いよいよ日本版ディズニープラスでマクロスΔの配信開始
日本国内だけなら他の配信サービスでもやってるけど、ディズニープラスの肝は海外での展開
でもこれ各国語字幕作るだけでも大きな作業になるから、海外配信が始まるのは当分先になるかも
音声吹き替えとかは作るのかな
劇場版だけは作るかも知れない🍎
妄想爆発なので神話バレ注意
これまでマクロス歌姫のネーミングルール……シェリル・サラ・ランカ・ミンメイ・ミュン……について考察してきたけど、今回は今まで何回か考察してきたフレイアの名前を改めて考察したいかも🍎
私はこんな風に予想している
マクロス歌姫ネーミング原則
「金星・黄金」+「女帝・女王・女性支配者」
上記要素を意味・示唆する言葉の組み合わせ
【フレイア・ヴィオン】
Freyja Wion
フレイアの名前の由来に関する考察は過去記事で何回か触れてきたけど……この過去記事が今のところは一番まとまった解釈だと思ってる……もちろん今後もアップデートしていくつもりだけど……
この過去記事で書いた……
女神フレイヤ+聖母マリア=林檎娘フレイア
ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』のフレイヤ・イズンの合体型女神フライア
なんかは有力だと思ってはいる……でも……
似通った名前だからフレイアを女神フレイヤに重ねて見てしまい勝ちだけど、実はフレイアは女神フレイヤ役としてはほとんど活動していないんだよね……テレビ版でも劇場版でも……
フレイアが女神フレイヤとして振る舞ったのは、テレビアニメや『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』ではほぼ皆無……“激情ダイビング”は女神フレイヤじゃなくて黄金林檎女神イズンの固有魔法だからね🍎
フレイアが女神フレイヤとして振る舞った場面は恐らく二か所だけ……
『劇場版マクロスΔ絶対LIVE!!!!!!』マクロスギガシオン艦内でフレイアがハヤテから萎びた種入り林檎を受け取って逃げ出した直後のこの場面……ミラージュ様が一緒にいることが重要だと思う……
この数秒のカットでフレイアは魔女グルヴェイグ役(女神フレイヤの別名とも言われる)でミラージュ様は女巨人アングルボザ役=冥界女神ヘル(闇フレイヤ)と巨蛇ヨルムンガンド(風に召されて黄泉大神になったフレイア)の母親でロキ(ハヤテ)の妻……おそらくこの場面と最後のフレイアが風に召された直後にミラージュに抱かれた赤ちゃんが歌いだす場面でフレイアの中にあった黄金林檎女神イズンという神話属性は入れ替わるように星の子に移動した……という非常に興味深いセイズ魔法儀式を模したような場面
神話学的に難解で注目すべき場面だからいつか別記事で取り上げる予定だけど……実はこの場面、マクロスプラスの小説版と繋がってるんだよね……
もうひとつはYami_Q_rayとの銀河対抗歌合戦……
“鷹の羽衣魔法”でロキ役のハヤテをブーストして勝利に導いたフレイア……
これは間違いなく北欧神話イズン奪回物語のクライマックスで、フレイアは最強女神フレイヤ役を完璧に演じたことになると思う……
特にこのハヤフレと闇フレイアが揃った場面は後に描かれるであろう最終決戦「ラグナロク」につながる重要場面だと思うけど……これもいつか別記事で考察するつもり🍎
上記二カ所以外にフレイアが女神フレイヤを演じた場面は見当たらないんだよね……まぁ、レイブングラス村の林檎園でシナを作ってバックステップするフレイアはフレイア史上最も妖艶なフレイアだったから、愛欲の女神フレイヤを演じていたとも言えるけど、あの場面はやはり禁断の林檎を齧ったイブだね🍎
他には見当たらない……私が気づいていないだけかも知れないけど……🤔
