皆さん、こんにちは。


今日は額縁のお話です。

 

下の写真は画材屋さんで買った良い額に私が描いたマンガ?を額装したものです。


皆さんは自分で絵を描いたり、立体物を作ったりしたときに、それをきれいに飾るためのケースや額縁で困ったことはありませんか。

以前、お人形を作って販売していた時には、時々お客様に専用のケースが欲しいとよく言われたものです。

ですが、小さいものでもアクリルケースをオリジナルでサイズを指定して拵えてもらうとなると、2万円くらいはかかります。

それで、よく東急ハンズなどで在りものを買ってきたものですが、なかなかぴったりの物がありませんでした。

今ならフィギュア用の小さいものなら100円ショップにもありますが、あまり安物だと作品がかわいそうなんですよね。

絵画などでもそうで、いろいろな種類の額縁が売られていますが、油絵用だとかなりのお値段がしますよね。

 

ちなみに上の写真の額縁はサムホールのサイズ(22,7センチ×15,8センチ)で1万円以上しました。

 

画用紙に書いた水彩画などなら100円ショップのフォトフレームでもいいと思われるかもしれませんが、透明フィルムと作品がくっついてしまって、いまいちな感じですよね。

合板に描いたアクリル画などもまた、キャンバスほどではないにしろ厚みがあり、ぴったりはまるがなかなか無いのではないでしょうか。

 


ということで。


無いものは自分で作るのみ!自分でつくるぞー!

 

と軽い気持ちでオリジナル額を作り始めてはみたものの、これがなかなか、難しい。一筋縄ではいきません。

難しさその① パーツを45度にどうしても切れない。なぜだ?

   その② 鋸で垂直(90度)に真っすぐ切り下せない。 技術がない・・・。

   その③ どんなに正確に45度に切ったつもりでも4辺のパーツを組み付けるとしっかり90度に組み合わせられない。がっかりだよ。

   その④ 画面を保護するガラスやアクリルとか塩ビの板、それと作品の間に挟むマットやライナーと言われる飾りパーツ、裏蓋、それらをキッチリ固定する枠と、トンボと呼ばれる留め具など。それらが完璧に収まったうえで、絵の周りを飾るフレームの部分には複雑な飾り彫りや装飾が、市販の物には施されています。 そりゃ簡単には作れませんわな。

それらを完全に再現するのは私にはちょっと無理です・・・。

上の額ですが、表からはいたってシンプルに見えても裏側は複雑。(私が描いた下手な油絵ですけど)。

裏蓋トンボと呼ばれる留め具と壁掛け用の金具が縦横についています。

 

裏ぶたを開けるとこんな感じ。

 

ガラス板と飾り枠(ライナーと言う)、そこに作品をはめ込みます。複雑です。今の私にこれは無理!


なので、私は自分なりにそれらを簡単に組み上げるべく頭をひねりました。



ユーチューブなどを見ると大概は丸鋸や立派な電動工具、テーブルソーと言われるものですね。それらを使ってキッチリ45度に資材をカットして枠を組んでいきます。

ですが、我が家にはそんな高価な工具はありません、・・・・おっと、糸鋸ならありました。でも使ってみると、時間も正確さも、手鋸とあまり差が無いようです。

 

で、今回は手鋸でのやり方を。


治具を作っていろいろ試したり100円ショップで鋸ガイドなどを買ってきたり、試行錯誤は今もしていますが、とりあえず出来たので、その作り方をご紹介いたします。


上の写真はホームセンターで買った治具。うまく使いこなせませんでした。

 

手作りの治具もいまいち。


そうそう、100円ショップに売っていた鋸ガイドはまあまあ使えますが、のこぎり自体も100円で売っていたのには驚き。買って試してみましたが、こちらはまったく使いものになりませんでした。(切れない・・・・・。)

 

写真は我が家にあった普通ののこぎりです。

のこぎりの横にあるものは垂直面に磁石が付いていて、鋸をくっ付けて引くと、直角や45度に切れるという道具、ダイソーで100円。

 

無いよりはあった方が10倍い良いです、でも、完ぺきではない。

 

で、作り始める・・・

 

そうして、細かなパーツを45度に切っていく。

上の写真は本枠の裏に貼り付けるパーツです。

 

 

こちらが本枠。45度に切ったパーツをボンドで貼り付けて直角を出す(これが結構難しい)。

そして、接合部分にタッカーと言ってホチキスの大きいのを打ち込んで強度を出す。

 

●追加記事

でえ、結局一番使える道具はスコヤという道具です、これ一番便利!

ステンレスだから丈夫で壊れないし買ってよかったです。

 

で、

 

仮置きしてみた。

 

本枠裏枠を貼り付けたとこ、(左)。

 

普通の額だと始めからこういう風に段差を付けるために切り込みを入れた部材を組み付けるのですが、トリマーという専用工具が必要なので私は削らずに貼り付けました。

 

こうすると木くずも少なくて済みます。

 

真ん中は飾りパーツ、ライナーとかマットと呼ばれるパーツで、アクリル板と作品の間に挟んで作品にちょっぴり高級感を与える。

 

右側が作品を描く合板。3ミリの板で、下地にジェッソを塗ってある。この板に絵を描くわけです。

 

ライナーには布を貼ってみた。

 

接合部分の強度がもっと欲しかったので、ドリルで穴をあけ、3ミリほどの丸棒をボンドと共に打ち込んだ。

そして今回も、ひたすら紙やすりで磨きました。

 

本枠にはオリーブ色の塗料を布でこすりつけた。

微妙に接合部分の隙間が気になったので、パテで潰しておいた。

 

すると、パテには塗料がしみ込まないので上のような感じに、困った。

 

あらを隠すために角を黒くしてみた。

 

 

アクリル絵の具の金で飾りを描いてみた。

 

 

クリアーを吹いて一応の出来上がり。

 

こんな風に作れば誰でも額縁が作れますなどと、皆さまにはお勧めしません。

 

手間がかかりすぎるし、電動工具が無いと完璧な45度はなかなか出せません。

 

買った方が早いかも?

 

 

という事で、今回はこの辺で。

 

といいながら、実は今までに10個くらい作りましたが、でもまだ、改良の余地がありそうです。

 

上の写真は45度に部材を整えるための治具。

いろいろ工夫したけどうまくいきませんが、いろいろ試してみて、今の段階では最終的に45度にするには上の治具に部材を当てて、横からかんなで整えるのが一番いいようです。

 

また、最近やっとわかったのですが、部材のサイズごと、種類ごとに治具の角度を微妙に調節する必要があることに気が付きました。

上の写真の糸鋸の治具は当て木の角度をネジで調節できるようにしてみました。

 

今のところ、これが精いっぱいのですが、ほとんど隙間をパテで埋めなくてもよくなりました。

 

苦労すればするほど何とか技術が付いてきてくれます。

 

 

今日は以上です。

 

市販のちゃんとした額が欲しいという人は・・・下からどうぞ。お勧めです。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

ではまた。