音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

ポーランドのワルシャワで開催された、第19回ショパン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)が、終わった。

これまで、ネット配信を聴いて(こちらのサイト)、感想を書いてきた。

とりわけ印象深かったピアニストについて、改めて備忘録的に記載しておきたい。

ちなみに、第19回ショパン国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第18回ショパン国際ピアノコンクールが終わって

1次予選 第1~4日

1次予選 第5日

2次予選 第1日

2次予選 第2日

2次予選 第3日

2次予選 第4日

3次予選 第1日

3次予選 第2日

3次予選 第3日

ファイナル 第1日

ファイナル 第2日

ファイナル 第3日

 

 

 

 

 

01. Piotr ALEXEWICZ (Poland, 2000-04-09)

1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会の第5位受賞の2人の中の1人。

ポーランドの質朴な響き、それもPiotr PAWLAKのような明るい響きではなく、少し翳りのある響きを持つ。

浜コンで初めて彼を知ってから(その記事はこちら)はや7年、ついにショパンコンクール入賞まで来たか、と感慨深い。

 

 

 

06. Kevin CHEN (Canada, 2005-03-07)

1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会の第2位。

史上最高度のテクニックを持つピアニスト。

単に指が回るだけでなく、内声部などあらゆる箇所が細かく的確にコントロールされ、「完璧」という言葉が彼の場合は決して誇張でない。

2次の「12の練習曲」op.10など、2年前のルービンシュタインコンクール(その記事はこちらなど)で既にすごかったのに、そこからさらに磨きをかけて、他の誰も敵わないスピードと完成度を誇り、余裕すら感じさせる。

65年前のマウリツィオ・ポリーニのように、これからの時代のピアノ技術の規範となる存在と言っていい。

音楽面では、常に上品で育ちが良く、ショパンの悲哀や苦悩は聴こえてこないけれども、そういったドロドロしたところがない晴れやかさが長所でもある。

今回、ファイナルではやや慎重になりすぎてしまったきらいがあるが、そのぶん隙は全くなかったし、1~3次予選は言うことなし、彼が優勝でも全くおかしくなかった(少なくとも技術面では彼が一番)。

現在20歳の彼、今後ますます活躍することだろう。

 

 

 

24. David KHRIKULI (Georgia, 2001-04-26)

予備)(1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会のファイナリスト(入選)。

東アジア系のピアニストたちがあまりにも隆盛し世界を席巻している昨今、それに負けないテクニックを持ち、なおかつ東欧/西アジアらしい、耽美的になりすぎない大人の音楽を聴かせてくれる彼のようなピアニストは、貴重である。

 

 

 

28. Shiori KUWAHARA (Japan, 1995-10-11)

1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会の第4位受賞の2人の中の1人。

また、私の中での個人的な今大会のMVP。

2019年ブゾーニコンクール(その記事はこちらなど)、2021年ルービンシュタインコンクール(その記事はこちらなど)、2025年エリザベートコンクール(その記事はこちらなど)と、彼女がコンクールに出場するたびにMVPだと言ってきて、今回もまたかと言われてしまいそうだし、今大会は名ピアニストがたくさんいたのも確かだが、総合的にみて誰の演奏が最も気に入ったかというと、やっぱり彼女よりほかはない。

何度も書いたけれど、彼女の演奏には、もはや巨匠というべき風格が備わっている。

ドイツものを得意とする彼女らしく、大曲であればあるほど本領発揮で、1次のバラード第4番、3次のソナタ第3番、そしてファイナルの協奏曲第1番が特に力演。

バッハとモーツァルトを敬愛していたとされるショパンだが、実はベートーヴェンのソナタや交響曲からも多大なる影響を受けたのではないか、そう思わせてくれる雄渾な演奏である。

一方で、1次のノクターン第3番のような、100%ショパンといった曲においても、繊細でロマンティックな、思った以上にショパンど真ん中の美しい演奏を聴かせてくれた(それでいて彼女らしく冷静さも失わないのがまた良い)。

ファイナルの協奏曲第1番では少し瑕もあったが、もしそれがなく完璧だったら優勝していただろうか。

それは分からないが、彼女が最後まで有力な優勝候補の一人だったことはおそらく間違いないだろう。

エリザベートコンクールで惜しくも入賞を逃した彼女が、今回ショパンコンクールで雪辱を果たしたのは大変喜ばしい。

 

 

 

