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J2第9節 松本山雅FC×ジェフユナイテッド千葉

2012/4/22 16:00KO

松本山雅FC 1-0 ジェフユナイテッド千葉
【得点】
山雅 多々良敦斗


《試合経過》
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00136290.html


《試合感想》
試合前にアップした「プレビュー」のイメージに近かったのかなと思っています。
勝つとしたらこんな感じかなとは思っていたんですが、実際に勝ってみると熱くなってしまいますね。

最大の勝因は攻撃から守備への切り替えの早さだと感じました。
山雅の場合守備の形は5-2-3的な形が基本だと思うんだけど、ボールを失ってからこの形を再生するのが圧倒的に早かったなと。
この早さと言ったら現在のJリーグを見渡しても屈指のものだと感じたものです。
そして戦前に抱いていた通りしっかりとブロックを作ってしまえば千葉にはやられてませんでしたね。
試合の中では奪われ方が悪く深井選手・レジナルド選手に持っていかれかけた事もあったけど、スピードを落とさせて一つ切り返すようだと守備の形を再構築してしまう様は見てて驚異的ですらありました。

それと共に攻撃面でもそれなりに形が見えてきたのかなと。
奪ってから早い攻撃って言うのはこれまでも雰囲気は感じられていたけど、この試合では千葉のSBが積極的に前に出ていたのもあってかなり形になっていた気がしました。
カウンターって言ったら少ない人数でシンプルに攻め切るイメージだけど、山雅の場合は3トップにWHを絡めてある程度人数をかけて前に出れていたので守備面だけでなく攻撃面でも数的有利を作る場面が見られました。
そしてその影には両WHの驚異的な運動量があったのかなと。
山雅のWHの場合守備時は5バックに見えるくらい深い位置まで戻ることが求められているけど、攻撃時にはクロスを上げるほどにしっかりと前に出れていたのでそこは純粋に驚きました。
なんと言うかこれが「走り勝つサッカー」だよなとね。

それと千葉についても少々。
思っていた通り引かれた相手に苦しんでしまいましたね。
数試合見た印象に過ぎないけど千葉はJ2では屈指にボールを動かせるチームだと感じています。
ただそのスキルが上手くゴールに向かって還元されていない印象ですね。
FWに向かってクサビが入ってそこから少ないタッチで連動できればチャンスも出てくるんだろうけど、前節の岡山戦と含めて見てもそういうシーンはあまり見られませんでした。
またSHとSBが連動してサイドは崩せてるんだけど肝心のクロスが合いませんね。
おそらくオーロイ選手に頼れば引いた相手への崩しの部分はある程度解消できるのかなとは思うんだけど、現時点で木山監督はそれをあまりしたがっていない印象です。
昨年オーロイ選手がいなくなった際の失速ぶりから、おそらく昇格するためにはオーロイ選手に依存しないチーム作りと言うのが大事になってくるという考え方からなのかなと思うんだけどいつまで我慢出来るかって感じですね。
そういう意味では「オーロイは麻薬」なのかなと。

そんな感想。
試合前に山雅サポーターが歌う「中央線」に「掴み取れ今日の勝利を」と言う歌詞があるんだけど、正にそれを感じられた試合だったと思います。
これまでに比べて昇格を現実的な目標としにくくモチベーションを保ちにくいシーズンではあるけど、やっぱり目の前の試合に勝つこと「今日の勝利」を掴むことが何よりも最高なんだなと改めて感じました。
いやいや楽しい限りですね。



《気になった選手》
松本山雅FC
FW 塩沢勝吾
CFで出場。
思っていたよりロングボールに競り勝てていたし起点になっていましたね。
厳しい展開になると長いボールが多くなりがちなのでそこで競り勝ってくれるとチームが楽になるので大事な役回りだと感じました。
ポジション争いも厳しいけどこの調子で活躍を続けて欲しいと思います。

ジェフユナイテッド千葉
DF 山口智
CBで出場。
派手さはないけどポジション取りや対人の強さはJ2では抜けていたなと。
個人的にJ1での出場記録も期待しているので、なんとか活躍してJ1復帰の力となってほしいと思います。


《試合以外雑感》
・4月後半なのに寒かった。
・ニッチローさんとアルクマさんが来てて面白かった。
・試合中ニッチローさんがゴール裏中央で全力であつぶっていて面白かった。
・ボール蹴って疲れたけど面白かった。

