「会話が苦手な生徒たち。それは学校内だけの問題ではない。大人になっても苦手。大人が子どもにも会話をしないことを強いている。そして、教育とは矛盾していく。面接も苦手になって受験に影響する。」の話し

 

今日はちょっと難しいことですが、なんとなく「そういえばなああ」ってわかっていただける話です。子育てや子どもの教育において非常に重要な話です。

 

日本人は往々にして、見ず知らずの人に対して「教えてあげる」「声をかけてあげる」という能動的なコミュニケーションを避ける傾向にあると言われます。「余計なお世話かもしれない」「相手が自分から聞いてくるのを待とう」という遠慮が、結果として無言のまま相手を不安や孤立へと追いやってしまうことが少なくありません。

この「察する文化」は、実は教育の現場にも深く根付いているのではないでしょうか。学校という場においても、「待つこと」が美徳とされ、「自分で気づくまで見守る」指導が尊重される風潮があります。しかし、過度に待つことは、時に「積極的に教える」という本来の教育的意義を放棄しているに等しい場合があります。これはバランスの問題です。

 

 

例えば、グループワークの授業での一幕を思い浮かべてみてください。数名で一つのテーマについて討論し、発表資料を作成する場面です。ある生徒が明らかに役割分担についていけず、何をすればいいのか分からずにうつむいていたとします。しかし、周りの生徒たちは「そのうち慣れるだろう」「自分から言ってくるのを待とう」と、あえて何も言わずに作業を進めてしまいます。

あるいは、文化祭の準備で、グループごとに役割分担がなされているのに、一人の生徒が指示を聞き逃し、何をすればいいのか分からずにぼんやりと立ち尽くしている。周りの生徒たちはその姿に気づきながらも、特に声をかけずに自分の作業に没頭してしまう。これらはすべて、目の前の「困りごと」を認識しながらも、たった一言の声かけを惜しんでしまう日本的なコミュニケーションの縮図と言えるでしょう。

リーダー役を設定しないとリーダーがいなくなってしまう日本人生徒の集団行動の癖とも言えます。

 

 

教育において「自分で考えさせる」ことは確かに重要です。しかし、子どもは時に、自分が困っていること自体にすら気づいていないことがあります。迷っていること、間違っていること、混乱していることを自覚できずに、ただ闇の中でもがいている状態です。そんなとき、隣の席の生徒や先輩が「どうした?一緒に考えよう」「それ、こういう風に整理してみると分かりやすいよ」と優しく橋を架けることで、初めて学びの糸口が見えてくるものです。

なぜ、このような「声かけ」が生まれにくいのでしょうか。そこには、学校文化に根差した三つの大きな壁があると考えられます。

一つ目は、「知らない人とは話さない」という心理的なハードルです。同じ学校に通っていても、クラスが違ったり、学年が違ったりすると、多くの生徒は「赤の他人」と認識し、積極的に関わろうとしません。同じクラス内でも、グループが異なるとそれが生じます。掃除の時間に他クラスの生徒が同じ場所にいても、顔見知りでなければ「声をかけるべきか」と迷い、結局ためらってしまうのです。ソーシャルスキルでもありますね。

二つ目は「絶対的な私語禁止」のルールです。日本の多くの学校では、授業中はもちろんのこと、移動時間や休憩時間ですら「静かにする」ことが強く求められます。「私語は厳禁」という規範は、もはやルールというより暗黙の了解として生徒の行動を縛っています。そのため、「ちょっと教えてあげよう」という親切心があっても、それを言葉にすることが「ルール違反」になってしまうのではないかという恐怖が先行し、結果的に口をつぐんでしまうのです。

例えば都心の混雑してくる電車内でも、数十年前までは電車内で会話をすることはよくありました。でも今はそれすら禁止です。生徒たちの生活もどんどん静かさを求めるようにさま変わりしています。「異常なまでの静けさ」が美徳とされる風潮は年々増していくようです。わずかなささやき声や物音さえも「うるさい」「集中の妨げになる」と否定的に捉えられ、教室がシーンと静まり返っていることが「よい授業」「よいクラス」の絶対的な条件であるかのように扱われています。この空気の中で、誰かに声をかけることは、たとえ親切心からであっても、その静寂を乱す「迷惑行為」として映ってしまうことがあります。静かであること自体が目的化し、その静けさが、助け合いのための対話までもをシャットアウトしているのです。

三つ目は、議論や主張のスキル不足です。

 

続きは、次回このブログで。現在不定期更新です。飛び飛びでいろんな記事が掲載されるかもしれません。

👇のメンバーシップ記事に全文を先行公開しておきます。国際バカロレアの友です。

 

結論として、玉川学園のIBコースは良いのか?