34. Tianyou LI (China, 2004-04-05)

予備)(1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会のファイナリスト(入選)。

端正な美音による誠実な音楽作りが特徴。

かっちりしたところがあるため、豪胆な桑原志織とはまた別の意味でソナタに適性があり、ソナタ第1、2番が聴きもの。

3次のラ・チ・ダレム変奏曲も清冽な演奏で、耳が洗われる。

 

 

 

39. Eric LU (USA, 1997-12-15)

1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会の優勝者。

純な音の響きを追求したリリシスト。

その特徴は10年前、彼が17歳のときのショパンコンクールでも十分に感じられたが、それから年月を経てさらに磨きがかかり、他の人たちとは次元の違う“音の濁りのなさ”となっている。

ロマン派ならこれくらいは仕方ない、という常識的なペダルによる音の濁りの「必要悪」を、彼は一新してしまった。

バッハにおいてアンドラーシュ・シフがやったことを、彼はショパンにおいてやった、と言ってもいいかもしれない。

それに加え、ドラマティックな表情付けも濃厚になり、この10年間の成熟が窺える。

特に2次、次いで3次の演奏が凄く、それに比べるとファイナルは響きの純度に気を取られて音楽表現がやや疎かになってしまったきらいがあるが、それでも全ての予選を加味する今大会の採点方式においては納得の優勝だったと思う。

 

 

 

41. Tianyao LYU (China, 2008-10-21)

予備)(1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会の第4位受賞の2人の中の1人。

弱冠16歳のヴィルトゥオーゾ。

直感的な情熱のひらめきと勢いの良さで、聴衆を魅了する。

2次のロンドop.16やラ・チ・ダレム変奏曲といった華やかな技巧曲の数々、また3次のソナタ第2番の燃えるような演奏が印象的。

細部の表現をこだわるタイプではなく、無頓着なところがあるのは、若さゆえの伸びしろかもしれないが、そこが彼女らしいとも言えるかも。

 

 

 

47. Yulia NAKASHIMA (Japan/Korea, 2009-12-18)

予備)(1次

 

1次予選で選出されなかった人から一人選ぶなら彼女か。

弱冠15歳のヴィルトゥオーゾ。

1歳上のTianyao LYUに負けない才能の持ち主だと思ったのだけれど、残念ながら1次で落ちてしまった。

2人とも情熱的な音楽性を持つが、開放的なTianyao LYUに対し、彼女はより求心的。

バラード第4番など、最高クラスの演奏の一つだと思う。

2次以降の演奏をぜひとも聴いてみたかった。

 

 

 

50. Vincent ONG (Malaysia, 2001-04-12)

予備)(1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会の第5位受賞の2人の中の1人。

素朴な自然派のようでいて、その実きわめてダイナミックな表現力や技巧を持つ。

Kevin CHENがリヒテルやポリーニといった正統派ピアニストの系譜だとすると、彼はホロヴィッツやアルゲリッチといったスターピアニストの系譜だと言えようか。

メロディの歌わせ方一つ取っても、真面目で品の良いKevin CHENと違って、起伏が大きく感情表現が豊か。

特に2次の「24の前奏曲」op.28が圧巻で、音楽が大きくうねり、この曲における最上の演奏の一つとなっている。

「12の練習曲」op.10を得意とするKevin CHENと、音楽性において好対照をなす(緻密に書かれた「12の練習曲」をポリーニが得意とし、即興的に書かれた「24の前奏曲」をアルゲリッチが得意としたのとよく似ている)。

3次では、マズルカop.41やソナタ第3番がKevin CHENと同じ選曲で、その音楽性の違いがいっそう浮き彫りになった。

どちらが上とも言いがたい、いずれ劣らぬ名演である。

 

 

 

58. Miyu SHINDO (Japan, 2002-04-26)

予備)(1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会のファイナリスト(入選)。

自己主張の強いピアニストが多い中、彼女はただひたすらショパンとの対話を心がけていた。

派手な演奏ではないが、その音楽性は審査員に着実に評価されていき、ファイナル進出。

そして、きら星のごときコンテスタントたちが意外と協奏曲で手こずる中、彼女は協奏曲において“静かな感動”を表現することに成功した。

もしも私が審査員だったなら、協奏曲最優秀演奏賞は彼女に進呈したく思う。

 

 

 

60. Gabriele STRATA (Italy, 1999-06-09)

予備)(1次)(2次

 

