師 走
僧がお経をあげるために東西を馳せることから、
「師が馳せる月」→「しはせつき」
↓ 「しわす」となったといわれています。
「師」は「僧」を指すのが一般的。
「馳せる」は「走る。急いで行く」という意味です。
季 節:
仲冬(ちゅうとう)
※大雪から小寒の前日まで。
二十四節気
季節の変化を知るために、地球が太陽をまわる一年を24に区分して、
「春分」「秋分」など季節を表す言葉をつけてあらわしたものが、
「二十四節気」。
農村ではこの二十四節気を基準にして種まきや収穫などをおこなってきました。
より細かく四季のうつろいを感じられるだけでなく、
年中行事とも深く結びつくものもたくさんあります。
12月には、「大雪(たいせつ)」と、「冬至(とうじ)」があります。
大雪(たいせつ)12月7日ごろ(2024年は12月7日)
平野部でも降雪のある時期、ということから大雪・・。
この頃になると九州地方でも初氷が張り、全国的に冬一色に。
熊が冬眠に入るのもこの頃です。
鰤(ぶり)など冬の魚の漁も盛んになります。
冬至(とうじ)12月22日ごろ(2024年は12月22日)
太陽が最も南に来るときで、夏至とは反対に、夜が最も長く、昼が短くなる日。
夏至から徐々に日照時間は減少し、
日が昇る高さも一年で最も低くなることから、
太陽の力が一番衰える日と考えられてきました。
針 供 養 12月8日
「針供養」とは、事始めの「事八日」に行う針供養行事です 、
「針供養(はりくよう)」とは、「お針さま」などの愛称で親しまれる、
折れたり錆びたりして使えなくなった針を供養する行事です。
針供養が行われる「事八日(ことようか)」は、 事を納める「事納め」、
事を始める「事始め」両方の意味があります。
毎年12月8日・2月8日のどちらも事八日ですが、
関西地方では12月8日、関東地方では2月8日に行う地域が多いでしょう。
事 始 め 12月13日
煤払い(すすはらい) や餅つきなど、本格的に正月を迎える準備をこの日から始めます。
自治会や町内会のお餅つき大会などもこの時期が多いのではないでしょうか。
煤払い(すすはらい)とは、単なる年末の大掃除ではなく、
年神様を迎えるための神聖な行事として、
平安時代にはすでにおこなわれていたものです。
大元の意味に習って、ご家庭にお持ちの場合は仏壇や神棚などの掃除をします。
また、関東は12月初旬からお歳暮を贈り始めますが、
関西ではこの日から贈り始めます。
赤穂義士祭 12月14日
『忠臣蔵』でおなじみの 赤穂浪士の討ち入りにちなみ、
兵庫県赤穂市で12月14日までの 1週間に渡り多彩なイベントが行われる
冬 至 12月22日
冬至は、一年で太陽が最も南寄りで、昼の時間が最も短い日。
太陽の昇る高さが最も低くなるため、 必然的に日没が早くなるわけです。
この日を境に翌日からは日が徐々に長く成って行く、
冬至は太陽の力が一番弱まった日であり、
この日を境に再び力が甦ってくる、
冬至を境に運が向いてくるとし、 古くから祝祭が盛大におこなわれていました。
「陰が極まり再び陽にかえる日」という意から、
「一陽来復(いちようらいふく」)という言葉が生まれ
転じて、悪いことが続いたあとに幸運に向かっていくこと、
冬が終わり春が訪れることを意味します。
・冬至にかぼちゃを食べる。
冬至にはかぼちゃを食べる、という 風習があるのですが、
これには昔ながらの知恵がありました。
冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめる、 と、いわれています。
にんじん、だいこん、れんこん、うどん、
ぎんなん、 きんかん、かんてん・・・・などなど。
「ん」のつくものを「運盛り」といいます。
かぼちゃを漢字で書くと「南瓜(なんきん)」。
つまり、運盛りのひとつ。
特にかぼちゃは本来夏が旬、南からやってきたものであるため、
「夏」、「南」と陽の気を多く含むものとして、
好んで冬至に食べられるようになったようです。
運盛りは縁起かつぎの意味合いだけでなく、
