不思議なできごと -2ページ目

不思議なできごと

できるだけオリジナルな、或いはそれに近い怪異譚を公開してゆきたいです。

 Aさんは元バスの運転手。リタイアしてからは幼稚園バスの運転をしている。
そのAさんの幼稚園バスのお話。

 Aさんの勤める幼稚園はバスが老朽化したことから、買い換えることになった。なるべく安く購入しようと園長とAさんがいろいろ探し回っていたが、或る日園長が「よいバスが見つかった。購入しようと思う」と言ってきた。それはよかったと、翌日中古車屋へ向かって見ると、そのバスはなんと葬儀社が送迎に使用していたバスだった。使用後数年で葬儀社がつぶれてしまったので、状態はすごくよいが、床下部分には棺桶を入れる部分もある。値段も破格の安さだが、さすがにAさん、「これはまずいんじゃないですか。」と園長に掛け合ったが、園長は「大丈夫。大丈夫。きちんと綺麗に直すし、自分たちの孫やひ孫みたいな子供たちが乗るんだから、むしろ守護霊になって守ってくれるよ。」といって笑うだけ。仕方なく購入することになった。

 そしてAさんは、そのバスを運転することになった。たとえ綺麗になったとしても、正直言って気持ちが悪い。それでも仕事なので、毎日運転することになった。そんなある日、バックミラー越しに奇妙な園児の姿を見かけた。その園児は、誰も居ない席の方を見ながら、なにやら話し込んでいる様子なのだ。そこで、添乗している女性の先生に話し、様子を見てもらうことにした。暫くその子供と話をしてきた先生は戻ってきて「○○ちゃん、おじいさんと話をしていたと言うんです。そんな人乗ってないでしょ?と言っても、さっきまで居た。って言うんです。それじゃあ、○○ちゃん、お昼寝の時間よく眠れなかったから、今おねむになって夢みたのね。と言って来たんですけど、変なこと言う子ですよね。」と語りかける。Aさんは「へえ、そうですか。」と言って口を噤んだ。園長先生との約束で、このバスの経緯は二人だけの秘密なのだ。

 しかしその後も、乗っていない筈の大人が乗っていたという園児が次々と現れてAさんを悩ました。それに、園児と先生を全員下ろして駐車スペースへ向かう時など、たった一人での運転のときは、見えはしないけれど、なんとなく視線が背中に刺さるようで、何となく気味が悪い。

 Aさんは熱っぽく私に語り始めた。
「いやあ、いくらなんでも、葬儀社のバス転用はダメだよ。特にあのバスは。棺桶積むようになってたんだから。結局そのスペースはつぶしてしまってさ、その上の部分にも席作っているんだけどさ、それが特にまずいと思うんだよね。だってさ、葬儀の送迎バスのときは、棺桶の上は席作ってなかったんだよ。さすがにご遺体の上に座るというのはいけないんで、空きスペースだったわけ。でもそれを幼稚園バスに転用した際、棺桶の上の部分を空白にするのは不自然だということで、席作っちゃったんだから。そこがマズイ訳。見たって言う子供に聞いたら、どうも大人が乗っている席って、後部のそのあたりに集中しているんだよね。・・・子供達には、わかっちゃってるのかも知れんなぁ。」

 そのバスは今も運行を続けているという。
ネットサーフィンをしていたら、懐かしい白黒写真がひっかかりました。これは1973年11月に起きた大洋デパート火災のもの。人形が焼け爛れているのも怖い。しかしこれが心霊写真と噂され怖がられているというのです。それが以下の記事です。
心霊写真
リンクできない人のために、アドレスも掲載しておきます。
http://ameblo.jp/candicesadako/entry-11326217298.html
上記リンクの記事の写真をご覧ください。右から1番目と2番目のマネキンの間の壁に女性の歪んだような顔がうっすらと見えています。これが心霊写真だといって2ちゃんねるなどで騒がれているというのですが、自分には見覚えのある写真です。切り抜き方もまったく同じ。それがコレです。
大洋デパート火災
 これには女性の顔はありません。この写真は2009年6月12日に私が記事を書く際に掲載したものです。もちろん心霊写真としてではありません。この記事中にも未加工と書いています。そりゃそうです。これは私自身が当時の報道写真をそのまま掲載したものだからです。
 つまりは何者かがこの写真を加工して心霊写真に『捏造』したのですね。
 まったく詰まらんことをするものです。こういった人が居るから、心霊は嘘だと決め付けられるんです。私のブログを読んでくださる人たちはこんなつまらぬものに騙されないでくださいね。
 昨日不思議な夢を見ました。
 私は休日の前夜は午前3時や4時、下手したら朝まで起きていて何かをしている人なので、休日に起きるのはお昼前後が多いのです。昨日もそうでした。午前10時頃、私はいつものように未だ眠っていたのです。そして、夢を見ていました。

