長澤まさみ 七夕 天の川物語 
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七夕 天の川物語 第二章 一人の男

第二章 一人の男













七夕 天の川物語 15



「わ わわ!おいしーよーこれー」光はここの屋敷のムードメーカー 「あ!本当ー」織姫

が一口食べた お寿司だった 「夕方、多が持って来たざます」多とは食事処を経営する 

女店主だった 「え 来たの」「はい 姫様に宜しくと言っておりましたざます」「そうなの 

だったら別宅に寄っててくれれば良かったのに」「きっと急いで帰ったんですよ はい味噌汁」

典が味噌汁を織姫に渡した 「はい そうかもね」「わ! この味噌汁 最高潮においしー」

「何時もの味噌汁ざます」


食卓は女四人がいつものように賑やかに盛り上がる 天様と山様の二人は静かに乾杯

一緒に酒を頂く 


山様は、ここで食事する時が多かった それは囲碁をする時である 夕食後、昨日の続き

の囲碁をするのだ 天様もまた山様の屋敷で食事をする事もある 合同面会がある時が多

かった 囲碁は二人の談合の場でもある


「父上様、合同面会 誰だったんですか」織姫が天様におかわりの酒を出した 「ん 今度

家を建てる家主が来た その家族 親戚じゃ」「わ もしかしてー 村さんですかー」村とは

鳶職人の棟梁の事で名は村の氏と言った 「そうじゃ 村さんがやる」「そうなの うーん 

村さんも来たの」「いや 既に現場の方に入ってると言っていた」「はい光」「わ 酒」

「山様に」典が光に酒を渡した 「おお ありがとう」「さすが村さん 早いね」

「まー 段取りが出来てる人だ」「現場はどこざますか」「飯田だ」「わ 飯田 舟着場の所」

「そうじゃ 川を挟んでちょっと行った所じゃ」「先月もあの辺の方こられましたよねー」

「瓜さんじゃのー」先月も同じ部落で建てた人がいた「ん 瓜さんじゃ 家主は織姫に宜しく

と言っておった」「うん」織姫が可愛い笑顔になった


「わ 来たよー」 光が激しく叫ぶと皆が注目した「はい 媛様」典が出した 

「はい あ!白玉団子!」「お待たせざます」「美味しそうだよねー」「うん」「冷えてるの

いいのー」井戸で冷やすと凍るように冷たい 「はい 父上様もどうぞ」「お 団子」



七夕 天の川物語 14



天様と山様が玄関のよしずをくぐり中に入った 二人が屋敷に入ると台所から女四人が声を

出しながら料理を運んでいた 「帰った」「おかえりなさいましー」全員が土間を通りながら

挨拶した 「おお慌てるな慌てるな ぶつかる ぶつかる」女四人は息がぴったり ぶつかり

そうになると瞬時に左右にどける「息がぴったりじゃのー」織姫が来た 前で止まった

「父上様おかえりなさいまし」「んー 何じゃそれは」御盆の上にあるものを見た「父上様

の好きな物」「好きな物、、、おでんか」「違います!白玉団子ーッ!」「ぁ、、、」

「また負けたのー」「、、、」


天様は一人娘の織姫には弱かった 織姫は幼い頃からこんな感じで最後にはタジタジで

お約束どうりで負けた 織姫も相変わらず父には強かった 思った事は隠さずに何でも言う

天様はそう言う娘を大切に思い 大事に育ててきた 二人は本当に仲の良い親子だった


としが来た「これとし」「はい」「山様のも頼む」「はいざます」台所へ行こうとした「これ

としや」山様が止めた としが台所の前で止まった「はい」「一杯もらえんかのー」「は 

分かりました ご祝儀ざますね 天様 ご一緒におもちしますか」「ん、、、」山様を見た

「じゃわしも一杯もらおうか」「はいざます」



「いただいきまーす」夕食の準備ができて頂いた 茶の間には食卓用の大きなテーブルが

