輸入車の維持にはやはり海外情報は欠かせません。私がよく利用するシトロエンユーザーにとって有益な海外サイトを紹介したいと思います

 

三寒四温でとうとう今春最後の雪が降ったという感じの先日でしたが、雪国ならではの朝の幻想的な景色が見られたので思わず手持ちのiPhoneで撮影してしまいました。

ちなみに愛車シトロエンC6はこんな感じです。

この日は車庫に入れて置かなかったのですが、この過酷な雪国でもバッチリ壊れずに働いてくれています。ここ新潟は夏は高湿度で猛暑で冬は大雪と極寒の地で自動車には本当に過酷な土地です。しかし、過保護にしていないにもかかわらず、本当に壊れません。お勧めです。昔のフランス車とは大違いです。

 昔々、インターネット普及以前の輸入車ユーザーは苦労が多かったように思います。元々日本の気候や交通状況をあまり考慮しない仕様の車が多かったにもかかわらず、整備情報もパーツの選択肢もなく、ヤナセは別格として、マイナーなラテン系の輸入車の維持は結構大変なものがありました。それが1990年代後半となり、インターネットが普及し始めると海外からの整備情報がリアルタイムで入り始め、また、海外から安価なパーツが輸入されたり、環境は格段に改善されました。私はそれらの恩恵を未だに受けています。下記にそれらのサイトを紹介します。

 

整備情報やDIY情報に関しては英国のFrench Car Forumがお勧めです。非常に内容が多岐に渡っており、画像入りの整備情報などが豊富にあります。私はこのフォーラムに参加しています。

特にシトロエンC6の整備情報についてはこちらのCitroen C6 owners.orgがお勧めです。こちらも英国のサイトです。

また、フランス本国のサイトではフランス版のみんカラサイト(と自分は呼んでいますが)Caradisiac(キャラディズィアック)がお勧めです。これは多分英語のcar(自動車)とparadisiac(天国のような)をかけた造語だと思います。こちらの車種別掲示板もかなり充実しています。

次に中古パーツについてはこちらのBart Ebbenがお勧めです。こちらはシトロエン・DS・プジョーパーツのオランダの専門店です。良質パーツが安いです。私はこちらのお店の常連です。対応もとても早いです。

また、sphereなどの購入はこちらのお店、英国のEurocarcareがお勧めです。日本語対応してくれます。私はEuroreparのsphereをこちらで購入しました。

 
関連記事
2023-02-25 06:30:00

 

海外通販や個人輸入歴が長い方ならお分かりだと思いますが、海外郵便が通関手続中のまま動かないことがあります。そんな時はクレームではなく、調査請求を速やかに行ってください。郵便業務は複雑・多忙で局内で郵便物が他の郵便物に紛れ込んだり、忘れられていることはよくあります

 

2023年8月に知り合いのKさんの依頼でハイドロシトロエンの絶版パーツを個人輸入しました。

こちらのパーツです。5270RN Hydraulic Loomです。

このパーツをオランダから個人輸入したのですが、こちらの販売方法は旧パーツを送り返すのが条件で、あちらではその送り返されたパーツを再生して販売するというサイクルを繰り返してビジネスを成り立たせているようです。そこで、パーツ交換後に不要となった旧パーツをオランダに送り返しました。向こうで旧パーツを受け取ると200ユーロ返金してくれるという仕組みになっています。Kさんと相談して一番送料が安い船便で返送することにしました。

今や国際郵便の発送伝票はすべてPCやスマホで電子的に作成します。それには国際郵便マイページサービスにログインします。

それぞれ、入力例にそって入力していくのですが、1つ注意すべき事項があります。
それは下図の14の内容品種別です。この説明図(JPのHP参照)では「贈物」になっていますが、返品の場合は必ず「返送品」を選択します。これを選択しないと受け取り側で関税が発生し、受け取り側が関税の支払いを拒否して受け取り拒否となることがあります。また、そういった場合の処理方法として「破棄」ではなく、「発送元への返送」を選択しておくとこちらが返送の送料と関税を支払うというダブルパンチに会います。
また、向こうの税関で伝票チェックミスもあり得るので、荷物に「RETURN GOODS」や「RETURN TO SENDER」と大書しておくのが良いと思います。海外ではこういったステッカーやシールも売られています。

さて、そうやってオランダに返品扱いで旧パーツを発送しました。発送したのが9月、船便でヨーロッパまで大体2か月かかると予測していました。案の定、11月の初旬に国際郵便マイページサービスからオランダの税関到着のメールが入りました。しかし、税関に到着してから「通関手続中」の表示になって2週間ほど動きがありませんでした。

 

これも国際郵便あるあるで、基本、海外の郵便は他の公共サービス同様日本ほど几帳面ではなく良くも悪くもおおらかなのでルーズな感じです。郵便物が忘れられていることもよくあるようです。また、日本国内でさえ日本郵便に勤めていた友人に聞いたことがありますが、クリスマスから正月のシーズンなどは郵便業務は殺人的な忙しさで、国際郵便小包など忘れられて埋もれていることなどあるそうです。そこで、やるべきことが、「調査請求」です。
上記リンクから調査請求書式(Excel形式)をダウンロードして発送した郵便局に持っていき、調査請求を行います。これで、埋もれて忘れられていた郵便が発見されたのか、通関が動き始めることが多々あります。
そんなこんなで無事に、税関到着から2週間後に通関完了し、返送先に荷物が到着し、早速、クレジットカードに200ユーロが返金されました。ほっと胸をなでおろしました。
 
