去る9月8日、栃木県真岡市(「もおか」と読む)、井頭公園運動広場にて行われる、
JA共済 Presents RADIO BERRY
ベリテンライブ2019 Special
というフェスに行ってきた。2年連続だ。
今年は台風の影響が懸念されながらも、なんとか終演まで雨が降ることはなく、無事に素敵なイベントとして最後まで終わった。
夏フェスといえば、関東でいえばロッキンジャパン、サマーソニックの2強であるものの、他地方に目を向ければ、多く開催されていることで「フェスが多すぎる」という指摘もあった。
要はフェス飽和状態で、毎週末に、日本のどこかでなんかしらのフェスが行われているのが現状である。
ベリテンライブは現状、9月の上旬に行われるフェスであり、フェス常連のアーティストが出演するといった意味では、他の夏フェスとの違いといった意味では、ぱっと見どこがどう違うのかわかりにくい。
しかし、参加してみて、ベリテンのことをより深く知ってみて、
唯一無二、かつ穴場フェス
という印象を強く持ち、さらに魅力的なところがたくさんあると感じたので、ぜひ語ってみて紹介していきたい。
ちなみに今年のタイムテーブルはこちら。
①歴史がある
前述のとおり、その是非はともかく、夏フェス飽和状態であることは事実であり、夏フェスそのものがブームになっている感がある。
アーティスト主催のもの、テレビ番組が主催のもの、ラジオ番組が主催のもの、種類は様々だが、とにかく多すぎる印象は否めない。
ただし、このベリテンライブに注目してみよう。
初回の開催はなんと、
2003年
ロッキンやサマソニの2000年初開催と時期はさほど変わらないのである。
「フェスブームに乗っかったわけではない」ことは認識しておかなければ、主催者に失礼である。
HPのバックナンバーにて過去のラインナップに目を通すと、その時々のフェスシーンの中心にいた方々がたくさん出ている。
http://www.berry.co.jp/berryten-2019/artist.php
②1ステージという魅力
ベリテンライブを語るうえで欠かせないのが
1ステージであること
これに尽きる。
多くのフェスは複数ステージをつくり、移動をしなければならないが、このフェスは1ステージである。
アリーナクラスのライブをしている[ALEXANDROS]、ベテランのストレイテナー、ネクストブレイクアーティストのSaucy Dog、さまざなアーティストが出る今年だったが、どのアーティストも同じステージで演奏する。
これが、ありそうでない。
1ステージの魅力は、まず見てる方としては第一に移動がないことで負担が少ないこと。
ステージの後ろにはシートゾーンを設けているので、休みながら見ることも可能である。
そして第二に、アーティストの扱いが平等であること。
昨年トリを飾ったUNISON SQUARE GARDENのボーカル斉藤に言わせれば、
「複数ステージがあると、あのバンドは小さなステージに落ちたとかいろいろ言われちゃう。だから1ステージのこのフェスは好き」
とのこと。
もちろん、アーティストごとに集客の違いは露骨に感じることはあるが、アーティスト側としては人気の指標とされがちなステージの大きさというのはプレッシャーであり、そういったものを感じることがないこのフェスは、気負う必要がないといった意味で特異なフェスではないのだろうか。
③ロケーションが最高、中規模フェス
舞台となる井頭公園運動広場は地元では有名な公園なそうだが、ロッキンジャパンのひたちなか海浜公園のように国立公園でもなければ広大な敷地を有しているわけではない。
しかも②で述べたように1ステージであり場所をとるわけでもなく、トイレから売店から、わりとコンパクトに収まっている。
だからといって、人がごみごみしていているかといえばそんなこともなく、ステージ前方は意外とすき間があったりするので、前の方に行くのは意外と簡単という印象を抱いた。
さらに、観覧ゾーンは芝生なのだが、土がむき出しのところが目立つわけでもないので、もし大雨が降ってもどろんこまみれになることはなく「田植えフェス」と揶揄されるような悲惨な状況にはならないのではないだろうか。
ステージから見た景色は、観覧ゾーンの後ろは緑の木々に囲まれており、さながら「森に囲まれて歌ってる」感じに見えるだろう。
演奏中に後ろを振り返ってみたが、それはそれは壮観な光景だった。
ステージ上手側にはファミリー用のスペースもあり、家族連れでの参加の敷居も低い。
ステージから見た景色
後方からステージを見た景色
④アクセスが良い
井頭公園自体へは宇都宮駅からシャトルバスが出ている。
車で行くという手段はあるものの、公共機関で行く場合は宇都宮からバスルートで来るのが一般的である。
ここで関東近辺のフェスとの比較したい。
アクセスの良さを何より重視したサマソニ(海浜幕張駅)はともかくとして、ロッキンジャパン(常磐線、勝田駅)、他でいえば山中湖付近で行われるSWEET LOVE SHOWER(えっと、これは公共機関でどうやって行くのだw)など、自然の中で行われるフェスはアクセスに難がある。
ベリテンは、新幹線も通る宇都宮駅からバスが出ている。
日帰りでも、東北から来ることだって可能だし、東海地方だって間に合うのではないか。
もちろん在来線であっても東京から宇都宮線に乗ればいいし、ロッキンのように帰りに座れないなんてことはない。(距離次第では18切符を使った方が安くなる)
また、他のフェス同様に各地域からオフィシャルツアーのバスが出ているので、アクセスは非常に良いフェスと言える。
⑤チケットが安い
もちろん、シャトルバス代など考慮したら交通費は馬鹿にならないかもしれない。
ただし、このフェス自体が「7500円」(19年の場合)というのはかなり安い部類である。
ロッキンやサマソニが1万円台半ばであることを考えれば、その安さは特記すべき点であろう。
1ステージでコストがかからないことが、この安い価格設定を生み出しているのだろう。
例年、一般発売でもすぐに売り切れないことが多いようなので、先行手数料を払わずに一般発売後にコンビニで直接購入するのが、安く済ませる秘訣である。
※ただし、一般発売後すぐ売り切れる可能性もあるので、自己責任でお願いしますw
どうだろうか。
一般発売後すぐに売り切れないというのはこのメンツにして意外ではあるが、何も悪いところ感じないし、夏フェス〆としては是非候補に入れたい、おすすめのフェスである。