さて、事件そのものよりも、周辺が複雑で、Bun以上に、翻弄されまくりです。
本作品は、主人公が検視官という職業柄、事件現場や解剖シーンも頻繁に登場するクライムサスペンスです。
残酷な描写が苦手な方にはお勧めいたしません。
(できるだけ配慮は致しますが、描写の説明のために、そのまま、画面キャプチャーを載せる場合もあります。)
もちろん、BL物にありがちな描写も含まれます。
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
前回のお話(Ep02)が気になる方へ・・・
『Manner of death』
พฤติการณ์ที่ตาย
【Ep.03】 (1/4)
~Janeの家 正面玄関~
足早に、やってきたのは・・・・Peud。
声をかけるわけでも、ドアを揺らすわけでもなく、いきなり、脇の植え込みに手を入れ、鍵を取り出すと、開錠して家の中に入る。
Janeの死亡20分前
家に入ろうとした時には、勝手知ったるって感じでずんずん鍵を開けたのにも関わらず、実際、家の中に入ってみると、様子をうかがいながら、少しずつ前進するPeud。
足跡も立てずに、緊張した面持ちで、階段をゆっくり昇っていく。
************
(オープニング)
3枠目は・・・ 左から、Janejira、Por、Oat
************
~Bunの病室~
翌朝です。
良かった!
自力で、意識を取り戻したよ。。
ベッドサイドに、空のバイアル瓶が転がってる(あえて、残されている)のに気づいたBun。
ようやく、昨晩のことを思い出したのね。
Midazolam(ミダゾラム)と書かれた瓶を手に取ると・・・愕然とするBun。
※睡眠薬、精神安定剤として使われる
Bun:幸いなことに、それはただの睡眠薬だった・・・。ただの警告で幸運だったのだ。さもなければ、死んでいただろう。
神経質に病室中に目を配るBun。
Bunに呼ばれたのか、足早に、病室に入ってくるFan看護師。
Fan「どうしたんですか? 先生」
Bun「誰か、昨晩、私の部屋に来ましたか?」
Fan「昨晩・・・?誰もいませんでしたよ、先生」
確かに男が部屋にいた、と、昨晩の記憶は、はっきりしているBun。
恐怖がよみがえり、ふらっと、ベッドを降ろしてしまう。
~警察署~
Gun「本当に殺人なんでしょうか?捜査官。 私は、被害者のFacebookの履歴を調べてみたんです。 どれも変なメッセージなんです。」
画面上には
私は決心した
他にも・・・
無理してでも 別れを受け入れる
それを見ながら、じっと、考え込んでいるM。
~Viangpha Mork病院 スタッフルーム~
病院長と一緒に、防犯カメラの映像を確認しているBun。
夜 12時半頃 白衣姿の男がBunの病室の前で立ち止まるところが映っている。
Bun「院長、すみません、一旦、止めてください」
目をこらして、画面を見るBun。
黒いキャップ坊と黒いマスクで、人相等はわからない。
映像をすすめ、病院の裏に停めてあったバイクに乗って、去っていくところも確認できたが、まったく誰なのかは判別不能。
失望するBun。
~警察署~
段ボール箱に入った捜査資料が積み上げられている場所に、ひとりでやってきたのは・・・M。
周囲に人がいないことを確認すると、その箱の中から、証拠品の入った袋を取り出す。
結んだままのロープがまるめて入っている。
なにする気?
こういう思わせぶりなの、ホント、勘弁して!
~Viangpha Mork病院~
Fan看護師が、Bunの車いすを押している。
Fan「今日、退院ですね」
Bud「ええ。でも、もう一日くらい、休みたいですよ」
あら、Tanのサボテンと紙袋を手に持ってるところを見ると、退院手続きはすんで、もう帰るばかりって感じなのね。
Bud「もうこのへんでいいですよ、Fanさん」
Fan「本当に大丈夫ですか?」
車いすから立ち上がるBun。
Bun「これすら出来なければ、自宅へ、自分で運転して帰る道だって忘れてしまってるかもしれませんよ」
Fan「あら? でも、先生は、お迎えの方を頼んだんじゃないんですか?」
Bun「・・・・?」
お互いにおかしなことを言う・・と、同じ方向に視線を向けると・・・正面から歩いてきたのは、Tan。
ほらね、としたり顔のFan看護師。
Bun「こんなところで、なにしてるんだ?」
Tan「ん・・・看護師さんから、聞いてませんか? (Fanさんにむけて) ありがとうございました」
Bun「どういたしまして・・・」
微笑みを浮かべると、空の車いすを押しながら戻っていくFan看護師。
Fanさん、あなたの微笑みは、ファンミで、よ~~く見かけるShipperの笑みです(笑)
Bun「・・・・・・悪いな。でも、私は自分で運転して帰れるよ」
歩き出すBunの隣で、当然のように、一緒に歩き出すTan。
数歩歩いて、立ち止まるBun。
当然、Tanも立ち止まる。
お似合いだわぁ~~(笑) ← 言い方が昭和!
Bun「私は、一人で家に帰れると言ったはずだが・・・」
Tan「ただ、お送りしようとしただけですよ」
Bun「だったら、どうやって家に帰るつもりだ?」
Tan「・・・・たぶん、タクシーでも呼びますよ」
こともなげに、話すTan。
Bun「車で来てないのか?」
Tun「言ったじゃないですか。運転手になりますよ」
これは、お手伝いしますよ、に含まれてるのね(笑)
ちらっとサボテンちゃんを見て、観念したように、ズボンのポケットから、車のキーを取り出し、Tanに渡すBun。
パチパチパチ・・・拍手~~~!