2次予選で選出されなかった人から一人選ぶなら彼か。

スタインウェイのピアノを弾いた彼だが、ファツィオリを弾いた他の誰よりもイタリアの音がする。

この明るい美音には抗しがたい。

技術的には弱い面もあるが、音楽に大きさがある。

なお、2次予選で選出されなかった人としては他に、Hao RAO (China, 2004-02-04)、Zhexiang LI (China, 2005-12-28)、Yanyan BAO (China, 2006-11-28)といった人たちが印象的で、この世代の中国人ピアニストの層の厚さに驚かされる。

 

 

 

64. Tomoharu USHIDA (Japan, 1999-10-16)

1次)(2次)(3次

 

3次予選で選出されなかった人から一人選ぶなら彼か。

前回大会(その記事はこちらなど)では2次予選で敗退した彼の再挑戦。

今回は、彼ならではの丸みを帯びた美音をより明るくくっきりと鳴らし、また表現としても落ち着きを見せた、円熟の演奏となった。

前回大会の鬼気迫るような暗く激しいショパンが私は好きだったのだが(例えば幻想曲の演奏はこちら)、今回の演奏も素晴らしいし、3次まで行ったということは高く評価されたのだろう。

もしファイナルに行っていたらどのような演奏だったか、それは分からないが、少なくとも彼がわずか12歳のときに弾いた協奏曲第2番の演奏は(その演奏はこちら)、今大会の誰の同曲演奏よりも私は好きである。

なお、3次予選で選出されなかった人としては他に、Hyuk LEE (Korea, 2000-01-04)、Hyo LEE (Korea, 2007-01-05)の兄弟が印象的で、ショパンよりはリストに向いているかもしれない韓国ピアニズム(その記事はこちら)のためか、同郷の参加者が予備予選でほとんど落選してしまった中、兄弟2人で3次まで残り、韓国のショパン演奏を引っ張っていく様が頼もしい。

 

 

 

66. Zitong WANG (China, 1999-02-03)

予備)(1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会の第3位。

前回大会(その記事はこちらなど)では1次予選で敗退した彼女の再挑戦。

今回は、彼女ならではの詩的な表現に、さらに押し出しのよさを加えドラマティックに仕立てた、円熟の演奏となった。

前回大会の消え入るような内省的・瞑想的なショパンが私は好きだったのだが(例えば幻想曲の演奏はこちら)、今回の演奏も素晴らしいし、第3位ということは高く評価されたのだろう。

普段あまり取り上げられないマイナー曲を数多く選択し、光を当てたのも良かった。

2次のノクターン第4番、3つのエコセーズ、前奏曲第26番、絶筆のマズルカ、3次の「華麗なる変奏曲」、ワルツ第15番などは、それぞれの曲を代表する名演。

 

 

 

76. William YANG (USA, 2001-05-13)

1次)(2次)(3次)(ファイナル

 

今大会の第6位。

メカニックな機能美を追い求めた演奏をする。

ショパン演奏としては一風変わっているが、これはこれで面白いし、しっかり作り込まれている。

特に、ファイナルの協奏曲第2番は、今大会の同曲演奏の中でも最も安定感のある、洗練された演奏だった。

 

 

 

 

 

以上のようなピアニストが、印象に残った。

 

 

今大会で感じたのは、何といってもピアニストの百花繚乱ぶり。

これだけレベルの高いピアニストたちが一堂に会するのは、ショパンコンクールだけだろう。

お気に入りのピアニストやショパン演奏がたくさん見つかり、1次からファイナルまでずっと楽しませていただいた。

正直なところ、ファイナルは期待したほどの演奏が少なかったけれど、それだけショパンの協奏曲が難しいということだろう(特に第1番)。

協奏曲第1番の終楽章は従来の楽譜でなく、ショパンのオリジナルとおぼしきオーケストレーションに変更されており、ショパンが木管を大切にしていたことを知れたのも良かった。

 

 

審査については、色々と異論も出ているようだが、「それまでの予選の演奏を全て加味して審査される」という今大会の審査法を知った上で考えると、概ね納得のいく結果だったと思う。

例えばファイナルでは、ファイナル35%、3次35%、2次20%、1次10%と、ファイナルそのものの配分が非常に小さく、最終結果においては予選の出来がだいぶ重視される。

ファイナルでの出来が良かった人が必ずしも上位となっているわけでないのはそのためだろうし、それはそれで一つのコンセプトだろう。

Yes/Noの二段階評価でなくなったのも議論を呼んでいるが、1~25点の点数をつける際に審査員が参照するという「付録」に、もし詳細な採点基準が規定されていて、以前に少し書いた“多項目細分評価”(その記事はこちら)に近づいているのであれば、むしろ二段階評価よりも望ましい(その採点基準規定をわかりやすく公表してくれるとベターだが)。

