お花と女性が癒しの鍵
椿がメインの活き活きとしたお花のアレンジは、司会や式典アシスタントを務める(写真の)村上さんの作品。
明るく前向きなお人柄がアレンジにも映えています!
都内にあるクラシカルなサロン風式場は主に女性スタッフで運営。
時折、司会で入らせて頂きますが、彼女たちのフラワーアレンジメントや小物使いを拝見するのがいつの間にか楽しみに。
殺風景になりがちな受け付け回りも彼女たちの感性とひと手間であたたかく潤いある空間に変身します。
お葬式という異空間においては、お客様は常に緊張と心身ともに疲労を強いられています。
お焼香の順番を待っている時、ふと目の前にお花があったら…故人の思い出のお写真が飾られてあったら…緊張が少し解かれ、亡き人を追想する心の余裕が生まれます。
「お花のアレンジは自己流なんです!」と、目をキラキラさせてお花を活けている村上さんに今日は私が元気をいただきました!
お花を供える代わりに供奏はいかがですか?
生演奏の楽器は、電子ピアノ、フルート、バイオリン、チェロなどのソロから三重奏、弦楽四重奏も。
会葬者が少なくご家族が中心のお式では、ソロ演奏が多く、お式の規模が大きくなるにつれ、三重奏、四重奏、ときには、オーケストラで音楽葬が行なわれたことも。
お葬式の約9割が仏式。式中は導師による読経供養があり、演奏はお式が始まる前や宗教者の退席後に行なわれます。
今回、紹介したいのが「供奏(きょうそう)」・・・書き言葉なので、語感の響きはあまりよくありませんが、これは一般会葬者から故人に贈られる生演奏のプレゼント。
故人にお花を供える代わりに、演奏家が思い出の曲を奏でてくれるというもの。
「献奏(けんそう)」と表現されることもありますが、こちらは主に家族から故人へ贈られる演奏のこと。
いずれにしても音楽はその人の生きてきた時代やライフスタイルを映し出します。
奏者もプロだけにロックからジャズ、演歌まで式典の雰囲気にあわせ、アレンジし演奏してくれるから感激ひとしおです。
これまでに多くの奏者さんとご一緒させていただきましたが、中でも 感性・実力ともNO.1だと私が思うのはシンセサイザー奏者の小野寺先生。
粛々とした式典での生演奏はきっかけ、タイミングが難しく、何より、場の空気をよんだほぼ即興的なアレンジ能力が求められます。
式典の場合、お客様からのリクエストは、「打合せなく、その場になって・・・」ということも珍しくはありませんが、小野寺先生の手にかかると、どのジャンルの楽曲もその場の空気に溶け込み、心を癒してくれるからすごい、の一言。
北海道出身の方には♪北海盆唄 ♪ソーラン節を奏で、軍歌なら♪同期の桜 ♪ラバウル小唄・・・・に童謡まで。
私たちが・・・中には残されたご家族すら知らない場所、そして時代に故人の思い出とともにタイムスリップできる音楽は、今では葬送になくてはならないものになりつつあります。
週刊ダイヤモンドもお葬式特集
今年に入り、フジテレビの「エチカの鏡」でお葬式特集、先日は、テレビ東京でまたまたお葬式特集・・・・。
地方の地元新聞社でのお葬式特集記事の監修に講演会の依頼など、にわかに冠婚葬祭の「葬祭」が注目をあびています。
その中で、週刊ダイヤモンドの特集のテーマは「安心できるお葬式」。
ただ、目次には、ちょっとおどろおどろしい文言が並んでいます・・・・「遺族を手玉に取る騙しのテクニック」「病院、警察、寺・・・受注ルートの闇」などなど。
記事の中には、「遺族の知識不足をいいことに不必要なサービスを押し付け過剰な利益をむさぼってきた葬儀業界」とあります。
葬儀社さんと雑誌社側の全面戦争になるのでは!くらいのリードですが、残されたご家族の準備不足をいいことに手玉に取った悪徳業者が現にいたのなら許せない事実です。
また、不明瞭なお布施の額についても本誌にて追求しています。
現にお葬式セミナーでお話させていただくと、ご質問の多くは「お布施の金額」について。
最近では、ネットで「おぼうさんどっとこむ」とアクセスするとご戒名料がその場で出てきます。
とはいえ、宗派の指定があると決まった額ではなくて○○円から「~」という表記。宗派によってお布施の額が違ってくることなど一般の方々は初めて耳にすることかもしれません。
私は、お葬式をサポートする人材のプロを育て、自ら司会者として講師として現場に立たせていただいていますが、今回の特集記事にある項目は今、お客様が現実に不安に思っていらっしゃることとして真摯に受け止め、人材育成やお客様セミナーのヒントにしたいと思います!
これから、改めて熟読します!!