第十二話「俄なる『明月余情』」、今回も面白かった。
吉原で祭りを、と話が始まります。大文字屋と若木屋の対決となりましたが、どうなっていくことか。また、今回蔦重はどんな商いをするのか。
このブログは、ドラマからマーケティングのヒントを探しご案内しています。以下、一部ネタバレを含みます。
祭りで人が集まる
人が集まるところに商機あり
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第十二話「俄なる『明月余情』」、今回も面白かった。
吉原で祭りを、と話が始まります。大文字屋と若木屋の対決となりましたが、どうなっていくことか。また、今回蔦重はどんな商いをするのか。
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第十一話「富本、仁義の馬面」、いつも期待を裏切りません、面白かった。
『青楼美人』に青ざめた西村屋に、「これは売れませんよ」と言った鶴屋。それは一体・・・。
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売れると思ったのに・・・売れない、ということは往々にしてあります。なぜ、売れないのでしょうか。
耕書堂の『青楼美人』には、瀬川の最後の絵姿があり、吉原の女郎たちの普段見られない日常が描かれています。上様にも献上し、上様も見たかもしれない。
商品のデザインもいいと思うし、販促も色々やった、新聞にも取り上げてもらった、でも売れない、ということはあります。がんばったのに、なぜ売れないのでしょうか?
第十話「『青楼美人』の見る夢は」、今回も面白かったですね。
吉原の旦那衆から『雛形若菜』に勝る吉原絵本(錦絵)を瀬川の道中に合わせて売ると投げかけられ、自分たち都合の儲け話にしっくりこない蔦重、落籍する瀬川に何かしてやりたいと考えていました。
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須原屋の旦那と平賀源内を待つ蔦重、街中を散策していました。暇つぶしのように見えますが(実際そうだったかもしれませんが)、しっかりトレンド調査していました。
人気の絵師、勝川新章に着眼。また、役者絵の役者姿に疑問を持ち、役者していない時の役者を描いてもいいのでは?と疑問を持ちます。ここ、大事なところだと思います。
推しの人の、いつも見る姿はいろんなところで見られるわけで、普段見られない姿を見られるというのは魅力的だと思いませんか? 映画も、見終わった後はメイキング映像も楽しいものです。
須原屋の旦那と平賀源内とランチをしながら悩みを聞いてもらっていた蔦重、紆余曲折あって平賀源内の一言から、吉原の錦絵を上様に献上する、というアイデアを思いつきます。
吉原の旦那衆にその話を持ちかけ、噂だけでもいい、上様に届いているという話から客筋もよくなるのでないかと合意を得、資金を調達します。
当店の〇〇は、△△ホテルでも使われています。これまで累計10,000人の方にご愛用いただいています。といったコピーを目にすることがあります。マーケティングにおいて、これらの表現は 「権威付け(アソシエーション)」 または 「社会的証明(ソーシャルプルーフ)」 と呼ばれます。いずれも、消費者の信頼感を高め、購買意欲を刺激するために使われます。
ただし、行きすぎる表現は景品表示法に触れる可能性があります。ドラマのように、噂だけでもいい、というのはNGですからリーガルチェックをお忘れなく。
かくして出来上がった『青楼美人』は、田沼意次を通して上様に献上されます。
瀬川の最後の道中の日、最も人が集まり注目度も高まるこのタイミングで『青楼美人』を紹介します。そして、上様に献上し、見たかもしれないとアピール!
