第10回神戸国際フルートコンクール 本選 および結果発表 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

兵庫県の神戸市を拠点としてオンラインで開催されている、第10回神戸国際フルートコンクール(公式サイトはこちら)。

3月27日は、ついに本選(オンライン審査)。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第10回神戸国際フルートコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第1次審査

第10回神戸国際フルートコンクール 第1次審査通過者発表

第2次審査

第10回神戸国際フルートコンクール 第2次審査通過者発表

第3次審査

第10回神戸国際フルートコンクール 第3次審査通過者発表

 

 

 

 

 

各参加者の演奏配信曲目は以下の通り(全員同一)。

 

 

W.A.Mozart : Konzert D-dur K.314

F.Martin : Ballade

 

 

アンナ・コマロワ (ロシア) 4:03~

ジョイディ・スカーレット・ブランコ・ルイス (ベネズエラ) 30:05~

石井 希衣 (日本) 58:47~

マリアンナ・ユリア・ジョウナッチェ (ポーランド) 1:26:22~

マリオ・ブルーノ (イタリア) 1:54:36~

ラファエル・アドベス・バヨグ (スペイン) 2:21:42~

 

 

 

 

 

まだざっとしか聴けていないが、以上の6人の演奏に、私の中で勝手に順位をつけるとすると

 

1. マリオ・ブルーノ (イタリア)

2. アンナ・コマロワ (ロシア)

3. ラファエル・アドベス・バヨグ (スペイン)

4. 石井 希衣 (日本)

5. ジョイディ・スカーレット・ブランコ・ルイス (ベネズエラ)

6. マリアンナ・ユリア・ジョウナッチェ (ポーランド)

 

というような感じになる。

2と3は入れ替えてもいいかもしれない。

また4~6も並べ替え可能か。

 

 

マリオ・ブルーノがとにかく素晴らしく、ヨーロッパの風景が眼前に浮かぶような大変に華やいだ音色を持ち、音楽性は端正、モーツァルトの曲にまことにふさわしい。

音色の美しさでいうと、かのエマニュエル・パユをさえ凌ぐほど。

細部の完成度の点ではさすがにパユが上だが、それでも総合的には互角といっても過言ではない。

少なくとも、細やかな演奏をする人たちが3次でごっそり落ちてしまった今大会の本選においては、マリオ・ブルーノが完成度の点でも群を抜いている。

アンナ・コマロワとラファエル・アドベス・バヨグは、フレージングの滑らかさやヴィブラートの繊細さに難があるが、音そのものは朗々と明るく響く。

石井希衣は、音そのもので聴き手を魅了するタイプではないが、隙なく吹き込んできていると思う。

 

 

 

 

 

さて、本選の実際の結果は以下のようになった。

 

 

【本選結果】

 

1位: ラファエル・アドベス・バヨグ (スペイン)

        マリオ・ブルーノ (イタリア)

2位: なし

3位: 石井 希衣 (日本)

        マリアンナ・ユリア・ジョウナッチェ (ポーランド)

4位: なし

5位: アンナ・コマロワ (ロシア)

6位: ジョイディ・スカーレット・ブランコ・ルイス (ベネズエラ)

 

特別賞:

Mario BRUNO(演奏曲 Pintscher)

Anna KOMAROVA(演奏曲 Ichiyanagi)

 

 

 

 

 

以上である。

予想とは違った点もあれど、概ね納得のいく結果だった。

とにかくマリオ・ブルーノが優勝して良かった。

彼にはこれからも注目していきたい。

他にも気に入った奏者が本選までに何人かいたので、今後の活躍に期待したい。

 

 


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