「インテリアプランナーと二級建築士」 | 消防設備士かく語りき

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川崎の消防設備士、平成め組代表のブログ

 

仕事仲間の一人である女性建築士(二級)の方が、最近「インテリアプランナー」なる資格試験に合格したのだと言う。

そう言えば去年から度々「インテリアプランナーの勉強をしている」と言っていた。

 

さて「インテリアに関する資格」と聞くと多くの方が「インテリアコーディネーター」を思い浮かべるのではないだろうか?

長らく私も「インテリアに関する資格」と聞けば、やはり先ず最初に出てくるのはインテリアコーディネーターであった。

 

一方で前述の「インテリアプランナー」については「言われてみれば聞いたことはあるかな…?」程度に留まっていた。

この2つの資格、名称は非常に似通っているが、しかし改めて調べてみるとその内容には異なる部分も多い。

 

先ずインテリアコーディネーターであるが、こちらは「公益社団法人インテリア産業協会」がその試験実務を取り扱っている。

対してインテリアプランナーの試験実務を管理しているのは「建築士試験」を取り扱う「公益財団法人建築技術教育普及センター」である。

 

「建築士試験も行っている」と聞くと一見してインテリアプランナーは国家資格であるようにも思えるが、しかしインテリアコーディネーター、インテリアプランナーとも、あくまでも民間資格である。

 

そもそも現在日本にはインテリアを主軸の業務として扱う国家資格自体が存在していない。

そうした状況の中にあってこの両資格こそが「インテリアに携わる人たち」の目指す最初の目標になっている、とも言える。

 

だがしかし、元々民間資格であるインテリアコーディネーターに対し、インテリアプランナーは平成12年(2000年)までは当時の建設省(現在の国土交通省)の告示に定められた審査証明制度であると同時に公的試験でもあった。

 

しかしその後の省庁改革の中で告示が廃止となり、以後「公益財団法人建築技術教育普及センター」が民間資格としてその試験実務を引く継いだ経緯がある。

そうした背景ゆえか、インテリアプランナーの合格者には建築士が非常に多い。

 

インテリアコーディネーターがその名前の通り、あくまでも「部屋のコーディネート」を専門的に扱うの対し、インテリアプランナーはコーディネートのみならず、建築設計、品質やコスト管理、更にはそれらの工事監理に至るまでの知識を要求され、インテリアコーディネーターと比べると求められる見識はより広い

 

一般的な知名度ではインテリアコーディネーターに劣るが、かつては建設省の告示に定められた試験制度であった事実を鑑みれば、やはりインテリアプランナーの方がより格上と見做すべきであろう

 

「インテリア」に対しての価値観は人により千差万別であり、そこには「これが正しい」と言えるものが無い。

 

である以上、今後もインテリアに特化した国家資格が出来ることは考えにくく、やはり今後もインテリアプランナー、そしてインテリアコーディネーターの2種類がインテリア産業に携わる人々の目標として存在し続けることになるのだろう。

 

 

ところで今回、そのインテリアプランナーに合格した女性建築士の方。

普段現場で会う他の建築士の方々が軒並み「一級」であることから時折寂しげに「私、二級なので…」と言う。

 

しかし二級だからと引け目を感じる必要など一切ない。

何故なら、我々消防設備士たちからすれば二級建築士と言えども「30階建てビルの25階くらいの領域」に存在しているからだ。

 

私は消防設備士を全13区分制覇し、二種電工や防対資格、防火設備なども取得してきたが精々12~13階の領域である。

14~17階辺りに一種電気工事士や1級の施工管理技士がいて、18~20階辺りに第三種電気主任技術者がいる。

 

そして21~22階には建築物環境衛生管理技術者(通称・ビル管理士)などがおり、23~24階に建築設備士が居を構える。

「二級建築士」は更にその上なのだ。

 

一般的に二級建築士と建築設備士が「同じくらいの難易度」とされているが、しかし建築設備士には「建築設備士でなければ出来ない仕事」は存在しない。

 

現状、あくまでも「建築設備士を名乗れる」というだけの名称独占資格である。(但し建築設備検査員や防火設備検査員などの「12条関連資格4種類」の受講資格を満たし、尚且つ講習の8割が免除されるという素敵過ぎな特典はある)

 

だが建築士は「一級、または二級建築士事務所登録」をし、本人が3年以上の実務経験を持つ「管理建築士」にさえなれば「12条検査」については全て建築士資格のみで実施可能。

 

最近建築設備検査に携わる機会が増えたものの、しかし私が主体的に行えるのは検査員資格のある防火設備検査だけ。

 

それを思うと「二級建築士」を持っているのは十分凄い。 

私のなんざ彼ら二級建築士が羨ましいやら尊敬するやら、である。

 

世間の一級・二級建築士たちに私は言いたい…。

 

 

 

 

 

 

あ~凄い、凄いよチミたち!!

とてもかなわね~よ!! こんちくしょ~~っ!!!

 

 

 

んもうっ …っとに羨ましいんだからっ…

ぷんぷんっ!! ( ¯ З ¯ ) 

 

 

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