 私は母親が住んでいる実家の前に居ます。しかし、いつもの視線の高さではありません。私の胃の高さくらいに私の両目があるのです。そして、実家1階の居間のガラス窓を見上げていました。それは一番外側に網戸が掛けられ、その次にアルミサッシ、そして一番内側に木枠の窓となっており、いわゆる寒冷地で進められている二重窓です。まあ、それはいいとして、その、まず一番外側の網戸が全開されていて、その内側のアルミサッシと木枠の窓も半分程度中途半端な感じで開かれています。ああ、このままでは虫が入ってくるな、と思いました。私は家の中に虫が入ってくるのがいやなのです。それは母も同じでした。網戸を閉めることに関しては非常に神経質な2人です。
 ですから、私は外側の網戸を閉めようとしました。しかし、石膏で固められているように体が全然動かないのです。そこで私は母を呼ぼうとしました。呼んで網戸を閉めるよう促そうとしたのです。するとその時、母が奥から窓辺へ寄ってきました。そして、南の空をじっと見詰めています。何を見ているんだろう?私は一瞬考えましたが、それよりも前に、まずは網戸を閉めてもらうのが先決だと思いました。そこで、声を掛けようとしました。が、声が出ません。体だけではなく、口や頭までもが金縛りにあったように動かないのです。それでも私は腹に思い切り力を入れて声を出そうとしました。しかし、出たものは通常の声ではなくだみ声の叫びのようなものでした。
「あががぎぐううぅ~~」
という奇妙な叫びが自分の頭の中で響きました。その内容はともかく、声のようなものは出たようだと思い、母を見上げましたが、母は未だ呆けたように空を見詰めているだけです。私は母も自分自身も様子がおかしいと思いました。そして、自分の視線の高さが低い理由を知りました。私は直角に礼をした感じに腰を曲げつつ、更にそれを左側によじり、そして顔だけは右側に向けるという非常に不自然な姿勢でいたのです。これはいかんと思い姿勢を正そうとしても、やはり体は動きません。やっとのこと、右手の人差指が動きました。それで、私はその人差指を動かしながら、今一度叫んだのです。
「おおがあ ざぁ~むぅ」
自分でも気味の悪い声だと思いました。そしてこの声のインパクトで起きてしまったのです。
時計を見ると午前10時。眠りに就いてからまだ5時間も経っていません。まだまだ睡眠不足です。でも、頭はすっかり起きてしまいました。そこで私はこの勢いのまま起きてしまい、朝食を済ますと実家へと向かったのです。それは夢の内容を確かめるためのものではありませんでした。いつものように実家の2階にある事務所で自分の仕事をしようと考えていただけなのです。しかし、実家1階の様子を見て、その考えを変えました。居間の窓の網戸は閉めてありましたが、アルミサッシと木枠の窓は夢と全く同じ中途半端な開き方をしていたからです。
 私は家に入ると早速母を問い質しました。
今日の10時に何をしていたか?網戸を開けていなかったか?窓は今と同様の開け方だったか?窓辺に立って空を見上げていなかったか?そして、その時何かを見たり聞いたりしなかったか?

 その頃窓は開けていたし、網戸も開いていたが、ほんの少しの時間だったし、窓辺に立っていた時もあるかも知れないが、外の天気をちょっと確かめた位だったし、その時、特に変わったこともなかった。母親はこう答えました。

 なあんだ、やっぱりただの夢だったんじゃないか。
 私はがっかりして2階へ向かいました。最後に母はその背中に向かってこう声を掛けました。

 だけど、お前、なんで網戸を開いていたの、知っているのかね?


