こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
どことなくなんとなく
というテーマで
ロスト・リバー
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
★どことなくポイント★
よく分からない映画って
ありますよね。
この映画は何を意図して
作ったんだろう?
↑部屋のヒーターの中に小さな女性がいて
何かを踏みつぶしながら歌を歌う!
…これって、どういう意図で撮られたシーン
(「イレイザーヘッド」より)
意味が分からない作品
なんですけど…
↑霊安室の向こうから無音でボールが飛んでくる!
…意味が分かりません
(「ファンタズム」より)
そういう、どことなくなんとなく
不思議な映画は
映画だけで判断するのではなく
監督さんの嗜好や人生などについて
想いを馳せながら観ると
意外に味わい深い作品になる事が
少なくありません。
本日の作品は
前回のオンリー・ゴッドを監督した
ニコラス・ウィンディング・レフン氏によって
超暴力俳優として認知された
ライアン・ゴズリング氏が監督して作られた
自らのアイデンティティを確認するような
不思議な味わいの映画なのです
ヽ(=´▽`=)ノ
★アバウトなストーリー★
主人公のビリーは
荒廃した街に住んでいる青年。
↑どこか寂しそうな雰囲気のビリー。
周囲の人は次々と引っ越しますが
母親と小さな弟と一緒に住んでいるビリーは
母を捨てて街を出る訳にもいかず
廃墟の鉄くずを売って生活しています。
↑壁を壊して鉄くずを盗むビリー。
けれど最近
街にブリーという乱暴者が君臨し
鉄くずを独占してしまい
ブリーの仕事はなくなってしまいました。
↑凶悪なブリーは、逆らう人間を拷問する男!
仕事がないために
家の家賃も滞納してしまい
家を差し押さえられないために
母親は街の顔役に斡旋され
退廃した夜の仕事をするようになります。
↑紹介された仕事は風俗ではありませんが
退廃したショーに出るのは
自分のプライドを売るような仕事です。
全てが行き詰まりつつある中
ビリーは隣に住むラットという女の子から
街には呪いがかかっており
郊外にある貯水池に沈んでいる
かつてあった街から
何かを引き上げれば呪いがとける
という不思議な話を聞くのです。
↑道のあった場所は草だらけ!
道は、水没した街へと向かって伸びています。
さて、この話は本当なのでしょうか?
そして、ビリーや母親やラットたちには
どんな運命が待っているのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑崩壊しつつある街で
ビリーは何を想うのでしょうか?
★作品を愉しんで頂くために★
本作は、とても美しい映像なのですが
ストーリーに関しては
何か描きたかったのか分かりにくい作品!
ビリーは何を考えていたのか?
母の仕事場は
どういう場所だったのか?
マウスはどんな気持ちで
生きているのか?
全ての謎が解明されないまま
映画は終わってしまいます。
けれど…
本作を監督したライアン・ゴズリング氏が
何を目指していたのかは
画面から、なんとなく伝わって来るのです
(*´∇`*)
ライアン・ゴズリング氏は
この作品を撮る前に
ニコラス・ウィンディング・レフン監督の
「ドライヴ」と「オンリー・ゴッド」という
2つの作品に主演する事で
すごく注目されることとなった俳優さん。
2つの作品は
レフン監督の映像美と様式美が
観客を魅了する
非常に中毒性の高い作品
なのです。
↑神がかった強さの逃がし屋が登場する
「ドライヴ」
↑自分の犯した罪を引きずり続け
神かがった決断をする「オンリー・ゴッド」
この二作品に主演したゴスリング氏が
自分でもレフン監督のような
作品を撮ってみたいと思うようになったのは
不思議ではありません!
だからこそ彼は
本作の脚本を担当しただけでなく
撮影にブノワ・デビエという
美しく残酷な映像を撮れる人を抜擢し
彼の心の中にある
あらゆる美しいイメージをぶち込んで
映画を作ってみたのではないかと思います!
↑ブノワ・デビエ氏は
ギャスパー・ノエ監督の「アレックス」で有名ですが
みのシリーズでご紹介させて頂いた
ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督の「変態村」も
担当されているアート系の方です!
ですので本作には…
フラットライナーズのようなシーン
↑ロスト・リバー
↑フラットライナーズ
ギルバート・グレイプのようなシーン
↑ロスト・リバー
↑ギルバート・グレイプ
そして、その他にも
ワイルド・アット・ハートのようなシーン
8mmのようなシーン
アイズ ワイド シャットのようなシーン
そしてもちろん
レフン監督の諸作品のようなシーンなどが
たくさん存在し
芸術的アプローチがなされているのです。
↑このシーンはひょっとすると
「ドラッグ・ストア・カウボーイ」のシーンかも…
けれど、本作の内容は
芸術的というより
比較的健全な青春映画のような展開!
過度な暴力や性描写はなく
ラストは、アメリカ的ハッピーエンドと
なっているのです。
↑こんなシーンもありますが…
↑あくまでもお芝居です
ですので恐らくですが
ライアン・ゴスリング監督は
この作品を撮った後に
自分自身で気づいたと思います。
自分は芸術系映画を
撮るタイプの監督ではない
ということを…
↑おそらく彼は、健全な魂の人なのです!
レフン監督のような作品は
心の中に、何かが潜んでいないと
作る事ができない映画。
↑ ニコラス・ウィンディング・レフン監督の
暴力衝動が楽しくて仕方かせない男の映画
「ブロンソン」。
こんな作品、ふつうの人は撮れないし
撮る必要ないと思います!
ですので、この作品の後
肩のチカラが抜けたようにリラックスし
ラ・ラ・ランドのように
暴力を一切見せないも関わらず
魅力のある役を演じられる俳優として
ステップアップしていきます。
↑ラ・ラ・ランドに関しては
シリーズとしてじっくり詳しく解説したいです。
本作は、そんなライアン・ゴズリング氏の
自らの方向性を考えるための
階段の踊り場のような映画だったのでは
ないでしょうか?
人は、経験や挑戦を積むことで
成長のだと思います
ヽ(=´▽`=)ノ
と言う訳で次回は
マンガ家の頭の中
というテーマで
ザ・スピリット
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑人間は、水の下に沈んだ廃墟の街から
何を引き上げたいのでしょう?
このシチュエーションはとても魅力!
けれど本作で引き上げられたのは
かなり意表を突いた、スゴイものだったのです
( ̄□ ̄;)
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