そう……フレイア=女神フレイヤと見なすには違和感があった……フレイヤは愛と豊穣の女神……したたかで妖艶な愛欲の女神……それなのにフレイアは“初心で精神的に幼い女性”として描かれる時間が圧倒的に長かったように思う……
しかもテレビアニメ版、劇場版と重ねるごとに急激に増えていく神話的役割~とても女神フレイヤとしての役割が重視されているようには思えないかも🍎
じゃぁ……なぜFreyjaをフレイヤじゃなくてフレイアと言う名前で呼んだのかと言う疑問が……
マクロス歌姫の命名則「金星・黄金」と「女王・女性支配者」の組み合わせをフレイア(Freyja)という一単語だけで達成できるということが重要だったのかも……
Freyja=金星女神の支配者
金曜日(Friday)の語源とも言われる“Freyja”には「女王・女性支配者」と言う意味もあるから……金星女神の元祖とも言える女神イシュタル・イナンナの正統後継者であることを一文字で表現できる名前なのかも🍎
ここで彼女がこれまで演じてきたと思われる多くの神話的役割を確認したいかも🍎
① 北欧神話 女神フレイヤ
② 北欧神話 黄金林檎女神イズン
③ ギリシャ神話 ヘスペリデス黄金林檎歌妖精エリュテイア
④ ギリシャ神話 蛇女ゴルゴーン三姉妹の次女エウリュアレー
⓹ ウガリット神話 明けの明星の神アル・シャハル
⑥ 旧約聖書 明けの明星の堕天使ルシフェル
⑦ 旧約聖書 失楽園イブ
⑧ 新約聖書 聖母マリア
⑨ 日本神話 イザナミ?
まだまだ増えそうだけど、多くは5000年前のシュメール・メソポタミア文明の金星女神イシュタル・イナンナに源流を持つという共通点がある……
例えば……
①フレイヤ(Freyja)は金曜日(Friday)の語源となった女神
愛欲と豊穣と戦いの女神としての性質は同じく金星女神イシュタル・イナンナに通じるもの
またフレイヤの古ノルド語での意味とイナンナのシュメール語での意味が「女性支配者」で共通であることもフレイヤが金星女神であることを示唆してるかも🍎
②イズン(Iðunn)……直接的には金星女神との関連は見られないけど、豊穣の女神と不老不死の神話には類似点が見られるかも……
あとイシュタル・イナンナとの共通点は冥界下り神話~女神フレイヤには冥界下り神話はないはずだけど、女神イズンには「オーディンのワタリガラスの呪文歌」での飛び降り……マクロスワールドでは「激情ダイビング」があること……これ重要かも🍎
あと不老不死神話に関しては北欧神話に“黄金の林檎”が登場したのは900年前ぐらい、元々は世界樹ユグドラシルの根元に湧く“不老不死の泉の水”や“常若の泉の水”だったのが、ギリシャ神話の不老不死の黄金林檎の要素が組み込まれて女神イズンの神話が形成された……その原点は5000年前の金星女神イナンナの“世界樹の根元に湧く不老不死の泉”の神話であると考える研究者もいるんだよね……
比較神話学にこだわる神話学劇マクロスならこの説を取り込んでも不思議ではないかも
実際にセイズノールと言う世界樹を模したデザインのプロトカルチャー遺跡から湧く水がキーアイテムになってたりする……
③ヘスペリデス妖精 ④蛇女ゴルゴーン……はどちらも西方の日の没するところにあると言われるヘスペリデスの園に住んでいるのだけれど……金星の別名「宵の明星」のラテン語表記Vesperō・英語表記Vesperの語源はこの「Hesperides」……つまり……
ヘスペリデス=宵の明星の妖精
比較神話学的には蛇女ゴルゴーンはヘスペリデス妖精と黄金林檎の木の守護神である百頭龍ラードーンを合体させたものと考えると、こちらも“ 宵の明星の蛇女”になるよね🐍
⓹アル・シャハル ⑥ルシフェル……は“金星の神・金星の天使”と明示されている
⓹アル・シャハルはテレビ版マクロスΔにおいて密航したフレイアが船を乗り間違えてたどり着いた星の名前……