[これはあくまでも夢の話ですから、幽体離脱したとか生霊になったとかいう類の話ではありませんが、なんとなくですが霊の事について考えました。霊は出て来た時ものすごい形相だったとか、訴え方が気味悪いとか、声が聞こえにくいとか、何を言っているのかよくわからないとか言われますよね。自分はこれらのことを“この世”で行うことは非常に大変なことだからそうなってしまうのではないだろうか、と考えるのです。本当は人を怖がらせたり、災いを振りまこうとしている訳ではないのに、何故かこの世では普通の振る舞いが非常に困難な状態になってしまう。だから、とても不自然な状態で出てしまうのではないか。ということです。本当は霊たちは普通にそこに居るだけだったり、挨拶をしようとしているだけだったりするのではないか、ということをです。]
 丸井のとうまんをお土産に買って帰ろうと思っていたのが、直前でふっと忘れて1本北の道を歩いていたら、昨年末失業して最近特に気になっていたA君とばったり出会った。気になっていたら偶然出会ったり連絡が来たりする。自分では結構あることなのだが、考えてみると不思議な事である。
 みなさま、大変遅くなりました。今年もマイペースでちょこちょこの投稿になるかと思いますが、よろしくお願い致します。


 さて、今夜は昨年暮れに自分が直接体験したお話です。
 
 あの日、私は友人の付き合いで、中古車店を訪れていました。
 友人はほとんど目星は付けていたようなのですが、誰かに背中を押してもらいたかったのでしょう。
大して車に詳しくない自分に中古車店への同伴を依頼したのです。ちょうど時間が空いていたので、自分は行くことにしました。

 そこは国道沿いにある個人が営業している中古車店で、そんなに大きくはないお店ですが、車の種類は多く、大概のニーズには答えられるのかなという印象でした。
 友人は着くや否や、店長を呼び、あれこれ質問を始めました。自分は口出しできるような知識はないので、ぶらぶらと、展示してある車を眺め歩くことにしました。
 ふとみると、車の運転席に座っている人が居ます。ああ、あの人も見に来ているんだなぁ。乗り心地を確認しているんだなぁ。位に思い、気にも留めずにまたゆっくり歩き始めました。
 ぐるーっと一回りして、友人の様子を伺うと、まだ熱烈に交渉しています。そこで、もう1まわりしてみることにしました。そして、そんなに広いお店ではありませんからまた、先ほど誰かが試乗していた車の近くへとやって来ました。見ると、まだその人が乗っています。熱心だなぁ。まあ、車は安い買い物じゃないから、慎重になるんだなぁ。とか思って、そのまま通り過ぎたのですが、何か気になって振り返って見たのです。すると、まだ乗っています。そして、この時ふと、違和感を感じました。先ほどから、全く動いているように見えないからです。
 1周目に見てからもう5~6分は経っています。いくら慎重でも、微動だにしないというのでは、確認していることにはなりません。自分はもう少し近づいてみることにしました。
 確かに男は運転席に座っています。髪を金髪に染めた痩せぎすな男で、白いシャツを第2ボタンまで外しており、鎖骨の窪みまで見えています。何故か顔はぼやけているような感じではっきりと見て取ることはできませんが、印象としては色白なキツネ目一重の男で、なんとなくヤンキー風なイメージを持ちました。
 よく見ると金髪の根元が色が抜けてきていて、黒髪が少し見えて来ています。
 自分はそのまま横側に回り込むことにしました。それでもやはり彼は微動だにしません。でも、徐々に横からの姿に変わっていきます。彼の横顔が見えました。鼻筋が思っていた以上にすらっとして高い。ああ、彼はやはり“居る”のだ。そう思いながらもう少し車に近づいた時、事態は急転しました。・・・彼が突然消えたのです。自分は驚き、そして核心しました。ガラスに映り込む「亡霊」の姿はよく聞く話ですが、彼は車内の空間に“居る”のだな、と。

 友人の元に戻ると、交渉は最終段階に入り、試乗することになっていました。同乗を誘われたのですが断りました。決めるのは本人だからです。友人はお店の若い人を乗せて走って行きました。自分は先ほどまで友人と交渉していた店長と世間話を始めました。数分話しただけですが、実直なよい人だという印象を受けました。そして、自分は先ほどのことを話してみることにしました。このお店の経営に影響する話になるかも知れないのですが、なぜか話してみたい衝動に駆られたのです。そして、反応は意外なものでした。知っている。と言うのです。あの車を見た人の多くは彼を見ている筈だ。とも言いました。聞くと、あの彼は少なくとも1年半はあそこにああして居るそうです。
「あいつは、あの車のあの空間がよほど好きだったんでしょうね。居ついているんですよ。ただそこに居るだけ。私は何度もあの車に乗ってみましたが、別に何か悪さをするわけじゃない。運転中に彼が見える訳でもない。ただ、車から降りて、一定以上の距離を離れたら、現れるだけなんです。ただあそこが好きなだけなんですよ、あいつは。・・・・・・・・・・
 しかし、彼が居たら売れませんよね。状態はすごくいい車なんですが。・・・・・実は今ね、決心しました。処分します。あの車をね。いいきかっけをあなたは作ってくれました。早くそうすべきだったんです。私は車というか、彼に愛着を持ちすぎていたのかも知れません。」
 
