想像力とどことなくなんとなく（その4）「変態村」

こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
＼(＾▽＾)／





本日も
 

想像力と
どことなくなんとなく
 

というテーマで
 

変態村
 

という映画を

ご紹介させて頂ければと思います。






★どことなくポイント★


…変態村！




こんなタイトルの映画を観る人は
 

間違いなく変態ですね！


↑邦題「変態村」！

観に行こうという人は、変態好きの人ですね。

↑変態好きの方に喜んで頂ける映画の例

「ＨＫ変態仮面」

そして、もちろん
 

こんなタイトルの映画を作った監督も
 

間違いなく変態ですよね！
 

…と思って原題を見てみると

原題は、苦難という意味のフランス語の
 

CALVAIRE

（苦難、辛苦、試練）




…　…　…
 

(-"-;A



全然ちがいますね！




これは、映画を作った監督に対する
 

ひどい侮辱だと思います！


↑苦難の雰囲気がジワジワと伝わって来る

フランス版のポスター！






一体どうして日本の配給会社は
 

こんなヒドイタイトルを
 

つけようと思ったのでしょうか？






それは恐らく
 

展開だけを見ると
変態村としかいいようがない

内容の映画だから！
 

ではないかと思われます。





★アバウトなストーリー★


主人公は地方を回って
 

歌を歌っている歌手のマルク。






バンで旅しているマルクですが
 

ある晩、道に迷って
 

見知らぬ村に迷い込んでしまいます。


↑あれれ。道に迷ったぞ！





バンも故障してしまい
 

途方に暮れていたマルクですが
 

通りかかった土地の若者が
 

近くに民宿があると教えてくれたので
 

そこに泊まる事にします。


↑寂れた村はずれの民宿に到着！





宿の主人のバルテルは
 

マルコのことを快く受け入れて
 

部屋を貸してくれたので

マルコは一安心！





バルテルは、マルコが歌手だと知ると
 

自分は昔はコメディアンで
 

昔は自分も歌手だった妻と一緒に
 

活躍していたと話し
 

何か歌ってくれとマルコに頼みます。


↑芸人仲間だろ。何か歌ってくれないか？





今一つ気が向かないマルコですが
 

バルデスが強く望むので

仕方なく、一曲を披露すると…





バルテスは感動して
 

素晴らしいと褒めてくれました

ヽ(=´▽`=)ﾉ


↑ああ。やはり歌はいいな！

昔を思い出したよ。






そして翌日、車を修理してやるという
 

バルテスの言葉を信じて
 

マルコは、近隣を散歩するのですが
 

帰ってきてみると
 

車は破壊されてしまっていたのです！


↑マルコがいない間に

バンの扉を壊して、中を物色したバルテス。





驚いたマルコが

バルテスを詰問すると
 

バルテスはマルコを殴り倒して
 

縛り上げてしまいます！


↑殴り倒されたバルテスが気を失っているうちに
バンは燃やされてしまいました！






…おお！
 

この展開の作品は

悪魔のいけにえのような感じの
 

サバイバル系ホラー！？


↑見知らぬ土地の家に行ったら襲われた！！

というタイプの映画？

（「悪魔のいけにえ」より）




いいえ。
 

そうではありません。





マルコを縛ったバルテスは
 

急に優しい声になり
 

グロリアよく帰った来たな
もう二度と

浮気するんじゃないぞ！
 

と言って、マルコに迫ってきたのです！


↑よしよしグロリア。もう絶対、はなさないからな～

ギャー。助けて～！





…えっと。

σ(^_^;)




もちろんマルコは男ですし
 

当初そのことは
 

バルテスも分かっていたはずです！





けれど恐らく
 

バルテスの歌を聴いているうちに
 

自分の元を去ってしまった妻を思い出し
 

心の中にある妻への想いを
 

止められなくなってしまったのです。


↑妻に会いたい、妻に会いたい、妻に会いたい

妻に会いたい、妻に会いたい

妻に会い…

↑おおおおお。

妻が帰って来てくれた！！！





さて、妻と誤認されてしまったマルコは
 

一体どうなってしまうのでしょうか？





それは是非、皆さん自身の目で
 

ご覧になって頂ければと思います。

↑もう二度と逃がさないぞ

嬉しそうに、マルコの髪の毛を剃るバルテスは

狂気の世界の住人となりました！

どうなるマルコ！！

★作品を愉しんで頂くために★

バルテスを変態だと断罪するのは

誰にでもできる事です。

けれど、本当に彼は変態なのでしょうか？

恐らくですが、バルテスは

深く深くグロリアの事を愛していた男。

けれどグロリアが村人と浮気をして

彼の元から去ってしまい

バルテスの心は、壊れてしまったのです。

もしバルテスが

深くグロリアを愛していなければ

グロリアを憎んだり、他の女性を愛したりして

彼女を喪失した哀しみを紛らわせることが

できたのではないでしょうか？

けれど、バルテスの愛が本物で

グロリアを永遠に忘れられなかったとしたら…

そう。

本作における受難とは

人を愛するという事の重苦しさ！

他者を本気で愛するのなら

その愛を喪失した時

人は狂ってしまうかもしれなのです！

↑捕まったマルコにとっての受難であると同時に

グロリアへの想いを断ち切れない

バルテスの受難を描いた映画でもあるのです！

そして人は、受難を受ける事で

他者の愛の重さを

身をもって理解するのかもしれません。

↑地獄のような場所から逃げだしたマルコは

十字架のキリスト像を見て

人間たちのかわりとなって磔となった

キリストの受難の意味を理解し

衝撃的なラストのセリフに繋がっていきます。

そしてこの映画を観終わった後

観客は考えるのです。

もし自分が、愛する人を失ったら

バルテスと同じくらい

その人を思い続ける事ができるだろうか？

と…

本作は、普段理解していたはずの

愛というものの定義が

どことなくなんとなく分からなんなる

哲学的なテーマの映画なのだと思います。

と言う訳で次回は

どこなくなんとなく

カプグラ症候群

というテーマで

スナッチャーズ・

フィーバー

-喰われた町-

という映画を解説してみたいと思いますので

どうぞよろしくお願いいたします。

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

↑この映画は、村の男たちが酒場で踊る

ゾンビダンスも衝撃的！

↑無為に踊り続ける彼らもまた

愛を喪失した抜け殻のような人間たちだという事が

映画の後半で分かります。

本気の愛を失ってしまつた男性は

誰もが狂ってしまうのかもしれませんね…

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