こんにちは!ものの見方転換アドバイザー・花緒です!
今日もご覧くださいまして、ありがとうございます(*^^*)
今日もご覧くださいまして、ありがとうございます(*^^*)
さて今日は十和田湖に伝わる「三湖伝説」のパート4でございます!
龍になってしまった八郎太郎と辰子、そして南祖坊のお話をご紹介してきましたが、いよいよこの三人が出会います。
ざっくりストーリー
-----------------------------------
南祖坊との戦いに敗れて十和田湖を追い出された八郎太郎は、逃げた先で湖を作り、そこに住まうようになりました。それはとても広い湖で、のちに八郎潟と呼ばれるようになります。
ある日男鹿半島にある一の目潟に、美しい女神が住んでいるという話をききました。なんでもその女神が住んでいる一の目潟は、冬でも凍らないそうな。
八郎太郎は早速一の目潟に出向き、女神に「惚れた!一緒に住もう」と持ち掛けます。ところが男鹿真山神社の神主である武内弥五郎という男に矢で射られ、片目を負傷して逃げかえります。
そんなころ、八郎潟に飛来する渡り鳥から、田沢湖に辰子という大変美しい龍が住みついた、という噂を聞きました。辰子を一目見た八郎太郎は、すっかり辰子に心を奪われてしまいました。
最愛の母と離れ離れになり、龍に変化するという身の上に消沈していた辰子も、八郎太郎のそんな気持ちを受け入れ、ふたりは田沢湖で半同棲状態になります。
そんなある日、八郎太郎が出かけたすきに、南祖坊が田沢湖を訪れました。南祖坊もまた、辰子の噂を聞いたのです。そして辰子に一目ぼれしてしまいました。南祖坊は彼女を一生懸命口説こうとしました。
ところがそこへ、八郎太郎が帰ってきます。ただでさえ一度住みかを追い出された憎い相手なのに、なんと自分が妻と決めた辰子を口説こうとは・・・!!
八郎太郎は怒り、南祖坊と再び激しい戦いとなりました。
南祖坊は強く、八郎太郎は劣勢でしたが、それを見て取った辰子は田沢湖からクニマス(辰子の母が辰子との別れの際に放った松明が変化した魚。パート3参照)を捕まえて南祖坊に向かって投げつけました。するとクニマスは松明に戻り、赤く燃えた松明で南祖坊は大やけどを負って、退却を余儀なくされました。
ふたりは力を合わせて、勝利を得たのです。
その後、八郎太郎と辰子は田沢湖で末永く暮らしましたとさ。
主がめったに戻ってこなくなった八郎潟は徐々に浅くなり、逆に主がふたりになった田沢湖はどんどん深くなったということです。
-----------------------------------
八郎太郎・・・けっこう軽い男だな(苦笑)
お話のバージョンもいろいろあって、八郎太郎は辰子の手助けなしで2度目は戦いに勝ったというものもあります。
一の目潟の女神を口説いたのも、「一の目潟が冬でも凍らないから一緒に住みたい」と言ったという民話もあり・・・八郎太郎、けっこうゲスでげす(苦笑)
恋愛が絡む連続ドラマの展開としては、あるあるですね。「わたしのためにケンカしないで!!」みたいなwww
でもこれ、ビジュアル的には3匹の龍がぐるぐるして戦ってるわけですから、スケールがでかい。
実はこの戦いの描写は、実際に起きた自然災害を現しているという説があります。火山の噴火と、噴火によって降り注いだ土砂が川をせき止め、各地で大洪水をおこすということが、実際に915年にあったとされています。
その未曽有の大災害が、この地に住まう人たちにとってはまるで龍が激しく戦っているかのように映ったのかもしれません。
さて。
心理学的にみたとき、相まみえる「敵」は、自分自身の中にある理解しがたい(もしくはよくわからない)部分を暗示することがあります。そして「戦い」は、その「理解しがたい自分」と折り合いをつけようとする心の動きです。
わたしたちはいろいろなところで、いろいろな人たちと関わり合いながら生きています。家にいれば親や兄弟、学校では先生やクラスメイト、働きに出れば上司や同僚。
その中で、つい、誰かと自分を比べてしまいがちです。
自分はあいつより上だ、と思えば、それが優越感になりますし、自分はあいつより下だ、と思えば、それは劣等感につながります。特に後者が何度も何度も繰り返されると、劣等感にさいなまれ、自分はどうしようもない人間だ、生きてる価値なんてない・・・と落ち込んでしまうことも、多々あります。
これは、形は違うけれど同じ「戦い」の心理です。
戦いは、結果として「勝者」と「敗者」を作り出します。
負けたくないから戦う。でも勝ったところで、心の安息は得られません。戦いはいたるところで起き、次は負けるかもしれないと思うからです。
そうすると、周りの人たちを信じることができなくなります。周りにいるのがまるで全員「敵」のように思えてくるのです。
それに、勝ち負けにばかりこだわっていると、自分の非を認められなくなります。これでは周囲の人たちとうまくコミュニケーションが取れるわけがありません。相手をすべて敵視しているわけですから、人間関係は悪化していくばかりでしょう。
でもじつは、その「戦い」は、相手との戦いではなく、本当は自分の心の中の自分との戦いなのです。自分が勝者と敗者を決めているにすぎません。
これではいつか、心が疲れ切ってしまいますよね。
戦いのリングから、降りてみましょう。
そしてそばに寄り添ってくれる誰かのことを、思い出してみてください。
今そばにいなくても、過去にいた誰かでもかまいません。
きっと心が楽になります。
八郎太郎、南祖坊、ともに、もしかしたらそういった「心の安息」を辰子に求めたのかもしれません。
それにしても・・・
辰子は八郎太郎のどこがよかったんでしょうね?(苦笑)
やっぱり境遇が似ていたから、そこに親近感を感じたのでしょうかw
南祖坊は戦いには勝ったけれど、結局は辰子の心を手に入れることはできませんでした。っていうかまず辰子の気持ちを聞こうよ(苦笑)
と、いうことで。
4回にわたってお送りしてきた「三湖伝説」はこれにて終了でございます。お読みいただきありがとうございました!
お楽しみいただけましたでしょうか?w
次回はまた違う昔話をご紹介いたします。
ぜひまた、読んでやってくださいね(*^^*)
ぜひまた、読んでやってくださいね(*^^*)