第十七話「乱れ咲き往来の桜」、一週お休みで第二章が始まりました。今回もヒントがたくさんあり、どれを取り上げようか迷ってしまいます。

このブログは、ドラマからマーケティングのヒントを探しご案内しています。以下、一部ネタバレを含みます。

 

聖地訪問

物語は芝居から始まりました。前話でのメディアミックスが実現し、芝居の中に蔦重をモデルにした登場人物が。

そのモデルになった人を一目見ようと、耕書堂にやってくる若い女性たち。現代でいう聖地訪問というべきでしょうか。

それだけではありません、一度に売り出した十冊の本も好調な売れ行きのようで、耕書堂は繁盛していました。

 

定番商品

市中の地本問屋たちの圧力が彫り師に届いてたとき、ひょっこり尋ねてきた新之助の話からピンときたのが「往来物」、今でいう教科書や参考書的な手習本です。知識や情報を入手するには、この時代も本というメディアが活躍していました。

往来本は、吉原再見とは違い内容の変化がさほどないことからか、一度板を作ればずっと使える「定番商品」となります。

蔦重は吉原の旦那衆にお願いし、お得様である庄屋、豪商に取材し、意見を聞きます。すると、それぞれ思っていたことを打ち明け始め蔦重はメモを取ります。

より良い商品を作るのであれば、市場に受け入れられる商品を作ることが重要です。結果的に現在の商品「耕作往来」「商売往来」のイマイチが改善され、精度が上がることになります。

個人的には、「商売往来」の内容が気になります。

 

販路開拓

蔦重が往来物を作っているという話は、市中の地本問屋等にも伝わります。「どうやって売るつもりか」と言われていましたが、蔦重は見事販路開拓に成功します。

新之助に地方での本の流通を尋ねてましたが、ここで蔦重はピンときたようです。

出来上がった本を取材協力いただいた方々にお礼に上がると、喜んでたくさん買ってくれました。彼らはその本を、知人や仕事仲間などにどんどん紹介し、蔦重の往来物はどんどん広がっていきました。味方をうまく作った蔦重の作戦勝ちですね。

商品開発などでは、いろんな人を巻き込んで行うケースがあります。正に、このスタイルと同じですね。

 

住民ファースト

田沼意次が近江相良に出かけた時のこと、民の喜ぶ声に驚いていました。蝋燭や塩など名産のお陰で、米の他の賃仕事で百姓は潤い、商人もまた街道や港の整備で流通が整って商いが潤い、この藩では年貢を一切上げずに済んだと言っていました。

平賀源内と考えた国づくりで、民が使うもの先に整えるべきで、そうすれば田辺は自ずと富むことになると。意次はこの成功事例を江戸にも活かそうと取り組んでいました。

住民ファーストの考えが結果的に藩の発展につながり、人々を豊かにしていました。

商売に当てはめれば「顧客ファースト」であり、その思想がマーケティングです。

 

皆様のおかげ

蔦重の耕書堂は繁盛店となりました。「これもいろんな人に助けられたきたおかげ、自分は何もできていない、その恩に報いるには日本一の本屋になること」と言っていました。

商売に限ったことではありませんが、このように感謝の気持ちを持って取り組むことが商売繁盛につながります。

 

順調なスタートから始まった第二章ですが、この先様々な障害もあることでしょう。蔦重がどんな乗り越え方をしていくのか、楽しみですね。

 

 

 

 

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第十六話「さらば源内、見立は蓬莱」、源内先生・・・。
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蔦重のひらめき

りつと芝居を見に行った蔦重、芝居の最初に出てきたのは「座元」、芝居小屋の経営責任者・プロデューサー的な立場の人です。その座元が面白おかしく口上を述べ、芝居へとご案内します。

「あの挨拶、何かに使えねぇすかね」と蔦重。こういうところに着眼するところ、正にプロデューサーの視点です。

更に、りつの知り合いの大工の棟梁、芝居を手伝うことになって吉原のことを聞きたいうところに、「その話の中に、うちの名前を出してもらうってできますか?」って、これってタイアップですよね。

