことを言えば、影響は十二分にあったのだ。
彼からのあからさまな敵意を感じてからずっと俺は、心の根底に沈めたはずの嗜虐心が確かに刺激されているのを感じていたのだ。
「 ……君、もしかしなくてもデリカシーに欠けているってよく言われるだろう? 」
「 ふあぁぁぁっ!? 」
「 こんな大雨が降りしきる中、自分が転倒させた相手に対して謝罪もせず、よくも女性特有の現象を持ち出して面白おかしくからかうなんて芸当が出来るよな?
むしろそれぐらい活舌良くセリフ回しをしてくれたら、次の仕事に繋がると思うけど 」
吐き捨てる風で乱暴に彼の頬から手を離すと彼は鋭く俺を睨んだ。
「 役者じゃねぇ!自分は歌手なんだよ!! 」
「 そんなの俺の知ったことか。俺に対する君の敵意。理由はともかく勝手にすればいいと思っていたけど、俺の周囲に手を出すつもりなら俺は容赦する気は無い。
いいか?それなりの覚悟を持って挑めよ? 」
「 ……っ!! 」
誰もが固唾を飲んでいたけど、俺の知ったことじゃ無いと思った。
いま言ったことは全て俺の本心で嘘など一つも無いのだから。
一呼吸おいて最上さんに向き合うと、俺が醸した負のオーラに驚いていたのか、最上さんは大きく見開いた目で俺を見上げていた。
「 最上さん。俺の肩に掴まって 」
「 え? 」
「 ホテルまで一気に走るから 」
「 だ…ダメ。いいです、大丈夫です。私、走れますから 」
「 でもまた転んだりしたら危ないし、それでバイ菌が入るかも知れないだろ 」
「 大丈夫。走れます 」
「 ……じゃあ手をつないだまま。それでいいね? 」
「 はい 」
そして俺は仏頂面を下げたままの彼にもう一度顔を向けた。
耳元に口を寄せ、我ながらこれ以上ないだろう悪魔の声音でそっと囁く。今までの腹いせも含めて、我ながら悪魔かと思えるほど低い声だった。
「 ちなみにね、この子のそれはつい先日終わったばかりだよ。俺、本当に大切なものは全部知っていないと嫌なタチでね 」
「 ……え… 」
自分には歌しかない。それを信じて芸能界に入ったのに、思う様に人気が出ない。歌が全く売れないジレンマ。
そんなのを抱えているのはコイツひとりな訳じゃない。
自分には役者の道しかないと思いながらそれでも羽ばたくことが出来ず、俺だって以前はずいぶん苦しんだ。
そんな事にも気づけずただ一人いじけているんじゃ、どちらにせよこいつの芸能生活はそう長くはないだろう。
「 最上さん、行くよ。走れ!! 」
「 はい!! 」
ホテルに着いた時はさすがに酷い有様で、そろいもそろって出演者は全員ずぶ濡れ。
ロビーで待っていてくれた社さんをはじめとする各マネージャー達は俺達の姿を見て驚愕した顔で肩を怒らせた。
さすがにホテルの人も黙っていられなかったのだろう。バスタオルがすぐに配られた。
「 なっんだそれ?!何してんだお前は、びっちょ濡れじゃないか。しかもぉ、キョーコちゃんはさらにひどいっ 」
「 ええ、ほんと。さすがに濡れすぎですよね 」
「 濡れすぎなんてもんじゃないだろ!とにかく部屋でシャワー浴びてこい!キョーコちゃんも!!…って、どうしたの、キョーコちゃん、これ。一部泥だらけになってるぅぅぅ!! 」
「 あーははは。これはさっき転んでしまって…。でもカバンは無事でした!濡れちゃいましたけど 」
「 社さん。俺達このまま部屋に行きますから救急箱を借りて来て貰えますか?最上さん、転んだ拍子にケガをしたみたいで… 」
「 判った。借りて持っていく 」
「 良かった。おいで、最上さん。ついでに俺の服を貸してあげるから着替えよう 」
「 う…。東京駅に戻ればロッカーに自分の荷物があるのに… 」
「 だからってまさか戻るまでその恰好でいる訳にはいかないだろ 」
「 蓮! 」
「 はい 」
「 消毒薬と絆創膏か、あるいはガーゼと包帯があれば大丈夫か?キョーコちゃん、傷の大きさどのぐらい? 」
「 え?このあたりだと思うんですけど大きさはスカートをめくってみないと判らないです… 」
「 最上さん、それ今めくったら怒るよ、俺は 」
部屋に入ってすぐしたのは最上さんの怪我のケア。
そして脱いだ服がすぐ洗えるようにとバスタブに湯を溜め、着替えを探そうと腰を落とした。
思いがけない出来事というのは唐突にやって来る。
何の前触れもなくいきなり部屋の明かりが消えて、眉をひそめながら窓に近づき外を確認した俺は、見えた景色に女神が俺に微笑んだ気がした。
「 ……理由は判らないけど、どうやら停電したみたいだ 」
「 停電…ですか? 」
「 そうだと思う。見える範囲で言うと少なくともこのホテルだけってことはなさそうだ 」
そして俺はドアに近づいた。
この部屋のドアはカードキータイプの電気錠。
予想通り、ドアは施錠状態になっていた。
「 敦賀さん? 」
「 最上さん。どうやら俺達この部屋に閉じこめられたみたい。停電でドアが開かなくなった 」
「 へ?ええっ?!嘘ですよね? 」
「 本当だよ、ほら… 」
ガチャガチャ動かしてもドアは開かない。
実はリモコンやカードキータイプの電気錠には通電が切れると施錠が解除になるものとならないものがある。