J2第8節 FC町田ゼルビア×栃木SC

2012/4/15 13:00KO

FC町田ゼルビア 0-3 栃木SC
【得点】
栃木 高木和正
栃木 小野寺達也
栃木 サビア


《試合経過》
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00135885.html


《試合感想》
町田×山雅が近くなってきてると言う事で軽いノリで視聴。
・町田は4-4-2。
・ボールを保持する時間が長かったけど、DFラインで回す時間が長くもたされている印象でした。
・北井選手・勝又選手の推進力も完全に封じられていた。
・それでも良い位置でファールを取るシーンもあったので、この試合においてはそういうのを決めていく必要があったのかなと感じた。
・湘南戦ほど前線からのアグレッシブな追い込みをしていなかった気がした。
・栃木は4-4-2。
・守備のブロックの距離感が絶妙で隙がほとんどなかった。
・攻撃は棗選手のロングボールが多かったけど、全体的に人数をかけずシンプルに攻めきってしまうイメージだった。
・SBもあまり攻めあがらず守備のバランスを維持し続けていたので、逆に先制点を奪われた際の戦いぶりが気になった。
・とりあえず町田の封じ方のイメージが持ててよかった。


《気になった選手》
FC町田ゼルビア
MF 庄司悦大
ボランチで出場。
深い位置から攻撃のタクトを振るおうと奮闘していた印象でした。
相手DFの裏を突くロングパスなどそれなりに持ち味を見せていたとも思いますが、昨年の出来を思うと強気なクサビで栃木DF網を破って欲しかったなと思わなくもありません。
まだまだやれる選手だと思うのでより一層の活躍に期待したいと思います。

栃木SC
MF 小野寺達也
ボランチで出場。
攻守に走り周り要所に顔を出していたなと。
その結果がゴールとして現れたのかなと感じました。
まだパウリーニョ選手の代役の感も拭えていないのかもしれませんが、今後とも好プレイを続けて欲しいと思います。

松本山雅プレビュー ジェフユナイテッド千葉戦

3試合ぶりのアルウィンでのゲームですね。
ここ数試合に比べて厳しい相手となると思いますが、掴みつつある手応えをより確かなものとして実感できたらと思います。。



《予想スタメン》
------------藤田祥史------------
----深井正樹----兵働昭弘---レジナルド----
--------佐藤健太郎----伊藤大介--------
--武田英二郎--山口智------竹内彬---マークミリガン--
------------岡本昌弘------------


《チーム印象》
・ショートパス主体で攻撃を組み立てる。
・ボールをポゼッションしてるが引いた相手に対してのアタッキングサードでの崩しが未熟。
・両SHのレジナルド選手・深井選手はドリブルでの仕掛けが怖い。
・両SBが積極的に攻撃参加してくる。
・特に深井選手と武田選手のコンビは怖い。
・守備は高い位置からプレスしてくる。
・前線の選手は自陣ゴール側を向いての守備をあまりせず残ってることが多い。
・山口選手の守備半径は固い。
・竹内選手の部分でマークの受け渡しがカジュアル。
・SBの裏のスペースは狙い目。


《参考試合》
第5節 ヴォルティス徳島戦
第7節 水戸ホーリーホック戦
第8節 ファジアーノ岡山


《ジェフユナイテッド千葉のココを突きたい!》
①サイドで数的優位を作って攻略したい!
「チーム印象」でも述べたところだけど、前線の選手が自陣に戻っての献身的な守備をあまりしないチームだと感じました。
深井選手にしろレジナルド選手にしろ個での突破に怖さのある選手なので、おそらく自陣に戻りすぎるより残っていたほうが怖さがあるってことなんだろうけど、山雅が点を奪いにいくならココのポイントなのかなと。
相手SBの前で例えば弦巻選手がボールを持ったとすると対面のSB武田選手に加えてボランチで挟んでくる。
そこを大外から玉林選手が追い越してサイドをえぐるイメージですね。
チームによってはSHが戻って対応するんだろうけど、千葉の場合はそれをしない印象なので山雅の場合セカンドトップがSBを引きつけて大外を突ければチャンスは出てくるんじゃないかと考えています。
ただそうやって攻めるって事は深井選手なりレジナルド選手なりの単独突破のあるアタッカーのマークを捨てて出て行くことを意味するので大きなリスクを伴います。
チャンスは作れるだろうけどリスキーな奪われ方をしない事が重要かと。
危なくなったら大きく蹴って逃げるのもあり、90分を通して1回でも2回でもこの形から点を奪えればいいだけの話。
あまり美味しい駆け引きではないけどなんとか手繰り寄せて欲しいと思います。


