銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です

 

 

 

こちらの続きで、今回から免疫細胞を用いた免疫療法について

 

 

 

前回お話ししたのは薬剤を使って体内の免疫細胞を活性化させる治療法

 

今回からのは、がんと闘うリンパ球を体外に取り出して活性化・増殖させて戻す治療法です

 

 

本題の前に、リンパ球について

リンパ球の3/4を占めるのが、T細胞です

 

 

以前も書きましたが、保険診療の免疫療法はT細胞をターゲットにしています

 

 

でも、自由診療の免疫療法は、T細胞だけでなく以下の免疫細胞をターゲットとしています

 

 

これらの細胞による反応をまとめた図です

NK細胞、NKT細胞、γδT細胞はがん抗原という目印無しに、がん細胞を直接攻撃します

 

キラーT細胞(CTL)は、樹状細胞ががん抗原を取り込み、それを受け取って初めてがんを認識し、攻撃するようになります

 

ヘルパーT細胞はキラーT細胞の活性化のお手伝いをする細胞です

 

 

 

このリンパ球を体外で活性化・増殖させて、体内に戻すのが活性化リンパ球療法です

 

 

 

世界で初めての活性化リンパ球療法は、LAK療法と呼ばれます

LAK療法は様々な種類のリンパ球を一度に活性化・増殖させて投与する治療法です

 

前回も書いたサイトカイン(IL-2)を培養に使うのですが、サイトカインもそのまま投与したため、副作用が強く出ました

 

期待されたほどの効果が出なかったのは、制御性T細胞も一緒に培養してしまい、免疫にブレーキがかかった可能性が考えられています(制御性T細胞についてはいずれ)

 

LAK療法についてはこちらも参照

https://ameblo.jp/ginza-miyako/entry-12734978991.htm

 

 

 

次に、リンパ球の中のNK細胞だけを抽出し増殖させるNK細胞療法

一時期かなり流行りましたが、あまり効果が見られず現在では衰退しています

 

でも、中国では現在絶賛流行中だとか、、、しかも、他人のNK細胞らしい、、、相変わらず謎の国だな

 

 

NK細胞療法についてはこちらも参照

 

 

 

 

 

 

NK細胞とγδT細胞を抽出し培養した、日本が生んだBAK療法

2003年に書かれた唯一の論文では、かなり高い効果が見られたとあります

 

が、その後は新たな論文が出ていないのと、現在流行していないことを考えると、実際はそこまでの効果はないのだと想像します(違ったらすみません)

 

 

長くなったので、続く

 

 

 

 

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