音響・映像・電気設備が好き

音響・映像・電気設備が好き

「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

@magicarchtec さん主催で、小ホールで映画上映会をしてみるワークショップ的なやつに参加してきました。会場は千葉県南総文化ホールです。会場は映画上映会を行った履歴があることから、サラウンドを組めるのではないか?と期待してのことです。なぜ館山なのかは後述します。

 

ここのところホームシアタ提案が数件あり、機器設定や音響調整で実際に試してみたいことをこの機会にぶつけてみました。上映形態は私的利用で興行ではありません。

 

メイン持ち込み機器はこちら

  • 映像送出サーバ 自作
  • VP制御&メインDSP Q-SYS NV-32-H(Coreモード + Danteライセンス)
  • VP Panasonic PT-DZ870(DLP 8500lm)
  • スピーカはLFEにGENELEC 7350A、7050Bの2台

会場からお借りしたものはアウトスピーカ5chで、フロントL-ACOUSTICS Aシリーズ、リア EV SX200です。

会場への音声接続はYAMAHA QL5でDanteを介して行っています。

 

 

フロント。投射スクリーンは専用のものは用意されておらず、ホリゾント幕に投射を行った

 

 

リア。VPは8500lmでは力足らずであった・・・15000lmは欲しいところ。ただ映画上映はホールを暗くできるのでコントラスト比は稼ぎやすい

 

 

会場への音声はQL5を介してDante接続

 

 

音声制御のコア部分はQ-SYSで行った。音圧計測はNTi Audio XL2を使用した

 

 

Q-SYSのGUI。シネマ用SMPTE ピンクノイズを送出できる。VP制御も取り入れた

 

 

今回のトリッキーな部分は、PC HDMI OUT(PCM 8ch Max) → Q-SYS HDMI IN(この機種だけできる機能) → PCMだけをDSPに渡してそこからDanteへのルーティング、HDMIの映像はHDBaseT変換でVPに直接入力(DIGITAL LINK + PJLinkコントロール)ってところです。HDMIでマルチチャンネルをDanteに渡したい!と思っても、実現できる機器はなかなか無く、Q-SYS NV-32-H以外の手段があるならば知りたいです。

 

 

Blog内リンク:

 

 

 

机上で考えるのと、実際に手を動かして会場に設営し安定して動作させるのでは雲泥の差があり、良い経験になりました。@magicarchtec さんに感謝!

 

 

ここからが本題

 

高山一実さん(元乃木坂46)原作、劇場アニメーション「トラペジウム」の聖地がこの会場である館山市です。

主催の熱い要望は、館山が舞台のトラペジウムを館山のホールで上映してみたい、でした。(こわい)

ちなみに筆者はトラペジウムは劇場で5回観ました。かつて、高校演劇をしていた身としては、「誰かに引き上げてもらわなければ放てなかった光がある」ことや「ひとつの目標や理想に向かって多人数で進むことで得られる高揚感と達成感。そして、継続性の難しさ」を昇華した素晴らしい作品であると思っています。集団でひとつの事をする連帯感は、その人の以後の人生に多大な影響を与えます。そして、自分自身もその影響を受けた側の人間です。あの時もらった熱は、今もなお自分を前に進める原動力となっています。

また、映画音響としても、セルタイトルにも関わらずダイナミックレンジが広い事や、楽曲の5.1ch収録など挑戦的な作品であると言えます。

 

 

タイトルロゴ。タイトルのモーショングラフィックは自分でもトレースして作ってみた。かなり攻めたロゴデザインである

 

 

趣味でトレスしてみた。前職は映像制作である

 

 

いわゆる祭壇。主催はなんとサイン入りアフレコ台本が当選した強運の持ち主。ポスターはネットで買ったらしい

 

 

劇中に出てくる館山城の前の広場

 

 

館山が一望できる景色

 

 

美嘉ちゃんが私たち、ボランティア仲間の前に友達だよね?と怒った坂道

 

 

名言だらけの映画トラペジウム。興味がある方は是非見てください。

 

前回はこちら。

 

 

前置きは上に任せるとして今度は少しケーブル長が長いスイッチクラフトのEHシリーズ、EHUSB31CFCMBです。USB Type-Cに対する客先の要求に応えるべく、日々模索しています。

 

 

EHUSB31CFCMB。ケーブル長914mm

 

 

図面

 

 

ノイトリックと比べてしまうと驚きの表面処理の雑さ。スイッチクラフトは全製品一貫して仕上げが雑である

 

 

コネクタ側

 

 

比較してしまうとケーブル長は900mmは欲しいよね、となってしまいます。これといった決定打を探すため、色々試験をしていますが・・・同業者は同じ悩みを抱えているかと思いますので共に頑張りましょう・・・。

