昨日、久しぶりに

 

稽古に参加しました。

 

半月ぶりに道衣を着て帯を締め、

 

手技、足技とともに

 

呼吸法を少しやってみて、

 

「ここでの稽古が好きなのだ」

 

という実感が込み上げてきました。

 

 

呼吸と心身の動きはスムースで

 

身体も軽く、心地よい。

 

無音で軌跡を描く日本刀のようであり、

 

昔、教わった書道での

 

何も考えずとも

 

自然と緩急、強弱が生まれるような

 

毛筆の流れ。

 

息遣いとともにふっと「とめ」、

 

柔らかく溜めて「はね」、

 

サッと「はらう」ようでもある。

 

あのときの指導者からの

 

あたたかな声かけが

 

すぐそばに聞こえてくるようです。

 

 

合わせて、

 

ここでの稽古が

 

自分や仲間と

 

向き合う時間であるとともに、

 

恩師と向き合うものと

 

なってきている。

 

あらゆる者たちと

 

ともに在る ―――

 

なんとも不思議な感覚です。

 

 

昨日、第一部の稽古では、

 

昨秋に初段になった小学六年生の

 

武道の本質を突く的確な指摘が

 

とてもうれしく、

 

着実な成長を感じることができました。

 

第二部では、

 

指導者同士の約束組手で、

 

近い間合いから自らさらに詰める。

 

ガチッと内に締め、

 

解放と収縮、互いの軸は

 

下半身からグッと沈み込んで立ち上がり、

 

正中線を抑えながら重心を移し

 

瞬間的に攻守を入れ替えて

 

紙一重のギリギリをついていく。

 

もはや

 

説明不要の手応え。

 

呼吸法による

 

基本の受け技から約束組手まで、

 

とてもよい時間となりました。

 

 

稽古の軸は、

 

意志と伝統のなかにある ―――

 

休んだ半月を経て

 

自分の考えと理解が深まったことに

 

疑いはありません。

 

 

 

         1984年 夏合宿

     後列右より矢部師範、矢部助教、森

 

 

年齢を重ねてこそ得られるものがあり、

 

かつてとはまた異なるところでの成長がある。

 

心身に刻まれた確信であり、

 

生涯武道として学びの道を体現している

 

先輩方を想い描きつつ

 

これからはどのような自分であり、

 

私たちであれるのか。

 

これからも恩師とともに

 

集う仲間たちとともに、

 

確かな伝統を受け継ぎ、一歩、一歩。

 

 

「ひめゆり学徒」与那覇百子さんとのご縁を

 

いただいている当会として

 

本日6月23日の沖縄慰霊の日に際し、

 

慎んで合掌するとともに、

 

広く想いを致したい、

 

その心境です。

 

 

5つ、再掲します。

 

「ひめゆり学徒」与那覇百子さん

 

意志と伝統

 

たしかな道を築く

 

自分の形(かた)をつくる

 

すべては円の動きに収れんされる