引用:www.rebino.com
 
関連記事

2026年3月になって、やっとファーストガレージタニエさんに長期入院していたシトロエンC6のエンジンバルブカバーガスケットの交換作業が始まりました。こちらのみんカラのHPを参考に作業を行っていただきました。

 
使用したのはこちらのガスケットセットです。
 

さて、作業結果ですが、プラスチックカムカバーのガスケットについては溝があるので、問題なく装着できたのですが、

問題はメタルカムカバーのガスケットの接着です。上のリンクの記事のように、液体ガスケットでガスケットをカムカバーに接着して、よく乾かしてからカバーをはめてみたのですが、カバーの固定ボルトを締めるためにフルトルクをかけると液体ガスケットでは接着力が弱く、ガスケットがはみ出てくるという状態でうまくいきません。そこで、谷江社長と相談して行ったのが液体ガスケットではなく、接着剤を用いる方法です。

用いた接着剤はWURTHのSuper RTVシリコン接着剤です。

 

こちらを用いて、カムカバーにガスケットを接着してよく乾かしてから、はめます。接着剤は薄く伸ばしてきれいに貼る感じではなく、ノズルからブチューと接着面からはみ出るくらいに塗った方が、接着剤の空洞ができずに接着力が増します。最初にハーフトルクで締めて、様子を見て、その後、30分後くらいにフルトルクで締めます。できたら、作業後、2日間ほど放置してオイル漏れがないかどうか、確認するのが良いと思います。2026年3月19日に作業を完了し、3月21日現在オイル漏れはないようです。車が退院できるまで後一息です。
接着剤としてはこちらの製品も使えそうです。
 
 
 また、メタルカバーのガスケットについては、下図のようにアフターマーケット品のガスケットをあえて使わずに大きな隙間埋めに対応したシリコンシーラントを使用して修理するという方法もあります。
こちらがその動画です。

使用しているのはlarge gap fill(大きな隙間埋め)に対応している速乾性のシリコンシーラントLOCTITE SI 5980です。

実際に自分がお世話になっている某ディーラーではこちらの方法で修理を行っているようです。自分が谷江社長にお願いしたガスケット+接着剤方式とどちらがより耐久性があるのか興味があるところです。
 
引用:frenchcarforum.co.uk、YouTube: peugeotCitroen2CVチャンネル

2025年12月、YouTubeのお気に入りチャンネル「CONSENSE MOTOR WERKE」さんの動画を見ていて、ある動画が目に留まりました。

BMW F10 5シリーズのヘッドライトの結露問題です。驚くべきことにディーラーの正規修理だとユニット交換で片側だけで30~50万円コースという恐るべき修理コストになります。これを、驚くべき低価格で直してしまうのがCONSENSE MOTOR WERKEさんです。

 

この故障の原因となっているのが、なんと「毛細管現象」です。雨水がハーネスを伝わってライトユニット内部まで侵入した訳です。CONSENSE MOTOR WERKEの諸橋さんはライトハーネスの通り道をライトユニットの下から接続するように取り回しを変更して重力の関係で、水滴がハーネスを伝って上りにくいように対策して、さらにヘッドライトの再コーキングを行い修理を完了していました。流石です。

 

また、こういった毛細管現象はライトユニットや水だけには限りません。ECUが漏れたオイルの毛細管現象で壊れるケースもあります。

これはベンツCクラスが有名です。W204に搭載されたM271・M272エンジンやW205に搭載されたM274エンジンでは、カムマグネットの所から毛細管現象にてエンジンオイルがECUに回ります。これが比較的低走行の3万kmぐらいで発症することもあるので注意が必要です。この現象に対処するためにECUのクローンを作っておく人もいるくらいです。これをなんとティッシュペーパーで対策するという裏技を開発された整備工場様があります。

 

大阪府守口市の小田オート様です。以下の動画に詳しいです。

 

こちらの画像はみんカラのkt6sambar4WDさんのページにアップされていた画像ですが、ECUのコネクター部分にティシュを敷き詰めて対策する方法です。

このティッシュを定期的に交換するという方法です。

 

こちらはキッチンペーパーを敷き詰めた事例です。

 

その他、接続部にオイル吸収シートを挟み込んだ対策ハーネスも売られています。

こちらについても、ディーラーの正規修理はハーネスの交換で10万円、ECU交換となると安くても30万円以上とのこと。
 
さらに、こちらは我らがPSAのプジョー207のECUがラジエタークーラントの冷却水が毛細管現象でECUコネクターまで達して故障した事例です。
 
先ほどの、ヘッドライトユニットの水滴現象もそうですが、ディーラーの正規修理は私のような庶民感覚では無理な金額です。メジャーなドイツ車では市井の整備工場様がこういったユーザーに優しい修理方法を開発してくださり、そういった努力が輸入車がメジャーになるのを後押ししてくれていると感じます。マイナーなラテン車にもそういった優れた整備工場が多く現れてくれるとあえてディーラーではなく整備工場を選ぶ人も増えると思います。期待したいところです。
 
