当ブログ「ネタバレ全開ミステリ小説読書感想文の部屋」におこしいただきありがとうございます。

 

私がミステリ小説を中心に本を読み始め、読み終わるたびにブログに感想を書いてきましたが、その冊数も300を超えました。

 

そこで5年前の2019年7月29日に「読んだ中で印象に残った作品(極力ネタバレなし)」を書きましたが、いい機会なので、それ以降に読んだ作品で印象に残った作品を今回上げていこうと思います。

 

ただし直近で読んだ作品はどうしても記憶に残っているので、2024年4月と5月に読んだ作品は除外します。

あと悪い意味で印象に残った作品も悪口になりそうなので除外します(汗)。

 

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【印象に残った作品】

 

死都日本(石黒耀)

日本で災害と言えば地震による建物の倒壊や火災、それによる津波、台風や大雨による水害が思い浮かべましたが、地球規模での被害の大きさや、生活への長期間の影響を考えたら火山の噴火の方が恐ろしいのではないかと思われる作品でした。

その中で生き残ろうと奮闘する黒木と日本を立て直そうとする菅原がとても印象的でした。

 

UNKNOWN(古処誠二)

何といっても朝香&野上のバディが最高!

そして2人の調査の中で語られる自衛隊の内情がとてもリアルに感じられます。

また日本の国防を担う自衛隊のたゆまぬ努力に感謝しつつ、自衛隊が本格的な戦闘になる日がこない事を祈るばかりです。

 

図書館の魔女(高田大介)

ファンタジー要素たっぷりな世界観の中での壮大な物語。

言葉を主題にしていながらも、国内や他国との政治的駆け引きがあったり、息詰まる戦闘シーン、リアルな街中の描写、灌漑の技術など話題が豊富で飽きることがありません。

何よりマツリカとキリヒトの未来が幸せであるように祈らずにはいられません。

 

子どもの王様(殊能将之)

独特の世界観を描く殊能さんの作品はどれも印象に残っていますが、この「子どもの王様」もまた強く印象に残っている作品です。

内容は、言ってしまえば「ショウタという子どもから見た大人の日常の世界」です。

しかし中盤まで私は「現実とは微妙に違う別次元の世界の話」と思っていました。

そして私の方が間違っていたことに気が付き、子どもの目から見た大人の世界の方が歪で変な世界だという事を思い知らされました。

 

スワン(呉勝浩)

大量無差別殺人事件に巻き込まれ人生を狂わされた人たちを描いた作品で、何とも後味の悪さが残ります。

非常時に出る人間のエゴ、事件が終わった後も葛藤し、後悔に苦しむ当事者たち、そして無責任に誹謗中傷する無関係な人々など、決して明るい話ではないですが、私はなぜか作品全体に「透明」なイメージを持っています。

無差別殺人の広々としたショッピングセンターが舞台だからか、それとも呉さんの文体が綺麗なせいでしょうか。

 

私のクラスの生徒が、一晩で24人死にました。(日向奈くらら)

これは偶然本屋さんで見かけたので買った長編のホラー小説ですが、まさに私が読みたかった「ザ!ホラー小説!!」でした。

そして「ホラー小説あるある」のてんこ盛りで、ツッコミを多く入れさせていただいた作品でもあります。

とても楽しませてもらいました。

 

予言の島(澤村伊智)

澤村さんと言えば「怪異モノ」「ホラーモノ」というイメージがあり、そのイメージで読み始めましたが、まさかの展開にびっくり仰天!!

澤村さんの小説家としてのすごさを実感しました。

 

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【印象に残った作家・シリーズ物】

 

死亡フラグシリーズ(七尾与史)

七尾さんの「死亡フラグシリーズ」は何といっても本宮のキャラクターの良さと本宮が活躍するときの安心感でしょう!

また本宮&陣内のコンビも面白く、作品自体もポップな感じで楽しく読めます。

ここまでくるとネタもないかもしれませんが、七尾さんの別作品の魅力的なキャラクターと組み合わせて、また楽しく読みたいです。

 

恩田陸

言わずと知れた恩田ワールドの生みの親。

まだ6作品しか読んでいませんが「Q&A」と消滅 VANISHING POINT」が特に印象的です。

それ以外でもどこか現実とは微妙にずれた世界観が何とも言えずクセになります。

すっかり恩田ワールドのとりこです(笑)。

 

伊藤計劃

虐殺器官」「ハーモニー」「屍者の帝国」と読んで、アニメも見ました。

どれも面白く、かつ人間とは、幸せとは等、いろいろなことを考えさせられる作品ばかりでした。

しかしもう新しい作品を読むことができないとは何とも残念です。

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改めて読んだ本の一覧を見ると意外と内容を思い出せる作品が多かったのが自分でもびっくりです(笑)。

 

まだまだこれからも読み続けるつもりなので、これからもびっくりするような作品に出合えるのが楽しみです。