無理矢理10話でまとめたので長文です。
どうかお付き合い下さいませ。
中学1年次の7月半ば〜8月31日まで、ヨーロッパへ!これが、娘の短期留学経験のクライマックスとなります。
7月と8月半ばまでの1ヶ月間はイギリスサマースクール。その後はヨーロッパ一周旅行です。
ユーロスターや宿を個人で予約して行きました。
いつも留学は英会話塾にお願いしていましたが、今回はイギリスママからの提案。
「娘ちゃん、一緒にヨーロッパへ行こうよ!」
単身ではなく幼馴染と一緒にサマースクールへ行く事になりました。
春休み中に留学計画を立ててしまったので、中学入学直後から4月の家庭訪問の際に留学の為学校を休むとはとても言いにくかったのですが…
なんと!担任はカナダの帰国生で。。
「価値ある経験です。どうぞ休んで下さい…なるほど… 娘さんの言動は経験値によるものだったのですね。納得できました。」と、娘を応援して貰える環境でした。
イギリスサマースクールは女子校をチョイス。アートの授業や乗馬の授業、夜はダンスパーティーなど今までの留学とは一味も二味も違う経験をします。
サマースクール後はフランス、ベルギーなどヨーロッパ一周プラス。トランジットで台湾に2泊して夏休みを満喫して帰国。価値ある経験をしてきました。
「お母さん… 私、留学するならイギリスかなぁ。アメリカは自己責任すぎるの。私は周りに影響されてしまうからダメよ。イギリスは適度に先生が厳しくて、でも子供達の意見も聞いてくれるし、アクティビティも充実してる。寮が学校の敷地にあるから遅刻しないし生活と勉強に集中できる!」
今後の進学先は日本以外にもイギリスが候補に上がった様です。
そして、中学1年の秋に出版社から娘に取材申込がありました。使える英語の特集記事で紹介されました。
↓こちらは最新号
勿論、中学入学後から複数の高校見学や地元高校の授業公開日へ各校を訪れていました。ですが、地元成績トップ校以外の、学校がね、どうも…
理事長と学長の確執が説明会にチラリと見えたり、生徒をリスペクトしていない教師の文言に私自身が疑問を持ってしまい前向きに進学をさせたい高校はトップ校以外はありませんでした。その事もあり進路は娘に任せる事にしました。
中学2年の時に悪い出来事が起きます。虐めです。虐めの主犯格は同じクラスの学年成績トップの男子。娘が邪魔だったのです。彼がどんなに英語を頑張っても英語だけが学年1位にならないのは娘のせいだと八つ当たりされ下位成績の男子達を遣って虐められました。
成績トップの主犯格は演技も上手く先生の目を欺き虐めを続行。
主にされた嫌がらせは教科書を隠す、
授業中に娘の発表を妨害する。
と何かにつけて授業に集中させないように仕向けていました。
学校に訴えたにも関わらず男子による集団虐めが一向に収まらない為、怒り狂った私は勝負に出ます。学校側はどの生徒も可愛く穏便に済ませたい様子でした。それに、本人達が白を切る限り何もできないそうです。
学校と話し合いの合間に「成績トップ男子に遣われている生徒はグレーなんです…寛大にして貰えませんか?…」と泣き寝入りをする様に学年主任が私を説得し始めます。
!!!グ◯ー???
なら尚更指導が必要ではないの??!!この言葉を免罪符のように使えば「はいそうですか。では、仕方ないですね。」と言うとでも???
直接手を下していない成績トップの男子の話を一切触れずに何を言いだすのか!??
「先生、今、グ◯ーと仰いましたね?
学校敷地外で娘が男子に囲まれるかも知れない事を想像できますか?仮にそんな場面になった時、先生は何を想像しますか?」
「絶対にそんな事はさせません。よく言って聞かせます。」
「そうですか?今までどんなにお願しても変化がありませんよね?」
「先生… お分かりですよね。成績上位と下位の生徒の違いは。グ◯ーだと嗜める指導だけでこちらの気持ちを汲んだ理解は難しいのではないでしょうか?中学生のグ◯ーの男子に限度が分かるのでしょうか?クラスメイトが見ている中でブレーキをかける事ができるのでしょうか?
その様な生徒さん達は成人後どの様な職を選ぶかご存知ですか?
