こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力も
2018年のアーカイブ
というテーマで9月にご紹介した
想像力と
どことなくなんとなく
というシリーズで選んだ作品について
総括してみたいと思います。
このシリーズを企画したのは
観終わった後に
どことなくモヤっとした気分が残る
映画たちをまとめて
ご紹介してみたいと思ったから!
スカッとする勧善懲悪や
ハッピーエンドでなかったり
結末が観客に委ねられていたり
わかったような
わからないようなラストする作品は
映画を観終わった後
気分がモヤッとするような映画は
難解と呼ばれる事が多いのですが
難解だからつまらない
という訳でないと思います。
↑難解ですが高く評価されている作品の
「気狂いピエロ」
そんな本シリーズでは
ジャンルなどはあまり気にせず
これって何の映画?
という疑問が残るような印象深い作品を
セレクトさせて頂きました!
本日は、選ばせて頂いた29作品のうち
1~10番目の作品をご紹介させて頂きます。
①フィービー・イン・
ワンダーランド
かわいい雰囲気なので
ファンタジーのコーナーに置かれている本作は
空想の世界と現実世界の境界が
分からなくなる子供の
精神的な苦しみと
周囲の人々の苦悩を描いた作品!
ジル・ドゥ・ラ・トゥレット症候群の子供の
心の中が映像化された作品です。
②ロスト・チルドレン
アメリで一躍有名となった
ジャン=ピエール・ジュネ監督の作品。
けれど彼の作風はラブコメではなく
独特の色と質感で
社会から孤立した人間を描く事!
近未来の濁った海の近くの港町では
子供がさらわれる事件が多発。
夢が見れないクローン人間の博士は
子供をさらってきては
子供たちの夢の中へ入り込んで
夢を感じようとしていました!
不気味な近未来は
子供にとっては絶望的なデストピア。
そんな世界で優しいのは
社会から疎外されて生きている
サーカスの大男だけだったのです…
③しあわせは
シャンソニア劇場から
フランスの下町で
閉鎖された劇場を仲間たちで復活させる
というストーリーは
分かりやすく、優しい気持ちになれる
ハッピーエンドの作品。
けれど本作の舞台は1936年のパリ!
本作で幸せなラストを迎えても
映画の後のパリに待ち受けているのは
ナチスの占領です。
彼らは一体どうなってしまうのか?
ふと、それが気になると
モヤッとして気持ちになってしまう
作品なのです。
④変態村
ひどい邦題ですが
原題は苦難や試練を意味する
CALVAIREという単語。
本作を作った
ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督は
人間は愛を求め過ぎると
狂ってしまうのではないかというテーマで
作品を撮り続けている方。
本作も、普段我々が理解していたはずの
愛というものの定義が
どことなくなんとなく分からなくなるような
愛に固執し続けた男の狂気が
ゾッとするタッチで描かれているのです…
⑤スナッチャーズ・フィーバー
喰われた町
自分が知っているはずの人が
ある日、何者かに入れ替わったように思える
カプラ症候群は神経症の一つ。
けれどもし、それが神経症ではなく
現実だったとしたら…
周囲の人々が変なのは気のせいだと
思い込もうとした若者たちが
残っているのは
自分たちだけだと気づいた時は…
⑥オンリー・ゴッド
特異な感性を持つ
ニコラス・ウィンディング・レフン監督は
心の中の暴力衝動をテーマにした作品が多く
登場人物が多くを語らないために
難解だと受け取られがち。
本作の原題は
神よ、お許しください
(オンリー・ゴッド・フォーギブンス)
映画では多くを語られていない
主人公が過去に犯した暴力的な出来事を
想像する事ができれば
本作は難解な作品なのではなく
暴力衝動を悔いた男の贖罪の映画だと
分かって頂けると思います。
⑦ロスト・リバー
オンリー・ゴッドの
ニコラス・ウィンディング・レフン監督作品に
主演したライアン・ゴズリング氏が
レフン監督の作風に大きな影響を受け
自らメガホンを撮って作った
美しい映像の作品。
レフン監督のような
暴力衝動のないゴズリング氏の作品は
レフンやデビット・リンチ等の
映像系監督の影響を色濃く受けていますが
彼らのような強いメッセージ性はなく
様々な映画のオマージュが散りばめられた
健全な青春映画となっています。
そして本作を作った後のゴズリングは
アート系の呪縛から解かれ
ラ・ラ・ランドで大ブレイクしていくのです
\(^▽^)/
⑧ザ・スピリット
アメコミ作家のフランク・ミラー氏自ら監督した
不死身の男ザ・スピリットを主役にした
フィルム・ノワールな本作は
まるでコミックのコマ割りのように
カメラが固定された中で
登場人物たちがアクションをするという
コミック作家ならではの技法で
作られた映画なのです!
⑨キル・リスト
怒ると抑えが効かなくなるタイプのジェイは
引退を考えていた暗殺者。
そんなジェイは依頼を受け
ターゲットを殺害に行くのですが
ターゲットたちは皆、殺される直前に
ジェイにありがとうと言うのです!
一体何故、殺される相手が感謝するのか?
全ての謎はタイトルの
キル・リストに隠されていますので
もし難解だと思われたら
オチに至るキル・リストの意味を考えながら
もう一度観て頂けると
本作の意図が分かってくると思います!
⑩MAD探偵
7人の容疑者
バン刑事は、現場を見るだけで
犯人の行動を完璧にトレースできるという
特殊能力の持ち主!
けれどその行動は
他者には全く理解できないため
変人にしか見えません!
映画の冒頭、バン刑事は
退職する先輩刑事に向っていきなり
自分の耳を切り落としてプレゼントしますが
これはゴッホの意味します。
そう。
本作は、もしゴッホが
探偵になったとしたらどうなっていたか
というテーマで描いた
理解されない天賦の才能の映画!
ちなみにゴッホの最後は…
と言う訳で次回は
想像力とどことなくなんとなくで紹介した
11~20番目の作品を
改めて解説させて頂ければと思います。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑本シリーズでご紹介し損ねた作品
「プルートで朝食を」。
異端として苦んでいる人の考えは
当然、他者と異なるので
結果して、なかなか多くの観客には理解されにくい
映画となってしまうのです