こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

3連休の中日(なかび)となっています。

「梅雨」の季節は、まだ続きそうですね。

 

暦の七十二候(しちじゅうにこう)を見ますと、「蓮始開(はすはじめてひらく)」になっていることに気がつきました。

 

蓮(はす)は英語で ’lotus’ですが・・・

 

The flower of a lotus in muddy water is like a myrtle flower.

 

意味は・・・蓮(はす)はどろ沼の中にあっても泥に汚されず美しい花を咲かす。このことから周囲に毒されず清く正しく生きる

 

 

という格言が有名ですね。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

 (筆者が人工知能 A Iで作成)

 

今回の話題は・・・「エピジェネティック時計」のお話をしてみたいと思います。

 

「エピジェネティック時計」・・・「エピジェネティック クロック

(epigenetic clock)」とも呼ばれるものですが・・・

どのようなものなのでしょうか?

 

 

誕生してからの時間経過で規定される「chronological age(=暦年齢)」は,個人間での差異はなく,同じ日に誕生すれば同じ暦年齢となりますよね。
 
しかしながら,同じ暦年齢の人間が皆同様の老化を呈するわけではないのは・・・なんとなくですが・・・私たちの経験上、明らかですよね。
 
例えば・・・ある人は年齢に比して若く見えることもあるし,その逆もありますよね。
 
実際の「biological age(=生物学的年齢)」に近く,暦年齢よりも実際の老化の指標となる可能性が高いと考えられているもののひとつが

「エピジェネティック時計」となるわけです。

 

「エピジェネティック時計」は、どのような仕組みで導き出せるのでしょうか?

 

これは、「DNAメチル化」の程度が使われます。

 

そもそもDNAとは、4種類の塩基配列「A(アデニン)」「T(チミン)」「C(シトシン)」「G(グアニン)」を基本としています。その中の「C(シトシン)」にメチル基(-CH3)が付加され、5メチルシトシンになるのが「DNAのメチル化」です。

 

近年、さまざまな研究から「DNAのメチル化」と「生物学的年齢」は相関していることが明らかになってきました。

 

このように「DNAのメチル化」のレベルによって予測される年齢を「エピジェネティクス的年齢」と呼ぶのですね。

 

もう少し正確に言いますと・・・DNAをタグ付けするメチル基などのタグ付けパターンは人生の過程で変化することが知られており、ヒトの生物学的年齢の非常に正確な分子バイオマーカーになると言った方がよいかもしれませんね。

 

問題は、なんらかの方法を用いて、このプロセスを逆転させられるか?・・・ということにあるのですが・・・

どうやら・・・完全に「NO」とは言えない報告も出できているのですね。

 

お話の続きは・・・後日の話題にしたいと思います。

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>7月16日

 

連休明けの今日は、なんとも言えない蒸し暑い梅雨空でしたが・・・18日(木)以降、梅雨明けの可能性があるなど・・・嬉しく(?)思うニュースもありました。

 

人間というのは勝手なもので・・・梅雨が明けたら、明けたで、照りつける夏の灼熱(しゃくねつ)の太陽を見上げながら・・・梅雨の時期はよかったなあ〜などと思うのではないか・・・とも思います。
 

今回は「エピジェネティック時計」について、お話をさせていただきました。DNAの「エピジェネティックス」というお話を以前のブログでもお話をさせていただいたことがありましたね。。

 

DNAの配列は同じであるのに異なる mRNA遺伝子が出現し、異なるタンパク質が産生される。

 

例えば受精卵のDNA配列は同じものですが・・・あるものは、肺組織の細胞となり、あるものは眼の組織をつくるなど、同じDNA配列から、違うmRNA,そして、タンパク質ができて、異なる臓器が形成されるといった具合でしたよね。

 

これを「エピジェネティック」な変化と言いまして、大きくはメチル化、アセチル化、ユビキチン化、リン酸化などがあります。これっらは,DNAの塩基配列は同じであっても、これらを修飾(しゅうしょく)する方法ということになっります。

 

前置きが長くなりましたが・・・「エピジェネティック時計」とは、これらのなかのメチル化を用いて、年齢を割り出していく方法ということになります。

 

もう少し詳細に述べますと・・・「エピジェネティック時計」は、特定の遺伝子の近くの DNA メチル化パターンを調べます。これらのメチル化パターンは、加齢に伴い変化し、特定のパターンは特定の年齢に関連付けられることが報告されている・・・ということになります。

 

この「エピジェネティック時計」は、単なる年齢を推測するだけでなく、重要な意味を持っているとされています。

幾つかの「エピジェネティック時計」の意義とは、次のようなものになります。

 

1)生物学的年齢の指標

 

「エピジェネティック時計」は、従来の年齢よりも個人の生物学的年齢をより正確に反映しているとされています。

 

これは、生活習慣や環境要因によって、生物学的年齢が実際の年齢よりも若くなることもあれば、老化している可能性があることを示唆しています。

 

2)病気のリスクの予測

 

いくつかの研究では、「エピジェネティック時計」が、特定の病気のリスクを予測するのに役立つ可能性があることを示しています。たとえば、エピジェネティック時計は、心臓病、がん、認知症などのリスクを予測するために使用されています。

 

3)老化のメカニズムの理解

 

ピジェネティック時計」は、老化の過程を理解するためのツールを提供します。エピジェネティック時計の速度を早める要因を調査することで、老化のプロセスを遅らせ、老齢期に関連する病気のリスクを軽減するための新たな介入を開発できる可能性があるのではないかと考えられているのですね。

 

そして、現時点でいくつかの「エピジェネティック時計」にまつわる話題が注目されています。

 

それは、どのようなことなのでしょうか?

