2023年3月19日以降 その後の新潟県産 メスアカミドリシジミ幼虫です。
順調にシダレザクラの新芽、新葉を食しています(^_^)。
1頭しかいませんので順調に育って欲しいです。
2023年3月19日 メスアカミドリシジミ 初齢幼虫 新芽に食い入り下に糞が落ちています。
2023年3月20日 メスアカミドリシジミ 幼虫
2023年3月26日 メスアカミドリシジミ 幼虫
2023年3月31日 メスアカミドリシジミ 幼虫 多分終齢
2023年3月14日 ようやく春めいてきました。冷蔵庫保管のゼフィルスの飼育がボチボチ始まりますね。庭のシダレザクラの新芽がふくらんできました。まずはメスアカミドリシジミの卵を冷蔵庫より取り出し暖房の効いた暖かい部屋におきます。3月17日に孵化しました。
しかし夏場の卵の管理が悪かったのか、10卵のうち孵化したのはたった1卵でした(T_T)。
ここは大事に飼いましょう。
2023年3月14日 新潟県産メスアカミドリシジミ卵
2023年3月14日 新潟県産メスアカミドリシジミ卵
2023年3月17日 新潟県産メスアカミドリシジミ 孵化した幼虫
2023年3月17日 新潟県産メスアカミドリシジミ 孵化した幼虫が出た卵殻(写真中央)
2023年3月17日 シダレザクラの新芽
メスアカミドリシジミ卵を加湿したノンスメルを入れたタッパーに入れます。
ノンスメルは念のため2個入れましたが1個でも十分でしょう。
高さがあって大き目のタッパーの方が湿度の調整がしやすいです。
この際、卵や枝には水をかけなくても大丈夫です。
タッパーにふたをして冷蔵庫の冷蔵室に保管。
2週間に1回位は、タッパーの水滴を確認したり、空気の入れ換えをしたほうがいい気がします。
タッパー内に水滴が付くと、過湿状態と考えられますので、ティッシュで水滴をふき取ります。
ヒサマツミドリシジミ、キリシマミドリシジミもこの冷蔵庫内タッパー管理で大丈夫です。
しかしこの2種類はカシ食いで越冬卵は高湿度の環境が望ましいので、このブログのヒサマツミドリシジミ⑱・⑲で述べたように野外で高湿度気味に管理した方が孵化率がいい気がします。
タッパーと加湿した2個のノンスメル
タッパーと加湿した2個のノンスメル 底にはペーパータオルを敷きました。
袋に小分けにしたゼフ卵を各々入れます。
タッパーにふたをして冷蔵庫の冷蔵室に保管。
間違っても冷凍庫に入れてはダメですよ! 卵が死んでしまいます。
メスアカミドリシジミの越冬卵は冷蔵庫のタッパー内にて保管する事にしました。
このやり方は蝶研出版の「スーパー採卵術」にもでています。
ここでは活性炭を用意します。
ノンスメル「野菜室用」 白元アース社 をインターネットで購入しました。
活性炭は通常は冷蔵庫の脱臭用に使います。
活性炭に水分を与えておくと過湿状態では吸湿し、乾燥すれば湿度を与えてくれるという作用があるそうですのでこれはゼフ卵の冷蔵庫保管に大変有用となります。
ノンスメル「野菜室用」(活性炭タイプ)をインターネットで購入
最近は冷蔵庫の脱臭剤はゼリータイプが主になっているようで、活性炭タイプはよく行くホームセンターには売っていませんでした。
ノンスメル「野菜室用」 箱から出した状態
ノンスメル「野菜室用」 プラスチックケースをパカッと外します 中央が活性炭の入った紙袋です
活性炭の入った紙袋を水道水で適度に湿らせます
ノンスメル「野菜室用」 水で湿らせた活性炭の入った紙袋を再セット
2022年11月21日です。7月31日に採取してきたメスアカミドリシジミ卵は家の中の寒い所に置いてありましたが、冬の寒さに置くために今後冷蔵庫保管にすることにしました。
採ってきた卵を台所用品の水切りネットに入れて種類、産地ごとに小分けにします。
オオヤマザクラの枝に産まれたメスアカミドリシジミ卵 ゼフの卵の中では大きく目立つ
オオヤマザクラの枝に産まれたメスアカミドリシジミ卵 ゼフの卵の中では大きく目立つ
ホームセンターで買った 水切りネット ストッキングタイプ 浅型
ホームセンターで買った 水切りネット ストッキングタイプ 浅型
卵を台所用品の水切りネットに入れて種類、産地ごとに小分けにしラベルを付します。
ヒサマツミドリシジミの越冬卵です。
故鳩山邦夫氏の 季刊ゆずりは 2016年号 (SUMMER:夏)№70 「ヒサマツミドリシジミ卵の孵化の怪」の記事の要点を示すと。
① ストッキングに入れた越冬卵をイネ科植物を入れたプランターにセットしネット掛け
② アラカシやアカガシの木の脇で日の当たらない所にプランターを置く
③ 時々ネット掛けの上から水をたっぷりとかける
このようにして湿度を高めにして冬場の越冬卵を管理すると孵化率が高く、幼虫の生育も良いとの事です。
これらを参考にセッティングしてみました。
来年の春が楽しみですね(^_^)!