引用:goo-net.com
 
関連記事

シトロエンC6 V6/プジョー407 V6の電子可変ダンパーAMVARについての情報は非常に少ないです。この技術がPSAの他車に移行されたり、発展していった訳でもなく、これらの車種だけで終わってしまった技術であることもその原因かもしれません。

 

さて、AMVARとはフランス語の"l'amortisseur variable"(ラモフティスール・ヴァリアーブル=可変ダンパー)もしくは"l'amortissement variable"(ラモフティスモン・ヴァリアーブル=可変ダンピング)の略だといわれています。

フランス語の記事としてはこちらの記事が唯一の詳細な記事だと思います。

シトロエンC6/プジョー407ではフロントとリアにともにAMVARユニットが装着されています。下の画像はシトロエンC6 V6モデルのものです。直4エンジンのモデルにはAMVARは装備されていません。

このAMVARの原理ですが、下図のようになります。

プジョー407 V6で説明します。プジョー407 V6は9段階にダンピングが変化します。

 

基本的にダンパー内のオイルはピストンの穴(オリフィス)を通って移動しダンピング効果を発揮しますが、それに加えて

①はダンパー内のアッパーチャンバー⑤から中空のアブソーバーロッド④へのオイル通路の穴(オリフィス)がすべて開放され、ローワーチャンバー⑧にオイルがすべて自由に行き来できる状態です。(ステージ1:最もソフト)

②はアブソーバーロッドのオイル通路の穴(オリフィス)の半分が閉鎖された状態です。(ステージ5:ミディアム)

③はアブソーバーロッドのオイル通路の穴(オリフィス)のすべてが閉鎖された状態です。オイルはピストン⑥の穴(オリフィス)からしか行き来できない状態です。(ステージ9:最もハード)

 

これらは電子制御でステッピングモーターによりロータリーバルブ(ロッド)⑧が回転することで制御されます。

 

これはプジョー407 V6の場合で、シトロエンC6 V6の場合はもっと制御が細やかで16段階(ステージ)になります。また、C6のダンパーはピストンではなく、穴(オリフィス)とスプリングワッシャーで制御する円盤型のsphere damper(スフィアダンパー)となるので、サスシリンダー上部に位置してスフィアとサスシリンダーを行き来するオイルを制御することになる点が異なります。

そのために下図の様にC6 V6のsphereにはsphere damperがありません。

同じC6の非V6モデルのsphereと見比べると違いは明白です。こちらは、画像中央上部にsphere damperが見えます。

 

 

 

 

 

こちらにシトロエンC6 V6のAMVARの分解動画があります。この動画にあるようにおそらく、ニードル状の部品で画面中央の黒いダンパーボディーの穴(オリフィス)と大小の多段スプリングワッシャーの隙間もしくはスプリングレートを電子的に16段階で制御することで、2段に配置された無数の穴(オリフィス)の開閉を調整して可変ダンピングを可能にしているように思われます。

画像右上が内側と外側の2段に無数の穴(オリフィス)が開いた円盤型のダンパーボディーです。そして、左下が大小の多段スプリングワッシャーを可変制御するニードル状の部品です。

こちらがC6のAMVARのダンパーボディーの拡大図です。上のsphere damperの画像と見比べてください。基本原理は同じのがお分かりいただけると思います。

 

一方、上記プジョー407 V6のAMVARの説明を見た限りでは、こちらの基本原理はトヨタのTEMSなどと同じようです。

 

 

AMVARはPSAが特許を持っているのかもしれませんが、ダンパーはKAYABA製という話がありますので、同じ日本製ですから関連や類似性があっても全く不思議はないと私は思います。

こちらのTEINの電子制御可変ダンパーも原理は同じですが、基本は16段階ですが、なんと32~64段階とさらに細やかな制御が可能な製品もあります。夢の無段階制御に近づきます。今後はPHCがどのような電子制御技術を投入してくるのかに期待したいと考えています。

2025年12月現在、C6 V6のAMVARフロントダンパーはバックオーダーをかけても納期未定(backorder with no ETA/no ETA on backorders ※ETA=estimated time of arrival)状態で、壊れたら修理しかありません。ヨーロッパだと修理可能なお店を2つ知っています。(日本国内にもあるのでしょうか。もしご存じでしたら情報提供お願いします)
1つはポーランドのこちらのお店です。ただし、c6owners.orgによると評判はイマイチといった感じです。

 

引用:innovauto.org、xdalys.lt、ebay.co.uk、YouTube sitikkaさんのチャンネル、toyota.co.jp

 

関連記事

2026-03-07 12:00:00

私はアメカジファッションのUSフライトジャケットのファンです。ここ北陸の冬は寒く、結構重宝します。ここでUSナイロン(またはNomex [ノーメックス] )フライトジャケットの歴史を軽くおさらいすると、

 