 話を終えて、店長と彼とは何らかの関係があるのではないだろうか、とふと思いましたが、それ以上聞き出すのは憚られる雰囲気があったので、自分は挨拶を済ませ、その場を離れることにしました。
 みなさま、ご無沙汰でございました。
私は相変わらずずぼらにやっております。
 そして又、例の屋敷を撮ってきましたので、upさせて頂きます。
前回前々回とは、ガラスにペイントされていた名前が消えていて、玄関の中には油絵(おそらくおばあさんとその孫が港の漁船を見に来ているという絵)が飾られていたほかはさほど変化はありませんが、相変わらず何か異質なものを感じてしまいます。今回はもうちょっと肉薄できましたので、撮ったものを全て公開します。何か感じた、見えた、という方はコメント頂けると嬉しいです。








 気のせいかも知れませんが、この後体調がよくありません。今もどこがどうという訳ではありませんが、体がだるくて仕方ありません。隙があれば横になってしまいます。



 
写真を記事から削除しました。しかしコメント欄は残しておりますので、なにかございましたらコメントしていただけると幸いです。

 やっと昨年の作品『怪談新耳袋 殴り込み!劇場版[北海道編]』を見ました。
 みんなビビリな方々なのに、本当によくやってるなぁ、とこのシリーズを見ていていつも思うのです。金だけのためだったら、誰もここまでやらないだろう。と思うのです。そういう点で、感心している訳です。

 さて、私はここで紹介されている心霊スポットの内、2か所行っているので、そのことについてお話しようと思います。

 まずは、札幌の平和の滝。ここへ行ったのはかなり昔です。そして、心霊スポットとは知らないで行きました。友人たちとピクニック気分で行きました。ただし、当時から自殺の名所とは聞いていたので、どんな断崖絶壁なのかと、日光華厳の滝を凌ぐような迫力ある場所なのか、そういう意味でどきどきわくわく気分で行ったのですが、思いのほか滝の落差は低く、滝壺の大きさもさほどではないので、がっかりしたのを覚えています。そして、「なんでこんな迫力ない場所で死にたいかなぁ」などと、トイレで文句言いながら用足しをして帰って来たのですが、後でそのトイレこそがスポットであると知ってぞっとしたものです。また、これは今になって思うのですが、落差がさしてない滝なのに、そこに身を投げる人が絶えないというその事実こそが異常であり、何らかの目に見えない事由によって引き起こされているのではないかと思え、逆に説得力を持つのではないかと。


不思議なできごと-新耳袋 殴り込み 北海道編


 もうひとつは糠平温泉の大雪グランドホテルです。ここへ行ったのは平和の滝よりさらに昔。中学校の研修旅行です。当時1クラス45人の時代ですから、それが8クラスとかあったわけですから、総勢400人にはなる訳で、それはもう大きな宿泊施設でないと受け入れられない、そう、それこそ糠平の大雪グランドホテルくらいの大きな施設でないとダメだった訳です。
 もちろん中坊だった私は心霊には興味を持ちつつありましたが、普通に怖がっているだけのコドモでしたので、何の情報も得てはいませんでした。そして大雪グランドホテルでは当然おばかな中坊の一員として、訳もなく施設内を走り回ったり、女風呂を覗くポイントを探したりと、ほとんど心霊とは無縁の宿泊研修となったのです。
 しかし後日、自分は2つの怪異情報を耳にすることとなったのです。
 ひとつは、別のクラスの女子たちの部屋で起きたこと。夜中(といっても、中学生の宿泊研修ですから、8時とか9時とか比較的早い時間です)女子たちが布団の上に寝っ転がっておしゃべりしている時、突然部屋の電灯が消えて真っ暗になり、その時一瞬、部屋の片隅に青白い人物が立っているのを部屋のみんなが目撃したというのです。数秒後電気が点き、女子たちはパニックになって泣き騒いだというのです。直後に教師が部屋を訪れ、パニックを鎮めたそうで、騒ぎを聞いた近隣の部屋の生徒達には何もなかったことにし、本人たちには緘口令をひいたため、部屋が離れていた自分たちには伝わって来なかったのです。