ヒメノガリヤスのプランターに園芸用の支柱を挿します。
土の部分には湿度調整用に適度に枯葉を入れました。
越冬卵の入ったストッキングを園芸用の支柱に洗濯バサミでつるすようにします。
卵の入ったストッキングの先端部分は、過湿になり過ぎないように少しプランターの土から浮かせた方がいいでしょう。
ネット掛けします。
卵の入ったストッキング部分はイワノガリヤスの葉に覆われる形になり適度な加湿がなされます。
自宅裏庭の木の下で日の当たらない所にプランターを置く。
雨が少ない時は時々ネットの上から水をかけるようにします。
2022年11月16日 採卵してきたヒサマツミドリシジミの卵です。
日本のゼフィルスの中でカシ類(アカガシ、ウラジロガシ、イチイガシ、ツクバネガシ等)にメインに産卵するのは、キリシマミドリシジミ、ヒサマツミドリシジミの2種類です。
カシ類は常緑樹であり湿潤な環境に生え冬でも葉は落ちずに枝上に残っているために、キリシマ、ヒサマツの越冬卵には他のゼフィルスよりも湿度の多い環境が必要と言われます。
以下の記事の中で、元政治家の故鳩山邦夫氏は宮崎県高原町に通われ河原に降りてきたヒサマツの♀を捕らえて強制採卵させ、多くの成虫を得たとの事を書かれています。また、ヒサマツの飼育の際はコナラ、ミズナラよりもアラカシを与えた方が大きな成虫が得られると書いてあります。
季刊ゆずりは 2016年号 (WINTER:冬)№68 「ヒサマツミドリシジミの産卵について」
また同氏はヒサマツの越冬卵の湿度の重要性については、
季刊ゆずりは 2016年号 (SUMMER:夏)№70 「ヒサマツミドリシジミ卵の孵化の怪」に大変詳しく書かれています。
この記事の中ではヒサマツの越冬卵を冬場に乾燥させた環境に置いてしまうと、春の孵化率が大幅に下がり、孵化時期もバラツキ(1~2ヵ月弱)が生じやすいとのことでした。また遅れて孵化してきた幼虫は虚弱で死亡率が高いとのことでした。
この記事を参考に越冬卵の管理をする事にしました。
ヒサマツミドリシジミの越冬卵 枝を短く切り詰めます。
女性用ストッキング 両足タイプ 家人提供 上の部分は結んであります。
女性用ストッキング 両足タイプ 足先の部分に越冬卵を詰めます
女性用ストッキング 両足タイプ 左右の足先の部分に越冬卵を詰めました
イワノガリヤスのプランター植え よくツマジロウラジャノメの飼育に使ってます(^_^)!
20220年11月19日に新潟県南部のヒサマツミドリシジミの採卵に訪れました。
ウラジロガシが沢山生えています。
ウラジロガシは南方系の樹木で沖縄から九州、四国、本州にかけて分布し、本州では新潟県、宮城県が北限とされています。
ヒサマツミドリシジミの♀はウラジロガシの大木の上の頂上部よりも少し下の高さの部分の休眠芽に好んで産卵します。
ウラジロガシは斜面に生えて、大木が多い(木によっては20m以上!)ので木登りには十分注意が必要です。しかし卵がよく付いているのは4~8m位の木に多いので、10m以上のド大木には登らなくても大丈夫です(^_^)。
樹形をよく見て登りやすそうな木を選ぶとよいでしょう。
高枝切り枝バサミで地上部から枝を切ってもソコソコ卵は得られます。しかし長い高枝切り枝バサミはあまり売っていませんし、実際買って使ってみるとかなりの重さで力が必要であり思ったほど卵は得られません。やはり木に登り狙った枝を切るのが基本です。
条件の良い木によっては多くの卵が産まれていますが、木によって当たり外れが大きいのでどの木が良いかの判断は、多少経験が必要です。
条件の良い木は大まかに言うと以下の感じです。
休眠芽が多く付いている4~8m位の木。
頂上部よりも少し下の部分の枝に産卵(手の届くような低い位置、中段の枝には産まれていません)。
周囲を他の樹木等で適度に囲まれており、頂上部付近に適度に陽が当たる。
(♀は午後に西日の当たる頂上部付近の休眠芽に産卵するとされます。)
今年は例年よりも割合多く採卵できました。
産地のウラジロガシ 中央
ウラジロガシ上部のの水平に伸びた枝。 写真中央~上
ウラジロガシ枝
休眠芽に産まれたヒサマツミドリシジミ 卵
休眠芽に産まれたヒサマツミドリシジミ 卵