ドイツの作曲家でありピアニストとしても活躍した、グスタフ・ランゲ(1830~1889)の数少ない名曲のひとつを紹介する。
サロン風の作品ばかりを400曲余り書いたランゲではあるが、今日ではこの『花の歌』と『荒野のバラ』、『アルプスの山小屋にて』ぐらいしか演奏される機会に恵まれてはいない。
『花の歌』はその名の如く、美しい花が咲いている雰囲気を、優美にかつ華やかに表現しておりエレガントな雰囲気に終始している作品である。左手で和音を奏でながら、右手で旋律を歌うランゲのお得意の表現方法といえ、今ではピアノの発表会の定番として、ピアノ愛好家の耳には馴染みの深い作品といえる。
【推奨盤】
クリストフ・エッシェンバッハ(Pf)[録音年不詳]
【DG:POCG-7048】