「コミュニケーション」
これは、文科省技術士分科会が提唱した「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」の一つです。
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コミュニケーションは、気持・意見などを相互に伝え合うことです。
ところで、技術士は、誰と、何のために、どんな方法でコミュニケーションをとるのでしょうか?
「技術士に求められる資質能力」において、コミュニケーションは以下のように説明されています。
(1)業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、雇用者、上司や同僚、クライアントやユーザー等多様な関係者との間で、明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
(2)海外における業務に携わる際は、一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え、現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。
技術士は誰とコミュニケーションをとるのか?
それは、(1)に書いてあります。雇用者、上司や同僚、クライアントやユーザー等です。
何のためにコミュニケーションをとるのでしょうか?
(1)に書いてあるとおり、業務を履行するためです。
どのような方法でコミュニケーションをとるのでしょうか?
口頭や文書等です。
雇用者、上司、同僚は組織内の人間です。
技術士は個人に与えられる資格ですが、独りできることは限られています。
業務というのは、多才なメンバーがチームになってやるのが効果的・効率的です。
このため、組織内の良好な人間関係を作る必要があるわけです。
パワーハラスメント、セクシャルハラスメント等は論外です。
また、クライアントは依頼人、ユーザーは使用者ですから、要するに、お客さまです。
お客さまのニーズを捉えた上で業務を進める必要があります。
このため、当然、お客さまとの対話、聴き取り、報告は不可欠です。
秘密保持を厳守し、信用失墜行為にならないよう、慎重にコミュニケーションをとる必要があります。
ただし、これは、一般的なコミュニケーションの話です。
(1)の最後に、「明確かつ効果的な意思疎通」というフレーズがあります。
一般的なコミュニケーション以外に、その業務を円滑に進めるための意思疎通について言及されています。
そうなると、前述の内容に加え、以下のようこと実施する必要があります。
・日報、日誌、協議メモ等の作成と提出
・中間報告会等による進捗確認
・図、写真、グラフを使った説明
(2)には、海外での業務に際しては、関係者との意志疎通のため、語学力を身につけることを明記されています。
現地のルール、風習、文化等を理解して、協調することが述べられています。
技術士が国際的なエンジニアの資格として位置付けられていることを認識する必要があります。
それから、コミュニケーションについては、
スティーブ・R・コヴィーさんの『7つの習慣』のなかで、以下のことの重要性について書いてあります。
「理解してから理解される」
僕らは、ついつい、自分の言い分を相手に伝えようとします。
しかしながら、なかなか伝わらないものです。
そして、この態度が多くのトラブルを生みます。
自分のことを理解してもらいたいのであれば、相手のことも理解する必要があります。
このため、まずは、相手の言い分をちゃんと理解する必要があります。
作者は、相手の心理や置かれている立場を、相手以上に説明できるくらい、理解を深める必要があると言っています。
さらに、自分が正確に解釈できているかどうか説明して、相手に確認を求めるくらいのことをするべきだとも言っています。
こうしたやりとりをする中で、信頼を得て、その上で、自分の言いたいことを伝えれば、相手に理解してもらえるのだそうです。
なるほどですね。
これは、技術士のコミュニケーションにおいてもとても重要なことだと思います。
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