 

IBDPコースを長く続けている学校に、悪い学校はないと言えます。IBDPはやはり他の一般的な学習カリキュラムとは異なり、教師が教える内容も異なります。生徒の忙しさも異次元です。その中で生徒がどんな大学に進学しているか、生徒の得点は何点か、そればかりにとらわれる時、本来なぜIBコースを選んだかを忘れている瞬間でもあります。

 

進学実績はどこのIBDPコースの高校でも同じことが言えるのですが、生徒の履歴書の内容によって違いがでます。その生徒1人ひとりが、成績は? 課外活動は? 研究成果は? なにかに参加して実績をのこした? ということによって、進学実績が変わってきます。これは学校の違いというより、IBDPコースの全生徒の中での個人的な違いにすぎません。好きな科目が取れる学校=理想のIBDP校という図式は変わりません。

 

もし、今の段階ですでに「東大を目指す」場合は、IBDPコースではないほうが効率的です。しかし、「国立大学理系学部を目指す」場合、IBDPコースは本来の力を発揮できます。また国立大学もそれを理解し、各地の大学でIBDP利用入試を実施し、毎年数名の合格者・進学者を受け入れています。もちろん大学内での評価も高く、引き続き維持・拡充されていきます。地方の国立大学の場合は、IBDP利用入試の死亡者数も少ないのが現状です。つまり、志望校全国の国立大学まで広げれば倍率1倍で合格を勝ち取れる程度の受験者数しかいません。

 

👇昔のブログ記事は、こちらに移しています。

 

大学もIB利用入試の受験者が0名の場合、その入試枠はなくなる可能性も多く、ジレンマとなっています。その対応策が、全てをまとめた総合型入試枠です。今後はIB入試だけを見て大学進学先が少ないと考えるのではなく、IB利用入試も取り込んだ幅広い総合型選抜がでていることが要注意です。

 

IB利用入試がなくなったとみるのではなく、総合型に統合されたと見てください。

 

進学には困らないだけの受験校と定員枠が用意されているなか、自分で頑張れる生徒は余裕で平均点を超えていきます。そこは、親も立ち入れない領域になってきます。

 

子どもの可能性を詰め込み重視で伸ばしていくか、ある程度自由な考えて引き上げてあげるかは、子どものことを知る親が決めるしかありません。

前回の続きです。玉川学園のIBコースに関しての話し。

 

学校を選択する場合何が重要なのでしょうか。

 

玉川学園は長い歴史と伝統を持ち、IBDPプログラムとしての安定感も備えていることがお分かりいただけたかと思います。


しかし、多くの保護者の方から必ず寄せられるのが、「偏差値的な伸びが感じられないのはなぜか」 という追加の質問です。

ここでの「偏差値的な伸び」とは、IBDPの平均点や高得点の推移を指します。高得点は年に1人出るか出ないかの特別な生徒が叩き出すものなので、ここでは平均点に注目してみましょう。

玉川学園は公式にIBDPの平均点を発表していませんが、複数の関係者から例年おおよそ33点前後で推移していると言われています。そして、この数値は数年単位で見ても、大きな変化があるとは言えません。

では、なぜこのような状況が生まれるのでしょうか?

すでに述べたように、IBDPコースで熾烈な選抜を行わない場合、この水準はごく自然な得点と言えます。また、中等部の一般的なコースの偏差値と比べたとき、IBコースが足を引っ張られている側面も否定できないでしょう。

 

日本の学校は、IBコースがあっても、一般コースがある場合はその偏差値に引っ張られていきます。つまり、生徒の募集に影響されるからです。地方の学校と、都心の学校では事情が大きく異なりますが、それでも影響を受けてしまいます。

