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「スティーブ・ジョブズ 神の遺言」
この本の作者は経済ジャーナリストです。
この本には、apple社の創業者、スティーブ・ジョブズさんの伝説が書いてあります。
●スティーブ・ジョブズとは
スティーブ・ジョブズさんは、1955年生まれです。
ジョブズさんは、1976年、apple社を創業します。
apple社は、世界初のパソコンを発売します。
1977年には、500万代のパソコンを生産するようになります。
その後もジョブズさんは革新的なPCを開発します。
apple社製品は消費者のハートをつかみ、とてもよく売れました。
しかしながら、ジョブズさんは、創業者であるにも関わらず、1985年にapple社を追放されます。
この後、ジョブズさんは何をしたのか?
ピクサーを買収してCEOになります。
ピクサーはアニメーション映画を製作する会社です。
1995年、オールCGのアニメーション映画を製作します。
『トイ・ストーリー』です。
これが大ヒットします。
一方、この頃、apple社は低迷していました。
製品が売れていませんでした。
ジョブズさんが去った後、魅力的な製品を開発していなかったからです。
apple社の惨状を見て、1997年、ジョブズさんは、apple社に戻ります。
ここから、apple社の快進撃が始まります。
1998年、iMac発売。
2001年、iPod発売。
2004年、iPodmini発売。
そして、2007年、iPhone発売です。
スマートフォンを発明したわけです。
その後もapple社製品はバージョンアップを重ねていきます。
しかし、ジョブズさんは、2011年10月2日、56歳の若さで亡くなります。
●神の遺言とは
作者は、スティーブ・ジョブズさんのことを神化するほどリスペクトしています。
遺言とは、財産の残し方を示した書類です。
ジョブズさんの言葉や生き様は、後世の人々にとって財産になる、作者はそう考えたわけです。
だから、神の遺言というフレーズを使っています。
この本は、以下の6つの章で構成されています。
①仏教には初心という教えがある
②今日は素敵なことができたと思いながら眠れ
③毎日18時間働いた。それを楽しんでいた
④目標は金持ちになることではなかった
⑤最初の電話のような可能性をつくる
⑥探し続けろ。妥協はだめだ
それぞれの章でジョブス伝説が語られています。
●独占は終わる
ジョブズさんは、会社の未来について、こう語っています。
「ある日、何らかの理由で独占が終わる」
会社が大きくなるにつれ、その業界を独占するようになります。
独占すれば、さらに、その会社は大きくなります。
しかし、会社は大きくなりすぎるとダメになるそうです。
なぜダメになるのか。
会社が大きくなれば、その分、管理職が増えます。
優れたエンジニアが、新しいアイデアを提案しても、たくさんの管理職を説得しなければらない。
管理職は、それぞれの立場で意見します。
コストがかかり過ぎる、売れる確実性が低い、前例がない等です。
保守的な意見がエンジニアを失望させます。
疲弊したエンジニアは、その会社を去っていきます。
革新的なアイデアが生まれなくなり、結果、その会社は低迷します。
別の会社が台頭します。
こうして「ある日、何らかの理由で独占が終わる」わけです。
会社がV字回復をするためには、イノベーションが必要です。
しかし、それを実現できる優秀なエンジニアは、もう会社にはいないわけです。
こうして、かつて輝かしい業績のあった会社が沈んでいくことになります。
では、こうした事態を回避するためには何をすればいいのか?
残念ながら、独占が終わることを回避することはできません。
だから、独占が終わってしまった後、それにどう対処するかが重要なんだそうです。
そして、その対処ですが、魔法のような解決策はありません。
結局のところ、新しいモノを作るしかないんです。
では、誰が新しいモノを作るのかというとエンジニアです。
だから、エンジニアがより良いモノを作るという信念を持ち続けること。
エンジニアが、自社の製品に愛情を持ち続けること。
そして、こうしたエンジニアを大切にし、育て続けることが重要になるわけです。
●ライバル
ジョブズさんは、1955年生まれです。
実は、マイクロソフト社創業者のビル・ゲイツも同じ年に生まれています。
年齢的にも、業界的にも、実績的にも、二人はライバルだったわけです。
すごいですよね。
実は、apple社は、ジョブズさんを追放さている期間に、マイクロソフト社を相手に訴訟を起こしたことがあります。
Windowsは、appleのOSのパクリだとする、著作権侵害の訴えです。
この訴訟、apple社が勝利します。
その後、ジョブズさんが復帰します。
社内の人間がマイクロソフト社を相手に訴訟を起こそうとした時、ジョブズさんは次のように言ったそうです。
「相手を負かすのではなく、勝つためには自分がいい仕事をしなければならない」
ライバル製品と比較で自らの商品を開発していると、個性が失われ、結果的に消費者が離れていきます。
ライバルのことばかり考えていると、自分の足元が見えなくなるわけです。
ライバルを負かすのではなく、いい仕事をすることを目標として、結果として、ライバルに勝ったのであれば、それを喜べばいい、
そして、その喜びは一時のものとして、引き続き、いい仕事をすればいい。
これがジョブズさんの言い分です。
すごいですね。
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