ドクターG ゴシゴシ歯磨きで感染性心内膜炎 | 春月の『ちょこっと健康術』

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体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


今一番はまってるTV番組は、8月に「ドクターG」 でご紹介した『総合診療医 ドクターG』 です。今夜の放送予定は、「肩が痛い」。楽しみです。


先週は、「だるい」 でした。24時間営業のスーパーマーケットの新米店長(39歳の男性)が、とにかくだるくて、だるくて、脈拍と血圧は正常なものの、微熱が続いている状態。ひどい寝汗や食欲不振もあり、さらに腰痛が出て、立っていられないほどの痛みで、仕事に支障が出るほどに。


「だるさ」をキーワードとして、候補にあがった病名は、結核、悪性リンパ腫、適応障害、ギランバレー症候群。ほかに、慢性疲労症候群、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症も。


39歳の働き盛りで、もともと体力があること。店長になったばかりで、はりきっていたこと。仕事が忙しく、家に帰れない日々があったこと。だるさに加えて、微熱とひどい腰痛があることから、髄膜炎の可能性が示唆され、最後に心音と指先の小さな出血斑が示されたのでした。


結論は、緑色連鎖球菌による感染性心内膜炎 でした。緑色連鎖球菌は、口の中にいる常在菌で、毒性は弱く、からだが元気ならば、まず感染症を起こすことはありません。


そんな弱毒性の緑色連鎖球菌で、なぜこの店長さんは感染性心内膜炎を起こしてしまったのか?ポイントは次の3点にありました。

① 仕事が忙しく、ろくに睡眠も取れずに、免疫力が低下していた。

② 家に帰る時間もなく、職場に泊まりこんだりして、口の中が不衛生だった。

③ 口内の細菌が増殖しているときに、歯磨きをゴシゴシして、口の中を傷つけた。


歯茎の傷から入った緑色連鎖球菌が、血流に乗って心臓に到達。心臓の弁膜に付着すると、疣贅(ゆうぜい)と呼ばれるイボのようなものができます。これによって、弁膜がきちんと閉じなくなって、血液の送り出しがうまくいかなくなるために、全身の血流が悪くなって、疲労倦怠感を引き起こすんですね。


すぐに抗菌剤で治療すれば予後は良好ですが、放っておくと、弁膜を破壊したり、血栓を生じたり、ほかの臓器に膿瘍や塞栓を起こしたりと、重症化すれば生命の危険につながる病気です。


徹夜続きの後のゴシゴシ歯磨きで、心内膜炎が起きるなんて。そんなことがあるんですね。抜歯したときに起こすことがあるとは聞いてましたけど、まさか歯磨きでなんて、想像できませんでした。


歯磨きは毎日。力を入れ過ぎないように、細かく動かして磨く。そして、自分の体力を過信せずに、睡眠はちゃんと取りましょうね。


一天一笑、今日も笑顔でいい一日にしましょう。


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