 

ひとつは、「エピジェネティック時計」を"戻す"つまり、老化の進行とは逆に"若返らせていく研究は、過去数年間で大きな注目を集めていっると考えられています。もちろん、この分野はまだ発展途上であると言えます。

 

例えば・・細胞のリプログラミング因子を短期間発現させることで、マウスの組織で若返りの兆候が観察されました(Ocampo ら :2016年 の研究)や

老齢マウスの血漿を若いアルブミン溶液と交換することで、様々な組織で若返りの効果が見られました(Melod Mehdiourら:2020年の研究) さらにヒトでも・・・

成長ホルモンとメトホルミンを含む薬物療法により、ヒトの胸腺組織の若返りと免疫機能の改善が報告されました(Gregory M Fahyら:2019年の研究)といった具合です。

 

これらは、新たな遺伝子やタンパク質などにより、若返りを示したわけでなく、DNAの修飾の状態を変化させただけ・・・と考えられているのですね。

 

もちろん、これらの研究は、「エピジェネティック時計」を"戻す"可能性を示唆していますが、まだ初期段階の研究であり、長期的な効果や安全性については更なる検証が必要であると考えられています。

 

また、これらの研究結果の解釈や再現性については、科学界でも議論が続いていることは、つけ加えておきたいと思います。

 

どうでしょうか・・・心がワクワクしませんか??

 

心がワクワクと言えば・・・今回、新たにブログの下にインターネットラジオを加えたのですが・・・これは私の声をクリアにして合成した人工知能( AI)の声で、医学的な内容をご紹介するものにしようとする予定なのですが・・・人工知能(AI)の声が少し訛って(なまって)しまいまして、苦戦しております。

 

もう少し、お時間をいただけたらと思います爆  笑

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

 

参考)

1.Cell .2016 Dec 15; 147(7) :1719-1733

In Vivo Amelioration of Age-Associated Hallmarks by Partial Reprogramming

Alejandro Ocampoら

 

2.Aging (Albany NY) 2020 May 300; 12(10): 8790--8819

Rejuvenation of three germ layers tissues by exchanging old blood plasma with saline-albumin

Melod Mehdipourら

 

3.Aging Cell .2019 Dec; 18(6): e13028.

Reversal of epigenetic aging and immunosenescent trends in humans

Gregory M Fahyら

 

 

(以前のphoto:筆者撮影)

 

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小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

7月7日 「七夕(たなばた)」となっています。

 

七夕は一年に一度、織姫と彦星が天の川を渡って会うことを許された日ともいわれ、星に願い事をする風習がありますね。

 

「七夕」は古代、中国から伝わった伝説や「乞巧奠(きっこうでん)」という行事に、もともと日本にあった風習が結びついて誕生したといわれます。

 

古代中国の伝説では、彼らはめでたく結婚したものの、互いに夢中になりすぎて、仕事を怠けるようになってしまったのだそうです。

 

怒った天帝は二人を引き離しますが、嘆き悲しむ二人を憐れみ、年に一度、7月7日だけ、天の川を渡って会うことを許した・・・ということだそうです。
 

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

        (筆者が人工知能 A Iで作成)

 

今回は「幹細胞」から放出される「エクソソーム(exosome)」の話題にしてみたいと思います。
 

「幹細胞」から放出される「エクソソーム」とは、どのようなものであったでしょうか?少し復習(ふくしゅう)をしておきたいと思います。

 

「エクソソーム」とは、幹細胞が分泌する小さな袋状の構造体でして、細胞外小胞(EVs)の一種です。

 

これらの「エクソソーム」は、直径が約30〜150ナノメートル程度と非常に小さく、リポ蛋白質、RNA、DNA、その他の生物活性分子を含んでいます。

 

「エクソソーム」とは、「幹細胞」からのみ放出されるわけでなく、さまざまな種類の細胞から放出されます。これには、免疫細胞、がん細胞、さらには神経細胞などが含まれます。

 

これらの「エクソソーム」は、細胞間のコミュニケーションに重要な役割を果たし、タンパク質、リポイド、RNAなどの分子を運ぶ手段として機能します。

 

そして、「エクソソーム」は・・・情報伝達の役割を持ち、他の細胞へ情報やシグナルを伝達することで組織の再生や修復、免疫応答の調節などに関与していることが分かっているのですね。

 

この中で、特に「幹細胞」から放出される「エクソソーム」は、その再生能力や多様な機能性因子を運搬する能力があることが分かっておっり、「再生医療」などへの潜在的な応用が注目されているのですね

 

例えば・・・幹細胞の「エクソソーム」は、炎症を抑える効果、組織修復を促進する効果があることが示されており、心筋梗塞や皮膚損傷、神経障害などの治療に利用される可能性が研究されているのですね。

 

こうした「エクソソーム」の歴史を見てみますと・・・次のようになります。

 

 

幹細胞からの「エクソソーム」の研究は、2000年代初頭にその重要性が認識され始めた比較的新しい分野です。

その発展の大まかな歴史は、次のようになります。

 

1980年代末〜1990年代初め

細胞が「エクソソーム」と呼ばれる小さな小胞を放出することが確認され、初期には主にリンパ球や腫瘍細胞からの放出が研究されました。

 

2000年代初め

研究者たちは、「エクソソーム」が単なる細胞の「ゴミ」としてではなく、細胞間コミュニケーションに重要な役割を果たしていることを発見しました。

 