IBDPで高い得点を出す生徒の傾向は、大きく分けて2つのタイプに分類できます。

天才型:塾などに通わずとも、どんどん結果を出していくタイプ。しかし、このような生徒はごく稀です。

塾対策型:オンラインなどを活用したIBDP対策塾に通い、その結果として平均以上の得点を獲得するタイプ。

学校側の対策が不十分なのでは?と感じられる方も多いかもしれません。しかし、IBDPコースにおいて成績対策で学校ができることにはどうしても限界があります。詰め込みを強制しすぎない前提で、それでも成績に影響してくることで学校がより効率的に推し進めるべきことは課外活動機会の充実です。これが最も重要な大学受験対策でもあります。

 

 

学校ができること「英語力の強化」 と 「各種課外活動の機会創出」

まず、英語力の強化についてです。英語で行うIB(いわゆる英語IB)において、IBDPの授業についていくには英検準1級相当の英語力がほぼ必須と言えます。英検2級レベルでは、日々の授業を理解するだけで精一杯で、結果として最終的なIB得点に悪影響が出てしまうのが現実です。

実際、日本の英語IB校では、入学時に英検2級程度の生徒を約1年かけて準1級レベルに引き上げながら、同時に英語で各教科の内容を学び、成績を向上させるという、非常にハードな工程をこなしています。この「英語と教科の二重の負荷」こそが、IBDPが難しいと言われる最大の理由の一つです。

 

一方、日本語で教科を学べるIB(日本語IB) の場合、最終的に求められる英語力の目標は英語IBとほぼ変わりません。しかし、教科の学習を日本語で行えるという点が大きなアドバンテージです。

つまり、日本語IBでは、教科そのものの学習において言語の壁がほとんどないため、英語IBと比べて以下のような時間的・精神的な余裕が生まれます。

浮いた時間を英語力のさらなる強化に充てられる
一般入試対策に時間を割ける
自分の興味を深める自主学習に集中できる

このように、スタート時点で英語のハンデを背負わなくて済むようにしたのが、日本語IBコースという選択肢です。また、教師の確保の面でも、日本語IBは英語IBよりも有利に働くという現実的なメリットもあります。

しかし、そしてここで問われるのは、そこまでしてIBDPコースのスコアを高くすることに、教育的な意味や意義があるのかという本質的な問いです。この問いへの答えは、学校としての理念・考え方・教育目標に直結します。IB教師不足の苦肉の策とも言える日本語IBですが、その得点がそのまま世界中の大学受験に利用できる点から、最近では日本語IBで良いのではないかともいわれます。

その点、玉川学園高等部のIBDPコースは、この難しさの中で「普通にうまくやっている」 と評価されるべき学校です。無理にスコアを追い求めるのではなく、生徒の成長を多面的に見守る姿勢は、学業至上主義を前面に押し出すIB一貫校とは一線を画すものと言えるでしょう。

 

次に、各種課外活動の機会創出についてです。これは具体的には、ボランティア活動やサイエンスコンペティションへの参加など、多様な課外活動の提案・募集・実行体制を整えることを指します。

これらの活動は、IBの最終得点に直接与える影響は1〜2点程度にとどまることが多いですが、大学受験においては非常に重要なアピールポイントとなります。

ただし、ここにも落とし穴があります。特に進学志向の強いIB校の場合、サイエンスコンペティションや学外コンテストでの実績が過度に重視されるあまり、生徒への精神的負担が大きくなりすぎることがあります。また、本来の興味や好奇心を伸ばすという教育の本質から、やや偏った教育になりがちなのも事実です。

ここに、すべての進学校が直面する大きなジレンマがあります。

高得点と進学実績だけを重視すると、本来の教育の幅や校風が損なわれるリスクがある。しかし、進学実績は生徒集めにとって極めて重要な要素でもある。

このジレンマはどの学校にも共通するものですが、玉川学園の場合はIBコースという強い独自性が影響し、進学実績の数値以上に、学園全体としての評価やブランド力が高いという特徴があります。つまり、単なる「合格実績」ではなく、「どのような教育をしているか」 という理念そのものが評価されているのです。

その結果、玉川学園はスコアや合格実績だけに振り回されることなく、自分の軸を保ちながら教育を続けられている。それが、同校の真の強みなのではないでしょうか。

 

平均点程度の得点で、海外の大学に合格できるのか?
 