Brüel & Kjærのスタジオ用マイクロホンシリーズ4000は1982年に発表され、16mmのType 4003(130V仕様)、Type 4006(ファンタム48V駆動)、12mmのType 4004(130V仕様)、Type 4007(ファンタム48V駆動)の4種類あり、そのうちの4007がSIM System II用の計測用マイクロホンに採用(計測用から派生したレコーディング用途専用設計マイクを計測用途に使用する先祖返り)された歴史があり、今回はそのType 4007を手に入れた話です。これは記念購入であって、今後計測に使用する意図はありません。(それほどまでにこのマイクロホンは歴史が古い)

 

余談ですが、コンデンサーマイクロホンは元々外部偏極型を指す言葉であり、ダイヤフラムのバックプレートにバイアス高電圧を印加していました。時代が進むにつれ、その利便性からXLRでの48Vファンタム電源供給がシェアを広げ、現代のPAやレコーディングでは偏極電圧が不要なプリポラライズド型(いわゆる0V型)が大半を占め、外部偏極型は使用されなくなっています。両者を比較した際、問題となるのは高SPL対応とフロアノイズで、つまり外部偏極型の性能を落としたものがファンタム48V対応型というわけです。但し、計測音響も外部偏極型は減少しており、音響インテンシティ計測や超低騒音を目的としなければ、価格を抑えやすいBNC接続のICP方式が増えています。(ICP方式の性能が上がってきている)

※ファンタム電源はプリアンプ回路駆動に使用される為、必要とされている

 

但し、今回取り上げているBrüel & Kjærのスタジオ用マイクロホンシリーズ4000はマイクロホンカートリッジは0Vプリポラライズド型共通で、プリアンプ回路が「ファンタム48V対応でトランス内蔵」か、「トランスレス直結130V電源供給方式」かの違いであり、両者の感度差はファンタム電源用トランスに由来しています。

 

 

Brüel & Kjær(DPA) Type 4007。ライブサウンドの音響計測を語る上では外せないマイクロホンである。筆者はBKの初期型、テーパー形状のモデルが欲しかった

 

 

底側の銀色のリングで区別されるXLR P48Vモデル。現代においてはレコーディングなどで使用されるコンデンサーマイクロホンは、コンデンサーの言葉が意味する外部偏極型では無い

 

 

刻印1

 

 

刻印2

 

 

グリッドパターン。ニッケルダイヤフラムのポリマーコーティング。12mmラインナップはグリッドが固定式の為、外すことが出来ない

 

 

Meyer Sound Design Reference For Sound Reinforcementより。4007から感度選別を行いSIM System II用としたと書いてある。eBayなどを見ていると、4007の胴体に「SIM System II」と刻印されているモデルがあるがそれがSIM専用の4007である

 

 

XLRの留めピンを外すとプリアンプ部分が外せる。PA的にはプリアンプはラインレベルへの増幅回路を指すが、音響研究分野では外部偏極印加やインピーダンス整合を行う部分をプリアンプと呼び、プリアンプアウトはラインレベルとはならない点に注意

 

 

ファンタム回路説明。カタログより引用

 

 

プリアンプ写真1。資料共有の為高解像度での掲載

 

プリアンプ写真2

 

 

一応、自分の設備で周波数特性と感度は確認しました。500年は品質が保てるとされているのがメタルダイヤフラムマイクロホンですが人間がそこまで長生きできませんので確認のしようがありませんね。感度は2.46mV/Paと公称値2.5mVと変わらずでした。どこかの無響室で性能試験はしてみたいと思います。

 

 

参考資料:

TECHNICAL REVIEW: N. 2 1982 System Analysis and Time Delay Spectrometry, Part II (bv0010)

https://www.bksv.com/media/doc/bv0010.pdf

 

Meyer Sound Design Reference For Sound Reinforcement

検索すると原本が見れます。

 

製品マニュアル

 

 

 

おまけ

 

ついにご対面!Type 4007のグリッドスタンプだよ

 

 

 

やっと並べられたね!!グリルを磨いた後の写真

 

 

 

ついにご対面!Type 4007専用マイクロホンキャリブレータアダプタだよ。さすがの篏合!設計と組み立ては筆者

 

 

 

これが!!Brüel & Kjærだ!!

