前にマクロス歌姫の命名則というタイトルでいくつか記事を投稿したけど……

今回はマクロスΔのヒーロー枠 ハヤテ・インメルマン のネーミングについて語ってみたいかも🍎

恐らく数回にわたって続く予定かも🍎

 

マクロスΔキャラクター・ネーミングはハヤテやアラド、メッサー、バッカニア、プラウラー、ミラージュなど航空機関連由来のネーミングが目立つけど、そもそもその航空機の命名にも由来があるはず……🤔

むしろそちらに神話的ギミックが込められている可能性が高い……

 

初代マクロスのVF-1バルキリーも当初は北欧神話ヴァルキュリヤではなくノースアメリカン社の試作超音速爆撃機XB-70に由来すると説明されていたらしい……💦

みんなそれで納得したのって感じだけど……びっくり??

どうも昭和日本では北欧神話はあまり知られていなかったらしい……ナルホドニヤリ!?

 

だからその面白さに先に気づいた伝説級クリエイター達……永井豪先生のデビルマンや石ノ森章太郎先生のサイボーグ009、宮崎駿先生の一連のジブリ作品、松本零士先生の銀河鉄道999などなど……北欧神話やその他の神話要素をふんだんに取り入れた作品が1970年だから80年代にかけて次々生まれたんだって………

イデオンとかボトムズなんかもスッゴク影響受けてると思う……ボトムズの宇宙宗教マーティアルなんて見てくれはローマ・カソリックに似てるけど、中身は思いっきり北欧異教寄り……“人間は戦うために神によって創造された”に寄せてるよねびっくり!!

 

 

下矢印下矢印神話バレ注意かもりんご下矢印下矢印

 

 

 

 

 

 

マクロス公式によると……

ハヤテ・インメルマンのネーミングの由来は……

 

名前:ハヤテ

第二次世界大戦時の日本戦闘機

「中島飛行機・陸軍四式戦闘機・キ84・疾風」

 

 

家名:インメルマン

第一次世界大戦におけるドイツ帝国の撃墜王マックス・インメルマン

 

 

まずは名前のハヤテの方から……

 

ハヤテの由来となった日本陸軍四式戦闘機・疾風

 

ハヤテ ⇒ 疾風

 

この命名にはハヤテ・インメルマンのメイン神話キャラクターが北欧神話・巨人ロキ(古ノルド語:Loki)だということが関係しているかも!?

 

18世紀のアイスランドの写本『SÁM 66』のロキ挿絵

 

テレビ版マクロスΔや劇場版マクロスΔ『激情のワルキューレ』までは神話属性がはっきりしなかったハヤテ……

でも劇場版マクロスΔ『絶対LIVE!!!!!!』のYami_Q_ray戦終盤では……

女神フレイヤ(フレイア)の鷹の羽衣魔法でBOOSTされた巨人ロキ(ハヤテ)が、巨人スィアチ(クロムウェル)に誘拐された黄金林檎女神イズン(星の子)を閉じ込めた大クルミを片手に脱出する物語……

さらには女神ヘル(闇フレイア)・世界蛇ヨルムンガンド(フレイア)・大狼フェンリル(ハヤテ)の誕生物語を表現したと思われる描写……

 

それらはハヤテが北欧神話ロキの役割を担っていることの証明になったかもりんご

ちなみにハヤテは聖書神話アダム、日本神話イザナギ、聖書神話マリアの夫ヨセフなんかも兼任してる模様……

 

 

掟破りのトリック・スター(文化英雄)として有名な巨人ロキには“風の旅人の呼び名もあるように……風来坊・風の如く気まま・時の風をつかむ……というイメージがあるから、それがハヤテの風来坊的性格や“風に乗る”という彼の行動原理を表現する名前として採用された可能性は考えられると思う……🤔

 