私はその様なお子さんを親御さんに託されて大勢雇ってきました。人を育てるのは綺麗事では済まないんです。ある程度の認知力が発達するまで首輪根っこを掴まないといけない時期があるんです。中学はその重要な時期なんです。おそらくグ◯ーのお子さんの指導は私共の方が得意かも知れませんね…」
「………」
「学校敷地外の行為なら然るべき所に通報せざるを得なくなるのは先生もご理解頂けますよね?」
「…… わかりました。校長に報告します…」
校長は知らなかったんですね…
スクールカウンセラー迄介入していたのに、学年主任止まりでした。
そう、私は男子生徒と保護者全員を校長室で、校長の前で「二度と嫌がらせをしません。」という誓約させる事を要求していたのです。
と、いいますとね、成績が良かろうが悪かろうがその年代の男子はまだまだ未熟。学年主任は本当に何を考えてるんだか…
女子1人を複数人の男子で虐めるなんて卑劣にも程があります。←これ一言に尽きるんです!
校長室で親子で顔を合わせた翌日から、学年末まで旦那さんは毎日毎日校門前で娘が門をくぐるまで、ある程度目立つ格好(緑のおじさんではなく、ちょっぴり貫禄ある風)で挨拶運動をしました。ここまで徹底しておかないとなかなか子供は善悪の判断ができないのです。
私達半年間やり切りました。虐めは無くなりました。
「虐めている子にも親がいる」と、男子達はやっと認識できた様で。。
今まで得た青年精神医学の知識をフルに利用して学校と冷静に話を進めたお陰か、モンペ認定されなかったので学年主任と信頼関係はまぁまぁ築けたのではないかと…
それよりも、
スクールカウンセラーに交渉力をすんごい褒められました!どうやら虐め対策のマニュアルに載っていない想定外の交渉へ持っていけたようです。大概がそこまで行けずに学校の提案に同意してしまうそうです。青年精神医学をかじった程度ですが勉強してて良かった〜っと、心底感じた瞬間です。
でも… 謝罪の言葉を貰っても中学2年の心の傷は癒されません。
そんな暗くて、ドヨ〜ンとした女子にイギリスママが「ねえ!イギリスに来ちゃえば!」
心がくしゃくしゃな娘は簡単に返事は出来ませんでしたが、誘って貰った数ヶ月後にイギリス進学を決意します。そして、中学3年はカナダ帰国生の教師が担任になりました。
担任の理解が大きな力となり、順調に中学3年のゴールデンウィークから留学を開始した訳です。
成績証明書や推薦状は簡単に説明しただけですぐに作って貰えたり、イギリスの学校事情を調べて大学卒業迄留学を続けるように娘を指導して下さいました。美術教師もお子さんが留学中でしたのでアートの指導や私達の気持ちを理解して下さり支えになっていただきました。
渡英後のハーフタームは必ず帰国して日本の中学に出席。そしてイギリス滞在中の週末は日本の中学国語の取りこぼしがない様に日本語学校週末補習校へ通いました。
まぁ、それはそれはハードな生活でした。
中学3年のイギリス留学は英語力向上の為にインターナショナルスクールを選びました。「留学はイギリス高校進学の為の準備校」として、担任が校長や教育委員会に二重在籍では無い事を説明して住民票は異動せずに地元公立中学に在籍できました。
実は、オックスフォードの名門女子校を受験していたのですが英検2級程度ではけんもほろろに不合格で、面談をして下さった校長に語学学校を勧められました。
しかし14才1ヶ月だった為入学できずオックスフォードの6th form付属インターナショナル校へ入学。結果、高校進学の為の予備校と判断され日本の義務教育を修了する事ができたのです。
もし、高校に合格したならGCSEに向けて忙しく、週末補習校へ通ったり、ハーフターム毎に帰国は難しかったでしょう。
インターだったからこそ日本の卒業式が経験できとても思い出に残ることになりました。
さて、
日本の中学卒業後はイギリス留学に専念し、今に至ります。
イギリスを選んだ理由を簡単にまとめると、
集団にあまり馴染めない特性があった。そこで日本を拠点に、グアム→オーストラリア→アメリカ→イギリス 4カ国の短期留学を通して自分がどこで学べば納得できるかを、娘が自分で決めて進学先を選んだ。という流れです。
イギリスを選ぶまでの重要な出会いは幼少期の発達センターの先生方、療育の先生、イギリスママ、中学時のカナダ帰国生の担任です。
他には… 虐めた男子達と出会った事も関係あるかと思います…
全ての出会いが娘のイギリス留学に影響があったと思われます。
ですが、決定的なのは娘の将来を考えて下さる大人達のご尽力がなければ留学は実現しませんでしたし、留学の「り」の字も出てこなくて、引きこもりになっていたかも知れません。
出会いとご縁に感謝しています。
これで「どうしてイギリスを選んだの?」シリーズは終了です。長文をお付き合い頂き有難うございました。