中央に置かれてあった もうそのテーブルの上には美味しそうな料理が並んである 「美味

しそう」「そうだよねー」テーブルの座席には、それぞれ座る人が決まってあった 

奥の中央から天様、山様が並んで座り 左の列に光、典が座る その右の列にとしが座ると 

天様の右の列に織姫が座っていた「お待ちどうさまざます」としが冷酒を持って来た 典が

受け取り光に渡し山様に渡した「おお ありがとう」山様がもう一つ天様に渡した「ん 

ありがとう」


七夕 天の川物語 13 



夕飯の食事ができると、としは出来上がった料理を茶の間に運ぶ そこに別宅から戻った

三人が一緒に手伝う「はい 次~」「はいはい」「これもざますよ」「お箸とおしぼり持

っていくね」「はいざます」

四人が一斉に茶の間にドンドン持って行く 四人は息がぴったりだ 御盆に料理を載せ

そのまま手渡して行く ここの屋敷では何時もの光景だ 料理を運ぶ時は、ここの土間が

かなり役に立つ  丁度いい幅の広さの土間は非常に動きやすい作りだった


この土間は玄関から台所のお勝手口まで繋がってあり、お勝手口は常に屋敷の人が出入

り口に使っていた

母屋から別宅に行く時は必ずと言ったほど、このお勝手口を利用していた 勝手口の引き戸

は昼間は開けっぱなしだ 台所にいる、としが裏にある井戸に行くのに常に通る



玄関に使用人松が来た 持って来た物を広げた 「よいしょっと」今度は、もう一つ持っ

て来た小さい物を手に取ると玄関横の窓に行った そこに天様と山様が帰って来た 二人は

同時に山様の屋敷で合同面会があった 昼から続け様にあったのだが、この合同面会は、時

たまあるものだった 玄関の方へ歩ってくると、しゃがんでる松に気が付いた「ん 松」

「はい」松が振り返りながら天様を見上げた「天様、おかえりなさいまし」「ん 何じゃ 窓

の上に何かを取り付けるのか」「はい 風鈴でがんす」「風鈴か」松は風鈴を見せた 毎年夏に

なると取り付ける風鈴だった


松はいい音が出る風鈴が皆が好きだと知ってたので昨晩から用意していた 天様が玄関を見た

「おう よしずか」「はい」玄関前には、よしずが斜めに立て掛けられていた この季節には

この時間帯になるといつも立て掛けられていた これがいい雰囲気を出していた

山様が優しく笑った「もう そういう時期じゃのー」天様もちょっと優しく笑って山様を見た

「そうじゃな」そして天様がゆっくりと庭を見渡し空を見た 夏の空は、夕焼けの赤色の空

に変えていた 「夏じゃのー」「ん 夏じゃだな」風鈴がなった


七夕 天の川物語 12



夕七ツ 夕方になった この季節になると日が長くなり、まるで昼間のようだ

織姫は機織り作業を終えると台所へ来た 台所では、としが夕飯の支度をしていた

「終わった とし」流し台にいたとしが振り向いた「あ 媛様お疲れ様ざます 光と典

はまだざますか」「くるよ」この四人の中で一番歳上がとしだった 織姫が調理台の方へ

行くと容器に布がかけてある物があった 「何作ったの」としが織姫を見て嬉しそうに

言った「媛様が好きなものざます」「え そうなんだ 開けてみていい」「はい」ゆっくり

布を開けた 「あ 白玉団子!」

それはとしの得意な料理だった 「お疲れ~としー」「どう」「お疲れざます」

光と典が戻って来た 光がとしの所の鍋を見に行っった 典は織姫が何かを見てるので

近くに行った 「何ですか」チラッと典を見た「白玉団子だって」「あー 本当だ 美味

しそうな団子ですね 天様喜びますね」「そうだよね」「どうした~」光がそこに来た

「わ 白玉団子~ へへ 美味しそう」


この屋敷には部屋がいっぱいあった 土間から廊下に上がって行くと直ぐ右に皆がいつも

食事をする茶の間がある 左には広い大広間がある ここは来客する間だ 色々様々利用する

間 その隣には客間 宿泊できるようになっている その隣には床の間 ここでいつも天様と

山様が囲碁をする間だ その隣がとしの部屋 朝早くバタバタするのでここにしていた 

その隣に光がいた 料理の鉄人の光はいつもとしに献立の相談を受けていた その隣に

典がいる 典はそこでいつも夕方近くになると書類書きをする 机の上はいつも墨で書いた

書類が乾かしていた そして隣が織姫の部屋だった 織姫の部屋はきちんと整理整頓されて

いて常に綺麗な部屋だった 几帳面な性格がそうさせる 隣には父 天様の部屋だった

天様はいつも窓から好きな植木を眺めていた


七夕 天の川物語 11



「ここに置いていきます」「はい ありがとう竹」竹と松が田の氏が持ってきた米俵を

台所に運んだ

田の氏は、門の氏と同様、町の商人、米屋を営む者である ここ陸前国は、全国でも

有名な米所である 緑がふんだんにあり田畑が、どこまでも続く平野が広がっていた 

土地、そのものが柔らかく田んぼや畑の農耕に非常に適してる環境でもあった


陸前国の左に位置する山形国があるが国の境には、蔵王山脈が連なってある この蔵王

山脈には冬に、途轍もない雪が降り積もる 

そういった冬山の蔵王には豊富な雪が降り積もるが毎年のように記録的な積雪だ そして

冬にはやはり広大な樹氷パノラマ絶景が楽しめるが不思議に一瞬、この世は真っ白い世界

なのかと思わずにはいられない 実際に白い世界に包まれていて、その場に立つと不思議な

感覚に陥る ある意味 幻想的な世界だ それが全くとめどなく素晴しい


時が過ぎ、暖かい季節が到来し 春に向かう頃には、雪は徐々に解け出して行く 山々から

解け出した雪は透き通る水に変わる その冷たい水は沢に流れ天の川に滾滾と流れていく

そして季節は、すっかり春になった頃、桜のつぼみが咲き始める 咲いた桜の花びらは

とても綺麗で美しく人の目を麗せる 春爛漫を迎えると次に田植えが始まり水田を作る

天の川は山の雪解け水をどこまでも枝分かれに広げ陸前の平野にドンドンと水をもたら

して行く 平野全体を隅々水を流し込め浸透させる その頃になると今度はあちこちから

蛙が息を吹き返し鳴き始める 蛙の大合唱である 


農家大家族で田植えが終わると、真夏の太陽の季節を迎える 

稲は、暑い太陽の光線を浴びガンガン成長して行き 田んぼは青々と緑一色に変わる

収穫された米は人の口に入り人々の力と変える それは人々にお利益を持たせる ここの

陸前の地には米は無くてはいけない大事なものだった


その大事な米を販売しながら管理をしていたのが田の氏だった


七夕 天の川物語 10



門の氏と田の氏は長居はしなかった 山様がまだ早いじゃないのかと言ったがあお用事が

あるからと言って座敷を立った 山様はあー、と言って頷いた その時、織姫が二人の顔を

意味の分からない話で不思議そうに覗いていた

五人は土間に来て履物を履いた 織姫は天様と山様の後ろにいた 天様と山様が下駄を履いた

ちょっと普通の下駄とは違う下駄だ 一瞬で分かる下駄だった

玄関まで来た「天様んでは、あの件 まがせでけらいん 上手くやっからっしゃ」天様が

一度頷くと一言言った「じゃ門さんや頼む」門の氏は笑って何度も頭を下げた 織姫は、

意味不明な言葉に引っかかる 天様の顔を見た 


田の氏が織姫の仕草を見るとごまかすように 急に思い出したかの様に言った「あー あー 

天様 あど、ここさ米おいったがらっしゃ 食べでけさいんねや」天様が軽く笑った「あり

がとう」「あど、こっち山様の分だがらっしゃ」玄関前に米俵二俵置いてあった「田さん

いつもありがとうじゃのー」山様が田の氏の肩をポンと軽く叩いた 門の氏がそれを見て

天様を見た「んでは天様 任せで下さい」「ん 頼んじゃと」織姫を見た「媛様お邪魔し

ました」「はい 気をつけてお帰り下さい」二人は深くお辞儀するとニコニコとして

帰っていった


天様と山様が二人が門を出て行くのを見ていた 織姫はまた門の氏が言った任せて、という

言葉に引っかかっていた 織姫が天様を見た 外見てる 「父上様」「ん」織姫を見た

「門さんが言った 任せてって何」「ん、、、」山様が外を見た「何かおかしいね 二人で

叔父様も何で外見てるの」「あー いい天気じゃのー とな、、、」「何か わざとらしいー

隠し事 おかし」「いや、、、」天様が持ってる扇子をパっと開いてパタパタ振った

「織姫や 仕事は大丈夫か、、」「あ そうだ 戻ろっと じゃ隠し事のお二人さん」 

台所の方へ歩って行った 天様がそれを見ていた 「可愛いのー」山様を見た「んー」天様が

軽く笑った


七夕 天の川物語 9




としが中庭まで呼びに来ると織姫は直ぐに母屋に行った お勝手口から入り土間に行き

門の氏の履物があった もう一つは米屋の田の氏のものだと分かった 廊下に上がった

大広間から笑い声がした 大広間には門の氏と田の氏が天様と山様といた「失礼します」

門の氏と田の氏が振り返えった「おう 来よったか ここへ座りなさい」「はい」天様の

隣に座った 織姫が正座し挨拶した「こんにちは 久しぶりです」久々の織姫の顔を見

ると門の氏と田の氏の二人は、にこやかに笑顔になり挨拶した 山様は優しく笑った


そこに、としがお茶を持ってきた テーブルにお茶を置くと菓子もおいた

「いやー 一段とお綺麗でねや 媛様、久しぶりだねや」「んだねー」門の氏と田の氏が

何時もの様に見とれた「門さん田さん大げさ 先月は、お味噌と米頂き ありがとうござ

いました」「あー 何だべや いえいえ、ご丁寧に それ以上に こっちがしゃ 姫様に

お会い出来てありがたいでがす」「んだねー」逆に二人が深くお辞儀をした 天様と山様が

や市区笑った


天様と門の氏は随分昔からの間柄だった 味噌屋も古くからある老舗でいつも、神のご利益

を頂いていた 二人は仲が良く、いい関係を築いていた また、山様も同じく正月、お盆は

家族ぐるみで一緒に食事をしたりしていた

田の氏も仲が良かった


それから 町の話や行事などの話が終わると話題は変わり笑いが出始めた 山様は話し

上手で皆に輪を掛け盛り上げると笑いが笑いをつくっていった 所がどうしたのか織姫に

はちょっと四人の笑いに違和感が伝わっていた 四人は大きな笑いを上げ笑っている

のたが話の内容とは事合わない それに笑うタイミングが全くずれている 四人の顔を

覗く様にして見ていた


織姫は田の氏の顔を見るとやはりおかしいと思った 米屋を営む田の氏はこの時間は

来ることがない 店があるからだ 真っ昼間に来るのはない珍しい事だった 何故か

最近、近頃屋敷に頻繁に来ている事に気が付いた


「やっぱり なんか変、、、」織姫はそう思いながら見ていた


七夕 天の川物語 8



天の川の辺にあるこの町に、一軒の老舗の味噌屋があった 味噌の門屋と言った その

味噌屋の商いを営む商人が門の氏と言う


門の氏の店には大きな蔵があった 店の裏に行くと”ぷ~ん”と鼻に来る味噌の独特

な良い香りが漂ってくる いい香りを漂わせている所に目を向けると 白い壁の蔵が

目に入る 屋根が高く、いい雰囲気を醸し出してある蔵は気にさせる

近くまで寄っていくと何故か急に食欲が湧き出す様な気がしてくる 自分は昼飯は何を

食べたっけ?と思い出してしまう様な感じがする


蔵の入口まで来ると直ぐに目に入るのが、どっしりとした入口の引き戸だ 何度も開け

閉めしてるのだろう見て分かる そして戸を引いて開け中に入ると一瞬、足を止めて