 

タイアップ

映画やドラマの中で映っていた商品やお店に人気が出た!という話を聞いたことありませんか? 一般的に 「プロダクトプレイスメント(Product Placement)」 と呼ばれ、日本では「商品タイアップ」や「番組タイアップ」と表現されることもあります。ここではわかりやすく、「タイアップ」としましょう。

映画・ドラマ・アニメ・テレビ番組・YouTubeなどの映像作品の中に、実在の商品やブランド、店舗などを意図的に登場させる広告手法で、ストーリーの一部として自然に見せることで、視聴者に印象づけることを目的とします。

蔦重も、芝居の中にさりげなく自分のお店を登場させ、認知度を上げようとしたのでしょう。

 

メディアミックス

もう一つ、商品開発とTV番組などのメディアと密接に関係づけるのが「メディアミックス」です。

映画やTVドラマというと、うちではそういうの無理無理、と行ってしまいそうですが、身近なメディアでも十分できます。

インターネットは今や誰でも情報発信ができるメディア、ホームページやSNS、動画配信など、色々使えます。ローカルであれば、ケーブルTVやコミュニティFM、新聞折込チラシだって可能です。地域のイベントだってできます。

ここは、知恵の出しどころ。商品とうまくメディアミックスしてください。

蔦重のお店「耕書道」で書籍を販売し、その内容が芝居になる、というのもメディアミックス。蔦重のプロデューサーぶりはスゴイですね。

 

最後に、蔦重は見事面白おかしく口上の述べ、新作青本十冊をPRしました。

「お、これ使えそうだ」そんなひらめきを大切にしませんか。

 

 

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第十五話「死を呼ぶ手袋」、幕府では不穏な動きが色々あるようですが、蔦重は独立して自分の店を持ちました。これからの活躍が楽しみですね。
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開店時の気持ち

創業者であれば、自分の会社やお店を持ち、スタートした時の気持ちは忘れることはできないでしょう。その時の気持ちは人それぞれですが、蔦重も「おもしれぇもんいっぱいのお店にしてぇんす」と言ってました。

どんなお店にしたいか、これをハッキリと言えることってとても大切ですね。これを「コンセプト」とも呼びます。これはブレない商売をしていく上で、大変重要なものです。

 

コンセプト

蔦重は、「ここを、おもしれぇもんいっぱいのお店にしてぇんす」と、そして「そうすれば、おもしれぇことが好きなやつが寄ってくるだろうし、おもしれぇ客が増えりゃ女郎も楽しいだろうし」と。

「おもしれぇもんいっぱいの店」というコンセプトに、「おもしれぇことが好きなやつ」が寄ってくる、つまりターゲットですね。私はこれを花の蜜に例えることがありますが、その蜜を求めてやってくる蜂がいる、そのコンセプトに自然と集まる客層がある、ということです。

 

誰のためのお店か

更に、「おもしれぇ客が増えりゃ女郎も楽しいだろうし」と、ドラマの最初の部分でもよく語られ、瀬以(瀬川)と語った目指す吉原の姿に近づけられると考えたのでしょうか。コンセプトは結果的に、周りを幸せにすることが重要であることを表しています。
 

富本本を求める客もいましたね、商売が軌道に乗っていくことを祈って。

さて、蔦重はこれからどんなお店にしていくのでしょうか。

 

 

 

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写真を撮るとき、「どの焦点距離を使うか」で悩むことがあります。
でも実は、それはどんな“まなざし”で世界を見るかを決める行為でもあります。

焦点距離の違いは、ただ画角が広い・狭いというだけではなく、
独自の距離感・語り口・視点の姿勢があります。

この記事では、それを“漢字一文字”で言語化することで、写真と言葉をつなぎ、まなざしの可視化に挑戦しました。

 

