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看護師ブログ: 
good-and-can(GC看護)のCanです!
看護師やってます。日々思うことなどボチボチ書いていこうと思います。
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さて、以前の記事で「ハイリスクな方への」過度な酸素投与がCO2ナルコーシスを招く可能性があるということを書きました。
以前の記事


CO2ナルコーシスの回、最初から読みたい方はこちらへ


しかし


「えー!酸素を投与しすぎるとCO2ナルコーシスになっちゃうなら、酸素あげにくいなー。SpO2=80%だけど…。あげるの怖いから増やさなーい」



というのは、


まぁ、気持ちは非常にわかりますが、よろしくありません。



なぜ?かと言いますと、

酸素が足らないということは、刻一刻と細胞が死んでいっている、つまり不可逆的な反応なのです。極論、秒単位の変化といえます。


一方で、CO2は人工呼吸器を使用すれば、吐き出させることも可能です。もちろん、pHが酸性に傾けば臓器障害も起きますし、臓器障害は不可逆的であることも加味すれば、長軸では不可逆的に、状態が転が落ちると言えるので、安易に可逆的とも言いにくくはあります。


しかし、短時間の軸、早期対応で見れば、処置により可逆的な反応ですので、


「CO2ナルコーシスを懸念するがあまり、躊躇して酸素の増量をためらわない」ことが重要になります。



SpO2を一定レベルに保つのは当たり前のようですが、非常に重要なことです。




そのため、SpO2が低すぎれば酸素を増量する必要があります。



また、CO2ナルコーシスのハイリスクな方を前提に話していますから、SpO2が高過ぎれば、酸素を減量する必要があります。



この調整を行います。



人間の呼吸はおおよそ一定しているようにみえて毎回違いますから、その調子に合わせるのはハッキリいって大変です。



またSpO2が低いうちはハァハァと頻繁な呼吸であったのに、SpO2が維持できてくると、今度は落ち着いてきて深めの呼吸になる、そのことで急に高値になることもあります。


酸素マスク5Lでダメだったから6Lに上げた。


そしたら呼吸が落ち着いてきたら6Lから5Lに下げた。すると、やっぱり5Lだと足らない。



みたいなイタチごっこが発生します。




しかし、これも別の記事で書きましたオペレーションの問題があるんです。問題というかジレンマですね。『カーテンを通して 「細かな現実問題」を考える』🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚😊😊😊😊🥚🥚😊😊😊😊🥚🥚😊🥚🥚🥚🥚🥚😊🥚🥚🥚🥚🥚😊🥚😊😊🥚🥚😊🥚🥚🥚🥚🥚😊🥚🥚😊🥚🥚😊🥚🥚🥚🥚🥚😊😊😊😊🥚🥚😊😊😊😊🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚🥚…リンクameblo.jp


現実問題、医師が同じ患者さんに張り付いて見ていることはできません。


では看護師はどうか?看護師も同様です。

病棟看護師であれば、自分1人で5人や7人や11人といった患者さんを担当しています(病院によって異なります。病院の機能の違いなど制度的な側面と実際の人手の問題とあります。人数が少なくてもハイケアな方ばかりですとそちらの方が、各人へ目は行き届きにくい可能性もあります)。


となると、ある一人の患者さんに付きっきりであれば他の4人、6人、10人は見えない訳です。


看護師の多い日勤帯ですらそうなのですから、夜勤帯になれば受け持ち患者さんも2,3倍に増えるため、余計に各患者さんに時間を割きにくい状況となります。



もちろん、看護師も考えていまして、自立されており内服治療を週単位で効果を見ている方と一刻を争う状態、予断を許さない状態の方とでは

「差別ではなく」「リスクに応じたケア」を行なっています。

贔屓ではなく、心臓や呼吸が止まりそうで秒単位で様々な処置をする方と1週間単位で調子の上がり下がりを見ている方とでは

同じ看護師が15分そばにいたとして、前者であれば看護師が居なければそのまま亡くなってしまうでしょうし、後者であればそうではありません。

必要性と公平性の両方を加味して看護師は病棟内を走り回っています。

そして、病棟は広いですから移動だけで物理的な時間を要します。

そのため、時には夜中であってもハイリスクで頻繁な観察を要する患者さんをナースステーション(詰所)の近く、個室やハイケアユニットなど移送したりすることもあります。


これは、観察のアクセスがしやすいことと共に、薬剤やシリンジなどの資源が豊富であるため、アクションもしやすい、また、看護師が戻ってくるハブですから、病棟の端であればワザワザそこに行かなければ、患者さんの状態はわかりませんが、

ナースステーション近くであれば、担当、担当でないに関わらず、目に触れる機会が増えますので、

より緻密に変化を辿れますし、気付く眼が、増えます。


状態が悪い患者さんをナースステーションの近くに移送する、これはベテランにとっては当たり前だけど、新人や若手にとっては、単に場所移動をなぜ行うのか?と疑問に思ってもおかしくないポイントですね。