すべてのUSフライトジャケットの歴史はA=夏季用、B=冬季用の2種類から始まっています。気温域の区分を示す用語は夏季用の「A」と冬季用の「B」の2種類で始まりました。その後、戦域が広がりを見せる中でライトゾーン(10~30℃)、インターミディエイトゾーン(-10~30℃)、ヘビーゾーン(-10~-30℃)の3種類に大別されました。B-6からB-15を経てMA-1に変遷していくインターミディエイト用の飛行服と同様に、ライトゾーンはA-1からL-2シリーズへ。冬用のコートとしておなじみのN-3Bも、B-2を基とするヘビーゾーンのジャケットへと歴史をたどることができます。

 

さて、陸軍航空隊(USAAF)は革製のフライトジャケットA-2が抱える高価、大量生産が難しいなどの諸問題を解決するためにさまざまな素材をテストしていました。そこへ、1939年にデュポン社が開発していたナイロンの採用により、1945年5月21日にL-2が完成されました。この新たな素材と衿を取り外したディテールはその後の飛行服を大きく変える基本形となるものでした。陸軍航空隊時代のため、カラーはオリーブドラブとなっています。 コックピットで座った姿勢での機動性を重視したため着丈は短く、裾はニットリブとなっています。 左肩にはエアフォースマークのインシグニア(国籍マークなどの記章)、その下にはシガレットポケットが備わっています。サイドのポケットはフラップ付きで、斜めに走るデザインです。
L-2A、L-2Bへと改変を重ねて展開してゆくモデルです。

朝鮮戦争の最中、1950年代初期(1951年頃)にL-2の後継モデルとして採用されたのがL2-Aです。陸軍航空隊(USAAF)から空軍(USAF)に独立した時期でもあります。そのシンボルカラーであるエアフォースブルーを採用したのが特徴です。酸素マスクコードなどを装着するレザー製だったオキシジェンタブはこのモデルでナイロン製となりました。

次に登場したL2の第3世代がL2-Bです。諸説ありますが、朝鮮戦争末期・もしくは戦後すぐ、1952~1953年頃に採用されたといわれています。空軍はL-2Aジャケットの指定色をエアフォースブルーからシルバーグレー(セージグリーン)へと改変しました。これは高度での太陽光吸収の解決と、脱出後の低視認化を目的としたものです。この指定色が改変されたモデルが、このL-2Bとなります。デザインはほぼL-2を継承しています。これはその後約20年間と長期にわたって採用されました。インターミディエイトゾーンでいうところのMA-1的な傑作的存在です。また、ライトゾーンでは初採用となるセージグリーンカラーにも注目です。そのほか、サイズ表示がインチからS、M、L表記に改められました。初期のライナーは表地と同色でしたが、中期以降はレスキューカラーであるオレンジ色となりました。

そして、1955年に登場したのが有名なMA-1です。


コットン素材のB-15の流れを汲んで1955年に採用された、傑作のフライト・ジャケットです。 最も多くのパイロット達に愛されたモデルです。軍用機の多くがプロペラ機からジェット機に移行するに従って飛行高度も高くなり、フライトジャケットに付着した水分が氷結して乗組員の活動の妨げになることがわかった為、それまでの革製フライトジャケットではなくナイロン製のフライトジャケットが考案されました。そこで生まれたのがMA-1ジャケットです。 採用決定後も幾度と無く細部の改良が行われ、30年間にわたって使用されてきました。地上でのカモフラージュのために表地には落ち着いた緑を採用。それに対して裏地が目立ちやすいオレンジ色であるのは、事故の際に脱出したパイロットを探すのが困難なことから、少しでもパイロットを発見しやすいレスキューカラーを採用したためと言われています。派生型として、フードが付けられたN-2タイプや、更に丈が長いコートタイプのN-3タイプが存在します。

 

一方、アメリカ海軍では第二次大戦期には陸軍のA-2に対応するレザージャケットM422を開発します。M422は第二次大戦末期もしくは戦後すぐにG-1となります。この革製のG-1に取って代わったのが、J-WFS(winter flying suit)です。1950年代から1970年代まで支給されました。日本やアメリカではG-8やWEPジャケットと呼ばれています。極端に短い裾、リブ仕様の襟と裾、大型のポケットなど、非常に独特の形態をしています。

 

そして、ナイロン素材のJ-WFS(G-8、WEPジャケット)に代わり、耐火、耐熱性を持ったNomex [ノーメックス](アラミド繊維素材)を採用したのがCWU-45/Pです。CWUはclothing wear unitもしくはcold weather uniformの略だといわれています。1973年、米海軍に先行採用され、1976年には米空軍にも採用されました。現在、陸・空・海の三軍および海兵隊において制式採用されているモデルで、約400度の高温に耐えられるものもあったといいます。 襟はラウンド・カラーで、左右のポケットのフラップはベルクロ(マジックテープ)留めとなっています。

 

このモデルには中綿がないCWU-36/Pというモデルもあります。1978年に支給が開始された、暖気候用フライトジャケットです。
寒冷地用CWU-45/Pの中綿を無くし、細部デザインにわずかな修正が加えられたものです。 CWU-45/Pと同様、機内での火災を想定してノーメックス(アラミド繊維素材)が採用されています。 初期型には存在した背中のアクションプリーツは、「コックピットの突起類に引っ掛かる」とのパイロットからの意見により、修正されたといいます。