 

 

私としては、1次でこれはと思った人たちばかりがファイナルに進んでくれて、いまいちと思った人がファイナリストに一人もおらず、大いに溜飲を下げた。

入賞者も、今大会のハイライトを形作る名演を披露してきた人たちばかり。

先日のエリザベートコンクール(その記事はこちらなど)など、過去の様々なコンクールに比べても、納得度の高い結果だったと思う。

後日審査結果も公表されるだろうし、審査の透明性も含めさすがはショパンコンクールである。

ショパンコンクールには、ぜひ今後もコンクール界の頂点かつ最先端の地位を保持し、社会的影響力をよりいっそう高めていって、ピアノ界の衰退の阻止に一役買ってほしいものである。

 

 


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ポーランドのワルシャワで開催されている、第19回ショパン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

10月20日は、ファイナルの第3日、ついに最終日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第19回ショパン国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第18回ショパン国際ピアノコンクールが終わって

1次予選 第1~4日

1次予選 第5日

2次予選 第1日

2次予選 第2日

2次予選 第3日

2次予選 第4日

3次予選 第1日

3次予選 第2日

3次予選 第3日

ファイナル 第1日

ファイナル 第2日

 

 

 

 

 

なお、以下の協奏曲はアンドレイ・ボレイコ指揮、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団との共演である。

 

 

 

 

 

第3日(10月20日)

 

 

06. Kevin CHEN (Canada, 2005-03-07)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in E minor Op. 11

 

ピアノはスタインウェイ。

 

 

24. David KHRIKULI (Georgia, 2001-04-26)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in F minor Op. 21

 

ピアノはスタインウェイ。

 

 

28. Shiori KUWAHARA (Japan, 1995-10-11)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in E minor Op. 11

 

ピアノはスタインウェイ。

 

 

 

 

 

まだざっとしか聴けていないが、ファイナル第1~3日の11人の演奏を気に入った順に並べると

 

1. Shiori KUWAHARA (Japan, 1995-10-11)

2. Kevin CHEN (Canada, 2005-03-07)

3. Miyu SHINDO (Japan, 2002-04-26)

4. William YANG (USA, 2001-05-13)

5. David KHRIKULI (Georgia, 2001-04-26)

6. Vincent ONG (Malaysia, 2001-04-12)

7. Eric LU (USA, 1997-12-15)

8. Tianyao LYU (China, 2008-10-21)

9. Zitong WANG (China, 1999-02-03)

10. Tianyou LI (China, 2004-04-05)

11. Piotr ALEXEWICZ (Poland, 2000-04-09)

 

といったところか。

昨日の時点での並べ方(その記事はこちら)と全く同じにした。

みな拮抗しており、考えても分からない。

 

 

Kevin CHENは、やや優等生的な面はあるけれども、相変わらずさすがの腕前で、あらゆる箇所が丁寧にフレージングされ、ごまかしが少しもない。

これほどの技巧の持ち主であるだけに、高速テンポで熱狂させてほしいところだが、2年前のルービンシュタインコンクール(その記事はこちらなど)でのキレッキレのチャイコフスキーに比べると、今回のショパンの協奏曲第1番はボールを置きに行っているというか、テンポが遅く慎重な姿勢が窺える。

 

 

対する桑原志織は、ベートーヴェンの「皇帝」を弾くような力強さ、堂々たる風格があって、一方で繊細な表現も美しく、音楽の成熟度ではKevin CHENより上。

テンポもKevin CHENよりは攻めているが、そのぶん瑕もないではなく、どちらかが明らかに優っているとは言いがたい。

推進力の点では第1日のTianyao LYUのほうがこの2人より優っているなど、この2人がダントツというわけでもない。

さらに、協奏曲第2番を弾いたDavid KHRIKULIも大人の音楽を聴かせており、順位決めは紛糾しそう。

桑原志織、念願の日本人初優勝なるか。

 

 

 

 

 

さて、ファイナルの実際の結果は以下のようになった。

 

 

【ファイナル結果】

 

1位: Eric LU (USA, 1997-12-15)

2位: Kevin CHEN (Canada, 2005-03-07)

3位: Zitong WANG (China, 1999-02-03)

4位: Shiori KUWAHARA (Japan, 1995-10-11)