 もうひとつは、霊感があるといっていた友人のM君が見た夢とも現ともわからぬ話です。
 M君は布団がしまってある押入れの横に寝床があったというのですが、それがどうも気になって寝付けない。それでも明日早いからと無理やり目を閉じて眠る努力を続けていると、いつの間にか眠りに落ちていたそうです。しかしその時、押入れの引き戸がさっと開くと、押入れの奥に真っ黒いトンネルのような穴があぽっかりと開き、その穴からヘルメットを被った半裸の男たちが「お~~~」という低い声を発しながら、にじり出てくるのが見えたそうです。M君は金縛り状態のまま彼らの出てくる姿を数分間見つめ続けていた、というのです。

 それで後日糠平について調べてみると、ここのメインの観光スポットとなっている糠平湖に悲劇があったことが分かったのです。糠平湖は巨大なダム湖で、極寒の地の急峻な山中のダム建設のため工事は困難を極め、工事関係者に沢山の犠牲者が出たというのです。そしてその一部には人柱としてそのまま埋められたという伝承さえ語られているのです。自分はこの伝承とヘルメットを被った半裸の男たちの関係性に目を見張らざるを得ませんでした。というのも、当時のM君も自分も、糠平ダムの悲劇については知る由もありませんでした。そして、これと同じような話は後年、関係性があるとも思えない我々の上の世代からも下の世代からも時々聞くことができたのですから。

 そして、このDVDで廃墟となっている大雪グランドホテルを見て、現役の時からすさまじい心霊パワーを有していた場所なのだから、廃墟となってしまった今はどれくらいの実力を発揮しているのか知れない、と思ってしまうのです。
 
みなさま、お盆でございます。
お久し振りでございます。
 今日は「ほん怖」がありますね?BSでは稲川さんも登場の、楽しみな土曜日です。
 あ、それはそうと、お盆なのに何も書き込まないというのも何かと思いまして、ちょっと手抜きではございますが、お話させていただきます。

まずはこちらのリンクをお読みください。
第14回 作家 西丸震哉さん 幽霊にとり殺されそうになる 

 これは食生態学者であり、探検家であり、登山家でもあった西丸震哉氏の体験談なのですが、なんとも薄気味悪い話です。

 かいつまんでお話すると、西丸氏が釜石に赴任した頃のある日海岸の堤にもたれかかる浴衣姿の二十七,八になるかと思われる色白の美人を見つけます。しかしその前を通り過ぎるとふっと消える。そんなことを何回も繰り返す内、とことん調べてやろうと思い、「お晩です」と声をかけ、反応がないので肩のところを手で突こうとすると、“指先は何の抵抗も感じず,同時に女も消え去ってしまった”のでさすがにぞっとした。
 その後も何回かその女の姿を見かけたことはあるが、あえて近付かないようにしいていたが、ある日、女は西丸氏のねぐらにしている場所の中にまで毎日出てくるようになってしまった。ただし、当初は五メートルほど離れたところから一晩中こちら側を向いているが、何をされるというわけでもないので、そのまま無視を決め込んでいたが、それでも気持ち悪いので、ベッドをまったく別の場所に移動したが、一か月後に彼女が現れたときには,ベッドのすぐ横に立ち,寝ている彼を上から見下ろしていることがわかった。ただ、その頃でも女の視線は西丸氏ではないどこかに飛んでいるので大丈夫と思っていたが、しかし或る日、彼の目の中をまばたきもせずにジーッとのぞき込んでいるのがわかり全身が粟立つ経験をする。さすがの西丸氏もこれにはこたえたので訳を話して転属を願い出た。というお話です。

 自分がここで興味深いのは、当初相手は見えるだけのもので、出る場所も決まっていたのにもかかわらず、その後西丸氏を追いかけるように移動したこと。そして、最初は虚空を見詰めていただけの瞳が、やがで西丸氏の目の中を覗き込むようになったこと。
 このことがなんとも謎です。ちょっかいを出した西丸氏が悪いのでしょうか。彼がちょっかいを出さなければ、こういうことにはならなかったのでしょうか?
それとも西丸氏は最初からこうなる運命だったのでしょうか?
興味深い話なのです。

