能登半島地震への御見舞いと御悔やみ、そして助言 | Kunstmarkt von Heinrich Gustav  

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ドイツの首都Berlin、Brandenburg州及び比叡山延暦寺、徳島県鳴門市の公認の芸術家(画家) Heinrich Gustav(奥山実秋)の書き記した論文、随筆、格言集。

                   

新年元日早々、午後4時10分頃、石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6の大規模な地震があり石川県・志賀町で最大震度7を観測した!
此れ以外にも、同県内の七尾市、輪島市、珠洲市、穴水町でも震度6強を観測、長岡市、中能登町、能登町で震度6弱を観測し、北海道から九州地方にかけての広い範囲で震度6強から1を観測した。
更に此の地震と同時に気象庁は石川県全域、及び富山県、新潟県全域の海岸沿いに大津波警報、更に、山形県、福井県、兵庫県の沿岸に津波警報、更には北海道から福岡県までの日本海沿岸全域に津波注意報を一時的に発表している。 
気象庁によると各地で津波が観測されており、午後5時24分までに大津波警報が発表されている石川・七尾港では第1波を観測し、其の後も津波を観測している。
此れ以外にも石川県・輪島港では1.2m以上、富山県では0.8m、石川・金沢市では0・4mの津波が観測された。 
又、北海道、青森県、山形県、等の日本海側でも広範囲で津波が観測されている。 
気象庁は此の後来る津波を警戒して、警報、注意報が解除されるまで安全な場所から離れない様に呼びかけた。 
其の後も1日午後8時頃まで震度7が1回、震度5強が3回、震度5弱が3回を観測する他、何度も繰り返し地震が続いていた。 
更に此の地震で石川県・輪島市の「朝市」で有名な地域で大規模な火災が発生している。
何分祝日の日没前に突然起きた自然災害なので、被害の全容はまだ正確には集計されていないが、(誠に辛い事ではあるが)今後被害が拡大する事が予想される。

近年、日本では平成時代以来の経済的不況、半数近い国民の生活苦、多数の自然災害、新型コロナウィルスの大流行、物価、エネルギー価格の高騰、等と試練、災難の連続であった。
其れだけに各テレビ局のアナウンサーが新年早々、「今年は明るい良い年になります様に祈っております。」と異口同音の如く言われていた。
余は預言者でこそないが大晦日から元旦にかけての夜中に、「新年になっても日本に何か途轍もない不幸、災難が襲って来るのではないか?」と何やら悪い予感がしていたが、よもや元日早々此の悪い予感が的中してしまうとは努々(ゆめゆめ)思わなかった!
テレビの中継で被災地の状況を見ていたが、余ですらどうしても1995年1月に起きた「阪神淡路大震災」、及び2011年3月に起きた「東日本大震災」を思い出してしまい、これ等の地域より遠く離れた場所に住んでいても心臓の鼓動が強まった位衝撃を受けた。
是から被災地に住んでいる人達の難儀や苦労、悲しみを考えると、何とも痛切な思いに駆られ、気が滅入ってしまうのである。
上記の通り最近の日本では経済や国民生活が停滞し、政権与党内の糞政治家共は無能で腐りきっている奴が多いだけに、今回の大災害は更に日本国に多大な悪影響や損害を与える事が予測される。
余は被災地からは遠く離れた所に住む余所者故、ボランティアで被災地の救済活動等の立派な事こそ出来ないが、以前書き記した記事「東日本大震災への御悔やみと御見舞いそして助言」、

「大震災被災者の為のストレス診断表」、並びに

「糸魚川市の大火災への御見舞い、そして火を扱う心得について」

を御覧頂き、今後の被災地での復興事業及び生活に役立てて頂きたい。

此度の大地震、並びに津波の際、余が更に懸念している事は、石川県の隣の福井県の若狭湾には日本原子力発電株式会社敦賀発電所、関西電力株式会社美浜発電所、同高浜発電所、等計15基もの原子力発電所が連なって立地されている事である。
もし此の地域に大地震や大津波が襲来した時に、これ等の原子力発電所のいずれかが損傷を受けた場合、放射能が漏れて空気中及び海中に広がろうが物なら近隣、周辺の地域は「汚染地域」になり、該当する地域に住む住民は避難隔離を余儀無くされる事になる。
ただでさえ2011年3月に起きた「東日本大震災」の折の「福島原発事故」は未だに完全に収拾が付いていない状況である。
其の上更に別の原発が事故を起こそうが物なら、日本の環境及び経済は最早立ち行かなくなるのではなかろうか。
余が過去に書いた記事『「愚政は天災よりも危うし」及び原子力への批判と代用の水力発電について』