ここでよくある疑問が、「平均点程度の得点で、海外の大学に合格できるのか?」 ということです。

結論から言えば、十分に合格可能です。特にイギリス、カナダ、オーストラリアの大学は、引き続きIBDP生の合格を出しやすい傾向があります。イギリスの大学は課外活動よりも学業成績を重視するという意見もありますが、実際には課外活動も重要な要素です。他の国の大学受験では課外活動も重要です。その理由は、単に実績を見るだけでなく、「大学で学びたいこと」と「課外活動」が一致しているかが、志望動機の一貫性を判断する上で非常に重要な指標となるからです。

 

 

誰もが名前を知るオックスフォード、ケンブリッジ、または医学部(医学科)、各国の大学の医学部、アメリカのハーバード・MITにおいては、IBDPの合格点が40点以上に設定されていることが知られています。これ以上の得点者の中から、他の要素を比較して合否がでます。また、IBDPの点が40点を超える場合は奨学金が獲得しやすくなります。大学が独自に提供する成績優秀者への奨学金です。

 

世界中の生徒が対象になるものですが、世界中で40点以上を取る生徒が無数にいるなか、さらに、その大学のその学部を希望している生徒は数多くいます。それでもその大学に合格する理由がいくつかありますが、その点は今回は説明をはぶきます。

 

得点だけでみれば、また、他のIB校の実情を見聞きすれば、親として玉川学園を選択するべきかに悩みが生じることもあり得ます。しかし、いったん冷静になりましょう。海外大学へ進学させますか? その場合、どの国のどの大学のどの学部を目標に設定しますか? これがしっかり分かっている場合は、詰め込み式を徹底して高IBDP得点をたたき出せる学校にするべきかもしれません。それには、徹底した中学生から高校1年生までに密度の高い詰め込み教育をし続ける覚悟が子どもにもです。つまり、子どもがある程度の目標を語っている時点で初めてうまくいく道になります。

 

 

では、国内の大学、特に国立大学の理系学部はどうでしょうか?

こちらも合格は可能です。国立大学の募集要項を見ると、多くの場合、IBスコアによる明確な足切りは設定されていません。足切りがなく、得点が低くても受験自体は可能です。医学科には大学によって36点から、38、39、40点とそれぞれ足切り得点が設定されています。学部(学科)によって選択必須科目の指定と、その得点が4(または5)以上であることという、問題なく達成できる程度の条件設定はあります。

しかし、ここで1つ大きな問題点が立ちはだかります。それが「国立併願拒否」 です。
IBDP利用入試では可能なはずの国立併願受験ですが、募集要項上は曖昧な表現で明確に禁止されていなくても、実際には複数の国立大学への出願を高校側が認めてくれないケースが少なくありません。学校側の事情やルールにより、せっかく受験資格があっても、挑戦する機会自体を制限されてしまうのです。これに関して、玉川学園高等部がどのように対応しているかも直接質問されることをお勧めします。

今後、大学側と高校側の両方の制度が変化していくことが期待されますが、それでもIBDPが理系の大学進学において非常に有利であるという点は、今後も変わらないと考えています。IBDPで培われる思考力や探究力は、理系の学問を志す上で、まさに理想的な素養なのですから。

また、年間の得点推移を見ても明らかなように、玉川学園は決して詰め込み教育で高得点を追い求める学校ではないということがよくわかります。巷でささやかれる「スコア重視ではない」という噂も、このデータが裏付けていると言えるでしょう。

 

 

保護者の立場からすれば、当然ながら「高得点=難関大学・有名学部への合格」という図式を描きたくなるものです。しかし、IBDPの世界では、進路選択の主導権は生徒自身にあるというケースが非常に多く見られます。つまり、卒業後の進路を決める際、親が期待する「偏差値の高い大学」ではなく、「自分が本当に学びたい学部はどこか」 を軸に、生徒が主体的に大学を選ぶのです。これが大学生活の成功の秘訣にもなります。特に、鬱病すら発症しやすいと言われる海外留学環境においては、かなり重要な考え方です


その結果、必ずしも最高得点でなくても、自分の興味や適性に合った学部を優先し、そこで納得のいく学びを深める生徒が、偏差値という指標には表れない、質の高い実績を残している。これこそが、IBDPという教育プログラムであり、玉川学園が大切にしている姿勢のようです。

 