さて、本題ですが、自分は90年代物のAlpha Industries製のCWU-45/Pを長らく愛用しています。他にも同じAlpha IndustriesとAvirexのMA-1や同じくAvirexのL2-Bも持っています。自分のCWU-45/Pは30年物なので、細かく補修しています。2026年1月末に、今回はいよいよ袖と裾のリブがよれたり穴が開いたり退色してかなりやばい状態になったので、リブの交換を決意しました。地元の洋服の直し屋さんなどもあたりましたが、今回は経験豊富なメールレスポンスも良い大阪市のアメリカ村にあるテキーラ(Tequila)さんにお願いすることにしました。さて、取替用のリブですが、日本国内では大阪のMASHさんが有名です。テキーラの山根さんも親切な方で、ノークレームを約束してくだされば、同じ大阪のMASHさんで取替用のリブを購入して作業してくださいますが、微妙に色調が異なるなどのクレームがあるため、原則はリブ持ち込みもしくは同封でお願いしたいとのことでした。

皆さん、リブの色はどれが良いか悩まれるようですが、1つポイントがあります。MASHさんで一番の売れ筋は

50sダークセージグリーン(50~60年代初頭にかけ、USAFにおいて支給された初期のMA-1, L-2B...等に使用された、若干グリーンがかったダークセージ色)と

60sセージグリーングレー系の色調の物)です。

これら色調の基本的な理解ですが、セージとは50年代半ば以降、米空軍フライト衣料の基本色と定められた、グレー、グリーン、ブルーが混じり合った色です。50年代は若干グリーン系の色調の物が多く用いられ、60年代以降はグレー系の色調の物が多く使われたようです。自分のCWU-45/Pはレプリカグレーという色で緑とオリーブの中間色のような色調です。そこで、ダークグリーンセージかグリーンセージか悩みましたが、通販なので事前に見るわけにいかないので、先ほどの緑系かグレー系かで判断して60sセージグリーンを選んでドンピシャでした。また、MASHさんは70sUSAF 実物ニット(セージグリーン)も取り扱っていますので、グレー系のセージグリーンを希望する方はこちらもお勧めです。交換するときは、袖だけではなく、すべてのニットパーツを交換することで色が合うので違和感がありません。テキーラさんは各パーツごとに補修価格を設定していますが、補修箇所が多い場合は単純な加算方式ではなく、トータルの補修価格をディスカウントしてくださるのでお勧めです。さすが大阪商人です。

 

他のお客さんの参考画像ですが、こちらが補修前

こちらが補修後

まったく、色調に違和感がないと思います。

 

こちらにテキーラさんのブログに各種フライトジャケットのリブ交換事例がたくさんありますので、参考にしてください。

 
(注)MASHさんの交換用リブ50sセージダークグリーンや60sセージグリンや70sUSAF実物ニット(セージグリーン)のリンク先はMA-1用の両袖・裾・襟の4点セットになっています。CWU-45/Pなど用の両袖・裾の3点セットもありますので、ご確認ください。

 

引用:leather-house.net、fineboys-online.jp、wikipedia、realcompany、captaintoms.co.jp、houston-book.com、tequila-osaka.com

 

記事一覧に戻る(クリックしてください)

2026-02-28 12:00:00

ES9/L7Xエンジンのカムソレノイドバルブ・センサー1920HEからのオイル漏れは、このエンジンの定番の故障事例です。このパーツはVVTソレノイド(バルブ)とも言われます。VVTとはVALVETRONIC(バルブトロニック)の略です。以前、EP6プリンスエンジンのVANOSソレノイドバルブからのオイル漏れの記事をアップしましたが、VANOSはドイツ語のVariable Nockenwellen Steurungの略です。和訳するとVariable→可変 nockenwellen→カムシャフト Steurung→コントロールになります。VALVETRONICとほぼ同義です。こういった可変カムシャフトコントロールシステムを搭載したエンジンは結構多いです。どのように可変制御するかというと、低速域では吸気バルブの開くタイミングを遅らせてアイドリングを安定させます。そして、中速域ではバルブの開くタイミングを早めてトルクを高めます。そして、高速域ではバルブの開くタイミングを充填効率が高まるまで遅らせてフルパワーを引き出します。常にバルブを充填効率が高いタイミングで開けばいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、どんな状況でもバルブを最高の重点効率で開いてしまうと、ガスの未燃焼が起こってしまうので、排ガスが汚くなったり燃費が落ちてしまいます。更に、ガス未燃焼はカーボンスラッジというエンジンルームにダメージを与えかねない様な汚れの原因となります。そこで、可変バルブで「エンジンを効率よく使う」=「環境に良い」+「エンジンの寿命を伸ばす」ということになります。しかし、良いことばかりではなく、このようなソレノイドバルブからのオイル漏れも不可避です。これは絶対的な信頼性を誇る国産車でも同じです。

こちらはシトロエンC6のVVTソレノイドバルブ1920HEです。

下はシトロエンC5X7 V6 3.0のVVTソレノイドバルブの画像です。

これらのオイル漏れはシールがいかれることで起きるので、ソレノイドバルブを清掃して、Oリングを交換すれば直るのですが、EP6プリンスエンジンのVAOSソレノイドバルブの場合はステランティスからはバルブ一体でしか部品が供給されません。しかし、BMWの場合にはOリングのみでパーツの供給があります。ただ、下の記事にあるようにシトロエンC6のVVTソレノイドバルブ1920HEの場合にはバルブ内部シールがいかれると本体交換が必須となります。

