ドイツの原子力発電所、漏えい事故により運転停止
2022年9月23日(金) by:ベル・カーター

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ドイツでは、原子力発電所で漏電が発生し、修理の為に、1週間運転が停止する事態となり、冬が早く訪れました。

 

ドイツの原子力発電所、漏えいの報告を受けて停止へ
 

同国は現在、直近ではロスネフチの製油所資産を差し押さえるなどして、冬のエネルギー危機を必死で食い止めようとしている。

 

 

しかし、電力会社大手E.ONの子会社であるプロイセンエレクトラは、9月19日(月)、バイエルン州の、イザール2原子力発電所で漏電があった事を連邦環境・自然保護・原子力安全・消費者保護省に報告、現在の困難と間も無く起こるであろう凍結状態に更なる圧力をかけている。

 

 

ドイツの原子力発電所、漏えいの報告を受けて停止へ
 

ロイター通信によると、イザール2号機の漏えいは、同発電所が12月31日以降も稼働し続ける為には、10月に1週間の修理が必要である事を意味します。

 

ドイツの原子炉の漏洩は安全上の脅威ではないが、計画を複雑にしている。
 

同発電所は、ドイツの「グリーン化」による脱原発の一環として、来年1月に永久停止する事が、既に決まっていた。

 

しかし、冬に差し迫ったエネルギー危機を考慮し、政府首脳や当局は脱原発の延期を議論してきた。

ドイツのオラフ・ショルツ首相は、僅か2週間前に、国内の原子力発電の利用を延長し、原発の段階的廃止を遅らせるという考えを否定した。

 

 

ドイツの野党保守派は、残り2基の原子炉を稼働させ続けるよう主張している。

 

ショルツ首相は、冬を越すのに十分な資源があると言って抵抗した。

ガーディアンによると、ショルツ首相は、残りの2基の原子炉を緊急予備として維持する計画だが、これらは電力を生産する事はない

 

ドイツ首相、原発閉鎖を撤回するよう求める声を拒否:オラフ・ショルツは、ロシアがガスの供給を停止した後、ドイツは冬を越すのに十分なエネルギーを持っていると述べた。


同国は2011年に脱原発に踏み切り、2021年に3基、今年更に3基の原子炉を停止させる等したが、エネルギー危機の中で、増々不人気になっている。

批評家は、貯蔵量を満たす為の、ガス買い占めが更なる価格高騰を招き、ドイツの近隣諸国に影響を及ぼしていると主張している。


エネルギー危機の中、ドイツは「漏電」発電所と石炭に依存し、グリーンアジェンダは失敗している

 

9月初め、ドイツの議員達は、冬を乗り切る為の最後の手段として、石炭を燃やし、2基の原子力発電所を維持する事を発表した。

 

ドイツは、戦争と気候変動がもたらすエネルギー危機に直面している為、2基の原子力発電所をバックアップとして使用可能な状態に保ち、石炭を燃やすことにしました。
 

(関連記事:ロシアが欧州のガス供給を絞った為、ドイツは石炭火力発電所を再稼働させる

 

 

しかし、イザール2号機が修理中の為、ネッカーウェストハイム原発に少なくとも、1週間は頼らざるを得ない。

「戦争と気候変動という大きな危機は」

「非常に具体的な影響を及ぼす」

 

と、連邦経済・気候保護大臣のロバート・ハーベックは、文書で述べている

 

 

 

電力系統に対するストレステスト:BMWKは冬の電力系統の安定性を確保する為の予防措置を強化 22/23:ハベック「必要な事は全てやっている。イザール2号とネッカーウェストハイムの原子力発電所の運転予備力は、いくつかの要素の内の1つになるだろう」

 

ドイツは、ロシアからの天然ガス輸出に大きく依存している為、ウクライナ戦争で、エネルギー供給が管理できなくなった事を非難している。

ロシアの国営エネルギー企業ガスプロムは、保守作業の必要性を理由に、欧州への天然ガス供給の主要ルートであるパイプライン「ノルドストリーム1」の再開を見送った。

 


又、夏の熱波と干ばつが続いている為、エネルギー源に支障をきたしています。

 

「夏の干ばつで」

「川や湖の水量が減り」

「近隣諸国の水力発電が」

「弱体化している他」

「ガスの逼迫で」

「使用する石炭の発電所への輸送が」

「困難になっています」

 

と、ハーベック大臣は話す。

 


ドイツは、6月に石炭火力発電所の開放を開始し、天然ガスの消費を抑える為の企業向けインセンティブを提供し始めた。

 

この記事の執筆時点で、ドイツは、電力のほぼ、3分の1を石炭に依存している。

グリーンアジェンダに従い、ドイツは石炭への依存を減らそうとしている

 

ドイツ、電力の3分の1を石炭に転換
 

 

ショルツ首相は、前任のアンゲラ・メルケル首相のエネル ギーヴェンデ政策の一環として、石炭と原子力発電から撤退し、その結果、ロシアのガスへの依存度が高まった事について、野党のキリスト教民主同盟(CDU「全責任」を負っていると述べた。

 

 


欧州が自ら招いたエネルギー危機については、以下のビデオをご覧ください。

ヨーロッパは、自ら招いたエネルギー危機に直面している。
 

 

※Gen

 

こう云うタイミングの「事故」は

 

「事故」じゃない。