            Tianyao LYU (China, 2008-10-21)

5位: Piotr ALEXEWICZ (Poland, 2000-04-09)

            Vincent ONG (Malaysia, 2001-04-12)

6位: William YANG (USA, 2001-05-13)

 

入選: David KHRIKULI (Georgia, 2001-04-26)

              Tianyou LI (China, 2004-04-05)

              Miyu SHINDO (Japan, 2002-04-26)

 

ポーランドラジオ放送局賞(マズルカ最優秀演奏賞): Yehuda PROKOPOWICZ (Poland, 2005-11-16)

ワルシャワ・フィルハーモニー賞(協奏曲最優秀演奏賞): Tianyao LYU (China, 2008-10-21)

クリスチャン・ツィメルマン賞(ソナタ最優秀演奏賞): Zitong WANG (China, 1999-02-03)

フレデリック・ショパン協会賞(ポロネーズ最優秀演奏賞): Tianyou LI (China, 2004-04-05)

ベラ・ダヴィドヴィチ賞(バラード最優秀演奏賞): Adam KAŁDUŃSKI (Poland, 1996-07-31)

 

 

 

 

 

以上である。

合っていたり違っていたり、色々だけれども皆うまいのでこれはこれで納得のいく結果である。

10年越しの再挑戦で悲願の優勝を果たしたEric LU。

ファイナルでは私は期待しすぎてしまったが、それでも素晴らしかったし、何といっても予選がすごかったので優勝もありだろう。

第2位のKevin CHENはもう十分な結果だが、彼ならば表現をさらに磨いて再挑戦すれば、今度は優勝間違いなしとも思う。

桑原志織、惜しかったが第4位入賞は十分にすごいこと。

進藤実優は入賞してほしかったが、彼女はまだ再挑戦もしようと思えばできる年齢である。

全員の名演に感謝したい。

 

 


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ポーランドのワルシャワで開催されている、第19回ショパン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

10月19日は、ファイナルの第2日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第19回ショパン国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第18回ショパン国際ピアノコンクールが終わって

1次予選 第1~4日

1次予選 第5日

2次予選 第1日

2次予選 第2日

2次予選 第3日

2次予選 第4日

3次予選 第1日

3次予選 第2日

3次予選 第3日

ファイナル 第1日

 

 

 

 

 

なお、以下の協奏曲はアンドレイ・ボレイコ指揮、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団との共演である。

 

 

 

 

 

第2日(10月19日)

 

 

58. Miyu SHINDO (Japan, 2002-04-26)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in E minor Op. 11

 

ピアノはスタインウェイ。

幻想ポロネーズ、ショパン晩年の寂寞を表現し得た、大変美しい演奏。

協奏曲第1番、こちらも本当に美しくて、一音一音に情感が込められ、情感のしずくが滴るかのよう。

前回大会(その記事はこちらなど)の小林愛実にたとえられようか(思いの丈を込めに込める小林愛実に比し、進藤実優はより自然体、という違いはあるが)。

楽しく聴くというよりは、心を震わせられる演奏。

第1楽章展開部や再現部第2主題、そして第2楽章、ただ単に美しいだけでなく、曲の内奥に心で向き合ったような、真摯な感動を覚える。

私がこの曲を聴いて涙したのは、前回大会の小林愛実の演奏を聴いて以来、4年ぶりである。

 

 

66. Zitong WANG (China, 1999-02-03)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in E minor Op. 11

 

ピアノはカワイ。

先ほどの進藤実優と同じく、表現力で勝負するタイプで、少し味付けが濃いめという違いはあるが、実力は引けを取らない。

ただ、音の美しさ、特にフォルテの美しさは、進藤実優に軍配が上がる気がするが、これがいわゆるロシアン・ピアニズムか(進藤実優はロシアで研鑽を積んだ)。

また、進藤実優に比べると歌わせ方やタメ方がやや物々しいというか、もったいつけたようなところがある。

ただ、その分ドラマティックということもでき、このあたりは好みの問題もあるだろう。

 

 

76. William YANG (USA, 2001-05-13)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in F minor Op. 21

 

ピアノはスタインウェイ。

感情は脇に置いて冷静に人工美を極めたような、サロン音楽の行き着いた極地ともいうべき演奏。

憂愁だとか葛藤だとかいったものはなく、一般に想像するようなショパン演奏とは異なるが、それでも幻想ポロネーズ、協奏曲第2番ともにきわめてスムーズでなだらか、文句のつけようがない(少なくとも技術的には)。