また、『青楼美人』には、瀬川の最後の絵姿があり、吉原の女郎たちの普段見られない、日常が描かれています。売れる要素を含んだ吉原絵本を、最も注目されるタイミングで売る。イベント・プロモーションの大事なポイントですね。須原屋でも飛ぶように売れていましたね。瀬川も自分の絵姿に驚き、楽しい思い出ばかりが思い出せそうだと喜んでいました。
新商品、新発売といった導入機の商品は、まず認知活動が重要です。その活動にはイベントがオススメ。試食とか、体験といったイベントも、イベント・プロモーションの一環です。
さて、『青楼美人』に青ざめた西村屋に、「これは売れませんよ」と言った鶴屋。それは一体・・・。次回が楽しみですね。
第九話「玉菊燈籠恋の地獄」、今回も目が離せませんでした。
市中の地本問屋を追い返し、自分たちでやればいいじゃねえかと盛り上がっていましたが、鶴屋の「今後一切、吉原には関わらない」という言葉で、再見を作っても市中では売り広めてもらえない、と蔦屋重三郎は落胆。販路が無くなり何か工夫をしなければなりません。
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忘八の親父さんたちは、再見は吉原内で売ればいいといいますが、重三にとっては一大事。その上、「それをなんとかするのがお前の仕事だろう!」と言われ、そう言うもんじゃないだろうと、私にも他人事ならぬ経験が・・・
さて、どうしたらいいかとぼやいていたところ、次郎兵衛兄さんが「玉菊燈籠などの催しもので〜」と言ってましたね。
その後のシーンで、重三が何やら紙に書き出して並べていました。次郎兵衛兄さんの言葉がヒントになったようです。
次郎兵衛兄さんが言っていた玉菊燈籠とは、吉原で行われる三大行事のひとつでお盆に灯籠をつけた行事だそうです。それ以外にも年中いろんな行事が行われていたようで、重三が書き出していた内容も、毎月5〜6は何かありましたね。
つまり、このタイミングでは吉原は賑やかになる、人出が増えると言うこと。このチャンスを活かさない手はありません。
第八話「逆襲の『金々先生』」、今回もおもろかったですね。
蔦屋重三郎が作った「吉原細見 籬の花」は2倍以上売れ、吉原は賑やかになりました。今回もマーケティングのヒントが見つかりました。
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蔦重の耕書道から発売された「吉原細見 籬の花」、西村屋から発売された「新吉原再見」、これまで再見は鱗形屋が販売してきたので、どちらも新たに販売する立場です。その新規参入で新商品を販売するにあたって必要なのが、認知活動です。
西村屋は店頭で三味線を引き、売り子さんをつけて人を寄せていましたね。そこに現れた蔦重、西村屋の新吉原再見で吉原細見 籬の花が二冊買えると現代では見られない比較アピール。
どちらも、新商品の発売に欠かせないイベントプロモーションです。
新商品は認知度も無いわけですから、知ってもらうことが最優先。その商品が飲料なら試飲やサンプルの配布などがありますね。それに注目してもらうために特設ブースを用意したり、といったことの江戸版がドラマで描かれていたと考えればおわかりではないでしょうか。
また、鱗形屋が用意した「金々先生 栄花夢」、鶴屋は一気に販売せず、人気が出たところで一気に売り出す案を提示していました。これは売れる!と思ったからこそ、そういったアイデアとなったのでしょうか。
しかしこの「金々先生 栄花夢」、蔦重と鱗形屋の旦那と話していた企画から生まれたようですよ。売れる商品企画が出来ていたということですね。
蔦重の「吉原細見 籬の花」で吉原にたくさんの人が訪れるようになった、つまり集客に成功したのですが、見世(女郎屋)では問題が発生していました。女郎の負担が大きくなっていたのです。なんだか、最近のオーバーツーリズムのような話だなと思いました。
こういったことは、想定外なことが多く予測がつけ難いのですが、こういった経験から課題解決に取り組むことが重要ですね。
鱗形屋と鶴屋の二人の会話の中で出てきた「引札屋」という言葉。「引札(ひきふだ)」とは、現代でいう「チラシ」のことです。鶴屋は耕書道を下げすました表現をしたつもりだと思いますが、チラシはローカルビジネスにおいて重要な集客アイテムです。
お客を引く、引き寄せる、引きつける、といった意味からが語源だそうすが、正に集客のためのツールです。(語源には諸説あります)
吉原の旦那衆も、吉原で本屋が持てることに喜んでいました。市中の本屋に頼らず、自分たちで情報発信ができるようになりましたから。
さて、次回も楽しみですね。