なお、現在首都圏で話題沸騰の国際系高校ですが、英語で学べる点は同じですが、カリキュラムや教育手法はIBDPコースとは全くことなります。実際はIBDPコースも含めて国際系なのですが、IBDPコースとは分けて語られます。

 

IBDPコースと同様に、何の教科を英語で学べるのかが重要です。それによって大学の学部が限定されるからです。

 

また、IBDPコースと合わせて一般受験の対策を行うことは非常に困難です。そもそも、それで一般受験で良い成績が残せる生徒は、IBDPコースにおいても十分な良い成績が残ります。IBDPは採点に多少の疑義が残ることが多く、その対策にもなると言われれいますが、一般受験対策を同時に行う多くの学校では、やはり生徒の疲労感が大きく、課外活動での実績が乏しくなる傾向もあります。日本の大学のIB入試では、課外活動の実績が弱い生徒が多く受験するなか、研究などでの実績の高い生徒はほぼ間違いなく志望校に合格できます。特に理系においては、研究が最重要と言われます。

 

 

結論として、玉川学園のIBコースは良いのか?

 

この続きはまた次回へ。

メッセージをご利用いただき、お悩みをお伺いしたので、今回は学校に関しての話しです。

 

玉川学園のIBコースです。

玉川学園のIBコースについてまとめてみます。具体的な学校名を出す場合、悪口は書きませんのでご理解ください。その中でもマイナスポイントが伝わるようにはしています。もし在校生か最近卒業した方で何か具体的な情報をお持ちのかたは、メッセージでお伺いできれば、情報や内容の訂正や更新してまいりますので、お願いします。

 

メッセージは公開しません。あくまでも次回以降のブログの話しの中でそれとなく返答する形で記事にしています。

 

玉川学園のIB教育:中学から大学進学までを一貫して考える
 

インターナショナルバカロレア(IB)教育に関心をお持ちの方には、「日本の学校にいながら世界基準の教育を受けられるのか」「IB卒業後の大学進学はどうなるのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

玉川学園は2007年にIBプログラムを導入し、一条校でありながらMYP(中等教育プログラム)とDP(ディプロマプログラム)を英語で提供する学校です。

 

通常、私立校の中高一貫IB校では、中学校への入学のハードルはあまり高くありません。世界的にみてもこれは普通のことです。中学校のIB教育MYPがそれほど人気がないことが主因です。MYPに関しては、IGCSEなどと組み合わせることで最大限活用ができます。

 

 

玉川学園のIB教育の全体像
 

玉川学園のIBクラスは各学年最大2クラスずつ設置され、15名から20名の少人数制で授業が行われているのが特徴です。この人数はIB校としては理想的です。IB、特にIBDPに関して言えば教師に対してこのくらいの生徒数でないと教育に目が届かないとも言えます。

 

インター校では1クラス30名程度の学校もありますが、20~30名の少人数がよいことは確かです。

また、玉川学園の大きな強みは、幼稚園から大学院までが同じキャンパスに集まる一貫教育環境にあると言えるでしょう。高校生が大学の講義を受講できる機会があり、早期から高度な学問に触れることが可能です。生徒の自主的な研究に大学設備が役立つことは知られています。

 

今後IBDPコースにおける他大学とのつながりを模索しているという話もあり、数年後の状況が良い意味で分からないと言ってもよいでしょう。

 

今後、日本中のIBDPコースと大学の直接的な繋がりはさらに活発化する予定です。

 

 

中学校(MYP)での学び:二つのカリキュラムの融合


玉川学園の中学校におけるIBプログラム(MYP)は、日本の学習指導要領とIBの国際基準の両方を満たすよう設計されています。つまり、日本の中学卒業資格を取得しながら、同時に国際的な教育基準での学びを深めることができるのです。

英語で行われる授業も大きな特徴です。社会、数学、理科、美術の授業はイングリッシュで実施され、英語力を自然に高める環境が整っています。ただし、入学時に高度な英語力が必須というわけではなく、MYP(7年生)への入学を希望する生徒には、英語での学習経験は必須ではないようです。学校側は放課後の言語サポートクラスなどを通じて、生徒の英語力向上を丁寧に支えています。このカリキュラムとバックアップ体制は、学費に影響していますが、帰国子女の為だけの学校ではない位置づけがしっかりしています。