この頃、特に間葉系幹細胞からの「エクソソーム」が、組織修復や再生において重要な役割を果たす可能性があるという認識が高まりました。

 

2010年代

幹細胞由来の「エクソソーム」が疾患モデルにおいて治療的効果を示すことが報告され、幹細胞療法の代替または補完としての潜在的な価値が注目されるようになりました。

 

この時期には、「エクソソーム」の生物学的特性、分泌機構、そしてその治療応用に関する研究が加速したとされています。

 

2020年代

「エクソソーム」は再生医療、がん治療、免疫療法など、さまざまな医療分野での応用が進められています。エクソソームの分離、特性評価、機能性の最適化など、さらに詳細な理解と技術の発展が進んできています。

 

現在、幹細胞由来の「エクソソーム」の分野で、研究が進んでいるのは「間葉系幹細胞(MSC)」であるとされています。

 

「間葉系幹細胞(MSC)」多能性幹細胞の一種で、さまざまな生物学的な特性と機能を持つことが知られています。

 

「間葉系幹細胞(MSC)」から放出される「エクソソーム」の応用は再生医療の分野で拡大を続けており、神経疾患、虚血性心疾患、糖尿病、整形外科疾患への利用に多くの研究が集中しているそうです。

 

では、こ「間葉系幹細胞(MSC)」から放出される「エクソソーム」には、どの程度、その内容物が確認されているのでしょうか?

 

この中には、194種類の脂質、4400種類のタンパク質、764種類のmiRNA(マイクロ・アールエヌエー)、1639種類のmRNA(メッセンジャー・アールエヌエー)、さらにヒートショックタンパク質(HSP70 および HSP90)が含まれているのだそうです。

 

image

         (図はお借りしました)

 

これを用いて、「老化のプロセス」を逆行させられないか?・・・と私は考えてきたわけですが・・・すでにそのような報告もされておりまして、完全な夢物語であるとは限らない・・・のかもしれませんね。

 

続きは・・・後日の話題にしたいと思います。

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

参考)

1. Int J Mol Sci. 2024 Mar 21;25(6):3562. 

Therapeutic Applications of Stem Cell-Derived Exosomes

Omar AbduhakeenAhmed Yusuf Abdulmalekら

 

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<ブログ後記>7月9日


「高齢化」は、日本だけでの問題ではなく、世界各国でも同様の傾向があるそうです。
2019年から2050年の間に、64歳以上の人口は15億人を超えると予測されており、これは現在の2倍程度に当たるそうです。
 

言い換えれば、30年以内に世界中で6人に1人が「高齢者」と見なされることになるそうで、世界各国で「抗老化研究」に多額の研究費があてられている背景には、このような各国の事情があるそうです。

では、「老化」の特徴とは、どのようなことであると考えられているのでしょうか?無数の言葉が並ぶ(ならぶ)のか?・・・と思いますが・・・そうでもないことに気がつきます。

ゲノム不安定性、エピジェネティックな変化、テロメア短縮、代謝機能不全、、ミトコンドリア機能不全、幹細胞の枯渇、細胞周期の永久的な停止、NAD+の減少、老化に伴う炎症性サイトカインの分泌

 

・・・などの見覚えのある言葉が並びます。
そして、もうひとつ追加するとすれば、「活性酸素」などによるDNAとタンパク質の損傷となります。

こうした問題は、当初、「幹細胞治療」によって解決されるのではないかと期待され、その期待は続いています。。

しかしながら、2015年にTrounson and McDonaldらにより報告されているような「幹細胞治療」や奇形の発生のリスクがあるとされる
問題は、まだ、解決されてはいません。

これに対し、これに対し、幹細胞から放出される「エクソソーム」は、タンパク質、核酸、その他の生理活性分子を豊富に含んでいます。免疫原性が低く、組織浸透性が高いという特徴があり、医療美容への応用に最適と考えられているのですね。

免疫原性が低いとは・・・アレルギーなどの免疫反応が起こりにくいことを意味しています。

では、幹細胞からの「エクソソーム」には、どのようなアンチエイジング効果が、これまでに報告されているのでしょうか?

いくつかの海外の論文を挙げてみたいと思います。

 

※( 〜 et al, 20◯◯)というのは、〜らの研究チームが20◯◯年に

論文として、報告した・・・ということになります。。


「エクソソーム」に含まれるmiRNA(マイクロアールエヌエー)(Zhai et al., 2020)や関連活性因子(Yoshida et al., 2019)が、抗老化(Han et al., 2022)、色素沈着抑制(Liu et al., 2019)、脱毛抑制(Bae and Kim, 2021)などの作用を示すことが確認されています。

「エクソソームは、関連老化因子βガラクトシダーゼ(SA-β-Gal)の合成を抑制し(Kim et al., 2021)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の合成を促進する(McReynolds et al., 2021)ことで、細胞の老化を遅らせることができると報告されています。

光損傷を受けたヒト真皮線維芽細胞(HDFs)への影響についても研究されており、脂肪由来間葉系幹細胞エクソソーム(ADSCs-Exo)が、紫外線照射によるMMP-1、2、3、9の過剰発現を大幅に抑制し、
コラーゲンとエラスチンの発現を増加させることが明らかになっています。(Choi et al., 2019)

また、「エクソソーム」は、メラニンの生成を抑制することで、色素沈着を軽減する効果があるかもしれないとも報告されています。(Lo Cicero et al., 2015)。

