草原の仲間達
<朝の散歩>・・・念願の放牧体験。ちょっとだけ。。
草原の生活は小さな動物園で暮らしているようなもの。羊、山羊、馬、牛、犬、豚、鶏。時にはラクダもいます。今回はわずか一週間の滞在でしたが、そんな動物たちとちょっと仲良くなってきました。
中でも一番かわいかったのが子ヤギ。ちょうど生まれたばかりの子ヤギがいました。見た目はもちろんかわいいのですが、鳴き声もかわいくて、もう触らずにはいられない!かわいくてかわいくて持って帰りたいくらいでした。
<子ヤギ>・・・かわいくて食べちゃいたい!
子ヤギは生まれて2、3日の頃は動物も人間も判断できないのか、近づいても逃げたりしませんでしたが、5日目くらいになると認識できるようになり、ぴょこぴょこ逃げ始めます。冬は外に置いておくと凍死してしまう恐れがあるので家の中に入れてあげます。
<子ヤギのベッド>・・・むむー、かわいい。一緒に寝たい。
子ヤギとは反対に子羊は何故か人に寄ってきます。特にエサをあげられるわけでもないんですが、好奇心が強い動物なんでしょうかね?
<子羊>・・・あんまり逃げないで、一緒に遊んでくれました。
子馬は始めは警戒しながらもすぐに懐いてくれました。特にぐーすかがお気に入りだったようで、ぐーすかに可愛がってもらっている時に近づくと蹴られてしまうほどです。ぶーすかもみごとに蹴られました。
<子馬ちゃん>・・・飴玉が大好き。お父さんに飴玉をもらっているところ。
牛は大きくても小さくても特に何にも動じません。ただエサ時になるとやたら張り切って、エサも持っていないのに猛烈な勢いで集まって来るので、すごい勢いで取り囲まれクンクン、ベロベロされるのには、さすがにちょっと恐怖を感じました。怖いことは何もしてこないですが。。
<子牛君(?)>・・・みんなちゃんとカメラ目線。
帰る頃には少し懐いてくれたので、別れる時はちょっと寂しく感じました。次の夏に行くときにはみんな大きくなっているとのこと。覚えていてはくれないだろうなぁ。。

<子ヤギの食事>・・・しっぽフリフリ!おしりもかわいい!
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草原の食事2 餃子とお肉
モンゴルの食事は乳製品だけではありません。前の記事 で紹介した蒙古包子(モンゴルボーズ)というモンゴル風蒸餃子や少し小さ目のモンゴル風水餃子もあります。その中から今回出会った物をいくつかご紹介します。
<焼き餃子>・・・炭火焼ならぬ牛糞火焼き
まずは焼き餃子!最近では中国の餃子店でも焼き餃子(煎餃子)を出す所が増えてきていますが、今回出会った餃子はそのような焼き餃子とは全く違っています。
焼き上がりはこんがり!香ばしさと表面のサクサク感(中はムチムチ)が今までに無い美味しさを演出してくれます。焼きたてのアツアツを箸なんか使わずに手で食べてしまいます。今回の中身は真っ黒ですが、なんだかわかりますか?ジャガイモに牛の血を加えた餡です。血はじゃがいものコクを加えます。普通に牛肉の餡も食べましたが、豚肉はあまり食べないそうです。
下の写真でもわかるように網焼きの餃子です。これは残り物の水餃子を焼いているわけではありません。焼いて食べるために作ったものです。
<焼き焼き> <餃子の中身>・・・血とじゃがいも
それから食べまくった牛肉!朝昼晩とミルクティー
と一緒に食べまくりました。日本の肉よりも肉そのものの味がしっかりしているので味付けはいりません。塩味だけで十分です。お父さんお母さんが一生懸命食べていたのが「骨髄」。脂身とも違った濃厚さとコク。好きな人にはたまらない部分です。
<牛肉!>・・・写真2枚分が一気に一晩で出てきた。
山盛りの牛肉をナイフ片手に切り取りながら食べるのがモンゴル風。骨に肉を残さず食べられるようになったら立派なモンゴル人です!こんな時は白酒もちょっと飲みたくなりますね。
<調理中>・・・茹で過ぎないように <乾燥牛肉>
<これも朝ごはん>・・・朝からがんばります。

<手作り花巻>・・・こんな物もあります。