日本語教育も同時に重視されている点も見逃せません。玉川学園の第一言語は日本語であり、入学試験も日本語で実施されます。国語の授業では、確実な読解力や豊かな表現力を養うとともに、毎朝の文法・漢字テストやスピーチ・ディベートなどを通じて、しっかりとした日本語力を身につけることを目指しています。インター校にはない利点です。

 

当然、高校受験を行い他高校へ進学する生徒もいます。それはいろいろな理由があるためひと言でまとめられません。私立中高一貫校(小中高一貫校)の場合、内部進学重視となりますが、それでも他校へ転校する生徒がいて、中高時点での受験を行うことで生徒数の補充を続けます。

 

しかし、国際系と言われる高校が増えていく中、今後の首都圏での話題は国際系とも言えます。国際系高校の受験枠が中高一貫化により減少していく中、中学から高校への選択肢は極めて狭くなってしまいます。玉川学園の中等部に入学した場合、他のIBDPコースがある高校への転入学はその募集人数の少なさと学園の意向から多少難しいとも言えます。残念ながら、中学受験のタイミングで高校を決めなくてはいけないのが最近の傾向になっています。それでも不可能ではないですし、チャレンジして良い結果をだす生徒もいます。

 

IBコースと一般コースがある中高一貫校のメリットとして、一般コースにうつることができる点が挙げられます。つまり、中学校でIB教育に疑問を感じた場合、それが子どもには合わないと分かった時点で一般コースへの移籍を模索できます。学校にはそのサポート体制もあります。

 

 

IBDP後の大学進学:国内外の実績
 

玉川学園のIBクラスを卒業した生徒たちは、国内外の幅広い大学へと進学しています。
国内大学では、立教大学、上智大学、早稲田大学といった上位私立大学への進学実績も十分です。また、慶應義塾大学や国際基督教大学といった難関校への合格者も毎年輩出しています。国公立大学も受験できます。


海外大学では、カナダのトロント大学やブリティッシュコロンビア大学、マギル大学といった名門校への進学が目立ちます。その他、オーストラリアのシドニー大学、英国のキングス・カレッジ・ロンドンやエディンバラ大学など、世界中の大学に卒業生が受け入れられていることが分かります。

 

しかし、一般コースでも海外大学を含めて同様に合格実績がある点も重要です。つまり、中高一貫教育がIBコースだけではなく一般コースにおいても良い影響を与えている状態です。

 

IBDP卒業生の場合は、半数以上が希望する学部ベースで大学を選びます。つまり、何を学びたい、そしてどのように学びたいという理由をもとに海外の大学に進学していきます。大学名だけでは測れない実情に関しては、高校説明会で大学進学先の実情として質問することがお勧めです。

 

 

大学進学実績に関しては他のIBDP校と比較してもごく普通の実績です。非公表のIBDP平均点・最高点ですが、33点・38点前後と言われています。長い実績がある学校としては得点水準が高くはないですが、成績の良い生徒は十分良い大学が狙える水準です。

 

世界的に見てみるとそれは実情に沿った内容です。つまり、IBDPコースにおいて選抜を行う学校の場合、IBDPコースに入れる生徒=良い成績が見込める生徒となりますが、玉川学園の場合はそれほど厳しい基準の選抜を行っていないと言われます。英語面でついていければ良いという考えだそう。たしかに少人数クラスですが、その中でも多様な生徒との学習になり、通常のインター校と同様の考えです。私のブログなどで何度も申し上げていますが、これはIBDP教育におけるメリットの1つです。

 

他校のIBDP校においても、数年おきにトップ大学合格や最高点更新のようなニュースが上がりますが、できる生徒はどのIBDP校でもどんどん上に上がっていくのがIBDPの教育です。つまり1人の生徒が優秀だからといって、玉川学園より他のIB校の方が良い・悪いと簡単に判断はできません。とくに、現状小規模のIBDP校が多い日本ですが、学校を決める判断基準は何の科目を履修できるかです。


「日本で育ってほしいけれど、世界で通用する力も身につけてほしい」「日本語もしっかり」かつ「つめこみを強制されるだけではない教育を」と、そんな願いを持つご家庭にとって、玉川学園のIBプログラムは、非常にバランスの取れた選択肢の一つとなるのではないでしょうか。
 