まだまだ、「エクソソーム」の効果として報告されているものをあげれば、キリがありません。


・・・現時点では、「老化のプロセス」を逆行までは実現していない可能性が高いわけですが、老化スピードを遅らせることまでは可能になっている印象があります。

もちろん、「幹細胞」の利用も否定するものではなく、老化細胞やそこから放出される老化関連分泌現象(SASP)因子の影響を排除できれば、有望な治療になるでしょうし、「幹細胞移植後」に精密な「血中腫瘍細胞検査(CTC検査)を施行していくことで、癌の発生のリスクを十分に回避できるものと考える研究者もいます。

 

まだ、「老化」のプロセスを逆行させるのは難しいのかもしれませんが・・・克服(こくふく)すべき問題は明らかになっているわけですので、近い将来、実現する可能性もあるかもしれませんね。

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

ありがとうございましたお願い

 

参考)

2.Biology (Basel). 2022 Nov 18;11(11):1678.

Aging and Mesenchymal Stem Cells: Basic Concepts, Challenges and Strategies

Maria Fraileら

 

3.Front Bioeng Biotechnol. 2022 Dec 20:10:1083640. 

Exosomes based advancements for application in medical aesthetics

Bin Zhangら

 

4.Front Immunol. 2023 May 18:14:1181308.

Mechanism of mesenchymal stem cells and exosomes in the treatment of age-related diseases

Jia Liら

(丸の内 仲通り:筆者撮影)

 

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<今週、なんとなく聞いてみたい曲>

 

 

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◯ 新型コロナウイルス後遺症外来を行なっています。 

(オンライン相談も可)

 

 

 

 

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〒102-0083

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電話 03-6261-6386

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

6月最後の休日の午後となっています。そして、明日からは7月になりますね。

 

まさに「光陰矢の如し(こういんやのごとし)」という感じでしょうか。すべての出来事(できごと)がすぐに過去のことになってしまうことに気がつきます。。

 

英語では、’’Time flies like an arrow.”

      「時は矢のように飛ぶ」と言われるようですね。

 

ちなみに弓矢(ゆみや)を使うスポーツ競技に「弓道(きゅうどう)がありますが・・・

弓道の矢の速度は、装備や弓の強さにもよりますが、時速200Kmとされていますので・・・

いかに速いかが、お分かりいただけると思います。

 

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

         (筆者が人工知能 A Iで作成)

 

今回は、何かと話題の多い「ピロリ菌」に関するお話をしてみたいとと思います。
 
「ピロリ菌」の正式な名称は、正式名は「ヘリコバクター・ピロリ
(Helicobacter pylori)」と言います。
 

ヘリコとは「らせん」とか「旋回」という意味となります。ヘリコプターのヘリコと同じです。ひげの部分も回転させて移動します。

バクターとはバクテリア(細菌)。ピロリとは胃の出口(幽門)をさす「ピロルス」からきています。

 

名前が示すように、この菌は胃の幽門部から初めて見つかったのですね。時は、ロイヤルパース病院の病理医だったウォーレンは1979年、胃炎患者の胃粘膜に小さな曲がった未知の細菌(ピロリ菌)を発見し、その後消化器内科研修医マーシャルとの共同研究により、1982年にはピロリ菌の分離培養に成功し、1983年に報告しています。

 

マーシャル自身がピロリ菌を飲む実験により急性胃炎が起こることを確かめたエピソードは有名な話ですので、ご存知の方もいっらっしゃると思います。

 

西オーストラリア大学の名誉教授になったロビン・ウォーレン氏と同じように同大学教授となったバリー・マーシャル氏は、「ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)」を発見した功績から、 2005年のノーベル医学生理学賞を受賞しています。

 

    (ヘリコバクター ピロリ菌;写真はお借りしました)

 

この「ヘリコバクター・ピロリ菌」が、なぜ重要なのか??・・・と言いますと・・「ヘリコバクター・ピロリ菌」の感染は、「胃がん」の発症リスクを高める主要な要因の一つと考えられているからというのが、そのとなります。

 

 

国際がん研究機関(IARC)と世界保健機関(WHO)は、「ヘリコバクター・ピロリ菌」をグループ1の発がん性物質に分類しており、ヒトにおける発がん性が確実であると認識されているのですね。

 

疫学研究では、「ヘリコバクター・ピロリ菌」感染者は、非感染者と比較して胃がんリスクが約2~6倍高くなると報告されています。

 

では、どのような機序により、「ヘリコバクター・ピロリ菌」は、胃癌病変を発生させていくのでしょうか?

 

それは、次のようなメカニズムが感が考えられています。

 

「ヘリコバクター・ピロリ菌」は、粘膜に慢性的な炎症を引き起こします。

 

この慢性炎症は、胃粘膜の萎縮、腸上皮化生、異形成といった段階を経て、最終的に「胃癌」へと進行すると考えられています。

 

特に、H. pyloriの中には、細胞毒素関連遺伝子A「CagA(キャグエー)」を持つ菌株が存在し、この菌株はより強い炎症反応を引き起こすことが知られている。「CagA陽性」株は、この菌株はより強い炎症反応を引き起こすことが知られています。

 

「CagA陽性株」は、胃がんリスクをさらに高めるとされているリスクをさらに高めると考えられているのですね。

 

では、菌に感染しているか?・・・は、どのような検査を施行すればよいのでしょうか?

