ヘリテージング見聞ログ@BLOG
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ヘリテージング倶楽部「真壁ひなまつり」へ行く

 いつもDVDによる座学ばかりだったわがヘリテージング倶楽部、ついに団地の集会所を飛び出し、リアル・ヘリテージングへ出かけることになった。
 行先は茨城県桜川市の「真壁ひなまつり」。真壁といえば1年前の3月3日にこのブログで2回にわたりレポートをした町だ。まさかあの8日後に大震災が発生するとは…。

 さて、あのときはスクーターでの一人旅だったが今回は総勢13名。13人乗りで常磐道を走るわけにもいかず(中国雑技団みたいになってしまう)JRとつくばエキスプレスとバスを乗り継いで行くことにした。

 ちなみにわがヘリテージング倶楽部で活動するには、男女を問わず60歳以上の人生経験豊かで温和なインテリに限られる。加えて女性の場合、体重(kg)は自分の年齢以下に保つこと。男性ははた迷惑なバレバレの鬘(かつら)の着用が禁じられている。(ウソにきまってるでしょ)
 
 真壁といえば「ひなまつり」。最近はなぜか「すいとん」が名物だそうで、とりあえず真壁のホームページで「すいとん」のうまそうな店をチェック、混雑しそうな昼時に13人分を5日前にリザーブ。さらに真壁ボランティア・ガイド・クラブに電話し、伝統的建造物群保存地区の無料案内を予約した。真壁は明治大正の近代遺産が密集する有形文化財の街だ。

 午前9時半、JR京葉線K駅改札口に集合。平均年齢××歳、「待たず捜さずオンブせず」のシニア思いやり3原則に基づく自立型団体行動を宣言、何かあったら自力で切りぬけるようお願いする。(半分ホントです)


 ちょうど昼飯時に真壁到着、さっそく「すいとん」付きひな御膳セット(¥1100)で腹ごしらえをした。すいとんの味については「うまい」と言ってる人もいるので個人的な論評はさし控える。
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 昼食後、ガイドの(よねこ)さんによる街めぐりが始まった。さすがにひな祭り最終日とあって通りはどこも満員の盛況だ。よねこさんによれば、真壁もあの日震度6弱に見舞われ街のお宝である有形文化財(蔵や屋敷や門)がかなりやられたそうだ。
 町じゅういたるところ青いシートをかぶせられた痛々しい姿が目立つ。いずれも倒壊は免れたものの屋根瓦の損傷が激しい。9年続いたひな祭りの存続も危ぶまれたそうだ。
 「今年もみんなでやっぺよ」の掛け声で、個人住宅および商店199軒の参加者が集まった。

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有形文化財中村酒造もこの姿でひな祭りに参加した
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 ひなまつりエントリー・ナンバー3番に「稲葉米穀店」の名がある。よねこさんの実家だそうだ。「稲の葉だからお米?」「そう」「米屋の娘だから米子(よねこ)?」「そう」「本名?」「姓も名も本名ですけど、何か」この人もしも男子だったら「ヨネスケ」だったに違いない。

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花屋さんは豪華なフラワー雛を展示

デジタルブック5巻目は、函館ヘリテージングです

 このところデジタルブックが面白くて、HDにストックしてある写真データを使って「作品」づくりに勤(いそ)しんでおります。
 本日も函館の和洋折衷住宅をテーマにした作品を完成し、左下側にタグを貼りましたので、クリックしてご覧ください。

 10年かけて撮りためたヘリテージング関係の写真は40ギガ(704フォルダー/38213ファイル)になります。当分デジタルブックの素材には事欠かないわけですが…
 問題なのは、本業(?)である「ヘリテージング.comオフィシャル・サイト」のアップデートがまったくオロソカになっていることです。

 大雑把にいえば、約700か所の撮影済みヘリテージング名所のデータがありながら、現在134か所しかアップしていない。つまり、わが協会の公式サイトにある「日本のヘリテージング名所1000」のタグをひらいても、たった134しか載っていない。これを怠慢といわずして何というか! 

 羊頭狗肉!マニュフェスト違反!
とにかく心を入れ替えてアップデートに取り組むよう関係部署には指示を出しておきます。が、しかし、デジタルブックはやめないよ。

 今回はお見せする写真がないので、デジタルブック制作中のわがデスクトップをご披露します。

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デジタル・ブックを作ってみました

 ネットで見つけたのですが、無料でデジタル写真集が作れるというサイトがあって、音楽も付けられるとのこと。面白そうなので試してみましたが、けっこう簡単にできてしまいました。

 しかし無料というのがクセモノで、できた作品は無料なら30日間だけ保存できて、永久保存したいなら月400円(サービス期間料金)だそうです。むむむ、価格設定が実に巧妙!しかも自分のブログにタグを貼って作品を公開できるというのだから、私などはこういうのにヨワイ。