栄養をつけて寒い冬を乗りきるための知恵でもあります。
柚子湯に入る。
冬至といえば柚子(ゆず)湯、
この日に柚子湯に入ると風邪を引かない、と言われています。
この由来には、「融通がきくように」といった語呂合わせや、
「冬至と湯治をかけた」など諸説がありますが、
もともと柚子には体を温める効果があります。
柑橘系の香りも心地よく、お風呂で温まりながら、
ゆったり、リラックスするにはもってこいです。
柚子は香りも強く、強い香りのもとには邪気が寄ってこない と、
いう考えもあることから、
端午の節句の菖蒲湯同様、 旬の香りの強いもので邪気を払う儀式とも言えます。
また、柚子は実るまでに長い年月がかかるため、
長年の苦労が実りますように、との願いも込められているようです。
クリスマスは、イエス・キリストの降誕祭、
生まれてきたことを祝うイベントです。
数あるイベントの中でも、 宗教問わず全世界で認知されている珍しいイベントといえるでしょう。
12月24日もクリスマスイブとしてよく知られています。
クリスマス(Christmas)の表記の由来は、
「Christ(キリスト)」の「mass(ミサ、礼拝)」から きているとされています。
またイエス・キリストの誕生日は明らかでないにも関わらず、
12月25日になったのは、ヨーロッパの各地で行われていた冬至祭や ミトラス教の祭日などが合わさってこの日になったといわれています。
クリスマスといえば、サンタクロースが子どもたちにプレゼントを配ってまわるのが特徴です。
他にもクリスマスのシンボルであるクリスマスツリーは、 古代ゲルマン民族の祭りが由来ともいわれているなど、 今日のクリスマスはさまざまな要素が組み合わさってできています。
クリスマスとプレゼント
12月25日は、キリスト教では、 イエス・キリストが約2000年前にベツレヘムの馬小屋で生まれた日、 と、いうことになっています。
そしてキリストが誕生した際に、 賢人がキリストに贈り物をしたという説があり、 クリスマス=プレゼントにつながったのではないかといわれています。
東方の三賢人(ガスパール、メルキオール、バルタザール)が キリスト誕生の際に贈った物とは、
金、乳香、没薬だったのだとか。
この日にプレゼントを贈ることは愛情の証として、 古くは、貴重だったオレンジやささやかなお菓子などから、 今ではおもちゃやゲーム、玩具など、プレゼントを贈る習慣が根付いたようです。
日本でのクリスマス
日本でクリスマスが広く受け入れられるようになったのは、
1900年(明治33年)に明治屋が銀座に進出したことを契機に、
クリスマス商戦が始まったといわれています。
日本ではクリスマスの食卓といえば、
チキンやケーキあたりが定番でしょうか。
チキンやケーキがあるだけで、やっぱり特別なパーティー感も高まり、
気分も盛り上がります。
大 晦 日 12月31日
一年で最後の日が、大晦日です。
昔は1日の始まりが深夜0時ではなく、日没であったため、
12月31日の日暮れとともに、新年が始まっていました。
この名残で、北海道や東北の一部では、 大晦日におせち料理を食べるようです。
年越し蕎麦
大晦日の風物詩ともいえる、年越し蕎麦。
蕎麦は他の麺類と比べて切れやすいことから、
「今年一年の厄を断ち切る」 と、いう意味で、
江戸時代から大晦日の夜に食べる風習が生まれたとされています。
また、その細くて長い見ためから、長寿の願いを込める、
との意味合いもあるともいわれています。
除夜の鐘
大晦日は、、年越しの瞬間をまたいで聞こえてくるのが、 「除夜の鐘」です。
除夜の鐘は多くのお寺で「108回」撞かれます。
この108回には意味があり、 仏教思想に基づく「百八煩悩」を意味しています。
心を惑わし、身を悩ませる」もののことを煩悩と言い、
鐘をつくことでこれらの煩悩を1つ1つ取り除き、
清らかな心で正月を迎えようと言うわけです。
厳密にいうと、108回のうち最後の1回は年が明けてから撞くようで、
新しく始まった1年が煩悩に惑わされないように、
と、いう意味が込められているそうです。