2017年ブゾーニ国際ピアノコンクール ソロファイナル 第2日 および結果発表 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

イタリアのボルツァーノで、ブゾーニ国際ピアノコンクールが開催されている。

8月27日は、ソロファイナルの第2日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、これまでの記事はこちら。

 

セミファイナル 第1日

セミファイナル 第2日

セミファイナル 第3日

セミファイナル 第4日

ソロファイナル 第1日

 

 

EunSeong Kim (07/03/1997 Korea, Republic of)

 

E. Benzecry: Toccata Newen

Bach/Busoni: Präludium und Fuge BWV 552

A. Skrjabin: Sonata n. 5 op. 53

L. v. Beethoven: Sonata n. 32 op. 111

 

 

Leonora Armellini (25/06/1992 Italy)

 

Bach/Busoni: Chromatische Fantasie und Fuge BWV 903

L. v. Beethoven: Sonata n. 28 op. 101

E. Benzecry: Toccata Newen

S. Prokofiev: Sonata n. 2 op. 14

 

 

Xingyu Lu (17/06/1999 China)

 

P. Hersant: Le Carillon d’Orléans

Bach/Busoni: Präludium, Fuge und Allegro BWV 998

Bach/Busoni: Choralvorspiel “Wachtet auf, ruft uns die Stimme“ BWV 645

L. v. Beethoven: Sonata n. 31 op. 110

I. Stravinskij: Trois mouvements de Pétrouchka

 

 

Jaeyeon Won (22/02/1988 Korea, Republic of)

 

Haydn: Sonata HOB. XVI:48

J. Brahms: Variationen über ein eigenes Thema op. 21 n. 1

C. Mason: Just as the sun is always

Bach/Busoni: Aria variata alla maniera italiana BWV 989

S. Prokofiev: Sonata n. 7 op. 83

 

 

Ivan Krpan (28/05/1997 Croatia)

 

Bach/Busoni: Choralvorspiel n. 5 “Ich ruf zu Dir Herr Jesu Christ” BWV 639

L. v. Beethoven: Sonata n. 11 op. 22

J. Lenot: Dramatis Personae (2007)

F. Chopin: Sonata n. 2

 

 

Julius Asal (12/02/1997 Germany)

 

R. Bellafronte: Hypnòs (1995)

Bach/Busoni: Chaconne BWV 1004

J. Lenot: Dramatis Personae (2007)

L. v. Beethoven: Sonata op. 10 n. 1

S. Rachmaninov: Préludes op. 32 n. 10, 11, 12, 13

 

 

まだざっとしか聴いていないが、やはり安定した技巧といい卓越した表現力といい、EunSeong Kimが抜きんでている印象である。

彼は一番優勝に近いところにいると言っていいだろう。

 

あとは、Xingyu Lu。

セミファイナルではショパンのエチュードop.25全曲でテクニックを見せつけた彼だが、今回はペトルーシュカからの三楽章で勝負した。

この曲は、私はコンクールで満足できる演奏を聴けたことが皆無と言ってよく、「コンクールで足を引っ張る曲」と思っていた。

ところが、今回の彼の演奏は本当に素晴らしく、あのポリーニ盤に匹敵するキレをもつ演奏に初めて出会ったと言ってもいいかもしれない(ポリーニ盤より上と思う箇所もちらほら)。

これには驚いた。

 

あとは一長一短だが、プロコフィエフであまり凄みを出せなかったLeonora ArmelliniとJaeyeon Wonを外して、第2日の演奏者のうち、私が室内楽ファイナルに進んでほしいと思うのは

 

EunSeong Kim (07/03/1997 Korea, Republic of)

Xingyu Lu (17/06/1999 China)

Ivan Krpan (28/05/1997 Croatia)

Julius Asal (12/02/1997 Germany)

 

あたりということにしたい。

ただ、Krpanはショパンのソナタ第2番の第1楽章途中で暗譜が飛んでしまったため、厳しいかもしれない。

 

 

第1日と合わせて、室内楽ファイナルに進める人数である6人を選ぶとすると

 

第1日

Anna Geniushene (01/01/1991 Russian Federation)

Madoka Fukami (16/07/1988 Japan)

第2日

EunSeong Kim (07/03/1997 Korea, Republic of)

Xingyu Lu (17/06/1999 China)

Ivan Krpan (28/05/1997 Croatia)

Julius Asal (12/02/1997 Germany)

 

となる。

第2日を減らして第1日から誰かもう一人くらい選んでもいいかもしれないが、一応こうしておく。

 

 

さて、実際の結果は、下記のようになった。

 

【室内楽ファイナル進出者】

第1日

Dmytro Choni (31/08/1993 Ukraine)

Anna Geniushene (01/01/1991 Russian Federation) ○

第2日

EunSeong Kim (07/03/1997 Korea, Republic of) ○

Xingyu Lu (17/06/1999 China) ○

Jaeyeon Won (22/02/1988 Korea, Republic of)

Ivan Krpan (28/05/1997 Croatia) ○

 

なお、○をつけたのは私が室内楽ファイナルに残ってほしかった6人の中の人である。

 

6人中4人。

結果には概ね納得である。

あれだけ暗譜が飛んだKrpanが通ったのも嬉しい驚き。

Fukamiが落ちてしまったのは残念だったが、彼女のリサイタルはいつか聴いてみたいものである。

 

さて、優勝は予想通りEunSeong Kimになるかどうか、今後の進行が楽しみである。

 

 


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