ただし、IBDPでの理系科目が若干弱いという評判があります。つまり、理系科目の得点が低めのようです。これは非公表なので、もし理系の目標があるという小学生のお子さんであれば、親が代わりに大学進学の可能性とIBDPにおける授業履修のことを説明会で聞いてみるとよいでしょう。説明会は2,3回参加することも可能です。また、個別に質問したい場合は、そのことを連絡してみてください。説明会の後など、時間や日程を前後して個別に面談を設定してくれることがあります。

 

日本の小規模のIBDP校の場合は教師の転職により選択できる科目が左右されることがあります。玉川学園のIBDPコースではその面において安定しているようですが、なぜか理系が弱いという実情です。安定がために変化がなくなっているのかもしれません。学校自体はSTEAM教育を歌っていますし、SSH指定校です。つまり、SSH指定校であるがゆえ、理系の生徒がIBDPコースではなく、一般コースに行っているとも言えます。これは学園全体で考えると良い点になりますね。

 

公表されないデータを知るには、直接質問する必要があります。大学の進学実績ではなく、学部の進学実績です。卒業生の理系学部進学は何名ですか?

これは、医学部医学科に関しても同じことが言えますが、国立大学医学部医学科に関してはIBDP利用入試における合格実績がないと思われます。

理系は一般コースの方がお勧めなのか?

という質問にはおもしろい返答が聞こえてきます。

 

学校を選択する場合何が重要なのでしょうか。

 

玉川学園は長い歴史と伝統を持ち、IBDPプログラムとしての安定感も備えていることがお分かりいただけたかと思います。

以降は次回に続きます。

 

先行して、noteアプリで記事が全文読めます。メンバー記事です。

👇から。

 

次回からの記事でも読めます。現在、毎日更新ではなく、更新不定期です。

 

 

IBDPの結果が出たら。今、親子でやるべきこと。

 

国際バカロレア(IBDP)の最終結果が発表され、大きな節目を迎えた方も多いでしょう。スコアに満足できた方も、思うような結果でなかった方も、これから本格的な大学受験シーズンが始まります。

「どこの大学を受験すれば良いでしょうか」そんな質問をいただくことがありますが、率直に申し上げて、学校が終わった今、それを決めるのは子どもと親御さんの仕事です。

 

👇メンバーシップです。noteアプリです。

 

学校の進学カウンセラーに頼りすぎない

 

多くのインターナショナルスクールでは、卒業後も一定期間は進学カウンセラーに相談することが可能です。しかし、夏休み中は対応できない学校がほとんどでしょう。夏休みが明けてからでは遅すぎるということはありませんが、それまで待っている間に貴重な時間が過ぎていきます。

一部の日本の大学は、早期のIBDP利用入試のオンライン登録と願書締め切りがこの夏休み中になっています。

「学校の先生が助けてくれるだろう」と待つのではなく、今すぐ自分たちで動き始めること。それが合格への第一歩です。

 

👇多くの親がその手続きで挫折し、子どもにあきらめさせます。海外からの日本の大学受験。

 

過去の情報に惑わされない

 

ここで一つ、重要な注意点があります。国際バカロレア利用入試の条件は、年々変更になる大学が少なくありません。

「〇〇大学が良いらしい」という噂や昨年度の情報だけを頼りに進路を決めるのは非常に危険です。例えば、ある大学では昨年までIBスコアの条件がなかったのに、今年は明確な基準が設けられたというケースも。

 

基準点の変更もあります。また、募集人数も変化していきます。

 

必ず各大学の最新の募集要項を直接確認しましょう。情報のアップデートは、親子共同作業の第一歩です。通常7月から8月、遅くても9月に募集要項が公開されます。かならず即座に入試・ダウンロードし、内容を何度もなんども熟読しましょう。日本の大学の受験手続は非常に複雑です。説明文も分かりにくいことが多々あります。募集要項の詳細確認は親が主導で行いましょう。

 

👇本当に医師になりたいIBDP卒業生、インター校卒業生へ

 

お子さんに進路希望がないはずがない

 

「何をしたいか決まっていない」というお子さんもいるかもしれません。しかし、まったく興味がないということはありえません。苦手なこと、嫌いなことでもかまいません。「何が好きで、何に興味があるのか。反対にそれがないのか」を徹底的に話し合ってみてください。また、親に遠慮してはっきりと話していないことが多くあります。子どもに対する姿勢を親が変えない限り大学は遠のくでしょう。