通常、非常口などは解除型が使われているのだが、防犯上の理由から、このホテルの各部屋に使われているのは解除できなくなるタイプなのだろう。
小さな笑みを生んでから俺は自分の荷物に手を入れた。
「 ……ま、焦った所で出られるようになる訳じゃなし。
それより最上さん、着替えよう。さすがにいつまでもそのままじゃ風邪を引く。はい、これに着替えて 」
手にしたのは前がボタンのカジュアルシャツ。
けれど最上さんはそれを見るなり目を点にさせて無表情で俺を見つめた。
「 敦賀さん。いいですよ、着替え 」
「 いい訳ないだろう。濡れたままいつまでも居たらホテルにも迷惑だろう 」
「 でも、このシャツじゃ皺がついちゃいます。そっちのTシャツっぽいのがいいです 」
…ちっ。
彼女に俺シャツ気分を味わいたかったのに…。
致し方なく最上さんにTシャツを渡した所で社さんから着信が入った。
聞くところによるとやはりこれは停電に違いなく、どうやらかなり広範囲でこうなったらしいとのこと。
閉じこめられたことを告げると既に社さんはそれも知っていて、とにかく復旧するまでそこで待てと言われたけれど、それがいつになるかは判らないとのことだった。
「 敦賀さん、着替え済みました。ありがとうございました 」
「 うん。じゃあ俺も着替えよう 」
俺達がいるホテルの本館はカードキータイプの洋間だが、別館は和室で昔ながらの鍵らしい。
社さんをはじめとする部屋に閉じ込められなかった組はそちらに移動することとなり、ささやかながらホテルが夕食を提供してくれることになったと聞いた。
対して着替えを済ませた俺たちは、社さんが気を利かせて新幹線で食べようと購入していたというお弁当が部屋にあり、ありがたくそれを頂戴したあと空調が効かない部屋で俺は最上さんを抱きしめた。
もちろん、一つのベッドの上で寝そべった状態で…。
「 ……電気、なかなか点かないですね。敦賀さん 」
「 そうだね。たぶん、もう今夜は点かないと思うよ。それより最上さん、平気?居心地悪くない? 」
「 わるい訳ないです…けど、なんて言うか、照れます… 」
最上さんが口ごもるのを見つめて、俺は軽やかに笑いをこぼす。
「 最上さん。俺達、ベッドがあるとこうして二人で寄り添う運命なのかも知れないね? 」
「 ……そんな運命、聞いたことないです 」
「 じゃあ、きっと俺と最上さんがその運命の第一人者ってことだ。うん、きっとそうだ 」
「 ふふっ。きっとそうって…なに言ってるんですか、敦賀さん 」
「 思ったままを言っただけだよ。もうこのまま寝ちゃおう、最上さん 」
「 はい。おやすみなさい 」
「 ん。おやすみ 」
最上さんは頬を赤らめながら俺に身を寄せ
そして俺は、計らずも再び巡って来たこの現状に頬を緩め
全身でこの子の存在を感じながら最上さんにしっかりと寄り添った。
E N D
三度目の添い寝、完。しかしこれ以上はもう無理だ(笑)ネタを思いつかん。
ちなみに一葉が蓮くんで書きたくなったシーンとは、蓮くんの「俺、彼女のそういう事まで把握してますけど何か?」の部分(セリフが違うけど)と、顔色を変えずに心の中だけでワクワクしながら自分のシャツをキョーコちゃんに渡そうとして断られるシーンです♡
それから今回、電気錠をネタに使いましたが、実はそれ、一般家庭のお話。
ホテルで使用されているそれがどういう状態になるのか、ネット上で情報を拾おうと試みたのですが出来ませんでした。
…ので、現実と違っていてもそういう事もあるかもね…でお願いしたいと思います(。-人-。)よろ。
最後におまけ↓
■ 三度の添い寝に至るまで ■
いつになるか判らない復旧を待つより潔くここで一晩を過ごそうと電話口で社さんが言ったので、俺は朝からずっと考えていたそれを実現すべく最上さんにこう言った。
「 最上さん。こっちのベッドとそっちのベッドをくっつけてもいいかな? 」
「 へ?どうしてですか? 」
「 小さすぎるんだ。ひとつのベッドで寝ようとすると足がはみ出ちゃうからせめてちゃんと横になれるサイズにしたいと思って 」
「 あ…そっか。敦賀さん、大きいから。そうですね。そうしましょう! 」
二つだったベッドが一つになれば、当然、俺たちは身を寄せ合うことになる。
シャツを着させることには失敗したけれど、それは次の機会に頑張ろうと思った。
「 よし!これで完璧。良かったこれで安心して寝られる 」
「 ふふっ。敦賀さん、子どもみたい 」
そう言って笑った最上さんを俺は横目で眺める。
子供みたい?じゃあいっそ大人の顔をしてみようか?
けれどもしそうしたら……君は凄く困った顔をするんだろう?
「 最上さん、おいで。腕枕をしてあげるから 」
「 あうっ?! 」
でも、いつかはきっと。
…そんななんちゃってハッピーな終わり方。END。
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※「よたびの朝」 に続きます。
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