「リーダーシップ」
これは、文科省技術士分科会が提唱した「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」の一つです。
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「技術士に求められる資質能力」において、リーダーシップは以下のように説明されています。
(1)業務遂行にあたり、明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。
(2)海外における業務に携わる際は、多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに、プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。
まずは(1)を見てみましょう。
リーダーは業務遂行にあたって、次の2つ視点が必要だと書いてあります。
❶明確なデザイン
❷現場感覚
まずは、明確なデザイン。
これは目標像のことですね。
技術士の業務は、課題を解決することです。
課題というのは、目標と現状のギャップです。
だから、課題を解決するためには目標像を明確にしなければならないです。
業務は複数のメンバーで取り組むわけですから、そのチームのリーダーは、まず、目標像を明確にする必要があります。
チームの全員が、これを共有して、はじめて業務を成功に導くことができます。
こうしたことから、リーダーは、明確なデザインをすることできる必要があります。
次に、現場感覚です。
計画や設計が良策に見えても、結局のところ、現場が動かなければ意味がありません。絵に描いた餅です。
維持管理、運転管理のことも考慮して、プランを提案しなければならないです。
このため、コンサルタントのリーダーは、現場を知った上で、プランを作る必要があるわけです。
それから、リーダーは、多様な関係者の利害関係を調整して、まとめることが求められています。
特定の者だけの利益と損益だけではなく、全体についてメリットとデメリットを知っておく必要があります。
その上で、総合的な判断に基づいて、最も有効な策を講じる必要があるわけですね。
次に(2)を見てましょう。
海外業務ですね。
コミュニケーションでも海外業務について述べられていました。
その国の社会・文化に基づいた多様な価値観を理解したうえで、業務を遂行することが不可欠です。
さて、(1)と(2)に共通して出現するキーワードがあります。
それは、
「現場」です。
技術士として認められる業務内容は、計画、設計、評価、分析、研究等です。
現場と距離感があります。
リーダーやコンサルティングに従事する人間は、往々にして、現場を疎かにしがちです。
しかしながら、良いモノをつくるためには、現場を見て、現場に即した構築が必要になります。
現場に最新の情報が集積しているからです。
そして、現場で発生しているトラブルの解消をチャンスの種としてとらえ、プランを提案するべきです。
こうしたエンジニアを輩出する必要があることから、リーダーに必要な資質として、現場重視が記されているのではないかと思います。
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