ES9/L7XのVVTソレノイドの純正部品の価格は約35,000円(税別)でしたが、もう、純正部品の供給はないようです。いわゆるNFP(仏:Ne fabriquons plus=生産終了)というやつです。そこで、made in China(仏:fabriqué  en Chine)の出番です。

「1920HE VVT solenoid」などをキーワードで検索するとAliexpress、eBay、Amazonなど多数ヒットします。ちなみに、私はeBayで購入しました。

価格がリーズナブルで評価の高いセラー(seller)を選んでオーダーしました。1週間ほどで商品が到着しました。早速、整備工場に持ち込んで交換していただこうと思います。
 
引用:autocar.jp、rsuno.com
 
関連記事

2026年1月17日、ガレージの床に微細なオイル漏れを発見し、C6のオイル漏れを疑い、主治医の新潟県三条市のファーストガレージタニエさんにて診断していただいた帰りにドラッグストアーで買い物をしようと立ち寄って、買い物を終えて車に戻り、エンジンを始動しようとしましたが、キーを捻っても「カチッ」という音のみでエンジンが始動しなくなりました。JAFに電話しましたが、多忙により到着が2時間半後ということで、何のために年会費4,000円を払っているのか空しくなりました。寒空の中、待ちきれずに、先ほどお世話になったばかりのファーストガレージタニエさんに電話をしたら、社員の佐藤さんが早速駆けつけてくださいました。本当に感謝しかありません。そこで、ジャンプスターターを繋いでもらいました。C6のバッテリーはトランクサイドにあるのですが、ここには繋ぎません。

こういったトランクにバッテリーがある車は大抵ジャンプスタート用の端子がエンジンルームにあります。

画像の右手前の赤いカバーの下にジャンプスタート用のプラス端子があります。マイナスのクランプはさらに手前の無塗装の部分やエンジンブロックに直接繋げばOKです。しかし、ウンともスンとも言いません。そこで、整備工場に搬送となりましたが、JAFが到着する兆しさえないので、JAFをキャンセルして、任意保険の加入会社ソニー損保に電話をしたら、速攻で来てくださいました。ドラッグストアの駐車スペースが狭くて、そのままではレッカー車に車を繋ぐことができません。ファーストガレージタニエさんの佐藤さんも手伝ってくださり、レッカー業者さんと佐藤さんが車を押してくださり、自分がハンドルを操作したのですが、ノンパワーのハンドルの重いこと、筋肉痛になりました。でも本当に感謝です。

 

整備工場に車を運んだ後に、帰宅の段取りですが、ファーストガレージタニエさんには代車が枯渇していたので、燕三条駅まで送っていただき、自力で帰宅する予定でしたが、一応、代車のサービスがないかソニー損保に確認してみたら、代車サービスは車両保険に加入していないと付かないとのことでしたが、「帰宅費用サポート」や「宿泊費用サポート」は付いているとのことでした。帰宅費用サポートには正式には費用の上限はないのですが、区間に応じて、適切な上限がその都度設定されるようです。自分の場合は5万円でした。タクシー代金で査定しても1往復半くらいできる金額です。十分過ぎる金額です。早速、タクシーを呼んで帰宅しました。降車時に領収書をいただいて、その後、ショートメールに送られてきたリンクから、立て替えた交通費の請求サイトにアクセスして、交通手段・区間・費用などを入力し、領収書の画像をアップロードして終わりです。仮にレンタカーで帰宅した場合は24時間までの基本料金と乗り捨て料金も全額出ますので、レンタカーで帰宅して乗り捨てOKです。また、今後、修理が完了した際には無料の「修理後搬送サポート」があることも分かりました。これも活用予定です。至れり尽くせりのサービスで大満足です。それに比べてもJAFの頼りないこと…。結局、会員も非会員も同様に対応してくれるなら、会員になるメリットはありません。非会員へのサービスで会員へのサービスが遅れるなんてありえませんというのが自分の所感です。退会しようかなと強く感じました。それに比べてソニー損保の対応には本当に感心しました。加入を強くお勧めいたします。無料レッカー距離もJAF会員は20km、ソニー損保は100kmもしくはソニー損保指定工場までなら距離無制限です。圧倒的なサービス力の差です。

下のリンクは他社とのロードサービスの比較です。比べてみてください。

 

https://www.sonysonpo.co.jp/auto/rsv/arsv002_b.html

 

 

後日、ファーストガレージタニエさんの社長から電話があり、やはりセルモーターが故障していたとのことでした。今、思えば前兆はありました。エンジンを始動する度に、バッテリーが弱っているときのような回り方をセルモーターがするのです。これはセルモーター故障の前兆です。あまり乗らないからバッテリーが上がり気味になっているのかと思っていましたが、さにあらずでした。さて、C6のセルモーターの位置ですが、エンジンオイルフィルターの奥にあります。

オイルフィルターを外すと見えます。実際にはもっと多くの周りのパーツを外さないとアクセスできません。

こちらの交換と3月に作業予約する予定だったエンジンのカムカバーガスケットの交換も代車不要なので、長期お預かりで一気に作業していただくように依頼してみました。今後の経過は後日アップしたいと思っています。