よく行われる検査は、以下のようなものになります。

 

1)血液検査:「ヘリコバクター・ピロリ菌」に対する抗体の有無を調べる。

 

2)呼気テスト:尿素呼気試験で、「ヘリコバクター・ピロリ菌」の有無を判定する。

3)便検査:便中の「ヘリコバクター・ピロリ菌」の有無を検出する。

4)内視鏡検査:胃粘膜の生検を行い、病理組織学的に「ヘリコバクター・ピロリ菌」を確認する。

 

しかしながら、日本へリコバクター学会は、上記の1)の抗体検査について、「血清抗体価は、現在のピロリ菌感染状態を反映するものではない」としており、「除菌治療前には、血清抗体法だけではなく現感染診断に適した検査を実施し、陽性であることを確認する」ことが必要であるとしています。

 

つまり、H. pyloriに対する抗体が陽性だったからといって除菌治療を行うことは推奨されない・・・という見解を出していますので、実際には、上記2)〜4)の検査が必要になってくるということになりますね。

 

 

JTKクリニックでは、主に2)の「呼気テスト」を施行しています。

 

さらに胃癌ばかりでなく、「ヘリコバクター・ピロリ菌」の感染が原因になることがあると分かっている疾患には、次のようなものがあります。

  • 慢性胃炎

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍

  • 胃ポリープ

  • 胃MALT(マルト)リンパ腫

  • 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)

  • 機能性ディスぺジア

  • 鉄欠乏性貧血

「ピロリ菌」などとカワイイ名前をしているわけですが・・・なかなかのものですよね。
 
100歳〜120歳までの健康長寿を目指す「ウェル ビーイング」という考え方は、とても人気があるものです。
 
そして、その実現のために「幹細胞治療」、「幹細胞エクソソーム治療」、そして、「NMN」などといった「アンチエイジング」医療があり、これからも大いに発展していくことが予想されるわけです。
 
しかしながら、前回のブログ内でもふれた「内蔵型脂肪性肥満」からの2型糖尿病や脳血管障害の発症、そして、今回の「ヘリコバクター・ピロリ菌」感染からの胃癌や各種疾患の発症などのリスクを細かく避けていくことができなければ・・・
 
「ウェル ビーイング」という言葉どおりのことは、到底(とうてい)、夢のまた夢のこととなり、実現は難しい・・・と思ったりするのは、考えすぎなのでしょうか?・・・ね爆  笑
 
素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ
 
それでは、またバイバイ
-------------------------------------------------------------------

<ブログ後記>7月2日

 

晴れ間が見えるのは良いのですが、なんとも蒸し暑い1日となりましたね。

今回は、主に胃癌の原因となる「ヘリコバクターピロリ菌(以下はピロリ菌)」に関連するお話をさせていただきました。
 

「ピロリ菌」は、グラム陰性微好気性細菌といったものでありまして、正真正銘(しょうしんしょうめい)の「細菌」ということになります。

 

細菌が胃酸の中で育つのか?・・・と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、「ピロリ菌」は、胃のなかで生存するために

尿素をアンモニアに変換する酵素である「ウレアーゼ」を産生し、胃の過酷な酸性環境で生き延びていくことが可能になっているのですね。

さらに「ピロリ菌」は、免疫応答を回避して排除を防ぐためのさまざまなメカニズムを進化させています。

「細菌」の感染で、癌病変が生じる・・・と言いますと、そんなことがあり得るのかと思われるかもしれませんが、「細菌感染」もDNAに障害を起こす外因的な要因のひとつと考えられています。

ほとんどの「発癌物質」は、DNA損傷や突然変異を誘発することによって作用するものであることが知られているわけですが・・・


「ピロリ菌」感染は、一般的な「発癌物質」と同様に・・・DNA損傷変化を及ぼすとされています。

では、「ピロリ菌」感染は、どのようなメカニズムで、ヒトのDNAにどのような変化を及ぼす(およぼす)のでしょうか?

そのメカニズム的は、次のようなものであると考えられています。

「ピロリ菌」が感染しますと・・・局所的な炎症を引き起こし、ヒト細胞において「酸化的損傷」や「二本鎖切断(DSB)」などのDNA損傷が引きおこされると考えられています。
「酸化的損傷」とは、「活性酸素」の関与する組織の傷害ですね。

さらに、各種の遺伝子発現に関与するプロモーターという部分のメチル化やヒストン修飾の阻害など(エピジェネティクス)、さまざまなメカニズムを通じて、DNA修復機構の連携が損なわれ、この修復機構にも障害などを起こしたりして、不正確なDNA修復を生じさせます。

 

また、「ピロリ菌」は胃の表面細胞に感染するだけでなく、胃腺の奥深くまで侵入し、幹細胞領域にまで達することが知られています。

 

これにより、幹細胞を活性化し、幹細胞を異常に増加させたりもします。


上記にあげた、さまざまな要因により、「ピロリ菌」感染後には、DNA修復経路の障害やゲノムの不安定性が増したり、染色体異常が容易に生じるなどの異常が蓄積して、最終的には「胃癌」の発生につながっていくというわけです。

「ピロリ菌」が誘発する胃がんにより、世界の中では2018年には約783,000人が死亡していると報告されています。
 このような状況から、国際がん研究機関(IARC)は、ピロリ菌をクラスI 「発がん物質」に分類しているというわけです。

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           (図はお借りしました)


上の図に示すように・・・日本国内では「ピロリ菌」は幼年期に衛生環境が良くなかった年代に感染している人が多く、環境の整った現代では、感染している人の数が低下しています。

 

しかしながら、まだ一定の数の「ピロリ菌」の感染者もいることが予想されているために・・・健康診断などで「ピロリ菌」感染の有無をチェックする検査が含まれているのも、このためということになりますね。