 

作業効率の向上を考えると、ベルクロ(マジックテープ、面ファスナ)での固定が再度固定も簡単で良いよなぁ・・・と考えてパンドウィット HLB2S-C0 & ABMT-S6-C20を試しに購入してみました。

 

 

パンドウィット HLB2S-C0。最初から178mmでカットされている

 

 

カッチングダクト施工は後からケーブルを追加するのが手間、タイ(インシュロックやタイラップ)で留めると切るのが手間、などなど実際に手を動かしてみないと伝わらない部分です。

サーバラックでは日東興業がベルクロで留める金具(RD87)を出しており15年くらい前から使用していましたが、MDFラックやもっとミニマムな構成ですと使用が困難でした。

もっと小回りが利いて効率が良いものを探している最中です。値段が張るのが難点ですが、そんなものは効率が上回れば些細な問題ですね。

 

 

パンドウィット HLB2S-C0 & ABMT-S6-C20

 

 

取り外しを考えて粘着テープが無いモデルを選んだ

 

 

この様にループさせる

 

 

結束範囲が足りない場合はもう1枚足せばよい

 

 

結果が変わらないのであれば過程はどうでも良いので、できるだけ最小労力最大効果を掲げていきたいところです。

USB Type-C対応・・・困りますよね。ケーブルの種類、ポートのPD対応やDP alt Modeの対応、カスケード段数の確認・・・それらを調べるツールとして、2つ紹介します。

  • USB Cable Checker3・・・ケーブルチェックとポートチェックができるツールです。
  • USB Device Tree Viewer・・・Windowsで動作するUSBデバイスのツリー表示アプリケーションです。

 

USB Cable Checker3公式サイト:

 

 

USB Device Tree Viewerダウンロード先:

 

 

 

2026年7月現在、この2つがあればとりあえずの一次対応には困らないかと思います。

 

 

USB Cable Checker3の使い方

 

使い方は簡単で、ケーブルチェックの場合は両端を本体のAとBに差し込みます。ポートチェックの場合はAまたはBにフルピンアサインのケーブルを経由してポートに接続します。もし、ケーブルを含めた確認を行いたい場合は使用しているケーブルをそのまま接続してください。これの2(ケーブルチェックのみ対応)から使っていますが、かなり機能が向上し、音響映像設備施工業には必須となりました。

 

 

60W給電対応PD給電専用ポート&充電専用ケーブルを確認している状態。ポートとケーブルが合致している状態

 

 

100W給電対応USB Type-Cポート&充電専用ケーブルを確認している状態。本来はDP alt Mode対応であるがケーブルが対応していないため充電専用表示となる

 

 

15W給電対応USB Type-Cポート&フルピンアサイン240Wケーブルを確認している状態。DisplayPort Alternate Mode対応ではあるが15W給電では起動中のPCへの給電はほぼ不可能

 

 

100W給電対応USB Type-Cポート&フルピンアサイン240Wケーブルを確認している状態。DP alt Mode対応かつPD 100W対応とポートとケーブルが合致している状態

 

 

充電専用ケーブルを確認している状態。240W対応ではあるが通信はUSB 2.0対応のみ

 

 

フルピンアサイン240Wケーブルを確認している状態。すべてこれにできればいいが高コストである・・・そして2mまでの製品しかない

 

 

USB Type-Cケーブルのおさらい

 

USB Type-Cケーブルは「100Wの充電能力」と「高速通信」はほぼ両立しません。例外として、パーフェクトなケーブルがありますが、どう見てもコネクタが巨大なので取り回しが悪いです。

従って、「充電能力に全振りしたケーブル」と「高速通信に特化したケーブル」この2種類が存在すると思ってください。
「充電能力に全振りしたケーブル」を高速通信用途に使うと詰みますし、「高速通信に特化したケーブル」を高速充電用途に使うと詰みます。仕組みとしては、「充電能力に全振りしたケーブル」は内部の線が太くE-MARKED(E-Marker)でその旨を機器に知らせる事ができ、「高速通信に特化したケーブル」はフルピン結線です。なのでこれらを両立しようとするとコネクタの部分が肥大化してしまうのです。そしてケーブルも太くなります。

 

 

USB Device Tree Viewerの使い方

 

USBのHubの数と各デバイスの接続状態が一覧できます。これは、Microsoft USB Viewをベースに発展させた個人開発のツールです。

 

 

Microsoft USB View。発表当初から機能が変わっていない

 

 

USB Viewをベースに発展させたUSB Device Tree Viewer。詳細なUSBツリーが見える

 

 

接続してすぐは強調表示される。UGREEN Revodok Pro 314

 

 

例2。Anker Prime ドッキングステーションA83B65A1

 

 

実際の動作画面。j5create USB Type-C ドック デュアル

 

 

USB Type-C接続時にぶら下がっているUSB機器が動作不良を起こす場合はUSB Hubのツリー段階を確認し、必要に応じて上位に持ってくる、または接続そのものをあきらめる判断が可能です。これはASIOドライバでのオーディオI/Fの運用やUSB 3.0でのビデオキャプチャを行っていた人たちにとっては当たり前の作法でしたね。

 

 

以上で終了です。誰かの役に・・・立つかなぁ・・・。ここまでくるとさすがに現場作業員の理解を超えます。設計段階で入念なテストを行う必要がありますね。


 

参考Blog内リンク: