最近他の療育関係の専門職の方とお話しする機会があり、我に返り気づきました。
ABAってまだまだ知られてない・・・と。
もともと「日本ではABAの認知度が低い!」とわかっていたし(誤解もされている)、だから私も日本でこんなすごいの広めたい!と思って帰国したのに、時と共に忘れてしまっていましたですので、今回はそもそも「ABAって何?」の話します。
ABAはApplied Behavior Analysisの略で日本語に直すと応用行動分析(学)と言います。
簡単に話すとABAは行動療法で、科学的に証明されている自閉症教育・支援方法で、その効果の高さからアメリカではほとんとの場合健康保険でカバーされます。
ABAは「行動療法」の1つなので、想像できる方もいらっしゃるかと思いますが、他の心理学の理論などとは違いあくまで「行動」から相手を理解しようとします。そしてABAでは「行動の前後に注目」します。行動の前(Antecedent:行動の前にあったこと・状況)と後(Consequences:行動の後どうなったのか・結果)を変えることで行動を増やしたり・減らしたりできると考えます。どういうことか、文章からではわかりにくいですよねそれぞれを英語で表した場合の頭文字(A・B・C)を使って今の話を図で表すと少しわかりやすいかと思います。例えば「薬を飲んだ」という行動(B)をABAの考え方で表すとこうなります。
A(Antecedent:行動の前にあったこと/状況)
頭が痛い時
↓
B(Behavior:行動)
薬を飲む
↓
C(Consequences:結果)
痛みが治まって楽になった!
この例で言えば、A(頭が痛いという状況)がなければB(薬を飲む)という行動はしないし、逆に言えばC(痛みが治る・楽になる)という結果にならなければ、B(薬を飲む)をいうこともしないか、別の薬を飲む、飲む量を変えるなど、AやCが変わるとBが変わることがわかります。これがABAの基本となる考え方です。望ましい行動も好ましい行動もABAで言わせれば良し悪しなど考えず単に「行動(B)」であって、どんな行動も、増やすも減らすもこの前後にかかってる!と理解していただけると良いかと思います。
アメリカではABAはお子さんへの療育としてだけではなく、ビジネスやスポーツ、リハビリなど多岐に渡り活用されています。さっきの「薬を飲む」という話ではないですが、それぐらい本当はとっても身近に起っていたり、もうやってるよ!っていう話だったりなのです。少しでもABAの世界に興味を持っていただけたり、理解していただける方が増えたら嬉しいです