にも書き記している様に、そもそも原子力発電など採用せず、

水力発電を中心にしておいたら、此の様な深刻な問題は起きなかったのである。
最初に水力発電所を多数建設するには成程其れなりの費用がかかるかも知れないが、長期的な展望からは寧ろ水力発電の方が以下の通り既存の火力発電、原子力発電より断然、経済的で安全で環境にも優しいので良い事尽くめなのである!
水力発電はエネルギー源の「水」は常に無料なので電気代も自ずから安価になる。
水力発電は今日の深刻な環境汚染の原因となる二酸化炭素や放射能、等全く排出しない。
水力発電所の維持管理費も比較的安価に成るのである。


余は個人的に新潟県・上越市がオーストリアのLilienfeld市と姉妹都市である関係で、1996年~98年にかけて両市の為のドイツ語通翻訳を務めさせてもらった。
これ等の経験と共に幸せな思い出もあるだけに、当市の安全が特に気掛かりである。
何よりも先ず災害地の生存している人々に御見舞いを、そして無念にも犠牲になった方々に心からの御悔やみを申す次第である。

扨、今までの自然災害の被災地で常に起きていた問題が、「生活物資及びエネルギーの供給」である。

気象庁は今年は「暖冬」と予想こそしているが、震源地の石川県や其の他の北陸地方は西日本に比べて気温も低く其の上雪深い土地柄なので、此の時期に十分に生活物資及びエネルギーの供給が出来ていない状態で生活して行くのは誠に困難を極める事が予測される。
電気設備、水道管、ガス管は修復出来るまで予備バッテリー、タンク車、木炭、薪、等で暫く凌いで行くしかない。
しかし道路、橋、鉄道、空港、等の交通網が破損しているからと言って、生活物資を供給しない訳には行かない。
ヨーロッパで実践されている手段を紹介するのだが、先ず大量の生活物資を軍隊で使う落下傘の付いた大型の"Carry Bag"「空輸用バッグ」(同様に多数)に詰め込む。
それ等を軍用の大型輸送ヘリコプターに積み込んで、地上からの信号に従って適切な場所に落下させるのである。 実に第二次世界大戦中には此の手段が何度も実用されていたのである。

しかしながら現在の北陸地方の荒れた天候の為、此の手段も困難なので、自衛隊が1人1人で救援物資を被災地へ運ぶのが最善の対策らしい。

 

(気味の悪い事を書く様だが)ここ30年間の日本国内の統計から推測して、今年も又どこか別の地方で大規模な地震ないしは他の自然災害(例:猛暑、台風、津波、等)が起きる危険性は十分にあり得る。

故に今までに起きた自然災害を教訓に、災害時、非常事態に対するVorsorge「前以っての用心」とVorbereitung「備え」は大切であると意識するべきである。
とにかく一刻も早く被災地の人々が安心出来る生活を取り戻せる事を、そして其の為、被災地以外の日本国民が一人でも多く此の「国難」とも言うべき大惨事からの救済に協力する事をも願って止まない!
そして被災地では是から不慣れ且つ不便な状況の中で大変かも知れないが、被災者の方々が其の健康を出来るだけ維持して、粘り強く復興の為に引き続き精進され、再び平和な日常生活を取り戻される事を願って止まない!お願い

 

4月30日の追伸:
石川県は県内で「能登半島地震」による245人の死亡、そして1434人の負傷が確認されたと発表した。

避難所で生活している人は1月2日に最大の4万688人。
其の他の県の負傷者は、富山県で41人、新潟県で44人が確認された。

家屋の損害は(全壊、半壊、一部損壊、浸水)石川県で約7万6114棟、富山県で約800棟、新潟県で約1058棟となっている。
家屋倒壊で生き埋めになった住民も多数いると見られるので消防等が捜索を急いでいる。
安否不明なのは、輪島市、珠洲市両方で15人である。
(※一部重複して計上している可能性もあるらしい。)
輪島市では、建物等による生き埋めになったとの情報が多数寄せられたが、発生から72時間以内に捜索出来なかった事もあり、関係機関が協力して更に救助活動を続けている。
更に地理的損害では基幹道路が延びる能登半島北部の沿岸を中心に、土砂崩れが100か所以上ある事が判明している。

其れにしても政府の対応は余りに緩慢であると指摘しざるを得ない。

震度7(激震)と言えば最上級の数値なのだから、地質学者でなくとも今回の地震が被災地に壊滅的な打撃を与えている事位想像出来ないのだろうかと呆れてしまうのである。

鈍感なのか其れとも冷酷なのか、こんなに国民の生命、生活に対し、無思慮、無配慮な様では一国の政府としての存在価値も信頼も失うのではなかろうか。

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