 

実は今回、作業キャンセルの電話をしたにもかかわらず、JAF指定業者が来られました。自分の車のナンバーと走行距離のみ確認されて戻られたのですが、実質の作業なしでJAFに料金の請求でもされたのでしょうか。闇を感じました。

 

引用:vasques.com、kakaku.com、majiblue.jp

 

関連記事

2026-02-14 12:00:00

2025年12月、今まで故障の嵐で、もぐらたたき状態だった我がシトロエンC5X7の1.5lターボEP6プリンスエンジン(BMW N12/N13/N14/N16/N18エンジン)が無故障で7か月を経過しました。やっと落ち着いた感じです。そこで、今までの経過を振り返って、このエンジンとの付き合い方やなるべくお金をかけない修理方法についてまとめてみたいと思います。

今、思うに、車を購入してから10万km走行までは、ほとんど全く問題はありませんでした。本当に良いエンジンだという印象しかありませんでした。しかし、走行距離10万kmを超えたあたりから、オイル漏れやカーボンによる悪さが出始めて、それらの相乗効果で大変なことになってしまいました。

 

1.エンジンオイル漏れについて

これは定番の場所が決まっています。

(1)オイルパンのパッキンからのオイル漏れ→パッキンの交換
(2)タイミングチェーンテンショナーからのオイル漏れ→タイミングチェーンテンショナーの交換
(3)シリンダーヘッドからのオイル漏れ→シリンダーヘッド交換・それに伴って仕様変更されたインテークホースも要交換となり交換
(4)オイルフィルターブラケット(オイルフィルターハウジング)パッキンからのオイル漏れ→エンジンブロック側とオイルクーラー側の両面のパッキンを交換→オイルクーラー側のパッキンはステランティスでは単独で部品が供給されず(ASSYで70,000円以上)、同型エンジンを搭載するBMW MINIのパーツ(単独供給あり)を流用(8,000円以下)

(5)VANOSソレノイドバルブの交換→これもBMWだとパッキンだけで部品が取れて交換できますが、ソレノイドバルブを交換するとエンジンの調子も上がるので自分的にはASSY交換がお勧めです。

 

また、タイミングチェーンテンショナー交換時には、タイミングチェーンとウォーターポンプも同時に交換するのが利口です。10万kmを走行すれば、今後のことも考えれば交換はマストです。
 
2.カーボン対策またはオイル上がり・オイル下がり対策について
こちらが大変でした。自分の車のエンジンは結論からいうとオイル上がりとオイル下がりの両方の症状が起きていたので大変でした。皆さん大体エンジンオイルが1000km走行で1lくらい減ってオイル警告灯が点灯することで異常に気付きます。あえてカーボン対策と書いたのはこのオイル上がりの主原因がカーボンの堆積によるピストンリングの固着だからです。これを放置しておくとブローバイガスの汚れも多くなり、スロットルバルブボディーが故障するなど様々な不調を誘発します。
この修理方法はいろいろあるのですが、
 
A.超お金をかけない対処療法
オイル上がり対策として、EP6エンジンのエンジンオイルの指定粘度は0W-30ですが、これを0W-50などの硬いオイルに交換し、かつ、ケミカルも併用する方法→自分はやったことはないのですが、対処療法の極致です。オイル上がりによるオイルの減少は止まるかもしれませんが、エンジンフィールの悪さは絶望的です。また、オイル下がり対策としては、バルブステムシールを交換します。
B.最低限度の費用で根本的な解決をする方法
この方法は、先ずオイル上がり対策としてピストンリングの固着を解消するためにプラグホールからKUREのエンジンコンディショナーを吹き込みます。そして、様子を見る状態を1週間ほど繰り返し、エンジンコンディショナーの液体がピストン下に落ちなくなったら、ピストンリングの固着解消完了とみなして、残った薬液をスポイトで吸い出してエンジンを始動し、エンジンオイルを交換する方法です。オイル下がり対策としては、バルブステムシールを交換します。と同時に吸気ポートと吸気バルブのカーボンクリーニングを行います。トータル費用は整備工場やディーラーにもよりますが、20万円ジャストくらいでしょうか。
 
C.エンジン漏れ対策もカーボン対策もまとめてエンジンオーバーホール&改造する方法
これは実際に自分が選んだ方法ですが、トータルで約40~50万円です。確かに高価ですが、今後も25万kmまで乗り続ける意志があったので、私はこの方法をあえて選びました。エンジンオーバーホールと同時に諸悪の根源である2ピースピストンリングをオーソドックスな3ピースピストンリングに改造してしまいました。これは同じプリンスエンジンを搭載するR56ミニでは定番の修理方法で結構有名な方法です。
自分は、この修理以降、一度だけ前述のVANOSソレノイドバルブの不調で交換したきり、2025年12月末現在、約7か月間無故障かつ絶好調のエンジンフィーリングを楽しんでいます。ターボエンジンは熱量が高いエンジンで、また直噴エンジンはカーボンが溜まりやすいエンジンなので、自分が主にやっている対策は2つです。
 