アル・シャハル(Al Shahar)は古代シリアのウガリット神話(カナン神話とも呼ばれる)における「明けの明星の神」の名前
アル・シャハルはウガリット神話における最高神・太陽神ヴァールの不在の隙をついて、その王座を簒奪しようとするも、力不足で失敗して冥界に堕とされた神様……
⑥ルシフェル(Lucifer)はラテン語で明けの明星を意味する単語……その語源はこのアル・シャハル……
キリスト教におけるサタン・堕天使ルシフェルの神話はこのウガリット神話のアル・シャハルの反逆神話が起源だと考えられてるらしい……つまり……
明けの明星・金星の堕天使ルシフェル=アル・シャハル
小説版マクロスΔの第一巻のサブタイトル「アル・シャハルの少女」の意味するところは……
明けの明星・金星女神の少女
堕天使の少女
もしかするとフレイアの正体が堕天使や反逆者であることを示唆するために名付けられたのかも🍎
初代マクロスのサタンドールのサタンはフレイアの前世である可能性が浮上してくるよね
そして“ハヤフレが偶然出会ってしまった星”の名前が“アル・シャハル(堕天使)”
50万年前かそれ以前に異なる宇宙出身の“炎と風と地震の神ハヤテ”と“黄金林檎の堕天使フレイア”がこの宇宙で偶然に出会ってしまった物語があったのかも知れない……その物語が語られる歌が恐らく「唇の凍傷」である気がする
⑦失楽園のイブ……イブ自体には金星の意味合いは薄いみたいだけど、むしろイブに禁断の林檎を食べるようにそそのかした“邪悪な蛇”……この正体が悪魔で反逆者のサタン……つまり明けの明星の堕天使ルシフェル……
そしてフレイアの輝くルンはその蛇に相当するもの……そして北欧神話やギリシャ神話、他にはケルト神話やスラブ神話に見られる黄金林檎は、キリスト教においては“禁断の林檎”と同じものだという学説も根強かったりする~
先に書いた「アル・シャハルの少女」であるフレイアが「堕天使の少女」と言う意味ならば、このフレイア演じるイブも金星女神と言うことになるかも
⑧聖母マリア……聖書神話の聖母マリアがグレゴリオ聖歌で「海の星」=水面に映る金星と呼ばれていることが重要かも🍎
聖母マリアを讃えるグレゴリオ聖歌『Ave Maris Stella』の“海の星(Maris stella)”がキリスト教には本来なかった聖母マリア信仰の源流がイシュタル・アシュタルトなどの金星女神に起源を持つことを示しているという学説もあったりする……
初期キリスト教は布教拡大に苦しみ、まだまだ地中海世界で根強かった大地母神・金星女神信仰を受容してキリスト教風にアレンジした結果が聖母マリア信仰
それは金星女神信仰の復権であるという研究者は少なくない……
聖母マリア=金星女神の復権
絶対LIVE!!!!!!にて星の子を救世主イエス・キリスト、ハヤテをナザレのヨセフに見立てて聖母マリアを演じたフレイアは紛れもなく金星女神だった……
そしてフレイアの登場時からの徹底した恋愛に奥手な幼い林檎娘キャラクターの強調は、彼女が“原罪の林檎”を齧った失楽園イブ的存在でありながら……聖母マリアの処女性をも持ち合わせたキャラクターであることの表現だっととも思える……
⑨イザナミ……金星女神としての性格は見当たらないけど、その冥界下り神話はイシュタル・イナンナの冥界下り神話が伝わって反映された考える研究者は少なくないらしい……
おそらくフレイアの産褥死は日本神話の冥界下り神話・黄泉比良坂に繋がる物語の一部~メガロード-01の物語といずれ合流していきそうな気がする……
おそらくフレイアは5000年以上前のイシュタル・イナンナから比較的新しいフレイヤやイザナギ等に連なる様々な金星女神の系譜と変遷を歴史を遡る形で表現するためのキャラクターだったと予想してるかも🍎