このスムーズさと比べると、第1日のEric LUの同曲演奏ですら、少しゴツゴツして聴こえてしまう。

 

 

01. Piotr ALEXEWICZ (Poland, 2000-04-09)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in F minor Op. 21

 

ピアノはカワイ。

おそらく、ファイナリスト11人中、技巧面で最も弱いか。

ミスがときに見られ、協奏曲第2番の最後のほうは崩壊しかかってしまった。

コンクールの順位としては、厳しい結果になりそう。

それでも、技術面で文句なしのWilliam YANGに比し、受ける感銘は大きく落ちるかというと、意外とそうでもない。

人工美と好対照をなす、素朴で温かみのある音楽性、そして何といってもポーランドの味は、彼の強みだと思う。

 

 

 

 

 

そんなわけで、ファイナル第1、2日の8人の演奏を気に入った順に並べると

 

1. Miyu SHINDO (Japan, 2002-04-26)

2. William YANG (USA, 2001-05-13)

3. Vincent ONG (Malaysia, 2001-04-12)

4. Eric LU (USA, 1997-12-15)

5. Tianyao LYU (China, 2008-10-21)

6. Zitong WANG (China, 1999-02-03)

7. Tianyou LI (China, 2004-04-05)

8. Piotr ALEXEWICZ (Poland, 2000-04-09)

 

といったところか。

“心”の進藤実優と、“技術”のWilliam YANG。

この2人が、これまでの8人の中では抜きん出て印象的であり、入賞する可能性が高いように感じたが、どうだろうか。

 

 

 

 

 

そして、まだ第3日は行われていないが、それを想像で補完しつつ、ファイナル第1~3日の11人の演奏を気に入った順に並べるととすると

 

1. Shiori KUWAHARA (Japan, 1995-10-11)

2. Kevin CHEN (Canada, 2005-03-07)

3. Miyu SHINDO (Japan, 2002-04-26)

4. William YANG (USA, 2001-05-13)

5. David KHRIKULI (Georgia, 2001-04-26)

6. Vincent ONG (Malaysia, 2001-04-12)

7. Eric LU (USA, 1997-12-15)

8. Tianyao LYU (China, 2008-10-21)

9. Zitong WANG (China, 1999-02-03)

10. Tianyou LI (China, 2004-04-05)

11. Piotr ALEXEWICZ (Poland, 2000-04-09)

 

といったところか。

順当に考えたら天才Kevin CHENが優勝なのだろうけれど、桑原志織がそれを超えるような劇的な演奏を披露してくれることを期待して、このように並べてみた。

果たして、どうなるだろうか。

 

 

 

 

 

次回(10月20日)はファイナルの第3日。

ついにファイナルの最終日である。

Kevin CHENと桑原志織の一騎打ち、楽しみでならない。

 

 


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ポーランドのワルシャワで開催されている、第19回ショパン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

10月18日は、ファイナルの第1日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、第19回ショパン国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第18回ショパン国際ピアノコンクールが終わって

1次予選 第1~4日

1次予選 第5日

2次予選 第1日

2次予選 第2日

2次予選 第3日

2次予選 第4日

3次予選 第1日

3次予選 第2日

3次予選 第3日

 

 

 

 

 

なお、以下の協奏曲はアンドレイ・ボレイコ指揮、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団との共演である。

 

 

 

 

 

第1日(10月18日)

 

 

34. Tianyou LI (China, 2004-04-05)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in E minor Op. 11

 

ピアノはスタインウェイ。

3次同様、端正な美音によるみずみずしい演奏。

幻想ポロネーズ、ショパン晩年ならではの深みのようなものはあまり感じられないが、きれいにはまとめられている。

協奏曲第1番、この曲で私の最も好きな演奏の一つであるポリーニ盤に似た端正なテイストなのは良いが、ポリーニほどの推進力や力感はなく、微温的というか、第1楽章展開部や終楽章コーダなど盛り上がる箇所が物足りない(難曲なので仕方ないが)。

 

 

39. Eric LU (USA, 1997-12-15)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in F minor Op. 21

 

ピアノはファツィオリ。

幻想ポロネーズ、これまでの彼の演奏から推察して、どれだけこだわりの表現を聴かせてくれるだろうと思ったが、悪くない演奏ではあるものの、意外に普通か。

協奏曲第2番も、Kevin CHENに技巧面で敵わない彼としては、難しい第1番でなく音楽性重視の第2番で勝負するのは良い戦略と思ったが、期待したほどの深いロマン性やデモーニッシュな表現は聴かれなかった。