しまうくらい静けさが待っている 徐々に目が慣れ始めると静かな空間の中に年季が

入った大きな樽がどっしりとしていくつも並んである事に無言で気が付く 


どっしりとした大きな樽の横には楠の木で出きた梯子が立て掛けられてあった これも

また何度も人が登り降りしてるのだろう 足掛けの部分だけが色が落ちて木目が出てる 

梯子の端を両手で持ち登る ちょっと軋む音を出しながら上まで登ると赤茶色の味噌池が

待っている 良く見ると小さい泡をブクブクと出している まるで生きてるようだ


そこで、じっと静かにして聞いていると大きな樽の中から小さい微音を出しているのが

分かる 泡が可愛く破裂する音だ 何か味噌自体が語り掛けているようにも思えてくる 

神秘的な像影 新たな味噌が樽の中で押し蔵饅頭でもしているのだろうと思ってしまう


門の氏は味わい深い究極の味噌をずーと丁寧に、直向きに研究し造っている職人でも

あった 味噌は古くから、ここ陸前に伝わる秘伝の味噌で”仙台味噌”と言う味噌で

あった 町や村の人々からは、堪らなく美味しいと評判で、食卓には必ずと言った程の

定番 ここの店には数多くの客が毎日のように買い求めに来ていた 門の氏は昔から続く

由緒至る列記とした老舗の味噌屋の店主だった


七夕 天の川物語 7



午後になった 機織り作業は進んでいた 「休憩」午前の休憩時間になった

三人が休憩にした  三人が外に出た


この時期は何時も休憩は別宅から外に出て休憩を取っていた 中庭だ「あ~ 天気いいな~」

光が長椅子に座った 中庭には縁側用の木目の長椅子が別宅の壁に置いてあり屋根がちょっと

かかって小さな日陰が出来ていた「ちょっと風あるねー」典も座った 最近は何時もここに座る


ここの中庭は、天様好みの見事な植木が飾ってある所で、見てるだけで心が和む

織姫も座った 三人は何時も仲が良かった


「そうだ これから染物しよっと」「あ!だったら先週の物も染めてねー光」

「え あー そうでしたね 分かりました」「典はどうすんの」「はい 書類書いてきます」

「じゃ私はどうしよう、、」「姫様は機織りをしてて下さい」「そうだね うん分かった」


光は機織りの他 染物担当をしていた 染物が得意なのだが実は、料理の鉄人でもあった 

勿論、染物とは料理は違うが、染める時には職人的感覚が必要だが染め粉の微妙な匙加減が

うまいからだった そのおかげでうまく仕上げることが出きた


典の方は同じく染物も出来るが、それ以上に得意な事があった それは書道だ 墨汁で文

を書く事が得意であった 仕事関連の大事な書類を作成する担当だった 


製品が完成するまでには まず取引先の細やかな商談が入る 先方とのやり取りの中で

間違いが無いように書面に記載する 次に製品の設計図が必要になるそれを作り型紙を

作る それから機織に進む流れだった


三人はは仕事の話が終わると和菓子の話になっていた 典が団子の話をした「典 好きだ

よね~ 団子~ え~ でもさ暑いから~羊羹の方がいいかな~」皆が冷たいヒヤッとした

美味しい羊羹を思い出した「あ! ありかも 羊羹」織姫が嬉しそうに頷いて言った

三人は和菓子好きで一緒に作ったり食べたり色々挑戦する 典が言った「じゃさー 冷たい

ずんだだったら」皆が想像した ヒヤッとした緑のずんだ、、、織姫が典を見た「うん うん

ありー ずんだありあり!」「そうくるんだ典 負けたな~」「さすが典ねー」その時

「媛様ーッ」母屋の方からとしが来た「媛様 門さんがおこしざます」「門さん 珍しい

ねこの時間」「田さんも一緒ざます」「はい じゃ行ってくる」「はい」「はい」織姫は

挨拶に行った 屋敷では客から貰い物が結構ある 先月もかなり門の氏から頂いた

そのお礼を言ってなかった 次回来た時にお礼を言うつもりでいた