 さっそくタグを左側のサイドバーに貼りましたので、クリックしてご覧ください。ご感想お待ちしております。そうそう、作品は、だいぶ前に撮影した写真で、私が大昔勤めていた会社の建物です(もうありません)。バッハの(疑似チェロ)無伴奏を付け、それに詩もどきを散りばめたら、なんだかサマになっているようで、毎月400円払う素人カメラマンかなり増えそうですね。

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ジブリの「コクリコ坂から」をヘリテージングしました

 わが団地での第3回ヘリテージング倶楽部は2部構成でした。第1部「文部省唱歌・ふるさと」については前々回ブログに書きましたので、第2部「ジブリアニメ コクリコ坂から」について書きます。
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 舞台は昭和38年横浜、港の見える丘に建つ古い下宿屋。ここで住人の炊事洗濯を一手に切り盛りする女子高生の松崎海(うみ)ちゃんが主人公。古い由緒ありげな邸宅が下宿屋「コクリコ荘」です。
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 一方、彼女が通う高校には「カルチェ・ラタン」と呼ばれる、これまた由緒ありげな古い建物があります。文化部の部室が集合する巨大なゴミ捨て場のような巣窟。あまりにも古く汚いので取り壊しの危機に瀕している。
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 この2つの古い建物、「コクリコ荘」と「カルチェ・ラタン」がヘリテージングの対象です。

 コクリコ荘にはモデルがあります。JR根岸駅から歩いて250メートル、「根岸なつかし公園」に移築保存されている旧柳下邸がコクリコ荘のモデルなのだそうです。

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 さっそく行ってきました。映画と違って海を見下ろす丘の上ではなく下にありました。でも純和風の母屋に、一間(ひとま)洋館と呼ばれる小さな洋館がつながった造りはコクリコ荘と同じです。
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 大正8年の建設、埋め立て前の根岸は丘のすぐ下は海でした。港横浜に近い景勝地とあって、当時、根岸の丘は外国人の住宅が多く、丘の下は富裕層の別荘や別宅が並んでいたそうです。旧柳下邸もそのひとつ。根岸別荘地に残る貴重な本格的住宅建築で、市指定有形文化財として公開されています。
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 「カルチェ・ラタン」に関してはなにも資料がなく、モデルは私の想像で探すしかありません。
 手がかりは以下のとおり ①木造3階建て ②外壁は下見板貼り ③正面玄関の上にベランダがある ④窓は上げ下げ式 ⑤窓の上部に三角形のひさし(ぺディメント)付き ⑥屋根中央に塔屋がある ⑦塔屋にはアーチ型窓がひとつ ⑧塔屋の上に時計台が乗った2段構造 
 こういう特徴をもつ和洋折衷の建物を探すわけですが、確か山形の鶴岡市にこんな建築物があったような気がして、ネットで確認してみました。
 鶴岡市の到道(ちどう)博物館の敷地内に「旧鶴岡警察署庁舎」が保存されていて、いちど行ってみたくて記憶に残っていたのですが、同じ敷地にある「旧西田川郡役所」の方がよく似ていることに気がつきました。ドンピシャ!

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 3階建てと2階建ての違いはありますが、窓の形、塔屋の上に積まれた時計台の様子などそっくりではありませんか。「旧西田川郡役所」にカルチェ・ラタンと同じオレンジと緑色を着色してみました。見れば見るほどそっくりです。やったー!
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 それがどうした、といわれれば、まあ、それまでのハナシ。ヘリテージングにはこういう遊び方もあるということです。

17人の「近代遺産」が集まりました

 美少女・美少年時代から50年、高校のクラス会がありました。
 都立M高等学校第13期3年F組、青春をともにしたクラスメートたち、いかに保存状態がよくても、同級生であれば67歳という事実はお互い隠しようがないのです。
 「それにしてもレディに向かって近代遺産とはなによ!」

 日本史の時代区分では、明治維新から終戦までを「近代」、昭和20年から現在までを「現代」と呼びます。
 昭和19年生まれの我々は、学問上、紛う方なき「近代」生まれ。とはいえ「遺産」は言い過ぎでした。平にご容赦を。

 ヘリテージングなんてことをやっていると、つい頭がそっちの方を向いてしまって…。
 「なつかしい」「めずらしい」「うつくしい」が、ヘリテージングの3大感動要素なものですから、数十年ぶりのクラス会も、貴重な「人間ヘリテージング」に思えるのですね。

 で、ヘリテージングとしてのクラス会はどうだったか…。これはもうパーフェクト、わが「近代遺産」たちは、みんな、なつかしく、めずらしく、そして、うつくしかった!

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