愛と信頼のホルモン オキシトシン その3 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます 

先月「人間らしさとは?」「分かち合い」に書いたNHKスペシャル『ヒューマン なぜ人間になれたのか』、その翌週に第2集「グレートジャーニーの果てに」、昨夜は第3集「大地に種をまいたとき」をちゃんと忘れずにみることができました。放送週が飛んでると、つい忘れがちになるんですけどね。

第2集では、狩猟のために発明されたヤリのような投擲(とうてき)具が、罪を犯した者を罰したり、人間同士が戦うための道具に使われたりするようになったのは、人間が本能的に「仲間を大切に思う心」を持つからこそとの話でした。つまり、仲間をまもるために戦ったのだと。

昨日の第3集は、「平和を願う心が農耕を発展させた」という話。自分たちの畑をまもるために、隣り合う村々の間に緊張が生まれ、それが争いにもつながったが、争いを避けるための儀礼も行われるようになり、そこで使うための作物として小麦や米の栽培が盛んになっていったのではないか?との仮説。

文字のなかった時代、農耕が始まって間もない時代の話ですから、もちろん仮説の域を出ませんが、おもしろい視点だなぁ~と思いました。儀礼、つまり祝祭に使われたとおぼしき遺跡も発掘されているとのこと。寄り集まって、共に飲み食いすれば、仲間意識が生まれるものね。

その仮説を裏付けるものとして、ホルモンの話が出てきたんですけど、私としては一番興味深いところでした。闘争のホルモンであるテストステロン(男性ホルモン)に対するのは、信頼のホルモンといわれるオキシトシン。

オキシトシンについて、「愛と信頼のホルモン オキシトシン その1その2」を書いてますが、人類進化の過程で、人間が人間らしくなるために、オキシトシン分泌を増やしてきたと考えられるんですって。おもしろ~い。

狩猟生活では、勇気を振り絞って、獲物を倒すために、テストステロンが必要だった。農耕生活に入ると、狩猟時代のテストステロンの行き場が減って、つい隣村との争いに…。祝祭を開いて共に楽しく過ごすようになると、オキシトシン分泌が増えて、テストステロンを抑制できた。

肌の触れ合いがなくても、共に楽しくハッピーに過ごして一体感が生まれると、そこにいる人たちみんなのオキシトシン分泌が増えるそうです。実際、結婚式の前後で、参列者のオキシトシン量を計測したところ、式後に18%も増えてたんですって!

肌の触れ合いなしにオキシトシン分泌が増えるのは人間だけ。オキシトシンは、人間を人間らしくしているホルモンと言えるのかもしれません。

一天一笑、今日も笑顔でいい一日にしましょう。


山茶花
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