1.エンジンオイルとラジエタークーラントは日本の気候や道路環境や車の使用環境を熟知した「日本製」の高性能のものを使う。そして、エンジンオイルは3,000kmで交換する。
2.1年に1回WAKO'S RECSなどを施工し、吸気ポートと吸気バルブのカーボンクリーニングを行う。これを施工してから、2週間走行後にエンジンオイルとエレメントを交換するのはマストです。水素カーボンクリーニングの併用も良いかもしれません。

2025年9月と11月のこちらのFacebookの投稿を見て心が痛みました。アンラッキーな出来事が次々と起きて、心中ご察し致します。自分がシトロエンC6を乗り始めたときに一番参考にさせていただいたブログのブログ主様の投稿と推察しております。このままであきらめてしまう方だとは決して思っていませんが…。

 

https://www.facebook.com/groups/456771167990212/posts/2633328957001078/?locale=ja_JP

 
https://www.facebook.com/groups/456771167990212/posts/2690855317915108?locale=ja_JP

 

さて、上記の投稿にあるように昨今の車の修理で避けられないのがコーディングです。なぜなら、現代の自動車には、様々なサブシステム用に約70個もの電子制御ユニット(ECU)が搭載されているからです。通常、最大のプロセッサはエンジンコントロールユニットです。その他に、トランスミッション、エアバッグ、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)、クルーズコントロール、パワーステアリング、オーディオシステム、パワーウィンドウ、ドア、ミラー調整などです。これらのうちのいくつかは独立したサブシステムを形成しますが、概ね他のサブシステムとの通信は不可欠です。サブシステムは、アクチュエータを制御したり、センサからのフィードバックを受け取ったりする必要があります。この要求を満たすためにCANシステムが考案されました。そして、このシステムにアクセスするツールがOBD診断機です。

つまり、こういったECUを搭載したパーツを交換する場合には通常、相互の通信を確立するためのコーディング作業が必要になります。新品パーツの場合は問題なくコーディングができるのですが、中古パーツの場合が問題です。メジャーなドイツ車では、色々な裏技が開発されたり、機器メーカーがそういったニーズに対応した製品を開発してくれたおかげで、今まで不可能と言われていたBMWのABSユニットのコーディングもできるようになりました。

 

下図はスバルレガシー(型式BE5)のABSユニットですが、このユニットのようにECUユニットが分離できるタイプなら、故障した油圧ユニットのみを交換することでコーディング不要となります。いわゆるECUスワップという手法です。

しかし、昨今、このECUが取り外せないタイプもあるようで、そうなるとコーディングが必須となります。先ほどのBMW MINIの中古ABSユニットのコーディング記事のリンクは私の愛車の主治医様のところなので、実際のところどうなのか聞いてみました。

主治医様のお話では、メジャーなドイツ車はAutelのMaxisysなどでコーディングができるそうです。

しかし、プジョー・シトロエンなど非ドイツ系のマイナーメーカー(失礼)はAutelでは難しいそうです。イタリア車は全くのお手上げだそうです。ですので、中古ユニットとの交換ではなく、ABSユニットの修理屋さんにお願いして現物修理対応するのが一番費用が節約できるとのことでした。

 

こちらの業者様も現物修理のメリットを主張されています。

 

こういったABSユニット交換についての海外情報を調べるときのキーワードは「ABS module (ABS pump)replacement(swap、coding)」などです。「ABS unit」とは言わず「ABS module」または「ABS pump」と呼びますので注意が必要です。そうやって、「citroen ABS module replace」でヒットした記事がfrench car forumのC4 Grand PicassoのABS moduleに関する以下の記事です。

 

https://frenchcarforum.co.uk/forum/viewtopic.php?t=62430

 

ABSユニット交換後はDiagboxでコーディングが必要なので、交換する前にパラメーター(設定値)のスクリーンショットを撮っておく必要性などに言及されています。

ただし、海外にあまり有力情報がなく、日本国内の情報検索に戻りました。私の主治医様は現物修理主義ですが、それができないケースもあるようで、逆に以下のリンク先のように中古パーツの再コーディング対応で成功したケースもあるようです。

 

結論から言うと、

 

1.現物修理

2.中古パーツ再コーディング

3.ECUスワップ

 

これらのどれが最適解だと決めることはできず、ケース・バイ・ケースで判断するしかないのが現状のようです。ただし、今後、色々な修理方法が開発されそうな予感がします。2000年後半以降は車の電子化が一気に進んだので、こういった電子系の修理のノウハウが今後も開発されていくと思います。また、新しい修理方法を発見したら、加筆していきたいと思います。

 

新たな方策を思いついたのですが、国外にもラテン車など、日本ではマイナーで修理実績があまりない車種でも、その国では結構メジャーでその車種の修理を得意とするショップはあります。スペインの下のリンクのお店はプジョーのABSユニット修理のスペシャリストです。料金も350ユーロ(2025年12月13日現在約64,000円)からと比較的リーズナブルです。海外からの顧客にも対応するそうです。

 

https://www.nitomotor.com/en/

 
こちらは英国のABS pumpのリペアショップです。シトロエンのユニットも修理可能のようです。対応するシトロエン車のABSユニットと価格一覧です。
 

 

引用:みんカラCoppiさんのページ

 

関連記事

2026-01-31 12:00:00