「焦点距離 × 漢字一文字 」

焦点距離 漢字 姿勢・特徴
24mm 世界を丸ごと受け止める、“包容の視点”。
35mm 自分と世界が交わる距離。関係性や場の空気をまるごと写す。
40mm 語らず残す。写しきらないから伝わる“余白と余韻”のまなざし。
50mm じっと見つめ、感じ取る。主題と静かに対話する視点。
70mm 他を削ぎ落とし、これだけを選ぶ。決断と集中の視線。

24mmから70mmの主なポイントを漢字一文字にしてみました。

 

「余」から始める―40mm

今年から40mmの単焦点レンズに挑戦しています。
広くもなく、狭くもない。引けば35mmに近く、寄れば50mmに似る。
曖昧で、決定力に欠ける。
 
なんか、しっくりこない。

でもあるとき、気づきました。
この距離で見た風景には、語りすぎない余白がある。
主張しない静けさ、にじむ気配、写しきらないから残るもの。
「余」というまなざしで撮ること。
 

40mmという“間”に立って

カメラに40mmの単焦点レンズをつけて撮っていると、
世界との距離感がじんわりと変わっていくのを感じました。

引くには狭く、寄るには広い。
その“中途半端な間”にこそ、気配や余白が宿ってくる。

構図はシンプルに、でも空気は深く。
強く主張はしないけれど、「何かが在る」静かな感覚。
まるで、「語らないこと」そのものが、表現になるような距離。

まなざしが少しずつ“整っていく”場所としての40mm。
気づけばこのレンズが、いちばん近い存在になっていました。
 

まなざしで撮るということ

撮ることに慣れるほど、
画として成立する写真は撮れるようになります。

構図も、光も、色も整う。
けれど、いつしか――
“目の前と心の距離”に鈍くなる感覚がありました。

写ってはいるが・・・
違和感が、静かに残る。

そこで立ち戻ったのが、
自分の「立ち位置」。

どこに立ち、
どんな距離で、
どこまで写すか。

そうして少しずつ、
「撮る」ではなく
「まなざす」という感覚が、
自分の中に定着していきました。

撮る前に、その日のまなざしを決めてみる。
「ここは“交”で行こう」「この風景は“観”で見るべきだ」
そんなふうに、撮影行為が“選択”ではなく“関係”に変わります。

撮ることに迷ったら、
まず「どんなまなざしで世界と向き合いたいか?」を考えてみる。
この“漢字一文字の地図”が、きっと写真と言葉の旅のコンパスになってくれると思います。
 

 

 

第十四話「蔦重瀬川夫婦道中」、蔦重と瀬川のハッピーエンドに進むか・・・。

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売れているものに着眼する

平賀源内は、弥七がエレキテルを真似て売っていることに激オコでした。現代のように特許制度はありませんので、こういうトラブルはいろいろあったかもしれません。

しかし、売れているものを他者が売り出すということは、特別なことではありません。誤解を恐れずに申し上げれば、売れているものに着眼するというのも重要なことです。

 

成長期の商品がねらいめ

どんな商品に着眼すると良いか、成長期に入る商品です。これから伸びる商品ですから、早く商品化して先に名を売ればトップシェアを取れるかもしれません。当然その他からも参入が入りますから、競争が激化し、その競争合戦から市場はどんどん拡大します。市場の成長にのって、大きなビジネスに膨らむかもしれません。

全く新しい商品を出すよりも、成長期に入る商品を見つけて売り出すのも戦略の一つです。

 

蔦重の読み

うっかり見落としそうなシーンにも、蔦重の商才が見え隠れしていました。

吉原の旦那衆忘八と歌を読んでいるシーンに、蔦重の商売に話が進み、その時蔦重は「稽古本」と言っていました。

次郎兵衛兄さんも夢中になっている富本節、そして富本豊前大夫との出会い、この稽古本ではないかと予測しますが、外れたらごめんなさい。

蔦重は、富本本で名が売れ、本を買いに来る人たちも増え、顧客の声からなど、そのニーズを探っていたことも予測できます。この先の物語が楽しみですね。

 

 

家田屋の屋敷を手に入れ、年明けに店を持つと言っていた蔦重、物語は年を明けました。

引き続き、ドラマの行方を追っていきましょう。

 

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