そして忘れてはいけないのが、大学の名前で決めるのではなく、学科(学部)で決めるという視点です。「あの大学に行きたい」ではなく、「あの学部でこれを学びたい」という軸がしっかりしていれば、志望校選びは自ずと絞られてきます。国際バカロレア生の場合はそれが可能です。親にはっきりと話をしていないことも考えられます。もう一度子どものことを考え、しっかりと話を聞いてあげてみてください。

 

地方国立大学という「ねらい目」

 

受験戦略として、ぜひ視野に入れてほしいのが地方の国立大学です。

都心の有名大学ばかりに目を向けるのではなく、地方国立大学は入学しやすく、ねらい目です。文部科学省のデータによれば、IB入試を導入している国立大学は全国で27校に上ります。これらの大学は全国的に分散しており、地方にも多くの選択肢があります。

あまり情報として明確に提示されていませんし、大学受験塾もはっきりと指摘しませんが、地方の国立大学では英語ができる生徒を欲しています。面接などであきらかに大きな加点となり、有利になっています。全体的に厳しいと考えている大学でも、この英語有利という隠れた加点があるため、合格が非常に出やすくなります。もちろん、英語ができるということを数値化して提示しなくてはなりません。まだ時間があります。英語検定試験を受験し、結果を残しましょう。どの英語検定試験が良いのかは、その大学によってことなります。昨年度の募集要項を参考にして対策していきましょう。

ただし、地方大学の場合は自家用車の購入が必要になるケースが多いことも現実です。通学や生活のために車が必要となるため、予算の確保も早めに検討しておくべきでしょう。自動車教習所と車の予算だけではなく、保険料も20万円程度でかかります。

 

👇卒業していてもオーストラリアの大学はまだ受験できません。

 

国立大学の選び方「総合型選抜」に注目

推薦入試という選択

この内容は、

で読めます。

 

👇チックは、面接にも影響してきます。

 

学科試験がある場合 今からでも遅くない

 

一方で、入試に学科試験がある場合もあります。ただし、時間はまだ十分にあります。数か月あるのであれば、今から対策を始めても遅くはありません。通常は1科目だけの試験でしょう。その対策だけであればまだまだ可能ですし、その対策勉強すら面接時にはアピール材料になります。

ここで重要なのは、学科試験の目標は満点ではないということです。合格ラインを超えることを目指せば十分であり、そのための対策は間に合います。過去問を分析し、出題傾向をつかむことから始めましょう。

 

「学校が終わった今」だからこそできること

 

学校が終わったからこそ、ボランティアを継続することが大きな意味を持ちます。単なる「お手伝い」ではなく、自分の興味や志望学部に関連した活動を続けることで、志望理由書に説得力が生まれます。

また、自習は「自宅で適当に」やるのではなく、証拠の残る勉強に切り替えましょう。例えば、オンライン大学の教科を履修するなどして、学習の記録を残すことができます。CourseraやedXなどのプラットフォームには、大学レベルの無料講座が多数あります。志望学部に関連するコースを修了すれば、それは「やる気の証明」となります。

何か新しいことを始めることも良いでしょう。ただし、受験予定の学部・学科に沿った内容にすることが条件です。「興味があるから」と無関係な分野に時間を割くよりも、志望理由と一貫性のある活動を選びましょう。

数か月あれば、オンライン講座の修了も、ボランティアの継続的な記録も、学科試験の対策も、十分にできます。

 

目標を再設定し、前に進もう

 

最後に、一つだけお伝えしたいことがあります。

結果発表から「思ったより点数が取れなかった」とやる気をなくしている子どもは少なくありません。しかし、得点はあまり重要ではないというのが、今のIB入試の現実です。

大切なのは、「このスコアだから」と諦めるのではなく、目標を再設定し、大学生として何を学び、どう楽しめるだろうかという希望に変えることです。IBDPで培った能力は、スコアだけでは測れません。

今こそ、親子でしっかりと話し合い、新たな目標に向かって進み始める時です。

大学に入学して遊びたいと言ってくれる方が、大学なんて嫌だと言われるよりましでしょう。