R1技術士試験の解答例(⑥配水池) | 技術士を目指す人の会

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2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

令和元年度の技術士二次試験の解答例を作成しました。

上水道及び工業用水道の選択科目Ⅱ-1は,4問の中から1問を選んで解答するものです。

今回は選択科目Ⅱ-1-4です。

 

【問題】

-1-4 配水池の役割と設計時の留意点について,それぞれ複数述べよ。(答案用紙1枚以内)

 

 

【解答例】

1 配水池の役割

①時間変動調整

浄水場からの送水を受け、配水区域における水需要の時間変動を池容量で調整

②非常時の貯蓄

事故災害時に送水停止になった際、即座に断水しないよう一定水量を貯留

③減圧調整

配水池での大気開放による減圧

2 配水池の設計時の留意点

(1)池容量

池容量は時間変動調整と非常時の貯蓄を考慮して、計画一日配水量の12時間分以上を基本とする。これに人口に応じた消火用水量を加算して、配水池の有効容量を決定する。

(2)構造

①構造には、RC、PC、ステンレス板製、鋼板製等があり、コスト、維持管理性、設置環境、スペース、必要な水圧等を踏まえ、適切なものを選択する。

②耐久性、強度を確保する。施設の重要度(本管を設置する配水池、それ以外の配水池)と地震動(レベル1、レベル2)を踏まえて適切な耐震性能を確保する。また、基幹性の高い配水池には緊急遮断弁を設置し、震災時における飲料水を確保する。

③水密性には万全を期し、水質保全のため内面保護を施す。

④維持管理性を考慮して、内面の清掃・点検や補修を行うため1池2分割構造、2池構造を基本とする。上部に点検口を設置する。点検口には、セキュリティ対策として施錠やセンサーを設置する。配水池内で停滞水が発生しないよう、流入部と流出部の位置を調整し、大容量の場合は整流壁を設ける。

 

 

【解説】

配水池に関する問題です。H25-A4において配水池の役割と設計が出題されています。

役割と設計時の留意点をそれぞれ複数述べることが指定されているので、役割も複数、留意点も複数述べる必要があります。

設計指針を参考にして解答を作成することになると思います。

 

 

 

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