いやー、餃子はおいしかった。最近のレストランの餃子は皮が薄くて具沢山っていうのが多くてあんまり好きじゃありません。皮はしっかり厚いのが一番!モンゴルの餃子は肉たっぷりです!一度おためしあれー。
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草原の食事1 ミルクティーと乳製品

<朝食>・・・左上ドーナツ、右上ウルム、ホロード、中央バター
左下ミルクティー 、右下キビ
モンゴルの食事と言えば、なんと言ってもミルクティー 。朝昼晩とミルクティー を飲まないことはありません。以前にも紹介しましたが、砂糖を入れてはいけません。塩味です。
食事の基本はミルクティー
で、一緒にチーズや肉を食べることもありますが、ミルクティー
を飲まないことはありません。ホームステイ先のお父さんは1回の食事でミルクティー
を大きな器で5、6杯飲んでいましたし、咽喉が渇いた時も飲んでいるので、1日に20杯近く飲んでいるかもしれません。1日飲まないと頭痛がすると言っていました。
ミルクティー
は何も入れないで飲むこともあれば、手作りのバター、ホロード、ウルムといった乳製品やアワ、キビ、牛肉、羊肉も入れたりするのでバリエーションも豊富です。とは言え、初めて草原を訪れた時は乳製品と肉の食事に1日で飽きてしまいましたが、今はもう慣れたのか1週間続いても大丈夫です。
ホロードはいわゆるナチュラルチーズでちょっとポソポソしています。そのまま食べてもおいしいのですが、お茶に入れて暖め、水分を含ませると食感がムチムチしてモツァレラチーズのようになりおいしさが増します。
ウルムは生の牛乳を加熱して作ったもので、濃厚な牛乳の味わいがあります。これもそのまま食べてもおいしいですが、お茶に入れるとお茶にも一味加わり美味しくなります。
<ウルム>・・・砂糖を加えると牛乳のお菓子のような味
<ウルム作り>・・・加熱しながら泡立てる。泡立てたものを自然に冷ますと
脂肪分が固まる。これを何度も繰り返すと厚いものができあがる。
牛肉は煮たり焼いたりしたものではなく、低温で乾燥させたものです。乾燥肉は旨みが肉に詰まっているので、お茶にいれると旨み味がお茶にしみ出て美味しくなります。肉そのものも柔らかくて美味しいです。
<牛肉入りミルクティー
>・・・肉の上の粒はアワかな。
草原の食事はこんな感じですが行けそうですか?
きっと野菜やご飯が恋しくなりますよ!!
草原の年始まわり
<モンゴル服で挨拶回り>・・・バイクで挨拶に行く人たち。真ん中は友だち。
モンゴルの習慣で新年の挨拶は早ければ早いほど良いということで、旧暦の1月1日の早朝3時から挨拶まわり開始!まずはホームステイ先のご両親に、そして親戚や親しい人のところへ行きます。
ご両親への挨拶は同じ家に住んでいるので、それこそ早ければ早いほど良く、1時になったら挨拶するように言われました。「どうして0時じゃないの?」と思いつつも、年越しの乾杯の嵐でぶーすかは撃沈。予定を変更してご両親にも3時に新年の挨拶をしました。
<ハタを持って挨拶>
挨拶は年少者から年長者へ、ハタという尊敬を意味する青い布を両手に持って行います。年長者は座っって、年少者は立って挨拶します。訪問先の人々へ挨拶がすんだら、次は写真のような白い食べ物を1つまみし、それを放って神様に捧げてから自分も口にします。モンゴルでは新年を白い月として、白い食べ物(乳製品)を重要視しているところから来ているようです。
<正月の食べ物>・・・左はチーズ、右は月餅のようなもの。基本的に飾り。
そうこうしているとミルクティー
が出てきます。ミルクティー
を飲みきるとついに恐怖の時間がやってきます。乾杯タイム・・・。飲むお酒は白酒。アルコール度数は42℃のものがほとんどでしたが、もっと強烈なお酒がありました・・・。
その名も「草原白酒」!!60℃!!!
集落なので家はだいたい近くにありますが、中には離れている家もあり、雪降る真っ暗な草原を歩いていきます。酔っ払って暑いのか寒いのかわからない状態で、ふらふらと雪道を歩いて行きます。これも苦行?
