技術士に求められる資質能力(⑥リーダーシップ) | 技術士を目指す人の会

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勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

「リーダーシップ」

 

これは、文科省技術士分科会が提唱した「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」の一つです。

「技術士に求められる資質能力」にご覧になりたい方は、こちら をクリックしてください。

 

 

「技術士に求められる資質能力」において、リーダーシップは以下のように説明されています。

 

(1)業務遂行にあたり、明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。

(2)海外における業務に携わる際は、多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに、プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。

 

まずは(1)を見てみましょう。

リーダーは業務遂行にあたって、次の2つ視点が必要だと書いてあります。

 

❶明確なデザイン

❷現場感覚

 

まずは、明確なデザイン。

これは目標像のことですね。

技術士の業務は、課題を解決することです。

課題というのは、目標と現状のギャップです。

だから、課題を解決するためには目標像を明確にしなければならないです。

業務は複数のメンバーで取り組むわけですから、そのチームのリーダーは、まず、目標像を明確にする必要があります。

チームの全員が、これを共有して、はじめて業務を成功に導くことができます。

こうしたことから、リーダーは、明確なデザインをすることできる必要があります。

 

次に、現場感覚です。

計画や設計が良策に見えても、結局のところ、現場が動かなければ意味がありません。絵に描いた餅です。

維持管理、運転管理のことも考慮して、プランを提案しなければならないです。

このため、コンサルタントのリーダーは、現場を知った上で、プランを作る必要があるわけです。

 

それから、リーダーは、多様な関係者の利害関係を調整して、まとめることが求められています。

特定の者だけの利益と損益だけではなく、全体についてメリットとデメリットを知っておく必要があります。

その上で、総合的な判断に基づいて、最も有効な策を講じる必要があるわけですね。

 

次に(2)を見てましょう。

海外業務ですね。

コミュニケーションでも海外業務について述べられていました。

その国の社会・文化に基づいた多様な価値観を理解したうえで、業務を遂行することが不可欠です。

 

さて、(1)と(2)に共通して出現するキーワードがあります。

それは、

「現場」です。

 

技術士として認められる業務内容は、計画、設計、評価、分析、研究等です。

現場と距離感があります。

リーダーやコンサルティングに従事する人間は、往々にして、現場を疎かにしがちです。

しかしながら、良いモノをつくるためには、現場を見て、現場に即した構築が必要になります。

現場に最新の情報が集積しているからです。

そして、現場で発生しているトラブルの解消をチャンスの種としてとらえ、プランを提案するべきです。

こうしたエンジニアを輩出する必要があることから、リーダーに必要な資質として、現場重視が記されているのではないかと思います。

 

 

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