呼吸は、人それぞれ。
一人として同じ呼吸を
している者はいない。
これがすべての稽古の基となります。
身長、体重、体格、
骨格から筋肉の発達まで
文字通り千差万別であり、
個々に特有のもの。
その長さや大きさ、深さなどが
まったく同じということは
誰一人ないのです。
ゆえに毎回の稽古で
呼吸法を学び、
その自分の呼吸を基として
基本の手技、運足、移動などを
呼吸を意識しながら行います。
絶え間なく続けていくことで、
自分の形(かた)が少しずつできていく。
自分の背骨、軸とも言えるものが
練り上げられていきます。
始めは意識して行っていたものも、
修練を重ねるうちに
無意識化される段階が
間違いなく訪れる。
つまり、
これまで潜在化されていたものが
顕在化され、
長きにわたる稽古のうちに
内在化される ―――
これこそが、
自分のものとするということです。
これほどに強いことはない。
他者との比較ではありません。
自分の時間軸で
着実な成長を図っていくことが、
絶対的な己の軸をつくる ―――
そして、
必ずこれを超えてくる ―――
その先には、
相対的にもゆるがない自分というものを
形づくっていくことができるのです。
継続こそが力であり、
努力は必ず実を結ぶ。
長年の稽古が
これを実証しており、
私たちは
その伝統のなかにあります。
正座での呼吸はより研ぎ澄まされるものがある
一人ひとりの成長が
当会の存在意義であり、
目標であり、喜びである。
恩師の言葉は
いまも変わることはありません。
追記
例年にない暑い夏を経て、
ここ2週にわたる稽古のなかで
みな大きく成長をしている実感があります。
目を見張るものがある。
うれしい限りです。
当会のプロフィール下に記載している
呼吸法の科学的検証について、
改めて紹介します。
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当会は、インドのヨガを源流とし
アジア大陸を経て沖縄で発展した
剛柔流空手道の伝統を継承する武道場です。
<呼吸法の科学的検証>
1 体内に取り込む空気をろ過する
2 その空気の温度、湿気を上げる
3 空気を低い抵抗で気道から取り込む
4 自律神経をバランスさせる
5 副鼻腔で産生される一酸化窒素を取り込み
毛細血管での酸素の吸収を促進する
呼吸は長さや深さ、肺活量など
一人ひとりで大きく異なるもの。
その呼吸法をすべての基とする、
連綿と受け継がれている伝統の稽古です。
学ぶ者それぞれの特徴を生かして、
みなで研鑽に取り組んでいます。
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5つ、再掲します。
