2月に入り、欅坂46の新曲「黒い羊」のミュージックビデオが公開され、ファンを、世間をざわつかせている。
ぜひ、欅のファンではない方もご覧いただきたい。
http://www.keyakizaka46.com/s/k46o/contents_list?ima=0000&cd=132&ct=musicvideo&so=ID
欅坂といえば、元々絶対的センターとして君臨する平手友梨奈をアイコンに、「笑わないアイドル」として世間に衝撃を与えた。
あれからもうすぐ3年であるが、平手の怪我もあり、年末の歌番組をセンター交代制というアプローチでしのいだ。
昨年の「平手が不調で武道館公演をすべてひらがなけやきに」という驚くべき対応から、ようやく運営が動き出したとみて安堵しているところである。
昨年の記事↓
で、新曲である。
この曲を表題曲にもってくるところに、欅坂の不安定ささえもストーリーにしてしまおうという、戦略が練られているような気がしてならない。(これは批判ではない)
「黒い羊」は、完全に平手友梨奈の物語である
「全部僕のせいだ」と吐息交じりで歌わせるのは、今の平手の立ち位置を思わずにはいられない。
平手と他メンバーの間に軋轢などないとは思うが、状況的に「自分だけが違う」と孤立感を想像させることは容易であり、このタイミングで秋元康氏がこの歌詞を書いたのは確信犯と見て間違いないだろう。
そうはいっても、これはノンフィクションの歌詞というわけではなさそうだ。
ただ、フィクションだがメッセージ性のとても強い楽曲である。
ミュージックビデオを見れば一目瞭然であるが、平手友梨奈が演じる少女(少年?)が主人公であり、ショートムービーというものに感覚が近い。
「黒い羊」の物語については、SNSで様々な考察をされており、多様な解釈がされていてとても面白い。
確実なことは、平手友梨奈が主人公であり、彼女自身が苦しんでいる少女たちを救おうとしていることであるが、映像に説明がないため読み解く必要がある。
正直設定がよくわからないメンバーもいるが、監督なりスタッフから内容が説明され確定されることはないだろう。
読み取ってください
という作品であるし、説明してしまったらこのMVの魅力は半減する。
少女がなんの痛みを感じてるのか、みんなが思いを馳せるから、良い。
「人の痛みを想像する人がアイドルを通してたくさんいる現象」は、とても素晴らしいことだと思う。
だから、このMVは魅力的なのだ。
生きづらい人は、このMVを見て勇気を。
そうでもない人も、人の痛みに寄り添うような気持ちを持てるように。
若い人にファンが多いアイドルだからこその影響力、これは見逃せないだろう。
これは他のアイドルにはできない、欅坂46にしかできない強みである。
考察といえば、もちろん何度か見て自分もいろんなことを思った。
最後のサビ前の平手の叫ぶ一言が聞こえないようになってるが、内容からいって「僕だけでいい」と言っていると思う。
冒頭テープが貼られた事故現場から見るにつけ、自殺した平手(黒い羊)が亡霊となって、生きづらさを抱える少女たちを助けに現れ、皆を光の方(白い羊)へ導くストーリーだと解釈している。
だから、黒い羊の平手が、みんなに向かって「(苦しむのは)僕だけでいい」と言い放ったのだ。
、、、と、解釈したが、人によって違うかもしれないし、別に違ってもいいんじゃないかと思うので、ぜひMVを見て考察をしてみてほしい。
これとは別に、音楽番組でのグループのみのパフォーマンスも楽しみである。
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