また、ベテランにとっては急変時など急いでいますから「ハイケア連れて行こう!」など、結論だけ伝えて、バタバタと連れて行って、ワァーーーっと処置したりするので、若手にとっては理由を聞きそびれる、ということもあります。

それらも相まって、意外と言語化されていないことかと思いますが、状態悪化した患者さんの移送を行うのにはそういう理由があります。


他にも他の患者さんに対しても意義がありまして、大部屋で急変してる様子は、周りにいても心地よいものではありません。

また、急変すると、では昇圧剤や人工呼吸器はどうするか?などご家族にも決断を迫る必要性も出てきます。

ご家族と面会するのに、夜中に面会してもらうのに大部屋はふさわしくないですし、意識が無くなって喘ぐような呼吸をしている患者さんに対してもご家族が泣き崩れたり、感情が激しく出るかもしれません。それを周りの患者さんは聞くのは辛いと思います。
まだ、逆に家族が感情を抑えてしまうかもしれませんし、変に遠慮をして短時間で済ましてしまうかもしれません。


様々な理由から、ハイケアであったり個室に移送する必要があります。全部屋個室の病院では、また理由が変わってくるでしょうが、主だった理由はこれらになります。

以前の記事 密度の経済 参照


さて、話が脱線しましたが、


酸素5Lで不足したから6Lに上げた、そしたら6Lでは過剰だった。改めて5Lに下がるとまた不足。


というイタチごっこがあるという話でした。

そのイタチごっこの中でも、患者さんの回復に寄与するのならば、それを繰り返せば良いではないか?



と、理論的なはそうです。しかし、オペレーションの問題でやはり、他の患者さんも担当している以上、常に監視して、酸素をあげて、下げて、あげて、下げてとすることは難しいというのが現実です。


とはいえ、やはりベストな行動は上げ下げですので、看護師はモニターをチラチラ、本当に頻繁に見ながら、増量、減量を繰り返すことになります。



じゃあ、適正なSpO2はどれくらいなのか?
ということですが、それは各患者さんの既往や病態にもよりますから、主治医に確認した方が良いでしょう。とはいえ、ざっくりとしてイメージとしてSpO2=90%前後と考えていました。他の患者さんは一般的なSpO2の正常値95%でOKとしていましたが、 O2ナルコーシスのリスクがある方は少し低め、ただし、酸素が足らないということにならないように。
煮え切らない解答にはなりますが、これが医学的に正しいということではなく、あくまでも個々のケースがありますので、やはり主治医に確認したり、病棟やチームで共通の認識を持つことが重要かと思います。
といいますのも、例えば手元のパルスオキシメーターでSpO2=80%と表示されても、本当にでSpO2=80%なのかということは考える必要があります。
というのも、末梢が冷たくてちゃんと測定できない!ということは誰しも経験したことがあるでしょう。
実は酸素が十分であるのに酸素を増量する必要はありませんし、本当に不足しているならば増量したい。チアノーゼはどうか?痰が溜まっているなら除去する?
いずれかの体位の方が、血流が良いか?など細々評価していき本当に酸素が不足しているならば即座に増量しなければならないかもしれません。
呼吸と循環の関係 以前の記事

ということで、まとめます!
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・酸素不足は不可逆的反応、CO2貯留は(短期的には)可逆的反応。そのため、酸素増量を躊躇しない。
・とはいえ、過剰酸素はハイリスクな人に呼吸抑制になるので、SpO2が過剰かモニタリングの必要あり。
・SpO2に応じて適宜酸素増減する。が、病棟の状況などで限界はあるとは思われる。それでも、看護師として可能な限り適正な対応を行う。
・高いSpO2で呼吸抑制のリスクがある人は、SpO2=90%程度でkeepすることもあるが、個々の病態にもよるので主治医やチーム、病棟で認識を共有して、安定したケアをする方が大事。
・SpO2に応じて、酸素投与量を加減、とはいえ、本当にSpO2がちゃんと表示されているかも立ち止まって考える。
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ということでしょうか。

うーん、悩ましいとしか言いようがない感じですね。医療ではこういう

天秤のどっちに傾いてもダメ、だから適正な位置!
みたいな話が度々ありますが、

適正な位置!というのは、個々の状態で異なりますので、やはり同僚と議論を交わして共通認識を作るということは非常に重要なことだと思います。(同僚といっても職種は問わず、話す)

会話で物理的な時間を要してしまうと、またケアの時間が短くなるので記録など、同時でなくても共有できるツールを使うのは有意義だと思います。
(月並みな結論 笑)


この辺りの内容は網羅的学ぶという意味でも呼吸療法認定士など資格の勉強で学ぶのも一つの手だと思います。
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前回の記事
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別の記事
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今回はこの辺でー!
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経験を元に書いていますが、身バレ予防のため時期、場所、特徴などは微妙に修正してますので、一部矛盾あるように感じるかもしれません😌