それでも、極力薄めのペダルで純な響きを目指す彼の音作りは、ここでも健在。

 

 

41. Tianyao LYU (China, 2008-10-21)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in E minor Op. 11

 

ピアノはファツィオリ。

若々しく情熱的な彼女の音楽性は、予選での演奏から期待したほどには発揮されていないが、それでも幻想ポロネーズは先の2人に遜色ないし、協奏曲第1番はトップバッターのTianyou LIよりも少し推進力がある(音の美しさではTianyou LIのほうに軍配が上がるが)。

 

 

50. Vincent ONG (Malaysia, 2001-04-12)

 

Fryderyk Chopin - Polonaise-Fantasy in A flat major Op. 61

Fryderyk Chopin - Piano Concerto in E minor Op. 11

 

ピアノはカワイ。

幻想ポロネーズ、晩年感というのは違うけれど、これまでの4人の中では最もロマン的で、個性の良く出た演奏。

協奏曲第1番、技巧にも打鍵にも余裕があり、強弱のメリハリもよく利いて、これまでの4人の中では最も協奏曲に向いた音を持つ。

ただ、余裕がありすぎるというか、テンポがまったりしていてスリルがあまり感じられない。

彼ほどの弾き手なら、できればもっと攻めてほしかった(それをしないのが彼らしいといえばそうかもしれないが)。

 

 

 

 

 

そんなわけで、ファイナル第1日の4人の演奏を気に入った順に並べると

 

1. Vincent ONG (Malaysia, 2001-04-12)

2. Eric LU (USA, 1997-12-15)

3. Tianyao LYU (China, 2008-10-21)

4. Tianyou LI (China, 2004-04-05)

 

といったところか。

第1日は、本命Kevin CHENに対抗できそうな、突出した演奏はなかった。

こうなると、Kevin CHENが順当に優勝か、はたまた桑原志織がそれを超える劇的な演奏を繰り広げるか、どちらかになりそうな気がするが、その2人は第3日(最終日)。

その前に、第2日の進藤実優ら個性派ピアニストたちの演奏が控えており、どうなるかはまだまだ分からない。

 

 

次回(10月19日)はファイナルの第2日。

 

 


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ポーランドのワルシャワで開催されている、第19回ショパン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

10月16日は、3次予選の第3日(最終日)。

ネット配信を聴いた(第3日前半後半)。

ちなみに、第19回ショパン国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

第18回ショパン国際ピアノコンクールが終わって

1次予選 第1~4日

1次予選 第5日

2次予選 第1日

2次予選 第2日

2次予選 第3日

2次予選 第4日

3次予選 第1日

3次予選 第2日

 

 

 

 

 

以下、曲はいずれもショパン作曲である。

 

 

 

 

 

第3日(10月16日)

 

 

64. Tomoharu USHIDA (Japan, 1999-10-16)

 

Prelude in C sharp minor Op. 45

Mazurka in B major Op. 56 No. 1

Mazurka in C major Op. 56 No. 2

Mazurka in C minor Op. 56 No. 3

Fantasy in F minor Op. 49

Piano Sonata in B minor Op. 58

 

ピアノはスタインウェイ。

 

 

66. Zitong WANG (China, 1999-02-03)

 

Mazurka in G major Op. 50 No. 1

Mazurka in A flat major Op. 50 No. 2

Mazurka in C sharp minor Op. 50 No. 3

Sonata in B flat minor Op. 35

Variations in B flat major on a theme from ‘Ludovic’ by Hérold/Halévy (‘Je vends des scapulaires’) Op. 12

Waltz in E major (WN 18)

Scherzo in B minor Op. 20

 

ピアノはカワイ。

 

 

72. Yifan WU (China, 2008-11-11)

 

Berceuse in D flat major Op. 57

Ballade in F major Op. 38

Mazurka in B major Op. 56 No. 1

Mazurka in C major Op. 56 No. 2

Mazurka in C minor Op. 56 No. 3

Piano Sonata in B minor Op. 58

 

ピアノはスタインウェイ。

 

 

76. William YANG (USA, 2001-05-13)

 

Scherzo in E major Op. 54

Mazurka in G sharp minor Op. 33 No. 1

Mazurka in C major Op. 33 No. 2

Mazurka in D major Op. 33 No. 3

Mazurka in B minor Op. 33 No. 4

Piano Sonata in B minor Op. 58

 

