❷世界史の攻略(次にやるべきこと) | 新見一郎

新見一郎

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

世界史の勉強をしたので、世界史の勉強法について、少しずつ話しをしていきたいと思います。

ゼロから勉強をしたからこそ語れる話を、分かりやすくしたいと思います。

 

●世界史を勉強する上で二番目にやるべきこと

試験対策として世界史を勉強する上で、一番最初にやるべきことは何だと思いますか?

現在の国名とその位置を憶えるべきです。

実は、20世紀以降がクローズアップされることが多いです。

それに、現在の国のイメージに、その国の過去の歴史をくっつけたら楽だからです。

 

では、次にやるべきことは何か?

全体の流れの把握です。

まうは全体をざっくりと理解する、このことの重要性については、様々な勉強法に書いてあります。

一通り理解してから、細部を責めるというのは、あらゆる勉強に共通した戦略です。

歴史の勉強は、世界がどのように変化したかを学ぶ科目です。

このため、古代、中世、近世、近代、現代で、何が起こったのかをざっくりと理解することが重要になるます。

ただし、「何が起こったかざっくりと理解する」と言っても、何に注目するか決めておく必要があります。

そうしなれば、「ざっくり」ではなく、「じっくり」と勉強してしまいます。

では、何に注目するべきか?

変遷の軸としては、以下のようなものがあります。

 

・統治者(例えば、○○朝、〇〇大統領)

・革命(王政・帝政→共和政→社会主義)

・戦争

・宗教

・思想

・文化

 

世界史の教科書は、上述の変遷がコンパクトにまとまっています。

授業では、その時代に起こった出来事を多面的に説明される場合もあれば、文化等については数百年単位で経過を説明される場合もあります。

次から次へのたくさんの情報が出現します。時代も行ったり来たりです。

頭の中はパニック状態です。

このため、勉強の初期段階では、絞り込みが必要です。

 

では、何に注目するべきか?

戦争です。

 

歴史という科目を勉強する目的の一つとして、現在に至るまでの経過を理解することがあります。

現在の国家、その形に至った主な原因は、国家間の戦争です。

このため、戦争に関する知識を整理することで、世界史の全体の流れを把握することが可能になります。

世界史を勉強する上で代表的な戦争を列記しえおきます。

 

①西暦0〜1000年

国家間の主な戦争は以下の4つです。

イスラーム圏の戦争が中心になります。

 451年 カタラウヌムの戦い(西ローマ帝国 VSフン人)

 642年 ニハーヴァンドの戦い(イスラーム VSササン朝ペルシア)

 732年 トゥールポワティエの戦い(フランク王国 VSウマイヤ朝)

 751年 タラス河畔の戦い(アッバース朝 VS唐)

 

②十字軍1096年〜概ね1291年

欧州による十字軍の遠征です。

キリスト教圏とイスラーム教圏の戦いです。

 

③西暦1300年〜1800年

国家間の戦争は、イギリス、フランス、ドイツ(神聖ローマ帝国)が中心です。

この時代、イギリスとフランスは戦争ばかりしています。

以下のようにいろいろな戦争がありますが、最初は憶える必要はないと思います。

 

1339〜1453年 百年戦争(フランス VSイギリス)

1494年 イタリア戦争(神聖ローマ帝国 VSフランス ヴァロワ朝)

1538年 プレヴェザの戦い(オスマン帝国 VS神聖ローマ帝国)

1568年 オランダ独立戦争(ネーデルラント VS神聖ローマ帝国)

1571年 レパントの海戦(神聖ローマ帝国 VSオスマン帝国)

1588年 アルマダの海戦(イギリス VS神聖ローマ帝国)

1618年 三十年戦争(神聖ローマ帝国)

1688年 ファルツ戦争=ウィリアム王戦争(イギリス VSフランス)

1701年 スペイン継承戦争=アン女王戦争(イギリス VSフランス)

1740年 オーストリア継承戦争=ジョージ王戦争(イギリス VSフランス)

1756年 七年戦争=フレンチインディアン戦争(イギリス VSフランス)

1775年 アメリカ独立戦争(アメリカ VSイギリス)

 

④1800年〜1914年(WW1以前)

フランスのナポレオンが活躍がします。

そして、産業革命を経て、イギリスが強国化します。

ロシアが地中海に進出しようと南下します。

ドイツ・フランスの攻防が激しくなり、第一次世界大戦へとつながっていきます。

以下のようにいろいろな戦争がありますが、最初は憶える必要はないと思います。

 

1805年 ナポレオン戦争(フランス VSイギリス・ロシアなど)

      (トラファルガー・アウステルリッツ・ライプツィヒ・ワーテルロー等)

1812年 アメリカイギリス戦争(アメリカ VSイギリス)

1821年 ギリシア独立戦争(ギリシア VSオスマン帝国)

1830年 エジプトトルコ戦争(エジプト VSオスマン帝国)

1840年 アヘン戦争(イギリス VS清)

1846年 アメリカメキシコ戦争(アメリカ VSメキシコ)

1853年 クリミア戦争(ロシア VSオスマン帝国)

1856年 アロー戦争(イギリス・フランス VS清)

1859年 イタリア統一戦争(サルデーニャ VSオーストリア)

1866年 プロイセンオーストリア戦争(プロイセン VSオーストリア)

1870年 プロイセンフランス戦争(プロイセン VSフランス)

1875年 露土戦争(ロシア VSオスマン帝国)

1884年 清仏戦争(フランス VS清)

1894年 日清戦争(日本 VS清)

1898年 アメリカスペイン戦争(アメリカ VSスペイン)

1899年 南アフリカ戦争(イギリス VS トランスヴァール・オレンジ)

1904年 日露戦争

1911年 イタリアトルコ戦争

1912年 バルカン戦争

 

⑤2つの世界大戦

WW1とWW2です。

現在に繋がる世界史を勉強する上で、最も重要な出来事だと思います。

1914年 第一次世界大戦

1939年 第二次世界大戦

 

⑥1945〜現在

世界大戦以降も戦争は発生しています。

基本、アジアで発生しています。

以下のようにいろいろありますが、最初は憶える必要はないと思います。

 

1945年 インドシナ戦争

1948年 第一次中東戦争

1850年 朝鮮戦争

1856年 第二次中東戦争

1965年 ベトナム戦争

1867年 第三次中東戦争

1873年 第四次中東戦争

1980年 イランイラク戦争

1991年 湾岸戦争

 

このように、戦争を軸にすると、世界史は概ね6つの段階に区分できます。

もちろん、世界史は紀元前から存在するわけですが、まずは、上述の流れを理解することで、全体の流れがざっくりと見えてきます。

 

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