②竹内選手のマーク受け渡しの曖昧さを突きたい!
数試合見て感じたのは右CBの竹内選手のあたりでピンチが多い点でした。
そこでよくよく見てると感覚的にだけど、マークへの意識が高くないのかなと。
それはもう一人のCBでもある山口選手との対応と比べるとより感じました。
特に竹内選手とマークミリガン選手の間は曖昧になりがちな印象を受けたものです。
千葉×岡山でもよく見られたパターンなんだけど、イメージとしては右サイドからのアーリークロスになるのかな。
①でも述べたけど、弦巻選手と玉林選手とのパス交換の中で大外の玉林選手でなくアーリークロスで船山選手を使うイメージ。
船山選手は相手とのギャップを突くのも上手いし、そこで上手くギャップを突けたらチャンスとなっていく気がしています。
果たしてどうなることでしょうか?


《ジェフユナイテッド千葉のコレに気をつけろ!》
①高い位置からのプレスと奪ってからの速い攻撃に気をつけろ!
千葉の最大の強みは深井選手とレジナルド選手(田中選手)の縦への推進力だと思っています。
それをより生かすために高い位置からボールを奪おうとプレスを仕掛けてくる印象でした。
そこではまってしまうと大敗も必至ですね。
チーム作りの途中で正解なのかは分からないけど、この試合で勝負に徹するなら迷ったら大きく蹴ることも選択肢なのかなと。
とにもかくにも彼らが前を向いてプレイする時間が長いようだと厳しくなりそうですね。


②途中から出てくるかもしれないオーロイ選手の高さに気をつけろ!
これはあまり確信がないんだけど個人的に怖いなと思っていたパターン。
前節の岡山戦を見る限り千葉はショートパスで崩そうとするもしっかり引いた相手に対しては攻め手を見出せない印象を持ちました。
おそらく山雅もいつも通り帰陣を早くしてブロックを作ってしまえばそう簡単にはやられないはず。
ただそう言った組織を打ち破ってくるのが3Dオフサイドとも言われるオーロイ選手の高さなのかなと。
飯田選手を持ってしても空中戦で勝ち続けるのは容易ではないだろうし、パスサッカー主体の中で目先を変えるように蹴られたら怖い気がしています。
とは言っても、なんだかんだで出てこないのかなと思っていたり。
前節も引いた岡山相手にベンチ入りしながら結局出場はなかったしね。
パスサッカーを志している中で中途半端にオーロイ選手へ当てるサッカーを入れてしまうとチーム作りの中で依存しすぎてしまうのを危惧してるのかなと勝手に推測してるんだけど、山雅としては出てこないでくれた方がありがたいのではないかと見ています。
果たしてどんな選択をしてくることでしょうか?


《総評・予想展開》
前節の千葉×岡山で岡山が普段の山雅並みに引いて試合をしてくれたおかげでイメージはしやすくなっていますね。
試合の大半は5バック気味にブロックを作る山雅に対して、そのブロックの外側で攻めあぐねる様にボールを動かす千葉と言う図式になると思っています。
正直山雅としてはそういう基本的な流れの中での失点はほぼないのかなと。
試合が動くとしたら山雅がボールを前に運び守備のバランスが崩れた瞬間になると思います。
山雅のSBが攻撃に絡もうとした瞬間にボールを奪われてカウンターで失点って言うのが一番起こりうるパターンではないでしょうか?
そしてそうした深井選手らへのリスクをどれだけ負ってくるかが試合の見所なのかなとね。
ここ数試合の相手に比べれば千葉は個の強さでは一回り以上強い相手だと感じています。
それだけに徐々に良くなっている様に見える山雅の成長が確認できる試合だと見ています。
厳しい試合になるとは思うけど、熱い試合に期待したいですね。