<年始回りの道>・・・真っ暗な草原を歩いて行く。酔っても写真は撮る!
お酒は家の若い人が勧めてくれるのですが、これが上手に飲む理由をつけてきます。どうしてこんなにお酒を飲ませるのが上手なのかと思っていたら、子どもの頃から練習しているんです。小さい子どもが大人相手に一生懸命飲ませようとします。歌を歌ったり、何かの暗唱をしたり一生懸命。大人より強敵です。
<お酒を勧める子ども>・・・年少者は帽子をかぶる
<草原の日の出>
気がつけば日は昇り、9時半なっていました。ぐったり。
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草原の旧正月(シリンゴル盟桑根達来)
<冬の草原>・・・この辺りは草原と砂漠が混在している
フフホトから列車で10時間、桑根達来(サンゲンダラ)の草原へ旧正月を過ごしに行ってきました。
桑根達来に着いたのは、旧暦の大晦日の夕方6時。大晦日だったせいか、桑根達来が小さいせいか、桑根達来駅で降りたのはぐー&ぶーの2人だけ。かなり閑散とした駅。友人の迎えの車で真っ暗な草原の道なき道を走ること1時間、ようやくたどり着いたのは、20件ほどの集落。
<草原の家>・・・今ではモンゴルゲルは観光用。レンガ造りが一般的。
モンゴルには3歳まで髪を切らない習慣があるらしく、こちらは数え年なのでちょうど正月前に3歳の断髪の儀式を終えた男の子が遊びに来ていました。草原の子どもらしく、素直ででかわいい悪戯小僧。写真を撮る時は良い子。
<3歳の断髪>・・・この子は5歳で断髪
楽しみにしていた大晦日の食事は、最近では食べる人が少ないというモンゴル式の鍋。日本のしゃぶしゃぶ鍋の形にそっくりで、飛び出ている筒の中に燃料を入れて調理します。鍋の具は大根、凍り豆腐、ネギと牛肉とシンプル。味付けはすき焼き風で懐かしい感じで、自家製の牛肉が内モンゴル特有のしっかりした旨みを全体に出していて最高!
<モンゴル鍋>・・・ちょっと肉が隠れてるけど、底にたっぷり。
中国の大晦日にかかせないのが餃子。こちら内モンゴルでは「蒙古包子(モンゴルボーズ)」を食べます。「包子」は日本語の「肉まん」ですが、蒙古包子は日本語で言えば「モンゴル風蒸餃子」。具は羊肉や牛肉で、特徴は肉がたっぷり入っていること。というか肉の塊!そして肉はミンチというよりもみじん切りといった感じで、餃子よりも食べ応えがあります。肉汁もたっぷりでモンゴル版小龍包と言ってもいいかもしれません。蒙古包子はぶーすかの大好物!!
<蒙古包子(モンゴルボーズ)>・・・見た目は餃子と同じ。
気温はフフホト
よりさらに寒く、最高気温‐20度、最低気温‐35度という極限状態!!なのに現地の人はかなり薄着・・。ズボンの下に2枚も重ねているのに、空気が直接肌に触れているような感じで、やたら鼻に何かがつまると思ったら、鼻の中で息が凍ったり、まつ毛についた自分の息が凍りつき、まつ毛とまつ毛がくっついて離れなくなったりもうたいへんでした。
<雪の結晶>・・・サラサラで雪球も作れない
<かわいい牛くん>・・・ヨダレも凍ってしまう
これは爆竹の様子。竹ざおの先に爆竹をぶら下げて鳴らしています。小さな集落なので大きな街のように街中が戦争状態という雰囲気は味わえませんが、爆竹をひっそり(?)鳴らしてみました。
<爆竹>・・・爆竹は怖いから苦手。
一週間ぶりにフフホトに戻って、一週間ぶりにシャワーを浴びました・・・。シャワーを浴びて草原に持っていった服を片付けていたら、なんと牛糞の臭いが染み付いているではありませんか!!!列車の中でみんなに臭いと思われていたのかな・・・・・。
臭くはなりましたが、草原でのホームステイはフフホトでの生活や、草原旅行では味わえない貴重な体験やモンゴルの文化を知るいい機会になりました。今後しばらく、草原での正月の過ごし方、生活の様子、食生活などを紹介していこうと思います。
<草原に雪の花>・・・きれいだけど厳しい冬
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