有限会社パブリックアドレスさんが、計測用マイクロホンのメーカ MELLab srlsの輸入代理店を始めました。
2024年、円安が進行しており、海外機材が日本円で高騰中です。その最中、低価格でありながら高SPLに対応した計測用マイクロホンがMELLab srls MYc-3です。今回、1本購入しました。
販売サイトに計測マイクにまつわるコラムもありますのでぜひ読んでみてください。
測定マイクにまつわる記事
https://mellabmicrophonesjp.square.site/s/stories
※ 免責事項: こちらに掲載の記事の内容は有限会社パブリックアドレスによる著述でありMELLab srlsが発信したものではなく、MELLab srlsは内容に一切の責任を負いません。
なんと!!!!!最初からケースが付いてくる。「機材とは、ケースがあって初めて運用が可能なのである。」を掲げている筆者ですが、これは凄い!!
パブリックアドレスさんからの出荷品一覧
ケースは写真の通りパッキンが付いており密閉性に優れます。マイクホルダは2種類ついてきました。計測音響分野でのマイクホルダはいかに薄くつくり反射を抑えるかが重要となる為、精密な測定にはケース内の小型ホルダを使用した方が特性は良いはずです。しかし、PAの調整目的では脱落しないようにK&Mの方を使うと良いでしょう。今度、無響室行ったときにマイクホルダの反射を測ろうと思います。
これがアルミ製のマイクロホンの収納ケース。マイクロホン単体のケースも付いてくるなんて・・・・!!届いたその日から現場で運用が可能
Blog内リンク:マイクロホン単品でのケース運用には葉巻用ケースが役に立つ話。実際に持ち運びを考えると、マイク個別にケースを用意し、それらを束ねる方が省スペースなのです。
MELLab srls MYc-3。何と言っても「低価格化」の為にノイトリック XLR Xシリーズのガワをそのまま使っているのが凄い
1/4inch先端形状。マイクカプセルは先端部分で、この部分はねじ込み式で取り外せるようになっている。他のラインナップでもこの先端のマイクカプセルは共用できるようだ
本家のサイトでは先端のマイクカプセルを外した商品写真がある
驚いた事に、ここまで分解できる。「低価格であり分解修理も簡単」を打ち出しているだけある。銀色のリングはマッチドペアモデルでは色が変わる様だ。数本持っていた場合、パーツを組み替えての相互試験も簡単に行える。プリアンプ基板は片面実装でXLR端子に直接ハンダ付けされており、良く考えられた構造となっている。片面実装なので3番ピンはリード線を用いて空中接続されている
音響計測用途でのメタルダイヤフラムマイクロホンでは見かける端子で、マイクロホンカプセルの回転を許す構造
マイクロホンカプセルを筒の内側から覗いた写真。本製品版は先端部分がねじロックされており、簡単には外れなかった
マイクロホンごとに発行される周波数特性。PDFで別途メール納品
Smaartなどで使用できるフォマットでも提供があり、それを元にエクセルでグラフ化したのがこれ
Sensitivity@250Hz: 15 mV/Pa, -36.5 dBV/Paで、待望のスペック
筆者が一番助かるのがこのSensitivityです。オーディオI/Fの増幅率、実際にスピーカから流せる音量を考えると、音響映像設備施工業では15~20 mV/Paが最適であると言えます。Sensitivityは94dB SPLでの値なので、130dB SPLではどれくらいなのか足し算をしてみてください。※6 mV/Paでは低すぎる
「ライブサウンドに精通しており、自社内に半無響室を保有しているPA屋が輸入代理行うイタリア発の低価格測定用マイクロホン」です。ご興味ある方はぜひ購入してみてください。
おまけ
「低価格化」の為にノイトリック XLR Xシリーズのガワをそのまま使っている為、交換が可能です。目的に応じて、黒と銀に分けるなんてこともできますね。
NC*MX1-TOPのガワと交換した写真。一部テーパがかかっているが、フルステンレス製
NC*MXーHDのガワと交換した写真。ネジ部分がステンレスではないが一体感がある
これで運用を行う事とした