おはようございます・・・
って、もう遅いかww
昨夜から爆睡してました、第4セクターでございます。
以前というかかなり前に、小豆島バスの路線バス全面撤退に伴う代替処置として、地元有志が新たなバス会社を起こして、受け皿になるという記事を書きましたが、その経緯をちょっと書いてみたいと思います。
先ずは四国新聞の記事から。リンクはこちらから。
長くなりますが、ちょっと引用。
「(路線バスが)もうかる事業でないのは確か。でも、赤字だからやめると言われると…」。小豆島バスの大森博文社長は重たい口を開き、ぽつりぽつりと説明を始めた。
同社が運行する路線は11。このすべてが赤字路線だ。島を巡回し、島の公共交通の根幹をなす「生活交通路線」が5路線。土庄、小豆島両町の委託で走る「町委託路線」が3路線。この8路線の赤字は合計で年間約5500万円に上る。
しかし、生活交通路線は、赤字のほぼ全額を国と県の補助金で穴埋め。町委託路線は、町が県補助金を含め赤字額相当分を委託料として同社に支払う。つまり、これらの路線は原則的に損失が出ない仕組みになっている。
問題は、行政支援のない三つの「自主運営路線」。ここで発生する年間約1000万円の欠損こそが路線バス事業の赤字となる。
ただ、その額は年商が10億円近い同社の屋台骨をすぐさま揺るがすような額には思えない。大森社長も「単純に路線バスの赤字だけならそんなに苦しくない」と認める。
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では、なぜ路線バスを撤退しなければならないのか。
同社は利用者の減少などで近年は厳しい経営を強いられてきた。3月末に交付される補助金が頼みの綱で、それまでの間に不足する運転資金は金融機関の借り入れでつないできたのが実情だ。
しかし、昨年6月、自転車操業を続ける資金繰りの歯車が狂う。取引先の金融機関が同社への融資の不良債権化を懸念、新たな融資が受けられなくなったのだ。9月には別の金融機関からの新規融資も停止。供給源を絶たれた資金は底を突き、給与の支払いもままならなくなった。
現在、金融機関からは借入金の返済猶予を受けているものの、資金不足の中では16億円にまで膨らんだ借入金の金利負担だけでも重荷という。
「このままでは会社が破たんする。路線バスを続けたまま倒れ、島民の足がなくなることだけは避けたいと思った」。大森社長は決断の理由をそう説明する。
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SOSを発した同社に対する周囲の冷ややかさも引き受け先を見つける上で障害となりそうだ。「よくやってくれた」と評価する声がある一方、「独占状態で、これまでまともな経営努力をしてこなかった」「継承先も決めず『苦しくなったからやめる』ではあまりにも無責任」という厳しい意見があるのも事実だ。
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地元2町の反応もしかり。両町は「路線バスは必要」との立場ながらも、「『島民の足だから行政も放っておけないはず』との本音が透ける」(坂下小豆島町長)「行政に丸投げするような姿勢は誠意を疑う」(岡田土庄町長)と不快感を隠さない。
2町によると、社側から新会社の具体的な経営計画の説明はなく、負債や従業員の取り扱いも不鮮明なままという。そうした中、岡田町長は「(新会社構想は)まだ協議のまな板には乗せられない」と一蹴。「話は、社が明確なビジョンを示してから」という考えは坂下町長とも一致する。行政としては、島の公共交通の確保策を協議するため設置した「小豆島地域公共交通協議会」の場も活用し、早期に問題解決したい考えだ。
協議会長を務める土井健司香川大工学部教授は「これまで生活者にとって使いやすいサービスが置き去りにされていた」と指摘。「まずは事業者、行政、島民の信頼関係を取り戻すことから始めるべき」と呼び掛ける。
「バスがなくなると困るよ。でも、島バスは空気を運んでるのに、運転手の給料は高かったんや」。停留所でバスを待つ女性(86)の言葉が問題の本質をついていた。
と引用ここまで。
これって、地方の路線バス維持の問題の縮図のような気がするんですよね。
地域の公共交通機関という座に胡坐をかき、何も路線バス維持に力を入れなかったとも思われるバス会社。
路線バス事業は儲からない事業だということは、確かにそうなんですが、それでも何かしらの活性策があったのでは?、なんて思います。
自治体との信頼関係も崩れた今では、小豆島バスが路線を維持するのは無理ですし、新たな会社、小豆島オリーブバスが設立されて移管されるのも仕方がないことなのかな、なんて思います。
西鉄の社歌には「交通確保は我等の任務」というフレーズがあるそうです。
どこのバス会社も、このような誇りをもってバスを運行しているんですが、それ以上に周りの環境は厳しい状況が続いています。
そんな中、地域の交通確保を目的に発足する、小豆島オリーブバス。
4月1日は、自分もお邪魔させていただきます。