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

参考)
1.Genome Instability & Disease (2020) 1:129–142 
REVIEW ARTICLE
Helicobacter pylori infection induced genome instability and gastric cancer

Xiangyu Luiら など

 
 

 

     ( 赤坂プリンス クラシックハウス:筆者撮影)

 

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小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

(総合内科、リウマチ専門医)

新潟大医学部卒

 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

先週末には「梅雨入り(つゆいり)」が発表されましたね。

平年より2週間程度遅い「梅雨入り」なのだとか。

 

それでも、雨のおちてくる灰色の雲で覆われた空を見上げていると

 

「この梅雨の時期は、どのくらいっ続くのだろうか・・・」と考えてしまいます。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

 

今回は、「インスリン感受性(かんじゅせい)の低下」・・・という話題をとりあげてみたいと思います。

 

「インスリン感受性の低下」とは、どのようなことなのでしょうか?

そして、このことが「肥満」からのみ生じるわけではないことをお話ししてみたいと思います。

 

 

「インスリン」は、膵臓にあるランゲルハンス島のβ細胞から分泌され、血糖値を調節することは、よく知られていることと思います。

 

通常の場合・・・「インスリン」は、細胞に作用して、血液中の糖を細胞内に取り込み、エネルギーとして利用できるようにします。

 

「インスリンの感受性の低下」とは、体内の細胞が「インスリン」に対して適切に反応しなくなる状態を指します。

 

つまり、「インスリン」が、細胞に作用しにくくなる状態を示すことになるので、「インスリン抵抗性(ていこうせい)」とも呼ばれます。

 

 

では、「インスリン感受性が低下」すると・・なぜ、「2型糖尿病」を発症するリスクが高くなると言われるのでしょうか?

 

それは、次のようなメカニズムから「2型糖尿病」の発症につながっていくと考えられているから・・・ということになります。

 

1)インスリンの効果の減少

 

細胞の表面には「インスリン受容体」があり、これが「インスリン」と結合することで、細胞が糖を取り込むシグナルを送ります。

 

「インスリン感受性が低下」すると、これらの受容体が「インスリン」に反応しにくくなり、同じ量のインスリンでは十分に効果を発揮できなくなります。

 

2)血糖値の上昇

 

細胞が糖を十分に取り込めなくなると、血液中の糖分が高いまま残ります。これが「高血糖」状態ということになります。

 

高血糖が続くと、身体はさらに「インスリン」を分泌しようとしますが、それでも効果が得られない場合、「インスリン抵抗性」呼ばれる状態に進行します。

 

3)インスリン抵抗性の進行

 

「インスリン抵抗性」が進行すると、膵臓は常に高い「インスリン分泌」を維持しようとしますが、やがて膵臓の機能が低下し、「インスリン分泌」が減少することがあるとされています。

 

これにより、「2型糖尿病」のリスクが高まるというわけですね。

 

では、「2型糖尿病」の発症リスクを高めてしまう「インスリン感受性の低下」は、どのようなことが原因で生じると考えられているのでしょうか?

 

これは、以下のような状況で生じやすいとされています。

 

肥満、運動不足,、加齢、遺伝、ストレス、睡眠不足どとなります。

 

では・・・「インスリン感受性の低下」を改善する方法はあるのでしょうか?

 

インスリン感受性を改善するための一般的な方法には、以下のようなものがあります:

 

◯ 健康的な食生活

バランスの取れた食事を摂ること、特に糖分や加工食品の摂取を減らし、野菜、果物、全粒穀物、良質なタンパク質を増やすことが推奨されます。

 

◯  定期的な運動

 有酸素運動や筋力トレーニングは、「インスリン感受性」を改善する効果があります。

 

◯ 体重管理

健康的な体重を維持することが、「インスリン感受性」の改善につながります。

 

◯ ストレス管理

ストレスを適切に管理することも重要です。リラクゼーション法やマインドフルネス、趣味などを取り入れると良いとされています。

 

◯  充分な睡眠

質の高い睡眠を確保することも、「インスリン感受性」を向上させるのに役立つとされています。

 

いかがでしたでしょうか。

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記 >6月25日

「梅雨」に入ったのはよいのですが、なんとも蒸し暑い夜となっていますね。

 

今回は、「インスリンの感受性」の低下が、どのような状況で起こるのか?・・・というお話をさせていただきました。

 

インスリンに対する感受性が低下し、インスリンの作用が十分に発揮できない状態を「インスリン抵抗性」と呼びます。

 

「インスリン抵抗性」は、インスリンの働きが鈍くなる状態であり、多くは「内臓脂肪」の増加が代表的な原因とされています。しかしながら、本文内でもご紹介したように・・・運動不足、加齢、ストレス、睡眠不足なども原因として知られています。

 

「インスリン抵抗性」になると、どのようなことが起きてくるのでしょうか?

次のようなことが起きてくる可能性があっるのですね。。

 

まず、筋肉、脂肪組織、肝臓などの標的細胞がインスリンに対して鈍感になり、血液中の糖を効率よく取り込めなくなります。

 

そのため、血液中に糖が残り、血糖値が高くなる可能性があります。

 

血糖値が高い状態が続くと・・・膵臓は、血糖値を下げるために

より多くのインスリンを分泌しようとします。

しかしながら・・・当初は、通常より多いインスリンを分泌しようと頑張っていた膵臓もパワーが維持できなくなっていきます。

 

そして・・・最終的には膵臓のβ細胞が疲弊し、インスリン分泌機能が低下してしまいます。

これが2型糖尿病の発症に繋がっていくと考えられています。

 

では、「内臓脂肪型肥満」では、なぜ、最も「インスリン抵抗性」が起こりやすいのでしょうか?