さらには“疾風”は江戸時代には罹るとすぐ死ぬ死病・急性病死の異名~一種の疫病神としても使われてた言葉……

北欧神話のロキ(古ノルド語:Loki)の語源が“閉ざす者”“終わらせる者”“閉じた円環”を意味する言葉だったと多くの研究者が考えていることと関係しているかも……

“閉じた円環”と言えば……自身の尾部を咥える蛇によって表現された悠久の円環・ウーロボロス……マクロス30の舞台になった惑星名に採用……にも繋がるかも知れない……

参考過去記事「マクロスのウーロボロス 繰り返し構造と魔女の敵地単独侵入物語」

 

 

さらに最近の研究では……魚網の発明者と言われるロキの語源には結び目/もつれ/ループなどの意味が含まれており……

 

Loki ⇒ tangler (絡ませる者)

 

Δ18話のフレイアの蜷局を巻く世界蛇女神属性……

先日のオシャレマクロスにも採用されたスチームパンクデザイン~“ケーリュケイオン”……

サラの「血の中には二匹の絡み合う蛇」発言……

マクロスFで度々使われるDNA二重螺旋構造など……

ハヤフレ=“絡み合う蛇”にも繋がってきそうな気もする……

 

   

 

参考過去記事「妄想マクロス新作! スチームパンクと未完のケーリュケイオン

 

 

そして新作マクロスで明らかになるであろうハヤテの未知の神話属性と“疾風”が関連してる可能性もあるかもりんご

 

実は世界の古代神話には非常に多くの“風の神”が登場するびっくり!!

 

たとえば『古事記』『日本書紀』のシナツヒコや級長戸辺命、あと『太平記』で元寇における暴風雨を巻き起こしたとされる伊勢神宮「風宮」に顕現した風神は大きな袋を持った青い鬼神だったらしい……

 

俵屋宗達 風神雷神図屏風

 

インド神話にも多くの“風神”……ヴァーユやマルト神群が登場するけど……私が特に怪しいと睨んでるのは……

 

暴風神ルドラ

 

『リグ・ヴェーダ』の暴風神ルドラが後の時代に最高神シヴァ神になったと言われる主役級の神様🌀

実は神話学研究者の間でも北欧神話ロキとの関連が注目されている神様でもあるびっくり??

ロキの別名のひとつが Hveðrungr (古ノルド語「咆哮する者」の意味)なんだけど……実はルドラの語源も「咆哮を上げる者」で一致してるんだよね……元々は同じ神様だった可能性もある……

 

しかもルドラの呼称のひとつが「ヴァジュラを持つ者」……

バサラ様のサンスクリット名バジュラ・パーニが「ヴァジュラの使い手」なんだけど、ハヤテがルドラだとするとハヤテも「ヴァジュラの使い手」ということになるのかも!?メラメラびっくり

これはマクロスサーガのファンとしてはヴァジュラとの関係は捨て置けない情報かも!!りんご

 
 

インド神話以外だと古代メソポタミア神話に登場するエンリル……マクロスIIの歌姫の名前にも使われた金星女神イシュタル(イナンナ)の父親や祖父として語られることもある人類創造神の一柱……人類創造神マルドゥク月神シンとの関係や禁断の乙女神ニンリル手籠めからの冥界下り物語など、マクロスIIやマクロスゼロ……さらにはハヤフレの禁断の冥界下り物語に繋がりそうな神話もあったりする……

 

もうひとつ古代メソポタミア神話~アッカド神話からは熱風の魔王パズスにも注目……

なんでも古典的オカルト名作『エクソシスト』でも悪魔役はこのバズスだったらしい……

 

バズス像・ルーブル美術館所蔵

 

頭と腕がライオンで鷲の足と4枚の翼、サソリの尾と蛇の男根を持つ……何となく獅子頭蛇体の超時空神アイオーン~ズルワーンとも似通った容姿……🦁🐍🦅

熱病を引き起こす悪霊・魔人とされてるけど……実は妊婦や胎児・乳幼児に優しい人間寄りの魔人なんだってびっくり!?