そうでなくっちゃ♪
Bun「安全運転しろよ・・・」
拗ねたように、先を歩き出すBun。
いろいろ否定しようにも、手には、しっかり大事に、Tanがくれたサボテンを持ってるんだもん。。。
そりゃ、Tanだって、笑っちゃうよね。。。
~車中~
いいわぁ~、このサボテン。。
丸っこいのに、ツンツンしてて、どっかの誰かさんみたいでしょ(笑)
車中、微妙な空気が流れてます(笑)
Bun「なんで、私のことを迎えにきたんだ?」
Tan「なぜ・・って? 僕に迎えに来てほしくなかったんですか?」
返し方が、一枚も二枚も上手なTan。。。
Bun「このためのバイト料は払わないぞ」
Tan「僕は、ただ、あなたの安全を確認したかっただけなんです」
Bun「君は相当変わってるな・・・」
Tan「僕のどこが変わってるんですか?」
Bun「君にとって、私は赤の他人だろ。」
Tan「お互い、もう知り合ってませんでしたっけ?」
たしかに、Tanはすでに、病室で、挨拶して、本名も名乗りましたよね。
礼儀には、礼儀で返さないとね・・・。(苦笑)
Bun「私はBunだ。Bunnakit Songsakdia・・・」
同意のもとに握手も交わしました。。。
Tan「お会いできて光栄です、Bun先生」
Bun「・・・・・・・・」
手を離しちゃうBun。
あなたのBun先生は、照れ屋さんなんです。
そのへんもちゃんとわかってて、笑顔のTan。。
ほら、絶妙な間で、視線が合っちゃうでしょ(笑)
~Bunの自宅~
到着。
Bun「どうやって、家に戻るんだ?」
Tan「僕のことは心配しないでください。はい、車のカギです」
Bun「あ・・・ありがとう」
なにしてんの、ほら、お茶に誘わなきゃ・・・。
あ~あ、帰っちゃうよ。
あ~、いい雰囲気だったのに、帰り際、振り返ったTanの表情は・・・厳しめよ。
家に入っていくBunの姿を見届けると、すぐに、バイクがきたけど、これ、流しのモタサイじゃないよね。
誰? Dam? それともTatのバイク?
あの晩、Tatが乗ってたバイク、よく見えなかったんだよね。。赤だったかな?
自信なし!
Mだけじゃなくて、こっち(Tan)も怪しい動きを見せるから、萌え萌えキュンキュンメーターが下がっちゃうじゃん。。。
そ~~~っと、家の中に入ってきたBun。
そんなに恐々入るなら、Tanについてきてもらえばよかったのに~~。
そりゃ、私は、隙あらば、二人が一緒にいるシーンを常に希望してますから・・・。(笑)
~Viangpha Mork病院 スタッフルーム~
翌日かな?
ラボからの報告書や、剖検の結果など、警察に提出する書類をまとめているBun。
コンコンとノックの音が聞こえ、見ると、M自ら、お出ましです。
Bun「ああ・・・捜査官」
M「司法解剖報告書の件で伺いました」
Bun「ああ・・・まだ、出来上がってないんですよ。あと、一日か二日くらいはかかりそうです」
M「急いでいただけませんか?この事件は、捜査終了となりますので・・・。我々は、先生からの報告書を待っているだけの状態なのです。それをいただき次第、この事件は終了です」
どんな思いでこれを口にしてるのかしら・・・。
え?
呆然と立ち上がるBun。
Bun「どういう結論になったんですか?」
M「自殺です」
顔色一つ変えず、平然と言うわねぇ~~。
Bun「でも、以前、お見せした証拠は・・・」
M「警察の捜査結果と信頼のおける物的証拠により、この事件は、自殺として処理されることになりました」
Bun「・・・・・そ、そんな・・ばかな・・・。Janeには、自殺を実行することなんか無理だった! 君だって、彼女の血液中に、向精神薬が含まれてたのをはっきり知ってるはずだ!」
M「それは、Jane先生が鬱病に苦しんでいたという事実と一致します」
Bun「もし、万が一、Janeに自殺願望があったとしても、彼女の血液中の薬品濃度のレベルは、すでに、十分、致命的なものだった。自分でぶら下がる暇なんてなかったはずだ。」
どんどんボルテージがあがってきたBun。
M「彼女は、(薬の減量により)十分、効果がないのはないか、と心配していたんです。」
Bun「だったら、ロープのささくれについては、どう説明するんだ?」
M「ロープには、ささくれなどありませんでした」
言い切るねぇ。
この間、隠れてみてたロープのことでしょ。
すり替えでもしたの?
M「鑑識班が、誤っていたようです」
Bun「私には、彼らがそんなミスをするなんて思えません、捜査官」
M「先生、証拠ははっきりしています。それについては、明確なんです。警察の能力を詮索することに時間を費やす代わりに、なぜ、報告書の完成を急がないのですか?」
Bun「・・・・・・・・」
M「これで、失礼します」
青天の霹靂!!!
あまりのショックで、椅子に座り込むBun。
★【Ep 03】1/4 雑感★
目の前が真っ暗・・・でしょうね。
ラボの結果を見せに行ってから、数日?
それで、こんな、掌返し。。。
信頼していたMが、顔色一つ変えなかったね。
鋼の意思を持つ男?
それぞれ、思惑と事情があるんだろう、ってことくらいしか、今はわかりませんけど。
TanとBunが少しずつ、引き寄せあう感じが、単純じゃなくて、そこはかとなく甘くて、少しずつ重ねあわせていくので、見ごたえありです。
Bunのキャラが思ってた以上に、人間味と熱量があって、Coolを気取ってないところが、Tan以外の人との絡みでも発揮されるので、相手役も、皆、とても魅力的にみえます。
みんな個性的!
クライムサスペンスをことさら強調しなくても、面白く楽しんでます!