 西丸氏は多くの著書があります。このテのお話は「未知への足入れ 」「山だ原始人だ幽霊だ」そして「山とお化けと自然界」(前2作などからまとめたオムニバス作品)に沢山掲載されています。ご興味がおありの方々はぜひご一読をお勧めいたします。
$不思議なできごと 緊急のご報告です。
 2011年03月09日『じゃり じゃり  ざりっ ざりっ』
というタイトルで怪異を書いたあの場所で、また水死体があがってしまいました。
今日は8歳の女の子です。800メートル上流から流されたとのことです。
記事『札幌市・豊平川で8歳女児が流され死亡
 ちょうど川原を散歩していたら、ヘリと救急車が去っていったのでもしやと思っていたら、やはり事故でした。
 また引き込まれてしまったか、と残念でなりません。
 せめて女の子の魂が安らかでありますようにと、祈るのみです。
$不思議なできごと
 今回はあんまり怖い話ではないので、がっかりしないでくださいね。
不思議なできごと 平成元年冬の話ですから、ちょうど25年前のお話です。
 その日は18時からこの神社近くにお住まいの地元の有力者の人たちを集めた会合があり、本殿横の社務所の一室を会議室として借り受けていたんですね。自分たちは3人で前もって90分前には現地入りして会場設定をするんですが、この時は冬でしかも朝から雪がしんしんと降る一日だったので、前の通から社務所まで除雪もしておかなくちゃならない。その除雪役を自分が買って出たんですが、冬の17時過ぎ頃ですから、もう当たりは真っ暗。人通りも少ない境内を一人で除雪していた訳です。除雪といっても、完璧なものではありません。小さな神社といっても境内は一人でするのは十二分に広いですからね。一本道をつくるんですね。それでも結構な降りですから、割と大変なんですね。軽くふうふう言いながら、やっと入り口近くまでに近付いてきた時、傍らの木が「バサバサッ」と揺れたんですね。結構大きな揺れで、枝に積もっていた雪がばさばさと落ちてきた。
不思議なできごと こちらはもちろんどきっとするわけですが、その時は枝が積雪に耐えられなかったのだろうと思って、また除雪を続けるわけですが、今度はちょっとそっちの木の方を気にしながら除雪する訳です。ずっとそっちを伺いながら、さくさく除雪をしている。と、またバサバサバサッと来た。今度は身構えてましたからね、しっかりそっちを見ることが出来たわけです。すると、さっきの木が1本だけばさばさ左右に揺れている訳です。他の木は動いても居ない。風はほとんど無い日でしたから、風ではない。上に何か動物が居るのかと思って見ても、何も居るようには見えない。でも、その木だけはゆさゆさ揺れているわけです。しかも今度は長い。見ているうちに、気味が悪くなってきた。だってそうでしょう。何の原因も考えられないのに、一本の木だけが揺れている。自分は声は上げなかったと思いますが、雪かきも投げ出して仲間の居る社務所へ駆け戻った訳です。
 そして、仲間を連れて木のところへ戻ってきた。今は3人居ますからね、多少気が強くなってきた。そこで揺れた木の根元近くまで寄って確認しました。もちろん雪が多い時期でしたから、本当の木の根元まではいけません。長靴履いていませんでしたから。それでも、1メートルくらいまでは近づける。そこからいろいろ観察して見ましたが、付近に何かの足跡なんかは一切ない。雪が上から落ちたあとがあるだけ。人や動物のいたずらとは考えられない。だから、何か大きい鳥が上に居たんだ、ということになった。というか、そういうことにしたんですね。この時はこれだけで終わったんです。

不思議なできごと そして、それから数週間後Mさんに会った。あの、除霊浄霊ができる本格派の方です。このときMさん、こんなこと訊いてきました。
「最近、神社とか行かなかった?」
 最初はぴんと来ませんでした。今は結構神社仏閣巡りは好きですが、当時はぜんぜんだったからです。でも、すぐ苗穂神社へ仕事で行ったことを思い出し、この件のことも話たんですね。すると、
「その木のことと関係あるかは知らないけれど、いつもにこにこした恰幅のいい紳士があなたの後ろについて来ている。その人はその神社と関係のある人のようだ。いい霊だから、このままずっといてもらいなさい。」
 と言うんですね。自分にはまったく見えないからほぉ~とか言うしかないんですが、まあ、そういう人がいるんだな。となんだか嬉しくなりました。
 それから暫くは自分の後ろについていてくれていたみたいなんですが、3ヶ月くらい経った頃、もう居ないことをMさんに教えられました。その人がついていたから何か良いことがあったとかは全くなかったんですが、まあ、何もないということがよいことなのかも知れませんね。とにかく、木のあの揺れはなんだったのか、結局わからずじまいですが、こんなことがありました。
 今日久しぶりに苗穂神社へ寄ったので、思い出した話です。