どうも他の悪魔を暴風で吹き飛ばす退魔神として崇められてたらしい……

困ったら神様でなく悪魔に頼むというところは、荒ぶる神々を鎮魂して祈願対象にした日本の神社とも似てるよねハート

 

出産母から幼児を奪う女悪魔であり、何故かパズスの配偶神でもあるラマトシュの禍から守ってくれる“魔除け”の神……

荒れる奥方を抑える役割を持つパズスは悪魔であるにもかかわらず大人気だったらしい……

ハヤフレは劇場版マクロスΔ『絶対LIVE!!!!!!』終了時点で日本神話におけるイザナギ・イザナミ役だと予想してるけど……

この神話が継続してマクロスサーガに反映されるなら、荒れる魔王・黄泉大神となったイザナミ=フレイアとイザナギ=ハヤテは対峙することになる……

荒ぶる奥方を抑える夫神というイザナミとイザナギの立ち位置は、ラマトシュとパズスの関係にも似ているかもりんご

参考過去記事「絶対LIVE!!!!!! ハヤフレの創星合体・ふたりの物語は途半ばかも?」

 

 

 

ギリシャ神話のテューポーンやウガリット神話のバアルにも注目したい……🌀

小説版マクロスΔ第一巻『アル・シャハルの少女』のアル・シャハルはウガリット神話の反逆の金星神……後の時代にキリスト教の堕天使ルシファーのモデルになった古い神様……

キリスト教・ユダヤ教に最も敵視されたウガリット神と言うことではアルシャハルとバアルは双璧かもりんご

 

参考過去記事「黄金・金星+女王? マクロス歌姫命名則 (4) フレイアは思ったよりフレイヤじゃないかも」

 

マヤ神話のククルカンフラカンも怪しい……だってマヤン島のマヤンって英語ではマヤ文明って意味だから……マクロス世界のマヤンは果たして……びっくり??

 

 

比較神話学や比較言語学といったアカデミックな神話分析をストーリーに反映させる神話学劇マクロスなら、様々な“風の神”に関するエピソードを融合させた展開になることは十分にあり得ると思う……🤔

 

 

 

 

あとは……私個人の妄想だけど……

キ84疾風は中島飛行機で開発された戦闘機……ハヤテ・インメルマンとマキナ中島・中島雷蔵との間には深い関係がある……おそらく50万年前以前のプロトカルチャー時代……それを暗示しているような気がする……びっくりキラキラ!?

北欧神話のトリックスター・ロキは神話研究者の間ではギリシャ神話のトリックスターと言われるいくつかの神々……特に人類に火を与えたことで有名なプロメテウスと比較されることが多い……

ギリシャ神話のプロメテウスはガイアによって生み出された初期の原始的人間に、ゼウスを騙くらかして神様用の特別な食事を与えることで、神々同様に文明・文化を理解できる能力を与えた神様……

ティターンズ・巨人族の神に属するプロメテウスは今の文明文化を理解できる人間の実質的な創造主とも呼べる存在……

 

ヤン・コシエール『火を運ぶプロメテウス』1637年

 

初代マクロスや映画『愛おぼえていますか』でも艦名に採用されたプロメテウスは、おそらくマクロス世界において“地球人”を開発した存在の可能性が高い……

 

一方、マキナ中島の名前マキナの語源がラテン語における機械を意味する“Machina”……

そしてその“Machina”にも語源があって……

それは紀元前500年頃に古代ギリシャ演劇界で開発された演劇手法・神様が高所から降り立つ演出“デウス・エクス・マキナ(deus ex machina)”⇒「天から舞い降りた機械仕掛けの神」

その為に開発されたクレーンに似た昇降装置メカネ(mēchanē)がラテン語“Machina”の由来……

 

50万年前の地球人にとっての「天から舞い降りた機械仕掛けの神」であるプロトカルチャーにマキナ様の前世的存在??が含まれていたのかも……🍎

つまりマクロスゼロの神話に出てきたローイワカとマキナ様、そして人類を進化させ文明文化能力を与えたプロメテウス⇒ハヤテはプロトカルチャーにおける同じグループ……地球を訪問した派閥だった気がするんだよねりんご

 

 
 

次回はインメルマンの方の考察なる予定かも🍎