ピアノはスタインウェイ。

 

 

01. Piotr ALEXEWICZ (Poland, 2000-04-09)

 

Prelude in C sharp minor Op. 45

Sonata in B flat minor Op. 35

Mazurka in E minor Op. 41 No. 1

Mazurka in B major Op. 41 No. 2

Mazurka in A flat major Op. 41 No. 3

Mazurka in C sharp minor Op. 41 No. 4

Andante spianato and Grande Polonaise Brillante in E flat major Op. 22

 

ピアノはカワイ。

 

 

06. Kevin CHEN (Canada, 2005-03-07)

 

Mazurka in E minor Op. 41 No. 1

Mazurka in B major Op. 41 No. 2

Mazurka in A flat major Op. 41 No. 3

Mazurka in C sharp minor Op. 41 No. 4

Ballade in F minor Op. 52

Piano Sonata in B minor Op. 58

 

ピアノはスタインウェイ。

 

 

39. Eric LU (USA, 1997-12-15)

 

Barcarolle in F sharp major Op. 60

Polonaise in B flat major [Op. 71 No. 2] (WN 17)

Mazurka in B major Op. 56 No. 1

Mazurka in C major Op. 56 No. 2

Mazurka in C minor Op. 56 No. 3

Piano Sonata in B minor Op. 58

 

ピアノはファツィオリ。

 

 

 

 

 

まだざっとしか聴けていないが、第1~3日を併せて、ファイナルに進める人数である10人を選ぶとすると

 

第1日

24. David KHRIKULI (Georgia, 2001-04-26)

28. Shiori KUWAHARA (Japan, 1995-10-11)

34. Tianyou LI (China, 2004-04-05)

 

第2日

41. Tianyao LYU (China, 2008-10-21)

50. Vincent ONG (Malaysia, 2001-04-12)

58. Miyu SHINDO (Japan, 2002-04-26)

 

第3日

64. Tomoharu USHIDA (Japan, 1999-10-16)

66. Zitong WANG (China, 1999-02-03)

06. Kevin CHEN (Canada, 2005-03-07)

39. Eric LU (USA, 1997-12-15)

 

あたりになる。

昨日の時点での選択(その記事はこちら)と全く同じにした。

Kevin CHENやEric LUは当然残るであろうとして、牛田智大も彼らしい美しい演奏で、3次通過も十分可能かと思ったが、果たしてどうなるか。

 

 

 

 

 

さて、3次予選の実際の結果は以下のようになった。

 

 

【ファイナル進出者】

 

第1日

24. David KHRIKULI (Georgia, 2001-04-26) ○

28. Shiori KUWAHARA (Japan, 1995-10-11) ○

34. Tianyou LI (China, 2004-04-05) ○

 

第2日

41. Tianyao LYU (China, 2008-10-21) ○

50. Vincent ONG (Malaysia, 2001-04-12) ○

58. Miyu SHINDO (Japan, 2002-04-26) ○

 

第3日

66. Zitong WANG (China, 1999-02-03) ○

76. William YANG (USA, 2001-05-13)

01. Piotr ALEXEWICZ (Poland, 2000-04-09)

06. Kevin CHEN (Canada, 2005-03-07) ○

39. Eric LU (USA, 1997-12-15) ○

 

 

なお、○をつけたのは私がファイナルに残ってほしかった10人の中の人である(ただし実際には11人が選ばれた)。

10人中9人。

ほぼ文句のない、希望通りの結果なのだが、牛田智大が落ちてしまったのは残念だった。

私が選ばなかった2人も、William YANGは(私はやむなく外したが)普通に考えて落ちるはずのない名手だし、Piotr ALEXEWICZは地元枠ということで、ともに通って差し支えない、至極妥当な結果とは思うのだが、それにしても牛田智大のファイナルが聴いてみたかった。

一方、桑原志織と進藤実優の演奏が審査員たちに認められたことは、本当に嬉しい。

 

 

優勝に特に近いのは、2次のときに書いた(その記事はこちら)Kevin CHEN、Eric LU、Vincent ONGの大物3人、それから、我らが桑原志織か。

それでも、皆うますぎて、誰が優勝してもおかしくない。

進藤実優も、思索的なコンチェルト演奏がうまくはまれば優勝も目指せるだろう。

いよいよファイナル、ますます目が離せない。

 

 

 

 

 

なお、今後の日程は以下の通り。

【ファイナル】 2025年10月18日(土)~20日(月)

 

 


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