これは、次のようなメカニズムであるとされています。。

 

「内臓脂肪」は、「皮下脂肪」に比べて、脂肪分解を受けやすく、血中への「遊離脂肪酸(ゆうりしぼうさん)」の放出が亢進(こうしん)することが知られています

 

この血液中に存在する過剰な遊離脂肪酸は、筋肉や肝臓に蓄積することで「インスリン抵抗性」を引き起こします。

 

また、以前のブログ内でもご紹介したのですが・・「内臓脂肪細胞」は、「炎症性サイトカイン」を分泌し、インスリン受容体の機能を阻害する・・・と考えられているのですね。。

 

こうしたメカニズムにより、「内臓脂肪型肥満」は、糖尿病だけでなく、心血管疾患のリスクを高める重要な要因となると言えます。


最近の論文では・・・次のような興味深い報告もあります。


肥満における脂肪組織全体の機能不全の中で重要な発見は、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)/SIRT(サーチュイン遺伝子)の発現低下が報告されています。

 

NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)もSIRT(サーチュイン遺伝子)もNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)の摂取により誘導されるものでしたよね。

 

若年でBMIの異なる「一卵性双生児」を対象としたの研究では、マイクロアレイ解析により、体重の重い者では、痩せている方と比較して、SIRT1(サーチュイン1遺伝子)、SIRT3(サーチュイン3遺伝子)」、SIRT5(サーチュイン5遺伝子)などのmRNAレベルでの発現が低下していることが明らかになったとされてい報告されています)


また、別の研究では、肥満被験者では、SIRT1(サーチュイン1遺伝子)、SIRT3(サーチュイン3遺伝子)、SIRT7(サーチュイン7遺伝子)のmRNAの発現が有意に低かったとも報告されています。

 

・・・と考えますと・・・長生きや健康長寿を目的に「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」のサプリを服用し続けても、あまり、

その効果が自覚しにくいかも・・・と思ったりもします。

 

まずは・・・「内臓脂肪」をなくすなどのダイエットを先行させ、その後に「N M N」を服用した方が、より効果が実感できるのかもしれませんね。

 

「インスリン抵抗性」も改善していくわけですから・・・ね。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 


1.Diabetes2008;57(5):1269–1275.
Visceral Adiposity, Not Abdominal Subcutaneous Fat Area, Is Associated With an Increase in Future Insulin Resistance in Japanese Americans 

Tomoshige Hayashiら

2.Nutrients.2023 Aug; 15(16): 3652. 
Abdominal Obesity in Women with Polycystic Ovary Syndrome and Its Relationship with Diet, Physical Activity and Insulin Resistance: A Pilot Study
Jurczewska Jら

3.Biomedicines. 2023 Sep 18;11(9):2560.
The Role of NAD+ in Metabolic Regulation of Adipose Tissue: Implications for Obesity-Induced Insulin Resistance
Tatjana Ruskovakaら

 

 

          (以前のphoto:  筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

昨夜が雨の降っておりましたので、雨の休日と思っていました。

そんな予想に反して、青空の広がる休日となりました。

 

少し蒸し暑い(むしあつい)のには変わりないのですが、窓からは気持ちのよい風が入ってきます。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

          (筆者が人工知能 AIで作成)

 

今回は「幹細胞(かんさいぼう)」についての話題にしてみたいと思います。

 

「幹細胞」とは、どのようなものであったでしょうか?

 

幹細胞には、いくつかの特徴的な性質がありましたね。

主な特徴を詳しく見てみたいと思います。

 

 

1)自己複製能力

 

「幹細胞」は自己複製する能力を持っていましたよね。

これは、同じ性質を持つ細胞を無限に生成し続ける能力を意味します。

これにより、幹細胞は長期間にわたって細胞源として存在し続けることができます。

 

2)分化能力

 

「幹細胞」は特定の条件下で、異なるタイプの細胞に分化する能力があります。

例えば、「造血幹細胞」は赤血球や白血球など、さまざまな血液細胞に分化することができますし、「神経幹細胞」であれば神経系の細胞のみに分化できることになります。

 

この性質により、「幹細胞」は組織や器官の修復、再生に不可欠であると言えます。

 

3)ニッチ依存性

 

「幹細胞ニッチ(stem cell niche)」と呼ばれ.「幹細胞」が各組織中に局在する場,もしくは微小環境.細胞外シグナルや細胞接着の場,酸素,栄養素等の供給を介して幹細胞の維持,機能制御に深くかかわるとされています。

 

4)再生能力

 

「幹細胞」は損傷した組織の修復や、病気の治療に利用される可能性があると考えられています。

 

例えば、心筋梗塞後の心臓組織の修復や、糖尿病に関連する膵臓のインスリン分泌に関与する「β細胞(ベータさいぼう)の再生に幹細胞が使用されることなどが、研究から明らかにされつつあるのですね。

 

これらの「幹細胞」の持つ特性が明らかになってきたことより、「幹細胞」は、再生医療の分野で、現在でも非常に重要な役割を担っていると考えられているのですね。

 

 

 

では・・・「幹細胞」は、血管内の投与されると・・・本当の損傷が激しい臓器に到達することができるのでしょうか?

それとも・・・損傷した臓器に到達することなく、無駄になってしまうのでしょうか?

 

損傷した臓器に到達すれば、すんなりと幹細胞は、その臓器に分化することは可能なのでしょうか?

 

・・・といろいろな疑問が出てきますが・・・続きは、後日の話題にしたいと思います。

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは・・・またバイバイ

 

<ブログ後記>6月18 日

 

1日中降り続いた雨も止み(やみ)、窓からは涼しい風が入ってきます。あと、数日で梅雨(つゆ)に入るのだとか。

今回は、「幹細胞」の移植のお話をさせていただきました。

 

通常の「幹細胞」の移植という言葉は、大袈裟(おおげさ)であるかもしれませんね。
それは、どのようなものになるのか?・・・について、少しお話をしてみたいと思います。

 

まず、患者さんの脂肪組織から、「幹細胞」を採取します。

脂肪組織から採取された「幹細胞」は、「間葉系幹細胞(かんようけいかんさいぼう)」となるわけですが、この「間葉系幹細胞」は、損傷した組織の修復に重要な役割を果たすことが知られています。


どのような役割か・・・と言いますと・・・「間葉系幹細胞」は、損傷した組織に移動し、損傷した組織の細胞を置き換えたり、組織の修復を促進する因子を分泌することが知られているのですね。

治療としては・・・脂肪組織から採取された「間葉系幹細胞(かんようけいかんさいぼう)」は、培養・増殖した後に・・・患者さん自身に点滴投与されるわけです。

では、「幹細胞」は、点滴された後(あと)に・・・本当に損傷の激しい組織に優先的に到達することができるのでしょうか?

 

これは、多くの方が疑問に思われることかもしれませんね。

実は・・・「幹細胞」は、ほぼ正確に損傷した部位に到達(とうたつ)することができるとされています。

「幹細胞」が点滴投与された際に「損傷した組織」に優先的に到達するメカニズムは「ホーミング」と呼ばれています。


このメカニズムは、次のようなものであるとされています。

組織に損傷がありますと、「炎症」を示すシグナルとして「サイトカイン」や「ケモカイン」という物質が放出されます。


これらの分子は、「幹細胞」の特定の受容体に結合し、「幹細胞」を誘導することが知られています。
そのほかに「血管内皮細胞」は、活性化や幹細胞が血管壁に接着した後、細胞は血管の壁を越えて、組織間質に移動する仕組みなどが存在することも分かっています。

問題は、損傷する部位にたどり着いた後・・・ということになります。

いったい、どのような問題が生じるというのでしょうか?それは、次のようなものになります。

もちろん、「間葉系幹細胞」は、先にも述べたように・・・損傷した組織に移動し、損傷した組織の細胞を置き換えたり、組織の修復を促進する因子を分泌したりします。
 

しかしながら、この「損傷」の多い組織には「老化細胞」が蓄積していると考えられているのですね。

そして、いつものお話になりますが・・・「損傷」の多い組織の「老化細胞」は、他の組織の「老化細胞」と同様に「炎症性サイトカイン」などの「老化関連分泌表現型(SASP)」を分泌することが知られています。

そして、「SASP」は損傷の多い組織の中でさえも、周囲の細胞を「老細胞」化をしていくというわけです。

実は・・・このように「炎症性サイトカイン」などの「SASP」が多く存在する部位には、「幹細胞」は付着(ふちゃく)できない可能性が高い可能性が指摘されているのですね。

 

仮に付着できたとしても、その「幹細胞」は、分裂できない可能性が高いと考えられてます。

 

あたり前のことですが・・・「幹細胞」が「損傷」のある部位に付着できなければ、当然のことですが・・・「幹細胞」の持つ組織修復力を発揮できないということになりますね。

 

もちろん、「老化細胞」を除去できるワクチンなどが既にあれば問題はないのですが・・・残念ながら、現時点では市場に出ていません。

 

・・・としますと、どうすればよいか?・・・ということになります。

現時点で、ひとつの考えられる方法は、自分自身の「NK細胞」を用いる方法です。癌の予防治療として施行されるものですね。

 

以前にもお話をしましたが、「NK細胞」は「老化細胞」を破壊することができます。

 

「炎症性サイトカイン」などの「SASP」を放出する「老化細胞」がなくなれば、その後に投与した「幹細胞」は何の問題もなく損傷部位に付着し、分裂を開始できることが想像できます。こうした議論は、海外の論文でも散見(さんけん)されます。

もうひとつの方法としては、何らかの方法により、損傷部位に存在する「炎症性サイトカイン」などの「SASP」の量を減少させ、その再増加が起こらないうちに「幹細胞」を付着させ、分裂を開始させてしまうという考え方です。

 

これは、「炎症性サイトカイン」などの「SASP」をアフェレーシス療法を用いて、除去しようとするもので、いくつかの研究開発が進んでいるのだそうです。

 

「幹細胞」治療にリスクがないわけではありません。施行する際には、担当医師から充分な説明を受け、メリット・デメリットを確認していく必要がありそうですね。

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

 

参考)

1.Gerontology.2022  Mar; 68(3): 339–352. 

Aging and Mesenchymal Stem Cells: Therapeutic Opportunities and Challenges in the Older Group

Huan Chenら

 

2.Front Immunol.. 2022 Sep 29:13:940577.

Characterization of age-related immune features after autologous NK cell infusion: Protocol for an open-label and randomized controlled trial

Xiaofeng Tangら

 

3.Int J Mol Sci.2016 Jul; 17(7): 1164. 

Senescence in Human Mesenchymal Stem Cells: Functional Changes and Implications in Stem Cell-Based Therapy

Valentina Turrinettoら

 

 

 

 

(以前のphoto:  筆者撮影)

 

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